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クジラの機嫌を伺いながら背中に街を建設!『Beyond These Stars』が描く優しい世界のシミュレーションゲーム【プレイレポ&インタビュー】

2026年8月26日(水)~30日(日)にかけて、ドイツ・ケルンで世界最大のゲームイベント「gamescom」が開催されました。

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クジラの機嫌を伺いながら背中に街を建設!『Beyond These Stars』が描く優しい世界のシミュレーションゲーム【プレイレポ&インタビュー】
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2026年8月26日(水)~30日(日)にかけて、ドイツ・ケルンで世界最大のゲームイベント「gamescom」が開催されました。

近年『Workers & Resources: Soviet Republic』『Norland』といった人気シミュレーションゲームを送り出してきたHooded Horseのブースでは、Balancing Monkey Gamesが開発した『ビヨンド・ジーズ・スターズ(Beyond These Stars)』の試遊を体験できました。

本作は、広大な宇宙を舞台に、クジラの背中の上で街を建設するSF都市建設シミュレーションストラテジー。2021年にリリースされ好評を博した街づくりゲーム『Before We Leave』の次回作として発表されました。

本稿では、10月15日(木)に発売が迫る『ビヨンド・ジーズ・スターズ』のプレイレポートと開発者インタビューをお届けします。

本作の舞台となるのは、宇宙を旅する一頭の巨大なクジラ「キーワ(Kewa)」の背中。プレイヤーは前作にも登場した「ピープス(Peeps)」を率い、キーワとの共生関係を築きながら、その上に街を作り上げていくことになります。

見どころのひとつが、生きた大地としてのキーワとの向き合い方。キーワの体表は起伏に富んでおり、地形をそのまま活かして街を作るか、あるいは地形そのものを造成して効率を追求するか、プレイヤーの判断が問われます。運河を掘って生態系を整えたり、森を維持して大気循環を助けたりと、テラフォーミング要素も本作の大きな軸になっているようです。

また、キーワの生態系は決して無尽蔵ではなく、資源を採りすぎれば生息地が縮小してしまう繊細なバランスの上に成り立っています。近隣の惑星に前哨基地を築いて資源を補うこともできますが、キーワとの関係が浅いままだと、いつ次の星系へ移動してしまうか予測が難しくなるとのこと。

単なる街づくりに留まらず、キーワという一つの生命そのものをケアしながら旅を続けていく点が、本作ならではの魅力と言えそうです。旅の道中では他の異星種族とも遭遇し、交易や新技術の獲得といった出会いも用意されています。

キーワ

さて、本作はすぐにキーワの背中のテラフォーミングを一歩一歩進めていくところから始まります。拠点となるロケットから、まずは基本の道を引いていきましょう。

その道に面するように、ピープスが住むための小屋、そして食料となるジャガイモ畑、水を汲むためのポンプを作ります。このゲームでは、ジャガイモと水がピープスを働かせるためのリソースとなるため、最も基本的で重要な要素です。

ピープスには「機嫌」「体力」のようなゲージ(画面右上で確認可能)が存在しており、プレイヤーは3段階に分けてピープスをいかに激しく働かせるか選択できるのです。もちろん無理やり働かせすぎるとピープスは「機嫌」「体力」といったゲージが減っていきストレスが溜まってしまい、まともに働けなくなってしまいます。

そのために、ちょうどよく働かせつつ、食料や水といったリソースを慎重に管理して、機嫌を取るために景観も植物を植えて整えていく必要があるのです。

このゲームは6角形のタイルをひとつの単位として、その上に様々な施設を建てていき拠点となる島をテラフォーミングしていくゲームです。この手のジャンルでもっとも権威的な存在である『シヴィライゼーション』シリーズをプレイしたことがある人や、ボードゲームが好きな人であれば、すぐに理解できる作りになっています。

また、ポンプであったら川に隣接していないと建築することができなかったりと、建物ごとに設置条件が定められているのも特徴のひとつ。さらにピープスたちは道を通って採掘や製造を行える施設に行き、労働に励んでいきます。なので導線をしっかりと整理して効率的に移動するために施設の配置も気にしなくてはなりません。

デモ版の時点では、隣接するタイルのシナジーを十分に把握することはできませんでしたが、どのようにタイルを隣接させるかも重要な攻略の要素になっていきそうです。

隣接効果の説明

建築や研究のアンロックは、このゲームははお馴染みのテクノロジーツリーというものを解放していくことで増えていきます。

クエストがクリア、その報酬がツリーのアンロックという一歩一歩丁寧にゲームが進むスタイルで、あまりこの手のジャンルのゲームに慣れていない人でも、わかりやすい設計になっていました。

さらにツリーをアンロックしていくと、パークといって、この星の生産能力やピープスの性能が上昇していくものも存在しています。こちらはクエストとは関係なく、プレイヤーの好みによってどれをアンロックするか決めていいものです。

続いてはBalancing Monkey GamesのマネージングディレクターであるAnna Barham(アナ・バーハム)氏にインタビューを行ったので、その様子をお届けします。

──前作『Before We Leave』とはどのようにシナリオや世界が繋がっているのでしょうか?

