
よんとんトマチンは不条理コメディADV『ふりかけ☆スペイシー』の中国語版を2026年1月30日にリリースしました。
『ふりかけ☆スペイシー』は、架空の日本であるネオ昭和を舞台にアニメや芸能、政治からプロレスまで様々な方向で火力の高いネタのパロディにげらげら笑うこともあれば、なぜか読み手であるプレイヤーの喉元に抜き身のナイフをつきつけられているような感覚に陥る神妙な展開もあったりするし、全力でふざけた作風とはうってかわって作り手の誠実さと生真面目さもときおり感じさせる、波長が合う人にはたまらんビジュアルノベルです。
「このゲームを作った人の頭の中を見てみたい」と思わずにいられないゲームがあるとすれば、本作はまさにそんな一本といえるでしょう。プレイした人間であれば誰もが「これはさすがに日本語以外にローカライズ不可能なのではないか」と思うはず。しかし、先日中国語版がリリースされたのです。
この度Game*Spark編集部は、開発元のよんとんトマチンとローカライズ担当者に取材を敢行。本作をすでにプレイした人も、これからプレイする人も楽しめること間違いなしのインタビューです。
登場人物紹介
バターンひやま『ふりかけ☆スペイシー』ではシナリオ(ヤムニャン学園と共同)、キャラクターデザイン、イラスト、アニメーションを担当。好きな中華料理はレバニラ。

ヤムニャン学園『ふりかけ☆スペイシー』では頑張り屋さんを担当。毎週火鍋か麻婆豆腐を作る。中国語翻訳リリース直後、帯状疱疹を患う。

XEL『ふりかけ☆スペイシー』では中国語の翻訳を担当。色々やりたいので、気軽に相談してみてね。

――今回はインタビューに対応いただき、ありがとうございます。まずは『ふりかけ☆スペイシー』を中国語にローカライズすることになった経緯を教えてください。
ヤムニャン学園まず、中国語翻訳の前任者が飛びました。向こうから「翻訳します!」って声かけてきたのに!まあ、いい人でしたけど負担が多分大きかったですね。
バターンひやまチョアヨ!
XEL直球ですね……。
バターンひやまイジメヌンデ……(当時の気持ち)
ヤムニャン学園元々、その前任者の翻訳チェックをXELさんに頼もうということで工作員さん※から紹介を受けていたんです。けど、飛んだからXELさんにやってもらうか!みたいな感じでした。
※工作員さん 模範的工作員同志、および赤野工作(@KgPravda)。ニコニコ生放送で「低評価ゲームの魅力を検証しよう!」チャンネルを長年運営したのち、小説家やWebライターとして活動。ゲーマーの生態とSFをミックスした作風が特徴で、海外のディープなゲーム事情にも詳しい。代表作は「ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム」(2017)、「遊戯と臨界: 赤野工作ゲームSF傑作選」(2025)。Game*Sparkでも執筆。
ヤムニャン学園よんとんトマチンの当時の気持ちとしては、「翻訳したいけど日本の知識的な問題で絶対に翻訳するの大変だし、適任者は見つからないだろうからちょっと諦めていた」って感じ。そしたら熱意ある人が登場→飛ぶ→しかしXELさんが最強だったという流れ。
XEL翻訳のチェックを任されましたけど、正直気になる部分が多くて……でもあんまりダメ出ししてたら失礼かな、と言いすぎないようにキープはしてたんですね。前任者は結局飛んでしまったけど、やはり言いすぎて厄介な仕事にしてしまったからなのかもしれません……
ヤムニャン学園そうかなぁ?まあいろいろあったんでしょう……。
バターンひやまカンケイナイヨ!
XEL結果オーライ!
ヤムニャン学園ちなみに、よく翻訳の営業が来てたんですけど、全部断ってました。君たちには無理だろうということで。「ガチで何の業者も挟まず、(中国語ローカライズが)最後までいけたのすごくね?」とは思います。そんな流れだったよね?
バターンひやまそうですね、絶対プレイしてないでしょ……というオファーメール多かったです、それでうまくいくタイプのゲームなら全然アリだと思うのですが。
ヤムニャン学園すみません。急にひやまが日本語を話して驚いたかもしれませんが、彼は志村けんを生んだ東村山出身なのでしっかりと日本語話者です。
バターンひやまエーウ! チョ……チョア……
XEL本文の文字数基準で報酬を要求してきたから、こいつらちゃんと見てないな、とか?
バターンひやま業者さんは基本的に本文シナリオを訳す形の請負が多かったのですが、ふりスペはそれ以外にも大量の文字データがあるため、するっと移植できないことが想定されました。そもそもふりスペはUnityに加えてかなり独自システムで動いていて、その点も特別な対応が必要でした。たとえば、Unityには縦書き機能がないので自前で実装していたり……
ふりかけ☆スペイシーでは画面右に縦書きの補足(ネオ昭和辞典)が出る。

