「服が透けて見える眼鏡」ってありますよね……ちょっとスケベな漫画によく登場するアレです。
僕が子供の頃に読んだ漫画にも登場していて、当時はどこでもドアより欲しい不思議アイテムでした。いや、今でもかなり欲しいな……っていうか誰でも欲しいか。
今回は、Rebellionから発売された『スナイパーエリート5』のPlayStation 5版。本作はタイトルの通り狙撃に特化したTPSシリーズの最新作で、第二次世界大戦のフランスを舞台に、超一流のスナイパーであるカール・フェアバーンの戦いが描かれます。
シリーズでお馴染みの、倒した敵をスケスケにするX線キルカメラの演出は健在です!まあこれ、服どころか肉体をスケスケにして、骨や脳みそなどが見えちゃう非スケベ要素なんですけどね。
やっぱりX線キルカメラの演出は爽快感抜群!
ゲームモードは、10のミッション(内1つはDLC)で構成された「キャンペーン」、他のプレイヤーのキャンペーンに侵入する「枢軸軍侵略戦」、最大4人で押し寄せる敵から指揮所を守る「サバイバル」、チームやソロで対戦する「マルチプレイヤー」がある。
まずはキャンペーンからやってみよう。
難易度は5段階用意されており、さらに戦闘や狙撃、戦術といった各要素の難易度を調整できる。
狙撃の難易度を上げると、発射された銃弾が風や重力の影響を受けるようになり、よりリアルな狙撃が楽しめるんだけど……スナイプ下手な僕はカデット(イージー)くらいにしとこうかな!
その他は、中間にあたるシャープシューターに設定してキャンペーン開始だ。
本作では、チュートリアルが充実しているので、シリーズ初心者でもゲームシステムについてすぐ理解できると思う。
狙撃兵にとって一番大切なのは敵の位置を把握することなので、敵のタグ付けは率先して行っていきたい。双眼鏡などを使ってタグ付けした敵は、遮蔽物に隠れていても居場所が表示されるので便利だ。
そして、タグ付けした敵をスナイパーライフルで……
狙撃!狙撃に成功すると、発射された銃弾がスローモーションで飛んでいく演出が時折挟まれる(設定で頻度の調整が可能)。そして着弾時には、肉体の内部を見通すX線キルカメラによって、敵の肉体を破壊する描写が詳細に行われる。元祖・透明感ある肌。
そうそう、『スナイパーエリート』っていうタイトルからして「スナイパー合戦をするようなゲームなのかな?」といった印象を受けると思うけど、実は、狙撃以外にも多彩な戦い方が用意されている。
例えば、近距離攻撃によるテイクダウン。これで静かに敵を排除できる。
敵の背後を取るために、崖を登り、草むらの中を這いずり回るぜ。
そういやゲームの主人公って、非力な子供や老人であっても、崖や壁を登る時には超人的なパワーを発揮するよね。
その力……戦闘力に変えられない?
各ミッションのフィールドは広大なので、どのルートを使って攻略するかはプレイヤー次第だ。目標まで一直線に突き進むもよし!邪魔な敵の拠点を潰してまわるのもよし!
いずれにしても指定された目標をクリアすればミッションは終了だ。リザルト画面では、どのような戦い方でクリアしたのかが表示されるぞ。
うん……スナイパーエリートならぬスナイパーポンコツだな。
干渉可能なオブジェクトがいっぱい!敵の死体も……
最初のミッションは、突っ込みまくって近接戦を楽しんでいたけど、次のミッションでは超一流スナイパーの名に恥じない戦い方をしてみようかな。
ちょっとステルスしてみようっと。
といっても、ステルスって苦手なんだよな~。
隠密行動しているとき、敵がこちらに振り向いてきそうな気がしてなかなか動けないんだよね。
そんな時は、オブジェクトを利用して敵の注意を惹きつける。
フィールド上には、干渉可能なオブジェクトが豊富に用意されており、それをどう使うかで敵の行動をある程度コントロールできるのだ。
あと自動車や機械に対して、銃声をかき消すような大きな騒音を出すように破壊工作ができる。これがあれば、銃声によって位置がバレることもないので、安全な場所からじっくり狙撃できるぞ。
さらに、倒した敵にブービートラップを仕掛けられる。仲間の死体を見つけた敵が駆けつけてくると……ボム!
