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『DEATH STRANDING』Game*Spark読者レビュー…全世界35個しかない豪華プレゼントが贈られる最優秀賞を発表!(Part1)

大変お待たせいたしました。プレゼント企画にて募集した読者レビューコンテストの結果を発表。さらに3つのパートに分けて、全レビューを一挙に公開します!

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まなみ


東京ゲームショウ2019に行った際、初めてこのゲームの予告編を見てこのゲームなんだろう?どういうゲームなのかと思っていざプレイしたらそれは想像を超えた面白さだった。ゲームってここまで進化してるのかと毎回いろんなゲームをプレイしてて思うがこの作品はもうただの遊びを超えたゲームだった

プレイ後の総評としてはまず映画をプレイしてるような感覚、ストーリーや配達という部分からなるゲームシステムにシングルプレイでも他の人と繋がるシステム、シーンに合わさった音楽、どの部分を切り取っても素晴らしい。

いつもストーリー、システム、難易度、音楽の点数を10点満点でレビューしてますがこの作品はどの項目も全て10点満点を付けている。
ストーリーはまず小島監督が伝えたいものはなにかがこの作品で伝わった。今の社会に必要な「繋がり」をテーマにした複雑かつ濃厚なストーリー展開は終わったあともう1周したいと思った。

音楽は洋楽とサントラが見事に合わさり、最終ミッションでかかるBBのテーマからEDまで音楽に泣けてしまいストーリーも夢中になって気付いたら終わっていたという感覚になった。
難易度は自分はノーマルモードでプレイしているがちゃんと映画ファン向けのイージーモードもあり、ゲーマーのみならず映画ファンにも触れるようなシステムやバランスになっており、プレイしていても気持ちが良かった。

最後はシステムに関して。配達をゲームにするにあたってシングルプレイでも他のプレイヤーと繋がっているシステムを今まで見たことがなく設備や道路もシングルプレイでもみんなで協力して建設できたりフィールドに置いて他のプレイヤーをサポートできるようなシステムはありそうでなかったものだった。

配達をテーマにしたオープンワールドはミッションをひたすらこなすうちに挫折してしまうソフトが多いと聞くがこの作品は全くそういったことを感じなかった。人に物を運んでいろんな人から「いいね」がたくさんもらえて自分はいいことしてるんだと思わせてくれ挫折もせずにもっと配達して建設の手伝いをしたり「いいね」がたくさん貰えるとリアル生活もいいねが貰えるような行動もしていきたいと感じるようになった。

特に不満な点はなく自分は細かい部分も見つけつつまだまだ楽しみたいと思う。先日追加されたフォトモードでさらに『DEATH STRANDING』の世界を体験していきたい。

ナノセコンド


広大な大地をただ一人、重荷を背負って進む。
このゲームの敵は死そのもの。
題名が死の座礁なのだから当然といえば当然だ。

生物の絶滅も、個人としての死も、個人に起きる出来事は死だ。それは決して逃れることはできない。

孤独なサム(何者か)は生存のために死と繋がった胎児と旅をする。
ルーはサムにとって遍路の「同行二人」と同様の存在になる。

『DEATH STRANDING』は四国八十八ヶ所を巡り生と死の間を漂う孤独な遍路に似ている。
サムは愛によって苦しみ愛によって罪を背負った。仏教で言えば愛別離苦である。
彼は傷を抱えたままひとりぼっちで登場する。だが、ストーリーが進むと彼には同行者が出来る。ブリッジベイビーのルーだ。

サムは胎児を腹に抱えている。サムは胎児を抱えることでBTの存在を感知できるようになる。それは妊娠すると感覚が変化して鋭敏になる妊婦に似ている。ブリッジベイビーもまた人間から切り離された存在だ。ルーは脳死した実母から引き離され道具として扱われている。決して長生きはできないと運命づけられている。こうした悲劇的設定を受け入れて、ゲームは進行する。

互いに守り合うルーの存在によってサムは母性と父性に目覚めていく。

ルーがストーリー上の必然でサムから離された時、プレイヤーは「早くルーを取り戻したい。いないと困る」状態を強いられる。この時サムの心情とプレイヤーの心情は一致する。それまで何度もルーを泣かせて消耗させたこともあったプレイヤーも、ルーの不在を強く意識し、戻ってきたときには愛情が芽生えている。もちろん、もっと前に芽生えたプレイヤーも多いとは思うが。

