気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Marvin Wizard氏開発、PC/Linux向けに1月7日にリリースされたローポリメカサバイバーアクション『Vital Shell』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、全方位から攻めてくる敵を倒していく「サバイバー系」メカアクション。登場するメカはすべてローポリゴンで描かれており、そこに絶え間ないドラムンベース音楽が響くことで初代PS時代のメカアクションの雰囲気を演出しています。日本語にも対応済み。
『Vital Shell』は、700円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Marvinこんにちは、ニューヨーク出身のソロゲーム開発者、Marvin Wizardです。
一番好きなゲームを一つ選ぶのはとても難しいですが、あえて挙げるなら『Final Fantasy XI』ですね。トップ3を挙げるなら、『FFXI』、『DARK SOULS』、『Fallout: New Vegas』になります。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Marvin本作のアイデアは、ジャングルミュージック(訳注:サンプラーを多用して制作される音楽ジャンルのひとつ。多くのレゲエ音楽家の出身地であるジャマイカ・キングストン市のトレンチタウンが「ジャングル」と呼ばれていたことに由来)を聴いている時に私が感じたものから生まれました。Pizza HotlineやZorrovianといったアーティストたちによって、このスタイルが少し再流行していることもあり、「このような音楽に合うゲームはどんなものだろう?」と考え始めたのです。
このゲームが何か特別なものだとは思っていません。しかし、プレイした人たちは皆、どこか懐かしさを感じてくれているようです。フォントやインターフェース、サウンドといった細部にまでこだわり、自分が子どもの頃に遊んでいた90年代後半~2000年代初頭のゲームの雰囲気をしっかりと再現するようにと意識して作りました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Marvin本当にたくさんのものからインスピレーションを受けており、これまでゲームを遊んできた私の人生そのものが、この作品に表れていると言えます。
「シェル」のスタイルは、『アーマード・コア』や「ファイブスター物語」から大きな影響を受けています。特に、永野護さんや河森正治さんによるデザインはどれも象徴的で、本当に素晴らしいものばかりです。
ゲームプレイの面では、『ガンスパイク』や『ロボトロン2084』のようなクラシックなトップダウンのアリーナシューターから影響を受けています。そしてもちろん、『Vampire Survivors』にも触れないわけにはいきません。あの作品はこのジャンルのフォーマットを、ローグライクとして見事にまとめ上げました。
さらに、『Brotato』のようなウェーブ制の構造も、私が目指していたアーケードスタイルにピッタリだと感じ、参考にしています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Marvin有名配信者が初めて本作をプレイし、視聴者の皆さんが本作のスタイルをとても楽しんでいる様子を見たのは、本当に印象的な体験でした。元々メカが好きな一部の層には受け入れられるだろうと思っていましたが、より幅広い層にも響いているのを実感できたことは、とても特別な体験でした。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Marvinプレイヤーの方々は、本作プレイ中に感じる「懐かしさ」をとても楽しんでくれています。あるSteamのレビューでは、「子どもの頃、兄が初代PSで遊んでいるのを横で見ていた時の感覚を思い出した」と書かれており、それは私にとってとても印象的な言葉でした。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Marvin現在はローカル協力プレイの実装に取り組んでおり、それに合わせていくつかの小さなコンテンツ追加も検討しています。ただ、新作を作ることにもとてもワクワクしています。『Vital Shell』は私にとっての学習プロジェクトだったため、大規模に拡張していくには土台がそこまで強固ではないのです。
また、私はコンパクトで完成度の高い作品が好きなので、長く続く作品というよりも、短くても強い印象を残すゲームを作ることを目標にしています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Marvinはい、サウンド設定に「配信者モード」が用意されており、音楽がコンテンツIDに引っかからないようにすることができます。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Marvin『Vital Shell』が、皆さんに少しでも楽しさや懐かしさを届けられたら嬉しいです。私のインタビューを読んでいただき、ありがとうございました!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








