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Game*Sparkレビュー:『エレバン シャドウ・レガシー』“らしすぎる”ほどにステルスゲームしてる。“非発見時の万能感”が楽しい良作

「ハイペース」というよりは「パズル的」な印象を抱きましたが、強化要素で高い攻略自由度も持つなど丁寧な作り込みを感じました。

連載・特集 Game*Sparkレビュー
Game*Sparkレビュー:『エレバン シャドウ・レガシー』“らしすぎる”ほどにステルスゲームしてる。“非発見時の万能感”が楽しい良作
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2024年4月10日よりPC向けにSteamにて発売され「非常に好評」を獲得しているステルスアクション『エレバン シャドウ・レガシー』がPS5/Xbox Series X|S向けにも4月16日より発売されます。本稿ではPS5版のコード提供を受け、そんな本作のGame*Sparkレビューをお届けします。なお、シナリオについての詳述は致しませんが、些細なネタバレも避けたい場合は、閲覧にご注意ください。

「ハイペース」というよりはじっくり課題に向き合うステルスアクション

本作はバルセロナのインディースタジオが開発を手掛ける初のオリジナル作品で、影に溶け込む特殊能力を持つ忘れ去られた一族「エレバン」の末裔「アヤナ」として、能力とハイテクガジェットを駆使して敵の目を欺き、破滅に向かいつつある世界を救うステルスアクションゲームです。影に溶け込めさえすれば敵の背後を取るのもお手の物。壁を登ったり金網をすり抜けたりと移動の自由度自体も大きく拡張されます。

そんな本作。ストアページや公式サイトではアクションについて「ハイペース」との言及がたびたび見られるのですが、筆者の感想としてはむしろじっくりと目の前の課題に向き合うゲームとしての側面の方が強いように思いました。

確かに影での移動は軽快で、ゲームを進めればダッシュやジャンプといったアクロバティックな動きも利用できるようになりますが、それはあくまで地上でのアヤナと比べた場合の話。3人称視点の3D操作キャラとしてはむしろ少し遅めなぐらいで、敵との速度差という意味でも発見されてしまえば容易に追い詰められる程度のものになっています。

フィールドは潜れる影ばかりではありませんし、サーチライトを装備した敵もいます。影への潜行可能時間もスタミナによる制限があります。そのため考えなしに敵陣へと突っ込んで瞬く間に制圧、とはいかないのが実際のところです。

影でできた道を見つけ出す

一方で、先述の通り影での移動そのものは敵に完全に視認されることなく移動可能で、地形も多くの点で無視できるなど大変便利なのもまた事実。目くらましや陽動などのゲームの進行に伴い解放される様々な技術や装備も鑑みると、未発見時にはプレイヤー側が圧倒的に優位に立っていると言えます。

背後に立ちさえすれば一撃

そのため、当然のことではありますがステルス状態を保つことが何よりも重要で、常に行動の始まりと終わりを意識して動くことが攻略の肝だと言えます。したがって、事前の情報収集とエリア突破までの段取り構成、利用するスキルの選定などを入念に行い実行する、パズルゲーム的な面白さを強く感じました。ちなみにハードモードでは影への潜行に必要なスタミナの回復が証明の下では止まるなど、より計画性が重要となるような難度の上昇が図られています。

前述のようにステルス要素においても大活躍する本作の重要アクションである影潜りについて、もう少し掘り下げましょう。目玉となるシステムだけあって基本的な操作感は良好で、特にストレスを感じることはありませんでした。壁からのジャンプや動く影の乗り継ぎといったパルクール的要素も含め『スプラトゥーン』のインク潜りにかなり近い挙動だったこともあり、操作にすぐ慣れることができました。

前項ではアクションというよりはパズルとの意見を述べましたが、敵1人程度であれば捕まる直前に影に潜り素早く後ろを取って倒す、といった動きも可能ではあるなど慣れればかなり自由に操作できます。パルクールも解法さえ把握してしまえば多くの場合スイスイとこなせますが、その分ルートを見つけ出す「気づき」が重要に感じられた点はパズル感を高める要素でもありました。

「パズル的」でも自由で幅のある攻略を実現する強化要素

ここまでパズル的な側面が強いとの意見を重ねてきましたが、だからといって攻略に自由度がないかと言えばそうではありません。特にフィールド探索やストーリーの進行に伴って開放できるガジェットや能力は、攻略の幅を広げ1周ごとのプレイ体験に大きく変化をもたらします。