XELどうして自分に依頼をしようと判断したのか気になる……。
ヤムニャン学園XELさんは工作員の友達だったからね!信用しました。てか、XELさんって工作員と、どういう友達なの?
XEL最初はXで工作員さんが中国のポケカのインフレについてのポストをしたのを見て、間違いを指摘して情報を伝えたのが始まりで…その後も色々と文化交流したんですよね。
バターンひやま僕はXELさんが『アリス・ギア・アイギス』のモチャク※なので信用できると思いました。
※モチャク ネオ昭和用語。現代語でいうオタクのこと。モチャクはモチャモチャ~って言いながら飯を食う。
XELアリスギアが判断基準ですか…なんとなくわかるような。あれもやんちゃしてる時は大概ネオ昭和してるかな……?真理ちゃん危機一髪とか、銀牙チックな依城えりのエピソード全般とか、そして島本和彦……おかげでふりスペのことをすんなり受け入れたのかも。根っこは同じなのかもしれませんね。アリスギアのやんちゃな部分が好きな方は、ぜひふりスペもやってみましょう!
――中国語翻訳が始まった経緯はわかりました。ただテキストの翻訳だけでなく、第一章にあるしりとりパートなんかは日本語バージョンとネタがぜんぜん違うのではないでしょうか?
XELしりとり……ネオラップバトルの部分でも文字を翻訳するだけなら絶対面白さが伝わらないですもんね。先任者は無理やり文字だけ翻訳するつもりでしたが……「ん」で終わるとアウトって、中国語ではルールとして意味不明すぎるし。ルールをどうすればいいのかが一番悩みました。
ヤムニャン学園しりとりは最後まで作業してたからね~
バターンひやま 日本語版ではンがついて爆発しますが、中国語では終了する文字がない。そこでピンイン※のミスを指摘されてことで爆発する展開になっていたの、良いローカライズだと思いました。具体的に言うと「风(fēng)」と「分(fēn)」の違いですね。
※ピンイン 中国語の発音を表すアルファベットの記号。漢字は表意文字であって表音文字ではないため「読み仮名」に相当する概念が普及するまで時間がかかり、1958年に中国にて漢字の読み方として公式に採用された。
XEL南方地域である上海在住の自分にはそれで発音がどう違うのかよくわからないので、これだ!って思いました。北方の方ならちゃんと区別できるのかな?
わからない人があまりにも多いので、中国語キーボード入力ではこれを統合するオプションが実装されたりします。「ふいんき」や「せんたっき」と入力しても変換されるみたいな。

バターンひやまちなみに……インタビューを実施した2月7日時点だとしりとりパートを日本語版を見てからタイトルに戻って中国語でしりとりをプレイするとバグります。再起動すると治るはずなので、読者のみんなはいったん再起動してから見比べてみよう!

――しりとりの他に、パロディの内容ではなく、言語の差異としてローカライズに苦労した箇所はありましたか?
XELUnicode上では同じ文字扱いだけど、言語によって書き方が違う文字とか…?
ヤムニャン学園そこ!?なんかもっとシナリオのエピソードとかないんですか哈哈哈
XELグラフィックの制作はよんトマ側に任せてるので、そこで書き方を間違えていたりして……ちゃんと伝わらなかった自分が悪い。
ヤムニャン学園 まあ確かに、中国語手書き大変でしたね。
――物量も多いですよね。
ヤムニャン学園これ自分が書いたんですけど、かなり修行でした。てか、タマタマノオロチの名前が古いローカライズで間違ってるんですよね。後で直すわ。


