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新たな文明を創造せよ!4Xストラテジー『HUMANKIND』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ!】

新石器時代から現代までの人類史を戦い抜き、新たな文明を創り上げていく4Xストラテジーゲーム『HUMANKIND』をお届けします。

連載・特集 プレイレポート
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ボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集する連載「デジボで遊ぼ!」。今回は新石器時代から現代までの人類史を戦い抜き、新たな文明を創り上げていく4Xストラテジーゲーム『HUMANKIND』をお届けします。

本作はAMPLITUDE Studiosが開発し、セガによって2021年8月17日にSteam/Epic Gamesストア/Microsoft Store(Xbox Game Pass対応)で配信開始されました。AMPLITUDE Studiosはフランスのデベロッパーで、これまでにSFストラテジー『ENDLESS Space』シリーズや、ファンタジーストラテジー『ENDLESS Legend』といった「ENDLESS」シリーズをリリースしてきました。オシャレなグラフィックや使いやすいUIが特徴で、筆者はAMPLITUDE Studiosのゲームはすべてプレイしています。特に『ENDLESS Legend』が好きで、いまでも遊んでいますね。種族ごとにプレイ感覚や攻略法が違うのでリプレイ性が高く、遊ぶたびに新しい発見があります。

本作ですが、これまで続いてきた「ENDLESS」のタイトルから離れ、独立した作品として出発しています。舞台もファンタジーから現実世界へと移行しました。ぱっと見た印象としては、『ENDLESS Legend』と『シヴィライゼーション』シリーズを合わせたような感じですね。実際どんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう。

アバターをカスタムしよう!

初プレイ時のタイトルメニュー。「初心者用チュートリアル」「ストラテジーゲーム経験者用チュートリアル」「チュートリアル無し」の3つから選べます。ここは「初心者用チュートリアル」でプレイしてみましょう。

次にプレイヤーカラーとシンボルマークを決めます。『シヴィライゼーション』シリーズとの違いは、アバター(指導者)を細かくカスタマイズできる所ですね。ちなみに本作は、最大10人までのオンラインマルチプレイにも対応しています。試しにオンラインを覗いてみたら、配信初日にもかかわらず、結構部屋が立っていました。

アバターの外見も変更できます。ベースとなる人物を選んだ後、目や鼻、アザ、ヒゲ、肌の色、髪型などを変えることが可能。プリセットとして25人のアバターが用意されているので、そのまま使ってしまってもいいでしょう。

ゲーム中のチュートリアル以外に、ムービーによるチュートリアルも用意されています。ただ、これを全部見るのは結構大変そうですね。必要な時に、説明書代わりに使うのが良さそうです。

ゲームを開始すると、地球誕生からの生物の進化がムービーで流れます。海にいた生物が陸に上がり、やがて人類が誕生します。人類は道具を使い、そして仲間と助け合って生きていくようになりました。

プレイ開始。新石器時代からのスタートです。最初は部族ユニットが1つのみ。食糧を20集めることで、ユニット数を増やすことができます。北の方に食糧っぽいものがあるので、ユニットを移動させて取りに行きましょう。

食糧を20集めたので、ユニットが1つ増えました。本作では、ユニットまとめて部隊を作ることができます。また部隊を解散させ、それぞれのユニットで行動することも可能。探索をする場合は、ユニットを分けた方が効率が良いですね。

そろそろ拠点が欲しくなってきたので、適当な所に「居留地」を作っておきましょう。設置前に、食糧や工業力など、周辺からどのような収入が得られるかが表示されます。できるだけ良いタイルに設置したいですね。

居留地の設置完了!田畑のグラフィックが表れ、寂しかったマップが少し賑やかになりました。これで定期的な収入が得られます。部隊を分け、周辺の探索を続けていきましょう。

ちなみに本作では、マップがいくつかの「エリア」に分かれています。居住地(都市)は『ENDLESS Legend』と同じく「1エリアにつき1つ」だけしか設置できません。『シヴィライゼーション』シリーズのように、敵の都市の近くに新たな都市を差し込んだりは不可。エリア内に居住地を置かれてしまったら、それを潰さないかぎり、新たな居住地は設置できません。

次の時代に進むためには、各時代で「Era Star」を得なければなりません。そのためには、時代ごとの目的を達成する必要があります。新石器時代では「繁栄(人口を5まで増やせ)」「知識(科学力を10集めろ)」「狩猟(動物ユニットを5頭狩れ)」のいずれかですね。人口を5にするのが一番簡単そうです。

戦闘開始!

