2025年にアートディンクは、自社の名作タイトルを現代に蘇らせるプロジェクト【ARTDINK GAME LOG】をスタートしました。
第1弾タイトルとして2025年12月16日に『太陽のしっぽ』がPC(Steam)/ニンテンドースイッチ向けに発売されたことで驚き、そして喜んだ方も多いのではないかと思います。筆者もその1人で、今年『太陽のしっぽ』の新サウンドトラックが発売決定した際に、ゲームの紹介記事を執筆したアートディンクファンです。
当然今回の【ARTDINK GAME LOG】には歓喜し、同じくアートディンクに詳しい編集の人と「これ出ないかな!」と盛り上がりました。そこで、アートディンクの名作を紹介し、いずれラインナップとして登場することを祈ることにしました。
今回は第1回として、プレイステーションで発売されたシミュレーションゲーム『Neo ATLAS』シリーズを取り上げ、筆者の愛する『Neo Atlas II』を中心に紹介します!

世界地図を作る名作シミュレーション
『ATLAS』シリーズは最初にPCで1991年に発売された第1作『Atlas』から始まります。「新世界発見シミュレーション」と銘打つ本シリーズは、プレイヤー自身が冒険するのではなく、商人として船団を雇って派遣することで世界地図を完成させるのが目的です。
大きな特徴としては、船団の提督からの報告を「信じる」か「信じない」かで、世界の姿が変わっていくということ。信じた結果が世界地図として書き込まれるため、現実とはまったく異なる世界地図を作ることも可能です。続編『Atlas II』は世界の内陸探索がテーマで、前作での地図データをコンバートすることも可能でした。




『Neo ATLAS』は『ATLAS』をベースに、さまざまな新要素を加えて新生(Neo)させた作品です。1998年にプレイステーション向けに発売され、その後1999年にはさらなる機能の追加や前作引き継ぎ要素のある『Neo ATLAS II』が発売されます。
シリーズはPS2向けに『Neo ATLAS III』、PC(Steam)/PS Vita/ニンテンドースイッチ向けに『Neo ATLAS 1469』など、その後も展開が続きます。また、2009年に発売された『ATLAS』『ATLAS II』がセットになった『ATLAS レジェンドパック』は現在Steamでも販売されていて、一部作品は現行機でもプレイ可能です。



そんな中で『Neo ATLAS』シリーズは現時点で移植などの展開が行われておらず、プレイするのが困難な状況です(『Neo ATLAS』『Neo ATLAS II』は過去に発売されたPCパッケージ版もありますが現行OS向けではありません)。そのため【ARTDINK GAME LOG】にピッタリの作品ではないでしょうか!

世界の姿はどう変わる?
本作の物語は、ポルトガルの商人として付近の海の探検と交易をしている主人公が、国王アフォンソ5世から 「貿易特権契約」 を結ぶことから“世界の真の姿”を明かすことになります。プロローグでは、シリーズ第1作から登場している提督・ゴメスが航海中に行方不明になるシーンから始まります。
最初は行方不明のゴメス提督を探す形で、世界の探索や提督の派遣、交易品などの基本操作を学んでいきます。ストーリーを進めていくとゴメスが復帰し、やがて国王から「貿易特権契約」が与えられ、プレイヤーは“未知の世界を探索・発見報告する代わりにその土地の交易品を独占貿易できる”ようになるのです。





探検航海は船団を作り上げ、マップの“雲がかかった”エリアまで移動させて行います。派遣された提督は実際にそのエリアまで航海し、その先で発見したものをプレイヤーに報告。その報告時に提示される世界の姿を「信じる」ことで、ゲーム内での世界地図が確定していきます。
報告は毎回内容が異なり、信じないことで同じ場所でもまったく異なる世界の姿になります。発見された土地に港があれば交易できるようになるほか、提督の船団を移動させて新たな探索の拠点とすることもできます。船の性能や提督の能力で航行距離は変化するので、ベテランであれば遠い場所や迂回した航路なども設定できます。




この変化する世界の姿は本作の醍醐味で、根気よく繰り返せば信じられない地図も作れます。今回の記事用のプレイでは、アフリカ大陸を分断することでインドまで航行しやすくなったり、アフリカ南部がうねり曲がった島になったり、インド地域が完全に群島になったり、なかなか面白い形になりました。