バターンひやまこういう書き文字、全部書き直しました。


バターンひやま原語版だとフォントだった文字が、中国語ではいいのがなくて手書きしたやつとか……。


バターンひやま段ボールに手書きした文字も、もう一回描き直すことになったし……。


バターンひやまなかなか大変だったぷり。
XELもう見るからに大変ですね……細かい間違いは実はまだあるけど読める範囲ですし、原作者の手作りなんですよって中国のプレイヤーに伝わったら、むしろ喜ばれます。
バターンひやままごころ・手作り・おもてなし。
――お疲れ様でした。次はエピソードおよびパロディまわりのローカライズについて伺えますか。
XEL「ナウい」とか…そもそもの「ネオ昭和」という言葉とか?
――そうですね。そもそもネオ昭和というものがなんなのか、みたいな論点にもなりそうですが。
ヤムニャン学園 中国語がわからないなりに、重要単語の翻訳のトーン調整はかなり相談して頑張りましたね。
XEL「ナウい」、「ネオ」はそれぞれ「in」、「超级」と訳しました。先任者はどちらも「摩登(モダン)」と訳していたはずですが、実際に中国の80年代=日本の昭和で使われた言葉なのはいいのですが、ネタとしての古さやバカっぽさがないなと思いましたね。
だから「ナウい」は現代の中国で聞くと「うわっふるっくせwww」と感じる「in」という言葉にしました。日本の「ナウい」も今はどちらかというと「みんなが知ってる古臭い死語」というネタの現代のスラングだと思いますが、「in」も今はそんな感じです。
「ネオ昭和」も、「ネオ」本来の「新しい」という意味よりも、こんなのを「昭和」にくっつける馬鹿馬鹿しさが大事だと思いまして。ということで「昭和を超えたなにか」でありながら「ちゃんと馬鹿馬鹿しい言葉」として「超級昭和」がいいなと思いました。
「in」については、日本という世界観なのに中国で使われたスラングでいいの?という悩みはありましたが、「ふるくさっ!」って伝わる方が大事だなと思いました。
バターンひやまそういったわかりやすさが重要なネタはローカライズしてもらったのに対して芸能人ネタとかのどうしようもないものはおおむねそのままで、辞書で丁寧に解説してもらった感じ……ですかね。
XELそうですね、このゲーム最大の売りの一つである「ネオ昭和辞書」で説明するという選択肢もありますが、ギャグってのはテンポが大事なんです。
――ネオ昭和辞典※の数は中国語版で増えたのか、あくまで箇所や個数は同じで、文章内で頑張ったのか、どちらでしょうか?
※ネオ昭和辞典 作中世界における独特の用語だったり、そうでもなかったりする用語を独自の観点で解説してくれる辞典。通常画面の右端に縦書きで書いてあるやつ。

バターンひやま増えた!かな? 一般的なローカライズとちがって中文版はシステム的には日本語版と完全に別のシナリオ扱いで入っているので、増えた辞書もあればなくなった辞書もありますし、追加されたセリフもあれば削られたセリフもあります。
XELそこ説明足した方がわかりやすいかなーとか、翻訳した後のその文章だとそこはわざわざ説明したら変だから削ったとか、中国語だとここはこういうネタになるから入れちゃおうとか……現場判断でやりました。やり始めた時に、一章の辞書の中国語版を日本語に再翻訳して、「このノリはふりスペ的に大丈夫ですかい?」とよんトマさん側にも確認してもらいました。
ヤムニャン学園「ギャグってのはテンポが大事なんです」というのはふりスぺ制作中に、よんとんトマチンメンバーが共通理念として掲げて、ずっと意識して頑張っていたことです!XELさん自身にそういう考えがあったから、色々と円滑に進んだ気がします。
XEL日本の面白いギャグ作品が中国ではマイナーだったりすることが多くて、なんでかなーと色々考えたんですよね。
ヤムニャン学園ひとつ、個人的に好きな場所の話。ガンちゃんが“小癌”と訳され「癌!癌!」と連発していたところ、かなり笑いました。直接的すぎてヤバいだろと思いつつ、まあこうするしかないよなという。いや、まあガンちゃんはガン細胞じゃないんですけどね。


