2026年の5月22日からビジネスデイと一般開放日の3日間にわたって行われた「BitSummit Punch」。
本記事では、クトゥルフや世界中の怪談をテーマにしたエクストラクションゲーム『VOID DIVER : アビスからの脱出』の開発者インタビューをお届け。開発元であるSTUDIO NEMOのプロデューサー、ペク・ホヨン氏と親会社のLOADCOMPLETEの代表であるぺ・スジョン氏のお二人に詳しく話を伺いました。

ゲーマーのための面白いゲームを作ろうとするDNAは変わらない
――:お二人の自己紹介をお願いいたします。
ペク・ホヨン氏(以降ホヨン氏):『VOID DIVER : アビスからの脱出』、STUDIO NEMOのプロデューサーのペク・ホヨンです。
ペ・スジョン氏(以降スジョン氏):STUDIO NEMOの親会社であるLOADCOMPLETEの代表、ペ・スジョンです。
――開発を担当しているSTUDIO NEMO様はモバイルゲームの開発を長年されているとお聞きしています。今回Steamでリリースされるということで、開発に苦労された点などがあれば教えていただけますでしょうか。
スジョン氏:実は2010年にインディーゲームをリリースしたことがあります。その後、10年を超える期間モバイルゲームを中心に、モバイルゲームの成長と共に会社も進んできましたが、モバイル市場でユーザーを獲得するのがだんだん難しくなっており、ゲームだけの魅力で十分にユーザーにアプローチできる市場ではなくなったことあり、明るいキャラクターや自分たちのカラーをSteamで公開する方がもっと影響があると思い、開発を決めました。
会社がモバイル中心だったこともあり、今はSteamへのリリースに集中していますが、本質的にはゲーマーのための面白いゲームを作ろうとするDNAは変わっていないと思います。

――Co-op、いわゆる協力ゲームは(調整なども含めて)ハードなジャンルだと思いますが、このジャンルを選ばれた理由を教えてください。

ホヨン氏:協力ゲームというジャンルだとおっしゃいましたが、我々は(開発において)エクストラクションという点に注目しました。エクストラクションゲーム(※)というもの自体が、今後発展性があり、そのまま成長し続けるジャンルだと思ったからです。どのようにアプローチし、ライトなエクストラクションゲームを作ることができるかということを目標にした、と考えていただければと思っています。
※ここでのエクストラクションゲームとは『Escape from Tarkov』などの脱出型シューターなどを指します。
――クトゥルフ的な要素もすごく取り込まれていましたが、開発にあたり、クトゥルフ的な要素をテーマに入れ込んだのはなぜですか?
ホヨン氏:エクストラクションというジャンルでの主流はPvPです。私たちはPvPではなくPvEに集中しました。CPUと戦うことがメインになると緊張感が落ちますが、ホラー要素などを入れてその点をカバーしようと試みています。クトゥルフのようなコズミックホラーで、緊張感を演出しています。
――敵のデザインも、クトゥルフや怪異......怪物的なデザインがすごく盛り込まれていました。怪物のデザインで、クトゥルフ以外にも参考にされたものはありますでしょうか?
ホヨン氏:都市伝説やさまざまな怪談の寄せ集めになっています。クトゥルフに限定せず、ホラー要素はなんでも入れようと考えています。 序盤のみプレイされたと思いますが、後々になれば八尺様や赤いマスク(口裂け女)といった都市怪談のようなものもたくさん出てきますし、世界各地の怪談を入れたいですね。
――現在キャラクターは、このデモでも4人選択できましたが、最終的にはキャラクターはどれぐらい実装される予定でしょうか?

ホヨン氏:6人から7人を考えています。
――現在の内容でも、長く遊べるゲームだなと感じましたが、想定されているプレイ時間はどれくらいですか?
ホヨン氏:デモは5、6時間のプレイを想定して制作しています。もちろんジャンルの特性上、もっと多くの時間楽しむこともできます。Steamで正式リリースされた時には、それ以上に長くなるかと思います。
――ほかに注目してほしいポイントがあればお教えください。
ホヨン氏:細部にも手間をかけたので全部見ていただければ嬉しいですが、注目していただきたいのは怪物のデザインやキャラクター、戦闘部分です。そしてエクストラクションの基本的面白さがあるか、これを一番考慮して作っています。
――発売予定日が2026年内とありますが、どれくらいの時期の発売を考えていますか?
ホヨン氏:今年の年末を想定していますが、まだいろんな問題が残っていて...... 公式に告知するのはまだ難しいのですが、雪が降る前ぐらいには(笑)。
――最後に本誌の読者にメッセージをお願い致します。
ホヨン氏:子供の頃から日本のゲームをたくさんプレイして育ち、日本のゲームに対しての憧れがとても強くありました。私が作ったゲームが日本のマーケットで紹介され、日本のユーザーたちに会えること自体が、嬉しくて光栄なことです。面白いゲームを作っていますので、よろしくお願いします。
――本日はありがとうございました!
インタビューの中でも「エクストラクション」という言葉をホヨン氏が何度も強調されており、かなり力が入っていることも伺えました。クトゥルフだけでなく世界中の怪談をベースにした独特のグラフィックも魅力の本作品は、Co-opが好きな筆者としても要注目なタイトルです。
『VOID DIVER:アビスからの脱出』は、PC(Steam)にて発売予定。デモも公開されているので興味が沸いたら是非チェックしてみてください。