短時間周囲の敵の動きを把握できるソナー

というのもガジェットの開放に必要なアイテムの入手タイミングが絶妙なのです。基本的に自分の自由な順番で開放できる一方でアイテムの入手は進行度に合わせて限られるため、自分に合ったガジェットの選出とそのガジェットをいかに有効に活用するかに試行錯誤の余地が生まれます。筆者が情報収集に便利なソナー系アイテムを重点的に強化した結果、抜け道を探すことを主体とした攻略法に落ち着いたように、どのアイテムの開放を選んだかがそのままプレイ全体の指標になるとも言えます。

アップテンポなストーリーはむしろ置いて行かれる感覚にも

硬さの見られるセリフ回し

ストーリー面では固有名詞が多くとっつきにくい部分が目立ちましたが、展開そのものはむしろ王道に近いとも言え、良くも悪くもきれいにまとまっていました。特に終盤は良く言えばテンポのいい、悪く言えば少し拍子抜けなようなスピード感で話が進み「プレイ部分を楽しんでいたらストーリーが終わっていた。」というちょっとした物足りなさもあったように思えます。

親切な注意喚起

また不自然と言うほどではないものの、ローカライズに硬さが見られたのもストーリーにいまいち入り込めなかった理由の一つでしょう。一方でプレイ部分での敵ロボットのセリフでは、その硬さと元のセリフ回しのユーモアが相まって妙にとぼけたフレンドリーさを演出しており好感が持てました。さらに攻略中の自身の行動に応じて、発見時の対応が変わる中立的なモブの存在など、プレイ部分にこそゲームへの没入感を高める工夫が凝らされたゲームだと言えるでしょう。

値段相応の体験が約束できるステルスゲームファン向けの良作

グラフィックについてはどちらかと言えば3Dアニメーション的なデフォルメされた表現で目新しいものではありませんが、同時に値段相応かつ作品の雰囲気にきちんとあった、違和感のない形にまとめられており好感が持てます。動作についてもコンソール版だけあって基本的に良好でクラッシュや過度なカクツキといった特筆すべき不具合もありませんでした。

壁抜けや裏世界への落下は多いが復帰も容易

ただし影への潜行という特殊なアクションが含まれる都合上、意識せずとも壁抜けやスタックと言った現象は頻繁に見られました。筆者のプレイでは多くの場合すぐに復帰できましたが、時にはそのままキャラクター操作ではどうしようもなくなってしまうことには注意が必要です。

落下の場合は最後の足場に速やかに戻される

とはいえそういった状況を含め、ポーズメニューよりいつでもチェックポイントからの復帰が可能となっています。そのチェックポイントも大抵の場合は5分以内に1度は記録されているなど、かなり頻繁に更新されているため筆者はそれほどストレスを感じることはありませんでした。またこの点は、攻略における試行錯誤においても直面している課題にすぐ復帰できるストレスの少ないゲーム体験にも役立っていたと言えます。

少しストーリーに入り込めないところはありつつも、シンプルながら万能感を得られる影潜りシステムと攻略に幅を与える能力強化でプレイ体験にこそ強い印象を残す『エレバン シャドウ・レガシー』。総じて本作は、ステルスゲームとしてはかなり高い完成度が感じられる良作と評せるでしょう。価格に見合うだけの体験は十分に楽しめるので、ステルスゲームファンの方は是非ともプレイしてみてください。

Game*Spark レビュー 『エレバン シャドウ・レガシー』 PS5 2026年4月16日

じっくり考え、立てた段取りを実行に移すステルスゲームらしすぎるほどにステルスが重要な良作

GOOD

  • 未発見なら自分が、発見時は相手が圧倒的に有利なメリハリのはっきりしたステルス体験
  • パズル的でありながらも攻略に自由と幅を与える強化要素
  • シンプルながら万能感を感じられる影潜りシステム

BAD

  • 翻訳が硬く、良くも悪くもテンポの速いストーリー展開
  • 影潜りの弊害として頻繁に現れるスタックや壁抜けと言ったバグ



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ライター:焦生肉,編集:みお

ライター/ゲームに関わって飯食いたい 焦生肉

ストーリー重視でゲームをプレイするけどシステムも特徴がないとイヤ!なわがままゲーマー。わがままなくせにコンプリート癖もある上つまみ食いも大好きなので積みゲーが溜まる溜まる。ゲームで飯を食うことを夢見てたらほんとにそんな機会に恵まれた。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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