ルーに対するサムとプレイヤーの愛着が、クリフのBBに対する呼び声とシンクロしていく。

クリフがどうしてもBBを生かしたいと思う願いは、プレイヤー自身の願いに変わっていく。だからヒッグスとの対決の時、ルーが文字通り身を挺してサムを守り銃弾を防いだ時、ルーもまたサムを愛していると気付いて感動するのだ。

クリフから受け取った「架け橋となれ」という願いは、ルーの「死産」と共に消えかける。
だが、この物語ではすでに神格化された存在アメリがルーを生かす。

プレイヤーはサムとルーの旅路を共に辿り、それぞれが少しずつ異なったゲーム上の体験をしたうえで、ストーリーの結末を観る。
その時、雨の上りかけに虹がかかったのを目撃して心が揺さぶられる。橋が結末なのだ。

死からは逃れられないが、共に歩み共につなげた思い出は、この儚い生を全うするように促す。
分断され人々が離れていなければならない世界でも、ルーのような存在がある限り、人々は繋がりあって生きていく。ルーは誰の血縁でもない、世界で犠牲にされている子どもたちの象徴だ。
サムは、そのルーに死んで欲しくない、と強く願う。

ひとりぼっちのルーとひとりぼっちのサム。
サムがルーを焼く時に、プレイヤーはなんとか焼かずに済む方法はないか必死に考える。そんな残酷な結末があるはずがないと考える。
それはサムの心に完全にプレイヤーがシンクロするという事だ。

成仏しきれないBTを成仏させ、道を作っていく。死を払い、生を希求する。サムとルーの美しい結末に、小島監督が込めた願いが詰まっている。

子どもを犠牲にするな。血の繋がりなどなくても、そこにいる子どもは、かけがえのない子なのだ。それこそが生命なのだ、と。

すずめ


「繋がり」をテーマに作られた小島秀夫監督の最新作。

ネットワークが普及して、人々がより繋がりを持ち易くなっても、そのフィールドで他者を貶し、傷つけることが横行している。ゲームのなかでは人と人とが殺し合っている。そんな社会で、人との繋がりに疲れ果ててしまった人も多いだろう。そんな人々に私はこのゲームをお勧めしたい。

オンラインゲームと言われ、多くの人の頭に浮かぶのはバトロワゲーだろう。実際のプレイヤーとゲームの中で殺し合う。バトロワゲーの楽しさは否定しないが、仮想の殺し合いの中で他者への攻撃性が増し、命の価値が薄らいでしまうのでは……と感じてしまう事がある。『DEATH STRANDING』はオンラインゲームではあるが、温かみのあるオンラインゲームだ。ストーリーを進めていくと、私たちは他のプレイヤーの『痕跡』を目にする事ができるようになる。他者の残した物に救われ、自分の残した物もまた巡り巡って誰かを救っているという事を体感する。姿の見えない誰かの優しさに心が安らぎ、何度も助けられていくのだ。また、このゲームでは“ビーチ”や“BT”と言う存在がキーワードとなっている。所謂、“彼岸”や“幽霊”とされる物だ。このゲームでは、人と人との繋がりと共に死者との繋がりもまた同様に描かれている。“生”と“死”の在り方、死生観について考えるきっかけともなるだろう。

また、多くのゲームでは、主人公は仲間を集めて共に闘い感動のフィナーレを迎える。しかし、このゲームはそのようなありきたりなゲームとは一線を画す。このゲームの主人公は「孤独」そのものなのだ。他者と繋がれず、他者との繋がりを拒み、死者との繋がりを選んだ。そんな主人公がたった1人で荒れ果てた大地を横断する。特定のポイント以外ではBGMは流れず、環境音だけを耳にする。主人公が時折漏らす独り言や、胸に抱いた赤ん坊の声がより一層孤独感を加速させる。移動中はバランスを保ったり、敵への脅威に震えたりと一見面倒で、つまらないと感じるだろう。だが、この過程が私たち「プレイヤー」を「主人公」に変えてくれるのだ。主人公との同一化が果たされることで、主人公の葛藤や、苦しみあるいは喜びが自分自身のもののように感じられるようになるのだ。

主人公を始め、主人公の所属する組織の面々もまた、傷つき「孤独」を抱いている。登場人物の誰に共感できるかは個々の人生経験によって異なる。だが、確実に共感できる登場人物は存在する。人生という長旅で負った傷を登場人物達と共に癒してほしい。また歩き出す為の箸休めとしてこのゲームをプレイしてほしいと思う。

社会が見えない誰かの親切で成り立っていること、自分の何気ない行動が誰かの為になっていること。社会の影に埋もれてしまった他者の優しさや、社会の温かさをこのゲームで体感して欲しい。

《Game*Spark》
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