XELよんトマの方は「宇宙忍者ゴームズ」※みたいにやって欲しいと言ってくれましたよね
※宇宙忍者ゴームズ ハンナ・バーベラ・プロダクション版TVアニメ「ファンタスティック・フォー」(1967)が1969年に日本で放映されたときのタイトル。近年ではドクター・ドゥームこと悪魔博士が日本のインターネットで人気を博している。
ヤムニャン学園確かに!そんなこと言ってましたね!
バターンひやまファイヤー!
ヤムニャン学園「ゴームズ」っぽくして欲しい一方で、ふりスぺにはちゃんとお話のテーマがある(と自負しているので)、その両立をしっかりやってもらったのは嬉しいです。
XEL中国は「ゴームズ」ほど派手にローカライズした作品ほぼないですから、たぶんついていける方は少ないのかな……。
バターンひやまふりスペはなつかしネタに加えて、さぁたんが主に言う現代ネタ・ミームも多くて、そうした両方もの要素を結構取り込んでくださったようで良かったですね。
原語(日本語版)の辞書では「生き急げ!」って言っているスポ根っぽい説明文のところ、ローカライズ版では現代中国の「寝そべり族※」と毛沢東の名句を入れこんだ文章になっていて、現代ネタと過去の要素をどっちもくすぐる「ふりスペ」らしさを出してもらえたなぁと思います。原文よりふりスペらしいというか……
※寝そべり族 中国の苛烈な競争社会から一歩身を引くことを選んだ若者たちの俗称、あるいは自称。
――ひとことでギャグといっても、うまいこと現地ネタに昇華できるものと、ちょっとムズいネタがそれぞれありますよね。
XEL芸人とプロレス関連は結構伝わりにくいなぁ。井上陽水※は「少年時代」の方が有名じゃないの?と発売後に意見をいただきました。
※井上陽水 『ふりかけ☆スペイシー』には胃ノ下羊水というシンガーソングライターが出てくる。

ヤムニャン学園「少年時代」はBGMでパロディしたので、シナリオでは「背中まで45分」をパロディしました。これに関しては、普通に日本人も分からない人が多そう。
XELそもそも陽水より玉置浩二がメジャーだって。
バターンひやま色々無理難題だったかと思いますが、そもそも若大将が自分の船をテーマに歌った歌※とか、日本人でも大して知らないし……という開き直りの気持ちもこちらにはあった。
※若大将が自分の船をテーマに歌った歌加山雄三の『光進丸』のこと。なんと作詞を『星間飛行』などで知られる松本隆が担当しており加山本人ではない(本人は作曲担当)
ヤムニャン学園加山雄三が『バイオハザード』好きなネタとか、マジで細かすぎる。
XEL知らなかった……。
――日本の昔の曲は東アジア圏でそれぞれローカライズされて、わりと聞かれていたというのはかえって日本人のほうが知らない話ではあります。自分はそのことを『昭和米国物語』のインタビュー記事で知ったのですが。
XEL「青蘋果樂園」(Spotify)という中国で昔流行った曲も日本の少年隊の曲のローカライズですよね。日本語がわかる方なら盛大な下ネタに聞こえるパートがあるのでぜひ。
ヤムニャン学園おい!ちんちんくださいって言っとるがな!
XEL最近の春晩でも一度歌っていましたが、思わず吹き出しました。
バターンひやま中国の紅白的なやつで歌われるくらいヒットしたんだ。
●もっとも危険なネタの話
バターンひやまほかになにかご質問などありますか。
ヤムニャン学園ちんちん以外のことは答えます。
――終盤にプロレスネタがかなり出てきますけど、実はプロレスが興行として盛んな国って少ないですよね。
XEL 猪木とモハメド・アリの戦いをよく知らなかったので調べたけど、すごい内容で吹き出しました。中国のプレイヤーもみんな調べて笑って欲しいです。

――いちプレイヤーとしては、やっぱり「おでん通」※と「ホボイさん」※をどうローカライズしたのかが一番気になります!
※おでん通 ふりかけ☆スペイシーに登場する地獄の広告代理店。中抜きをモットーとしている。

