ビジュアルコンセプトとしての“ストレンジリアル”を完成させたリアルスケール―『ACE7』との繋がりを感じるミッションの数々
キャンペーンのミッションについては、前作『ACE7』の反省があるためか、トリッキーなミッションやプレイヤーを騙すようなものは見受けられませんでした。ミッションの途中で、対地から空対空、あるいは空対空から対地へと目的が切り替わるようなものは、ほぼ存在していません。
一方で、リアルスケールで描かれるマップやオブジェクトを生かしたトリッキーなミッションとして、偽装コンテナ船の識別があった程度です。

ミッションはブリーフィングで説明された目的から大きく逸脱することなく、内容もほぼ一貫しています。また対地・空対空のマルチロールなミッションがあっても、特殊兵装を2種類持てるだけでなく僚機も存在するため、結果的に難易度が下がっていることも変化した要素の一つです。
特にキャンペーンをプレイしていて気付かされるのが、『ACE7』ミッションDLCの構成や内容をきちんと踏襲し発展させていることでしょう。
例えば、ミッション4のニューフィールド島におけるソトア艦隊への強襲と敵エース部隊との戦闘は、「アンカーヘッド強襲」を彷彿とさせます。さらに陸上戦艦との戦いは「1000万人救済計画」におけるトーレス艦長のアリコーンとの戦いが頭をよぎります。こうしたDLCミッションで培われた要素が『ACE8』で発展的に取り入れられていることは、大きな意味を持つでしょう。
また、前作『ACE7』要素は一部キャラクターや舞台などでも表れていました。コゼット王女や軌道エレベーター、そして『ACE7』始まりの地であるフォートグレイス島が再登場します。ここは、かつてのIUN-PKFの基地でなくFCUの基地となっていますが、グラフィックを含めてリアルスケールに作り直されています。
より詳しく語りたい内容でありつつも長くなるためここでは割愛しますが、2020年代へと続くユージア大陸の戦いを描いたミッション内容と、そしてストーリーの両面から、『ACE7』が前編なら『ACE8』が後編なのだと感じさせられました。


本作のマップはリアルスケールとして制作されており、自機が地表近くを飛ぶと巨大なビル群や家々、そして木々も広がります。
特に、FCUの首都シーヴでの戦いはその特徴をよく表しており、低空を飛ぶことで建物や道路、家々など、プレイヤーの目に入る情報量は前作以上。建物や住宅が大きく表示されることは、この戦争で荒廃してしまった土地の姿を強く表すことになり、そこに住む人々の暮らしにまで想像が及びます。
その一方でメガフロート戦は、見知った建築物が存在する今までにないリアリティと、実際には見たことがないものの、説得力を感じる巨大さを併せ持った建築物です。それを見た瞬間、奇妙にリアルな感覚を覚えたことは隠せません。
ある意味、本シリーズの世界ではなく、『エースコンバット04』で菅野昌人氏が提唱したビジュアルコンセプトとしての「ストレンジリアル」が完成した瞬間であると思いました。『AC04』から脈々と描かれてきたこのコンセプトが、ここで一つの到達点に達したのです。