地球は丸い?それとも平ら?
『Neo ATLAS』シリーズでは地図を作るだけでなく、その世界の真実そのものを決定することもできます。それは「地球は丸いのか平面なのか」というもので、ゲーム内では世界中の噂を集めることで、実際にその説が採用されます。『Neo ATLAS』ではさらに壮大なものを含めた4種類の世界の姿が用意されています。
本シリーズはファンタジー要素もふんだんに盛り込まれていて、世界を探索していく中でさまざまな怪物や不思議な存在との出会いもあります。それらの多くは、プレイヤーが地図をズームさせて発見することでイベントとして開始され、提督を派遣することで驚くようなストーリーも展開していきます。




マップ内の探索は4段階の視点で行い、置いてある宝箱を見つけることが基本です。中にはかなり見つけづらいものもありますが、とあるイベントを進めると発見用の機能も解放されます。発見物のユニークさも本作の特徴で、奇妙な生き物や民族もたくさん登場します。これらをコレクションするのも楽しみのひとつです。
「造船技術書」を発見すれば新しい船を作れるようになります。船は探検用と貿易用、そして戦闘用などの種類があり、その用途は大きく異なります。初期の船では速度的にも航行距離的にも心もとないのでどんどん新調していきたいですが、当然買い替えにも資金が必要です。





未知の世界を探索して独占貿易で大儲け!
「貿易特権契約」によって、探索した土地の交易品を独占貿易できる主人公。当然ながら航海事業は船の買付や維持費、提督の給料などなど、資金が大量に必要になります。国からの探検資金や発見物に対する報奨金などもありますが、安定した探検を実現するためには少しでも多く稼がなければなりません。
貿易は港ごとの交易品を指定して行う2点間交易。貿易に使う船は積載数が少なく速いタイプと、積載数が多いものの遅めのタイプがあります。当然積載数が多いほうが一回の利益は大きいのですが、一回の貿易に時間がかかることや、万が一海賊に航路を狙われると損害が出やすいといった危険性もあります。



特定の交易品同士を組み合わせることで、新たな交易品を発見することも可能です。例えばブドウとオーク樽を交易すれば「ワイン」が交易できるようになり、ワインをさらにオーク樽と交易すれば「ブランデー」が登場します。新しく生み出された交易品は利率も産出量も高く、高い利益を生み出してくれます。
世界の探索が進んでインドや東南アジアに到達すれば、コショウなどのスパイスも登場します。大航海時代を象徴するといってもいいスパイス類は単純に利益が高いだけでなく、組み合わせることでさらなる富を生み出します。世界の発見がそのままプレイヤーの資金に繋がるシステムなのです。



世界の謎を見つけ出せ!
世界地図を完成させ、世界の真の姿を見つけ出すのが目的の本作。それぞれの大陸には色々なイベントや連続ストーリーも用意されていて、ゲーム内ではそれを解き明かして行くことも1つの遊び方として用意されています。
調査イベントを進めるためには提督の派遣が必要で、ときには特定の提督やアイテムが必要になることも。たとえば序盤で加入するマリア提督は潜水が得意で、沈没船の探索が可能です。他にも荒くれ者が住む場所を調査する際に、相手を眠らせる不思議なアイテムが必要だったりもします。





特定のイベントをこなさないと加入しない提督もいて、その提督がいなければ進行できないイベントなどもあり、なかにはかなり複雑なイベントや謎解きも用意されています。一部のイベントでは驚くような船(?)がアンロックされたり、とてつもない報酬金が授与されることもあるので、世界の探索をどんどん進めていきましょう。
ちなみに、アートディンクでは多くのシリーズ作品で、本物の「メイプルリーフ金貨」などがあたるキャンペーンも開催していました。シリーズ最新作『Neo Atlas 1469』ニンテンドースイッチ版の発売記念でもこのキャンペーンを行っていたので、まさしくシリーズ“お馴染み”ですね!





【ARTDINK GAME LOG】への登場祈願として、今回は『Neo Atlas II』を紹介させていただきました。個人的に当時大ハマリした『Neo Atlas II』を中心に取り上げていますが、前作にあたる『Neo Atlas』も名作ですし、データ連動でアンロックされる交易品などもあるので、できることなら『Neo Atlas』『Neo Atlas II』どちらも来て欲しい……!
アートディンク作品は名作の宝庫です。筆者もプレイステーションだけでも『A列車で行こう』『ルナティックドーン』『カルネージハート』『アクアノートの休日』シリーズや『ヴァンピール 吸血鬼伝説』『進め!海賊』などなど、多くのゲームを所有していますし。開発作やPS2以降の作品も挙げていけばキリがありません。


今後もアートディンクの名作ゲームを少しでも紹介できれば嬉しいなと思っています!