※ホボイさん ふりかけ☆スペイシーに登場するおもちゃ会社「ホボイ・TOY」を運営している。独特のワードセンスで人々を魅了する。

XELおでん通は……元ネタが意外と「ブラックな日本!」……みたいな感じにバズってるようなのでみんな知ってるみたいです。
――広告代理店いじりって日本以外でもあるんですかね。
XEL中国の広告代理店はよく知らないですね……。
ヤムニャン学園日本以外の国にも広告代理店いじりはあるんじゃないですかね?例えば、ボスニア紛争では広告代理店が煽って人がたくさん死んでることから「戦争広告代理店」って呼ばれてるので、おでん通よりインパクト大きそう。権威が居たら、イジる人がいるという認識です。
――真理ですね。
XELそうですね、中国の場合はいじるのが別ジャンルの大会社になるだけで……。
バターンひやまホボイさん、というか「まことのお父さん」については中国では知られていないんでしたっけ?
ヤムニャン学園「まことのお父さん」?それってゆっくり解説動画で政治を学んでいるひやまの父親の話ですか?
バターンひやまいえ、ここでは偉大なるビデオゲーム『MOTHER』シリーズの原作者にして、かつてコピーライターとして一世を風靡し、株式会社ほぼ日の総帥であらせられる糸井重里先生のことを指します。
XELあのゲームシリーズ自体がメジャーとは言えなくて、フォロワー作品のおかげで知名度上がったかな~みたいな。
バターンひやま『MOTHER』より『Undertale』の方が有名、みたいな?って訊こうかと思いましたが、日本でも今はそうかも。

ヤムニャン学園中国って『OMORI』人気だよなぁ。中国SNSでよんとんトマチンフォローしてる中国人、結構『OMORI』か『NEEDY GIRL OVERDOSE』の投稿してる。
XEL『ゆめにっき』も知名度あるね。
バターンひやま翻訳と関係ないけれど、そうしたフォロワー作品が名作ぞろいでインディーゲームの世界で強すぎるからこそのホボイさん、みたいなところがあるんです。そのルーツいじりが、もうちょっと通じるようになったらうれしいなあ。

XEL一体これはホボイさんにどんな感情持ってるんだろうってコメントを見て、自分も気になったんだけど、なるほど……。
ヤムニャン学園凄まじい感情ですよ。僕は『ユリイカ』の大貫妙子特集にライターとして寄稿してるんですけど、結局糸井重里の話してますから。
――学生運動※と三島由紀夫は、おでん通とホボイさんとは別ベクトルで中国語での取り扱いが難しいと思うのですが。
※学生運動 本編中に知性に目覚めたウーパールーパーが、あるキャラクターの胃の中でバリケードを建てて武装闘争をしているシーンがある。熱風のエプロンと特徴的な髭は超有名な映画監督を想起させる……かも?

バターンひやまかなりそのままですよね。
ヤムニャン学園レビューでちょっと嫌がられてたんでしたっけ、学生運動ネタというか左翼ネタが。
XELそうですね、「おすすめしません」を選んだSteamストアレビューは、1名を除いて全部それが理由でした。といっても、おすすめしませんの数自体は少ないですよ!物は言いようですね!
バターンひやま訳文でふつうに翻訳されているの見て「良いんだ……」と思ったら、さすがに思うところある人もたまにいるって感じだったようですね。
XEL「日本にあった共産主義」というのは、紹介の仕方によってはどうにでもなりますからね。そういうのを読んだ人は見方が変わるでしょう。
バターンひやま楯野フレア※の方も改憲とか言っているセリフそのまんまですけど、そっちは特に不評を聞かないっすね。
※楯野フレア 三島由紀夫のような言動をする憂国系女子高生。悲しい過去を背負っている。

ヤムニャン学園楯野フレアは普通に受け入れられている……?
――かわいいから?
ヤムニャン学園フレアってマジでかわいいからな。絶対にフレアを主人公にしたスピンオフ作品作ります。
バターンひやま萌えて萌えて萌えてまいります。
XELフレアは作中でも変なやつ扱いだから……。
ヤムニャン学園ちょっと関係ないけど、宇宙テニス編でPONGで負けた後のフレアアポカリプスのくだりで、ビリージョエルの「We Didn't Start the Fire」の歌詞にインスパイアされた箇所があるんですけど、ちゃんと「天安門事件」や中国に関係する戦争の記述は消しました。そういうライン引きをしっかりしている、我々の憎めなさを評価していただきたい(テストプレイで指摘されて、そういえばそうだなってなった)。
バターンひやまそういえばそうだなってなっているのはだいぶユルユルだぞ。