鹿がいたので、さっそく狩りをしてみましょう。1ユニットだけだと心もとないので、3ユニットをまとめた部隊を作りました。敵のいるタイルに侵入することで、戦闘が始まります。

戦闘開始前に、こちらと相手の戦力比較が見られます。「戦う(マニュアルかインスタント)」か「撤退」を選びましょう。相手も複数のユニットがまとまっている場合があるので、外見だけで判断するのは危険。今回はこちらの方が戦力が上ですね。

戦闘(マニュアル)」を選択。戦う前に、まずは部隊ユニットを配置。『ENDLESS Legend』のように、マップがそのまま戦場になります。青いタイルの好きな場所に置けるので、有利なポジションを取りましょう。配置が決まったら、「配置終了」ボタンを押して戦闘開始!

敵は鹿が1ユニットだけ。戦闘力は8です。こちらのユニットの戦闘力は12。味方の包囲効果によって+2のボーナスが付くので、合わせて14になります。画面上部中央に、戦闘後の予想ダメージが表示されますので、敵を殴る前に必ず見ておきましょう。どうやら一発で仕留めることはできず、こちらもそこそこダメージを受けますね。

攻撃開始!ユニットがわらわらと敵のタイルに入っていって、攻撃を加えていきます。鹿も抵抗し、グラフィック上では一人殺されていますね。ただ今回の攻撃によって鹿を負傷させ、攻撃力に-1のペナルティを与えました。

残りの味方ユニットを移動させ、包囲しつつ攻撃を加えていきます。鹿もなかなか粘りますが、3番目の味方ユニットの攻撃で倒れてくれました。敵は1ユニットだけなので、これで殲滅勝利!

勝利後のリザルト画面。両陣営の損害や、ユニットロストが表示されます。狩りで「Era Star」を獲得するためには、あと4頭狩らないといけませんね。やはり人口を5にする方が早そうです。

『シヴィライゼーション』シリーズに慣れていると戦闘が面倒に感じるかもしれませんが、一瞬で終わるインスタント戦闘もありますので、サクッと終わらせたい人はインスタントを選択するといいでしょう。ただ、ここぞという戦闘は、やはりマニュアルで戦うことをオススメします。

文明を繁栄させよう!

ユニットが探索を続けている間に、居留地で何やらイベントが発生しました。冬の寒さを凌ぐために、仲間たちが食糧採取そっちのけで力比べや格闘試合などを始めたようです。ここは「奨励する」を選択。食糧-5の代わりに、戦闘ユニットの攻撃力が+2に。こういうイベントがあるのも本作の特徴ですね。

人口5を達成。目的を満たしたので、次の時代に進めるようになりました。時代ごとに、10種類の文明のいずれかを選ぶことができます。6つの時代があるので、合計で60種類の文明が登場することになりますね。組み合わせで考えると10の6乗ですからおよそ100万通り。プレイヤーそれぞれが選択したオリジナル文明を作っていくことができます。

文明の選択画面

新石器時代の次は古代になります。ここで登場する10種類の文明ですが、アッシリアやバビロン、エジプト、周、ヒッタイトなどから選択可能。それぞれの文明には、ボーナスやペナルティ、固有ユニット、固有建築物があります。また、科学や拡張、建設、農業、商業、戦争など得意分野があるので、自分の作りたい文明に合わせて選ぶといいでしょう。

今回は中国の古代王朝「周」を選択。安定度を底上げする能力があるので、長期的な国家運営に適しているかと(たぶん……ですが)。安定度と科学力の増える固有建築物「儒家学堂」や、固有ユニット「戦車」を使用できることが特徴です。

ターンを終了させると時代が進み、ムービーが流れて古代に突入です。ここからが本当のスタートですね。次の時代へ進む条件も、どんどん厳しい目標になっていきます。

居留地を「都市」へとアップグレードさせました。周を選んだので、中国風の建物が中央に立っていますね。新石器時代とは違い、タイルに対して地形改善を行えるようになりました。ただ、現在のタイルを上書きするため、生産量が減る場合もあるので注意しましょう。

インフラの「陶器工房」はタイルの上書きをしないので、まずはこれから造ります。3ターンかかりますね。

技術ツリー

古代から始まり、最後には現代にたどり着きます。先程選択した周には固有ユニット「戦車」がありますが、「車輪」の技術が無いと製造できません。前段階として「家畜化」「木工」の技術が必要なので、これをまず研究していきます。科学力の産出が毎ターン3しかないので、時間がかかりそうですね。

