気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Poking Water Games開発、PC向けに8月8日にリリースされたライフシミュレーション『This Grand Life 2 (この壮大な人生 2)』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、大阪を始めとした世界中の様々な都市での暮らしを地図上で体験できるお金重視のライフシム。アレルギーや依存症などの欠点や好き嫌いなどを持ち合わせたキャラクターを作成し、財政管理を軸にして日々の暮らしをシミュレートします。日本語にも対応済み。
『This Grand Life 2 (この壮大な人生 2)』は、2,000円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
PatrickPatrick Tangと申します。オーストラリア・シドニー在住のソロ開発者です。ゲーム開発は15年間続けており、ストラテジー、シミュレーション、経営系のゲームをプレイするのが好きです。
年を重ねるにつれて自分の好みや関心が変わってきたので、お気に入りのゲームを一つに絞るのは難しいのですね。ただ、最も多くの時間を費やしたゲームといえば『Sid Meier's Civilization V』だと思います(Steamによると、2,000時間以上プレイしています!)。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Patrick本作には2つのユニークな特徴があります。1つ目は、インフレーションに基づいた経済システムです。これは、あらゆる価格や賃金が産業ごとのインフレ率に影響される仕組みです。例えば、交通産業が好調であれば配達ドライバーの賃金は上がりますが、その一方で車を購入するコストも同時に上昇します。
2つ目の特徴は「嗜好システム」です。キャラクターが人生の様々な側面を好きになったり嫌いになったりすることで、各活動への感じ方が変わります。例えば、「権威(人を指導する立場にあること)」が好きな人は教師として働くのを楽しめますが、「考えること」が嫌いであれば、教師になるために必要な学位の勉強は楽しめません。
この2つの特徴が組み合わさることで、興味深い状況が生まれます。例えば、教育業界が衰退して給料が安くなっていても、教えることが楽しければ、教師になりたいと思うでしょうか?
この経済システムは、『Capitalism』という昔のゲームから着想を得ました。このゲームには似たようなインフレの仕組みがあり、それを発展させて本作では様々な産業に広げたのです。嗜好システムについては、正直どのように生まれたのかはっきり覚えていません。いろいろなアイデアを試していた中で、これが一番面白かったのだと思います!
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Patrick先ほど述べたように、経済システムは『Capitalism』から着想を得ました。また、ライフシミュレーション的な要素は、子供の頃に遊んだ『Jones in the Fast Lane』というゲームに影響を受けています。実際、本作をプレイした一部のプレイヤーからも、『Jones In The Fast Lane』を思い出す、と言われています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Patrick誰かに「開発チーム」と呼ばれると嬉しかったりします。実際はフリータイムに一人でゲームを作っているソロ開発者ですからね!それだけそのプレイヤーに大きな価値を提供できているということだと思っています。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Patrick本作を気に入ってくれたプレイヤーは、たいてい「経済シミュレーションの奥深さ」や「自由度の高い選択肢で色々なことができる点」を挙げてくれます。一方で、あまり本作を気に入ってもらえなかったプレイヤーは、「キャラクター同士の深い人間関係がないこと」や「UIが複雑で圧倒されること」を指摘する傾向があります。
プレイヤーからのフィードバックで難しい点のひとつは、人によって好みが違うことです。あるゲームシステムを嫌う人もいれば、大好きだという人もいます。ですが、多くのプレイヤーが本作を「とても奥深い」と言ってくれており、「とても浅い」と言う人を上回っているので(笑)、バランスはうまく取れていると思っています。
最も印象的だったフィードバックは、「やめられなくて1週間で40時間もプレイしてしまった」と打ち明けてくれたプレイヤーが数人いたことですね!
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Patrickフィードバックに基づき、UIを改善するために1週間ごとぐらいのペースでアップデートを行っています。特にバグ修正はとても重要だと考えています。重大だと判断したバグについては、報告を見てから1時間以内に修正をリリースすることもあり、プレイヤーからも感謝されているようです。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Patrickはい、もちろんです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Patrickもし奥深い人生シミュレーションやストラテジー、経営シミュレーションが好きで、シンプルな2Dグラフィックでも気にならない方は、ぜひ本作をプレイしてみてください。体験版も用意されていますし、製品版では大阪のマップで遊ぶこともできますよ!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