XEL私はローカライズ作業の段階では天安門事件を中国政府公式の呼び方にしましたけど、やはりそれでも気にする人は出ますよね。
ヤムニャン学園ですね、XELさんはまんまではなく、元からちゃんと気を使って翻訳してくれてました。その上で、ちゃんと消す判断をしたというか。
XELよんトマがそういう意図がないのは読めばわかるけど、みんながちゃんと読むわけじゃないからね。というか学生運動ネタについての低評価でも「そういう意図はないぞ!でも気にする人は回避した方がいいから低評価にした!開発者は悪い人じゃないよ!」ってわかってくれてます。
――そのほか、ホットなトピックはありましたか?
ヤムニャン学園またちんちんの話なんですけど、しりとり初稿でXELさんがちんちんネタをガッツリ入れていたので、それはやめましょうと伝えました。止めたのってそれくらいかな?
バターンひやま坐薬はアリでちんちんはナシ。
XELそしてうんこはアリアリ……。
――ちんちんにふりまわされる。
ヤムニャン学園ちんふりですわ。
バターンひやま我々は制作にあたって直接的な下ネタはうんこしょんべんまで、という制約(チェイン)を課したのでね……。
XELおしっこのところは、そういうのやっていいんだ…ってびっくりしました。
バターンひやま宇宙テニス編で画面におしっこが出るところですね。
ヤムニャン学園あれは、嘘の世界線だから……。ちなみに嘘の世界線でもちんちんは出ません。
XEL最後の方の「ゆく年いく年」の立ち位置がわからないと笑えないので、辞典を追記することになったけど、私が「ゆく年くる年」がどういう番組なのか勘違いしたとか…?
ヤムニャン学園こういう感じで辞書はかなり補足してもらって助かりました。中国の方は、本当に日本文化学べると思う……!
――文化交流にオススメですね。
XEL大概ウソも多いので判別が難しいね。
バターンひやまbilibiliで解説してくれ誰か。
ヤムニャン学園ついでにスイッチ版出してくれ。
バターンひやまそれはダメでしょ。
――任天堂に開発機材を申し込まないと。
バターンひやま小霸王版※なら勝手に作ってもいいよ。
※小覇王 任天堂のファミリーコンピュータの海賊版を作ったことで有名な中国のメーカー。
――まじめな話、これまでどこからしらのパブリッシャーから連絡きたことありますか?
バターンひやまアルヨ!
――どういった理由でパブリッシング契約が流れたんでしょうか。
バターンひやまその時は自力でスイッチ版ぐらい出せらぁ!と思って断っちゃった……。
ヤムニャン学園パブリッシャーの皆さん、『ふりスぺ』スイッチ版を出すチャンスですよ。自力でスイッチ版出すのって本当にきついっぽいから。
――最後に、前作リリースからの3年間にあったことや、続編を期待するユーザーへメッセージをお願いします。
ヤムニャン学園真面目に続編(『ふりかけ☆スペイシーOVA ベトナム・カンボジア・タイ・フィリピン編』)作ってます。噂によるとゲーム作りってスケジュール管理が大切らしいんですが、そこを見直したので開発ペースは上がります。3年間、のんびりやりすぎましたわ。『ふりスぺ』は一生続けるし、『ふりスぺ』以外の企画を動かしていく予定もあります。
バターンひやませっかくなのでボツになったシステムの話もしますと……ローカライズに際してログ画面で画面が見えるようにしたのですが、結構終盤まで前の画面がテレビに映っている感じでした。普通に見づらすぎたのでボツになった。
XEL開発中のログ画面かわいいですよね。でも見づらいのは事実……
下の画像が開発中の没バージョン。画面右にあるブラウン管にゲーム画面が映っている。可愛らしい絵面だが、確かに視認性には劣る。


ヤムニャン学園あと、改めてXELさんに感謝。中国での展開は始まったばかりなので、ぐんぐん宣伝頑張ります!
XELこちらこそ、こんな大仕事を任せてくれて感謝感激です!日本の同人についても勉強できましたので色々やるつもりです。
バターンひやまOVAではもっとやりやすい形で作業できるようにしますのでよろしくお願いします!
XELこちらこそよろしくお願いします!
バターンひやまあたくしからは以上でチョアヨ!
――みなさま、インタビューに長時間おつきあいいただき、ありがとうございました!

『ふりかけ☆スペイシー』は、PC(Steam)向けに配信中です。