これぞ罠師エリート!
本作にはスキルツリーが用意されており、レベルアップによって得られるスキルポイントで自身を強化していく。
これでステルスキルがやりやすくなるな~!
ちなみに、派手なキルや巧みなキルなどを行うことでレベルアップに必要な経験値が多く得られるぞ。
スナイパーとして成長した僕は、メインの目標だけではなく、特定の人物の暗殺や破壊工作などのサブ目標もこなせるようになった。
ナイフ一本あれば敵を殲滅できるようになり、もはや超一流のスナイパーといっても過言では……ん?
って、それスナイパーじゃないじゃん。
枢軸軍侵略戦でNPCのプライベートを覗き見!
僕が前述したオンラインマルチプレイモードの中で一番気に入ったのは、他人のキャンペーンモードに侵入する「枢軸軍侵略戦」だ。
枢軸軍侵略戦には、自分のキャンペーンに侵入した敵を倒すモードと、他のプレイヤーのキャンペーンに侵入するモードの2種類がある。『ダークソウル』の侵入要素みたいだな。
まずは他のプレイヤーのキャンペーンに侵入してみよう。
開始直後は、お互いどこに居るのかわからない。
とりあえず適当に探しに行くか~。
そうそう、味方NPCのプロフィールには、足の爪を食べる癖があったり、戦地で盗みを働いたりと、攻略とは全く関係のないフレーバーテキストが用意されている。
こういうのって読んでいて楽しいよな~。まあ読む限りろくなヤツがいないようだけど。
数分経過すると、電話が使用可能になり、敵プレイヤーの位置の手がかりが得られる。
なるほど、敵はあそこらへんに居るんだな!
レーダーが反応した方へ向かうと銃声が聞こえた。味方NPCと敵プレイヤーが戦っているようだ。
よーし、トドメは僕にまかせとけ!
と思ったら、味方NPCが僕の目の前で倒しちゃった。そんなのアリ?
足の爪を食べるとか、ロクなヤツがいないと思っていたけど、意外とやるな……!
次は侵入される側をプレイしてみよう。
侵入される側は、キャンペーンミッションをプレイしながら他のプレイヤーに侵入されるのを待つ必要がある。
なかなか侵入されないので、キャンペーンに没頭していると……忘れた頃に来た!
急に知らない人が自分の部屋に入ってきたみたいな心境だわ!
すごい緊張感!
敵プレイヤーは、レーダーを見るとかなり離れた位置に居るっぽいので、安心してミッションを進めていたんだけど……いつの間にか背後を取られ、至近距離で頭を撃ち抜かれて死んでしまった。
油断は禁物だな!次いこ次!
20時間以上プレイしていますが、収集といったやりこみ要素や別の難易度など、やり残していることはたくさんあります!
キャンペーンはひとつのミッションごとに1時間ほどかかりましたが、プレイスタイルによってはそれ以上かかりそうです。シリーズお馴染みのX線キルカメラは、非常に爽快感がありました。発生頻度の調節が出来るのは良いですね。なんなら敵を倒すたびに毎回見たいくらいです!
枢軸軍侵略戦は、キャンペーンの良いアクセントになっていると思います。1人でじっくりプレイしたい時は、設定でOFFにすれば侵入されることはありません。
不満点をいえば、膝下くらいの高さなのに飛び越えられない障害物がちょこちょこあって、いちいち迂回するのが面倒でした。あとは、地面が透過してすり抜けていくバグにも何度か遭遇しました。そんなところ、透けなくていいのに……!
難易度の細かい調整が出来るので、TPSが苦手な方でも楽しめると思います。見た目の印象より間口は広いです。ぜひX線キルカメラのスケスケっぷりを、その目で確かめてください!
『スナイパーエリート5』はPC(Steam、Epic Gamesストア、Microsoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中です。