気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Prideful Sloth開発、PC/スイッチ2/スイッチ向けに7月17日にリリースされたマルチプレイ対応街作りシミュレーション『Go-Go Town!』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、荒廃した街を発展させていくマルチプレイ対応の街作りシミュレーション。プレイヤーは町長となって街の整備に着手し、インフラの整備や物流の自動化、観光客の呼び込みなど、過ごしやすい環境やコミュニティを作り上げていきます。日本語にも対応済み。
『Go-Go Town!』は、3,200円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Adamこんにちは!Adam Markhamです。ゲーム業界では20年間仕事をしており、現在はPrideful Slothで『Go-Go Town!』のリードデザイナーを務めています。
人生で最も好きなゲームを挙げるとしたら、間違いなく『モンスターハンター』シリーズですね。ニンテンドー3DSでプレイし始めたのをきっかけに、『モンスターハンターライズ』『ワールド』、そして『ワイルズ』を遊んでいます。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Adam開発の最初段階から持っていたアイデアの一つが、「魔法のポケットは作らない」というコンセプトでした。「プレイヤーが何百個ものアイテムを持てるようなインベントリを持たず、すべてのアイテムが実際に持ち運ばなければならない物理的なオブジェクトとして表現されたらどうなるだろう?」と自分たちに問いかけたのです。そして、資源やショップ、働く人や配達員が存在する街づくりシミュレーションゲームで、それが一体どのように機能するのか?と。
『Go-Go Town!』の本格的な開発を始める前に、私たちはこの理論をテストするための簡単なプロトタイプを作成しました。すると、このゲームデザインがちゃんと機能するだけでなく、『Go-Go Town!』を他のゲームとは一線を画す特別なものにしてくれるということが、非常に早い段階で明確になったのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Adam『Go-Go Town!』は、いくつかのタイトルからゲームプレイのインスピレーションを受けています。本作は複数のジャンルを融合させたゲームであり、『Stardew Valley』や『どうぶつの森』のような「のんびりゲーム」と、『シムシティ』のような街づくり/都市シミュレーションゲームをよりライトで親しみやすくし掛け合わせたいと考えました。
本作のビジュアルスタイルや雰囲気についても、いくつかのアイデアから影響を受けています。絵本「Busytown」シリーズや、1980年代のレゴ「ファビュランド」シリーズを参考にしました。どちらも明るく楽しいキャラクターたちが、小さな町で日常を過ごしている様子を描いた作品です。
また、空間を効率的に活用する日本の都市建築やそのスタイルも参考にしています。『Go-Go Town!』に登場する家の数々は、まさにこうした日本の建築から大きなインスピレーションを受けているのです。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Adam印象深かった出来事は本当にたくさんあり、どこから話せばいいのか迷うほどです!
中でも特に大きかった2つの出来事は、『Go-Go Town!』がニンテンドースイッチ上で動作した瞬間と、オンラインマルチプレイの実装した瞬間ですね。スイッチでネイティブに『Go-Go Town!』が動いた時は感無量でした。これをきっかけに日本の任天堂本社とも進捗について直接やり取りをできるようになり、さらには今年のBitSummitで「Indie World」ブースに作品を出展させていただくことにもつながったのです!チーム全体にとっても、間違いなく一番のハイライトとなりました。
画面分割によるローカルマルチプレイは以前から実装していたのですが、やはりオンラインプレイによる体験は一味違います。オンライン協力プレイが実装されたことで、オフィス内で開発チームメンバー同士が一緒に本作を遊ぶ時の感覚すらもガラリと変わりました。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Adamリリース後のフィードバックは素晴らしいものばかりです。私たちはコミュニティと密接にコミュニケーションを取っているため、早期アクセスから正式版への移行にあたっても、良いフィードバックが得られることをとても楽しみにしていました。
どのフィードバックが特に印象深かったか、という部分ですが、ほぼすべてと言っても過言ではありません!『Go-Go Town!』のコミュニティは、開発の過程を通じて本作を形作る手助けをしてくれました。今日のような素晴らしいゲームへと育て上げる上で、彼らの存在は本当に大きな力となっているのです。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Adam開発者として、私たちはプレイヤーの皆さんと積極的にコミュニケーションを取り、「今後このゲームがどのように進化してほしいのか」というアイデアに耳を傾けています。もちろん、改善点や新機能、新規コンテンツに関する独自のロードマップもありますが、『Go-Go Town!』コミュニティの声こそが、今後のゲーム開発を導く大切な道しるべとなっているのです。
――本作の日本語対応状況について教えてください。
Adam『Go-Go Town!』は、日本語に完全ローカライズされています。とは言え、ファンの皆さんによるゲーム内の現在の翻訳をさらに良くするための改善案は大歓迎です!
Prideful Slothの公式Discordサーバーには、特定の言語ごとに専用のチャンネルをご用意しています。また、フィードバックの専用サイトでも、ゲームプレイの変更、ビジュアルのアップデート、セリフのブラッシュアップなど、様々なトピックについて意見や要望をお寄せいただけます。
日本のプレイヤーの皆さんに『Go-Go Town!』を知っていただくにあたり、日本の任天堂からは絶大なご支援をいただきました。2025年8月の「Indie World」で本作を取り上げていただいたほか、今年のBitSummitでは任天堂のIndie Worldブースでも注目タイトルとして出展させていただけるという、最高の栄誉に恵まれたのです。
さらに、日本の広報パートナーであるNeon Noroshiとも緊密に連携しており、日本のプレイヤーの皆さんをはじめ、メディアの皆さんやコンテンツクリエイターの方々と繋がる上で、なくてはならない大きな力となっていただいています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Adam大丈夫です!プレイヤーの皆さんは『Go-Go Town!』の配信を自由に行っていただくことができます。
本作にはTwitch連携機能や配信者向けオーディオモードが搭載されており、オンラインで他の人々とゲーム体験を共有しやすいように作られています。Twitch連携機能を使うと、配信のチャット参加者がプレイ中のゲームに直接参加できるようになります。チャットのメンバーはゲーム内に「観光客」としてランダムに登場し、プレイヤーにゲーム内通貨やアイテムをプレゼントしたり、様々なエモートを実行したりといったアクションをチャットコマンド経由で行うことができるのです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Adam本作の開発中、私は日本のプレイヤーの皆さんがこのゲームをどう思ってくれるだろうか、とずっと考え続けていました。私の夢の一つは、ヨドバシカメラやビックカメラに行き、棚に『Go-Go Town!』が並んでいたり、あるいは店内の大きなモニターでPVが流れていたりする光景を目にすることなのです。
日本の皆さんに興味を持っていただける作品になれば嬉しいですし、もし遊んでいただけたなら、私たちが本作の開発を楽しんだのと同じくらい、本作を楽しんでもらえたらと心から願っています。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








