気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Panic Barn開発、PC向けに8月17日リリースされたバウンサーシムRPG『Not Tonight』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、EU脱退後のイギリスを舞台にバウンサーとしての生きるシミュレーションRPG。極右政権に対して抵抗するのか、ひっそりと生きることを選ぶか、すべての選択が重要となって来ます。バウンサーとして稼いだお金はアップグレードなどに使用できます。記事執筆時点では日本語に対応していません。
『Not Tonight』は2,050円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Tim Constant氏(以下Constant氏):Tim Constantです。Panic Barnの創設者で、『Not Tonight』のクリエイティブディレクターを担当しています。
――本作はいつどのようにして開発が始まったのでしょうか?
Constant氏:本作の開発は去年の1月に始まりました。いつもはモバイル向けのゲーム開発を行っているのですが、PCやコンソール向けゲームをプレイして育ったこともあり、いつかこれらの開発をしたいと思っていました。
本作は、私がイングランドの東西部で育ったことに由来しています。私が17歳だった頃、私の友達は18歳(イギリスで飲酒可能な年齢)でした。酒場に入るたび、私は飲酒可能な年齢に達していなかったため、ものすごく緊張したものです。
この経験が影響しているのでしょう。私は『Papers, Please』をプレイしたあとすぐ、似たような、しかしバウンサー(注:クラブなどの用心棒)としてプレイするゲームを作りたいと思ったのです!
――本作の特徴を教えてください。
Constant氏:ゲームのコアとなるのは、時間制限のある書類チェックです。クラブの客の情報をチェックし、様々な場所に間違えることなく分類することになります。身分証明証、ゲストリスト、VIPをチェックします。これをすることでお金を入手でき、RPGスタイルでお金を使い、生きて行くのです。支払いをしたり、健康を保ったり、アップグレードを手に入れたり、信頼度を維持したり、周りの人をハッピーにするように、お金を使うこととなります!
おそらく本作の一番ユニークな点はその舞台でしょう。ブレグジット後の超現実的なディストピアです。ブレグジット(EUからのイギリス脱退)後、極右政権が国をコントロールし、欧州に起源を持つイギリス人でさえも非人道的な扱いを受けるのです。
そのため、クラブの客をチェックするルールはより厳格で、反欧州的なのです。
こんなルールに従うことで、どんな気持ちになるのか?プレイヤーにとっては興味深いジレンマなのではないでしょうか。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Constant氏:『Papers, Please』、『Cart Life』、そして仕事シミュレーターが私のお気に入りのゲームです。全然本作とは関係ない『Overcooked』も大好きですよ。生活における何気ないことにひねりを加えたものが好きなのでです。『Papers, Please』は完璧なゲームだと思っており、自然とこの作品から大きなインスピレーションを受けています。また、ケン・ローチと彼の作ったイギリス映画も大きなインスピレーションの源です。特に映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」ですね。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Constant氏:Discordのコミュニティに頼ることになってしまいますが、予定はあります。どなたかお手伝いいただけるようでしたら、ぜひご連絡ください!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Constant氏:『Not Tonight』についてお読みいただきありがとうございます。ぜひ本作をお試しいただければ幸いです。
――ありがとうございました。
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