科学力を増やすため、新たな居留地の設置開始。古代になると、部族ユニットが「スカウト」に変化してしますね。攻撃力も地味に上がっています。部隊を分けて、周辺探索を続行しましょう。

別部隊で第3居留地を建設。近くに「塩」のタイルがあり、食糧・工業力も多く産出してくれます。第1都市では固有建築物「儒家学堂」の建設もスタートしました。これで科学力を稼ぐことができるでしょう。

都市画面では、画面上部にある人口配置を使って、食糧・工業力・金銭・科学力にブーストを掛けられます。これを上手く使って、いま必要な分野に人口投入をするのがいいでしょう。都市人口が増えることは、生産力の増加につながるので、最初は優先的に食糧を増やした方が良いと思います。ただ人口増加は食糧消費の増加にもつながるので、そのバランスには注意が必要です。

他のプレイヤーに先駆けて「イジェン山」を発見。インドネシアの火山で、大きなカルデラとブルーファイアー(青い炎)で有名です。最初に発見したボーナスとして、科学力30がもらえました。これで「家畜化」の研究完了。次に「木工」を取り、「車輪」を目指します。「木工」では遠距離攻撃ユニット「弓兵」がアンロックできます。

影響力を消費して、「国策」を決定するイベント。2つの政策から一つを選び、その結果によって、金融や軍事、文化など、7種類の国家方針の行く末を決めていきます。例えば軍事の「軍隊編成」に対して、「徴集兵」か「職業士兵」のどちらかを選ぶといったかたちです。自分の国が何を得意とするか、どこを伸ばしていくかを考えながら選択するといいでしょう。

「宗教」も創設できます。「多神教」か「シャーマニズム」のどちらかを選択し、信仰を得えられます。信仰が貯まると、教義を選ぶことができ、食糧や工業力などにボーナスが入ります。

ついに他文明と接触。同盟や交易、宣戦布告などの外交交渉ができます。現在、交易に使える資源も無いので、しばらくは様子見。相手はすでに槍兵や弓兵を持っているので、戦争は避けたい所です。果たしてうまくやっていける相手なのか、それとも敵対関係になるのか、続きはぜひとも自身の手でプレイしてみてください。

カスタマイズ性の高い4Xストラテジー

本作の特徴は、やはり60ある文明を組み合わせて、自身のオリジナル文明を構築していけることでしょう。『シヴィライゼーション』シリーズだと、ゲーム開始時に選んだ文明を最後までプレイしなくてはなりませんが、本作では、各時代ごとに10種類の文明から選択できるので、状況に合わせて戦略を変えていくことも可能です。ゲーム中に方針を修正していける柔軟性は、マルチプレイにも適しているかと思います。

ちなみに古代の次は古典時代で、ケルトやマヤ、漢、ローマといった文明が登場。最後の時代(現代)では、日本やアメリカ、中国といった、馴染みのある国名が文明として登場しますね。正直、文明が多すぎて、初プレイから最適解を見つけるのは無理だ……というのが正直なところ。最初のうちはフィーリングやイラストで選んでしまっていいでしょう。勝ち負けよりも、いろいろ妄想しながら楽しめるのも歴史ゲームの良いところです。

この手の4Xゲームにはお馴染みの、ゲーム内エンサイクロペディアですが、本作にもちゃんと存在しています。文明や技術、ユニットなどを調べたりできるので、重宝することでしょう。

ゲーム中イベントも多く、今後DLCによる拡張も予定されているようです。現在、日本語サポートはありませんが、テキスト自体はそれほど多くないので、文明やユニットなどの特徴とルールが理解できればプレイに支障は無いはず。『シヴィライゼーション』シリーズや『ENDLESS Legend』が好きな方は、ぜひ本作をプレイしてみてください。

製品情報

『HUMANKIND』
開発・販売:AMPLITUDE Studios、SEGA
対象OS:Windows、macOS
通常価格:5,590円(Digital Deluxe Editionは6,790円)
サポート言語:英語、中国語(簡体字、繁体字)、フランス語など10カ国語
ストアページ:Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store(Xbox Game Pass対応)

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter

※ UPDATE(2021/8/22 22:12):当初ストアをSteamのみと記載していましたが、Epic Gamesストア、Microsoft Storeでも配信されているため追記しました。コメント欄、Twitterでのご指摘ありがとうございました。

《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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