アナ・バーハム:前作では、ピープスは地下のバンカーに避難しており、最大の脅威は惑星の表面を吸い込んで破壊してしまう「宇宙クジラ」でした。

前作の最後で「クジラ使い(Whale Charmer)」というテクノロジーを開発すると、興味を持ったクジラがやって来ます。しかし今回は惑星を食べることはなく、ただ見に来ただけでした。

そこで勇敢なピープスたちが探検隊を送り、キーワの背中に着陸するのです。そこから本作の物語が始まります。

──ストーリーの見どころを教えてください。

アナ・バーハム:ピープスたちはキーワの背中に着陸した後間も無く、無線(ラジオ)を使います。そうすると、クジラが驚いて宇宙の奥深くへ向かってしまうため、故郷に帰れなくなってしまうんです。その後、水を管理し、背中のバイオームを改善していくことで「クジラ通信機」を作り、クジラと対話できるようになります。

また、銀河には様々な異星種族がいて交流することができます。取引を求める種族、重要なアイテムを取ってきてほしいと頼む種族などがいます。時には複数の種族が同じアイテムを狙っており、「このオーブをどの種族に渡すか」といった決断を迫られることもあります。

そして、最後には大きな驚きの結末が待っていますが、それはネタバレになるので秘密にしておきます。お楽しみに!

──本作ではプレイヤーの行動によってキーワとの関係性を築けると聞きました。この関係性はゲームにどのような変化をもたらしますか?

アナ・バーハム:クジラの「キーワ」がプレイヤーを気に入っていれば、銀河マップで移動先を選ぶ際、最短ルートで進んでくれます。しかし、気に入られていないと遠回りをされてしまいます。

また、キーワがハッピーな状態だと、背中に「フルーツの木」が育ち、それが手に入ります。逆に不機嫌だと、食料として重要なジャガイモ畑にトゲのある茎が生えてしまい、ピープスに被害を与えたり、ジャガイモの収穫を妨げたりします。

──なぜ非暴力的なゲームデザインを選んだのですか?

アナ・バーハム:それが私たちの会社の精神なのだと思います。Balancing Monkey Gamesでは、世界をより良い場所にしたいと考えており、これ以上世界に暴力を持ち込みたくないのです。そのため、暴力要素のないゲームを作ることを選びました。

それはつまり、ゲームに十分な歯ごたえややりがいを持たせるために、別の方法を見つけなければならないということでもあります。これは私たちの個人的な理念ですね。

──操作がシンプルで自分のやるべきことがわかりやすいという印象を持ちました。シミュレーションゲームの新規プレイヤー向けにゲームプレイのわかりやすさや速度は意識していますか?

アナ・バーハム:はい、何をすべきかをステップバイステップで正確に教えてくれるチュートリアルがそのようなことを意識しています。

初めてプレイする際はチュートリアルをオンにすれば、順を追って案内してくれます。経験豊富な方も初心者の方も、チュートリアルの手順に従うだけで、最初から活気ある町を作り上げることができます

──ストーリーをクリアするのにどれくらい時間がかかりますか?

アナ・バーハム:実は私にも分からないんです!(笑)

テストプレイをしていますが、序盤のプレイや環境構築だけでもかなりの時間がかかります。探索する銀河はとても広く、プロシージャル生成(自動生成)されるため、毎回同じになるわけではありません。新しいゲームを始めるたびに銀河の形が変わるのです。

ですので、ストーリーの最後までプレイするのにどれくらいかかるかは正確には分かりません。少なくとも20時間はかかるのではないかと想像していますが、確証はありません。私自身、まだ最後までたどり着いていないんですよ!


『Beyond These Stars ビヨンド・ジーズ・スターズ』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com/Microsoft Store)向けに10月16日配信予定。PC Game Pass向けにも提供されます。

ライター:タナカハルカ,編集:みお

ライター/気さく タナカハルカ

インディーゲームデベロッパー・よんとんトマチンのメンバー(ヤムニャン学園)として『ふりかけ☆スペイシー』を開発。著書『海外ゲーム音楽ガイドブック ビデオゲームからたどる古今東西の音楽』『楽曲派アイドル・ガイドブック ももクロ以降のアイドルソング再考』。寄稿『ユリイカ2025年12月臨時増刊号 総特集=大貫妙子』『DAWN N°2』など。毎週新高円寺で会える。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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