褪せ人、狼、そして狩人へ…『ELDEN RING』にハマった死にゲーおじさんは『Bloodborne』をどう攻略したか? 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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褪せ人、狼、そして狩人へ…『ELDEN RING』にハマった死にゲーおじさんは『Bloodborne』をどう攻略したか?

色々な意味で丁度よい死にゲーです。

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褪せ人、狼、そして狩人へ…『ELDEN RING』にハマった死にゲーおじさんは『Bloodborne』をどう攻略したか?
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そんなこんなで、しばし別ゲーをプレイしていたのですが、心の中で誰かが「『Bloodborne』から逃げるな」と囁いたような気がしてプレイを再開。すると、中断前に詰まっていた箇所をなんとか越えて以降は自分でも驚くほどに順調にゲームが進行し、このゲームに対して持っていたややネガティブな印象が大きく変化。そして、そのままの勢いでエンディングを迎えることが出来ました。クリアした上でいつものようにこのゲームを一言で評するとすれば「いつやってもいい、丁度よい具合の死にゲー」です。

安定感、半端じゃないです。非常に程よい加減の死にゲーとでも言えば良いんでしょうか?リリースの時系列的には逆ですが『ELDEN RING』をプレイした方であれば、延長線上にあるものとしても楽しめると思います。

今作は筆者が以前触れてきたゲームとは異なり、自ら選んで購入したものではなく、「所持していたのに積んでいたソフト」になります。その最も大きな理由としては、そもそも今まで「死にゲー」に興味が無かったということはあるんですが、断片的な情報から来るマイナスイメージが先行していたことも手を付けなかった理由にあります。そこで今回は筆者がプレイ前に思っていたことや、「他プレイヤーさんがマイナス要素と感じてしまうんじゃないかと思われるポイント」について触れてゆきながらプレイレポートを進めたいと思います。

7年も昔の古臭いゲームだと思うのはちょっと待って

以前のレポートで、しばらくゲームの世界から離れていた筆者が最後にプレイしたフロム・ソフトウェアのゲームが『キングスフィールド2』だと説明したことがありましたが、最後に購入したソフトは一作目の『キングスフィールド』になります。それは何の予備知識も無くなんとなく購入した『キングスフィールド2』が、ゲーム開始から10分の時点で筆者にとってはあまりにも斬新で面白く「これは前作から順を追ってやらなければ勿体ない」と思い、そこでプレイステーションの電源を落とすや否や家を飛び出して前作を購入しに走ったからです。

それは裏を返せば、昔のゲームを後からやることで「グラフィックやシステムが劣化してるように感じてしまうのではないか」との危惧があった……と言うことです。さて、『Bloodborne』の発売は2015年3月26日。今から7年以上も前のゲームです。如何に過去高い評価を受けていたゲームとは言え、『ELDEN RING』のような令和最新モデルのゲームをプレイ済みのプレイヤーにとって楽しめるクオリティがあるのか?と言った考えを持つことがあることも当然かと思います。高フレームレート教徒の筆者の長男なんかは「は?30fps???」と鼻で笑いそうです。

いやはや、彼が小学生の頃に初めて144Hz表示可能なモニターを買い与えた時には目を輝せながら「凄い凄い」と大喜びし、違いの良く分からなかった私が何が凄いのかを尋ねると、モニター内での視点をグリングリン回しながら「うーん、なんて言ったらいいのかな?説明しにくいんだけど、なんかヌルヌルする!」と答え、「人類は結局その表現に行きつくのか?」と驚嘆しながらも可愛らしく思っていたのが懐かしい。

いきなり余談に走りましたが、筆者もゲーム開始冒頭のキャラクタークリエイトの時点で正直「昔のゲームをやってる感」を覚えずにはいられませんでした。『ELDEN RING』ではそこそこ満足できるキャラを作れたのですが、『Bloodborne』は筆者の調整ではちょっと残念な間抜け顔のキャラしか作れませんでした。

ただ、実際ゲームが始まって以降はグラフィックで古さを感じる場面はありませんでした。それは類まれな技術力で時代差を感じさせないと言うことではなく、基本的に終始薄暗い中でダークな色調の服を着たキャラクターが、キャラクリ以降は一度も顔を出すこと無くエンディングを迎えたからという背景はあるのですが、結果としてグラフィックやアクションに古臭さを感じなかったのは事実です。全くもって問題ありません。なお筆者はHDMI2.1対応(4K120Hz)の55インチのテレビでゲームをしているので、コンシューマー機レベルのグラフィックであれば粗が見えやすい環境でプレイしている方かと思います。

銃でパリィしないといけないゲームと思うのはちょっと待って

今作では右手に「両手持ちに変形する近接武器」、左手に「銃」を持って敵と戦うことになります。装備品として「盾」も選択できますが、実態として『ELDEN RING』や『SEKIRO』のように“相手の攻撃を防御してから攻撃に転じるシーン”は、ほぼありません。ただ、相手の攻撃にタイミングを合わせ銃撃することで相手の体勢を崩し、高ダメージの「内臓攻撃」に繋げることができるので、パリィで体制を崩す点は『ELDEN RING』と同じです。

この要素については『ELDEN RING』を4周してパリィを5回しか成功させていない筆者のレベルでは常に狙っていくことは困難でした。ただ、「パリィを使いこさないとゲームの進行として厳しいか?」と言われると、両手武器の攻撃力が非常に高いことや、防御の無いこのゲームでは両手持ち武器を使用するデメリットは非常に低いことから、パリィ無しでも進行は充分可能な難度と言ってしまって良いと思います。

回復アイテムが拠点で補充されない不親切なゲームと思うのはちょっと待って

筆者が今までプレイして来た『ELDEN RING』や『SEKIRO』は拠点で休息をとると回復アイテムが一定数無償で補充される仕様でしたが、本作ではそれが無くフィールド上で拾うものや敵からのドロップに頼ることになります。

本作のプレイ当初、個人的に一番気になった要素がここです。特殊な事情にはなってしまいますが、筆者は重度のラストエリクサー症候群で、ちょっとした消費アイテムでも使用することに躊躇いがあります。使った方が確実にゲーム進行が楽になるのは頭では分かっていても何故か「勿体ない」と思ってしまうんですね。

だから『ELDEN RING』でも大ルーンを使ったことは一度も無いですし、『SEKIRO』では死ぬたびに使用した分の形代のストックが減っていくのが耐え難くて、義手忍具もほぼ使うことなく進行しました。その為、本作の「回復アイテムを使ったら使った分減ってゆく」ある意味当たり前のシステムが自分のプレイスタイルに合うのか不安があったのです。しかし、この不安についてはかなり早い段階で解消されることになります。

簡単に言うと、多くのシーンにおいて消費ペースよりも入手量の方が多いんですね。『ELDEN RING』や『SEKIRO』では、回復アイテムが減ってきたから探索を切り上げて拠点に一旦帰還する……なんてシーンが多くあったのですが、本作では潤沢に回復アイテムが補充され続けるので、回復アイテム切れで探索が中断されることが無くゲームを進行出来ました。その部分に於いては、むしろこのシステムの方が優れているのではないかとまで感じました。

ゲーム終盤になって、聖杯ダンジョンの周回でのアイテム入手やレベルアップのマラソンを始めた際に回復アイテムの収支バランスが逆転した結果、ついに回復アイテムが枯渇して回復アイテム入手の為のマラソンを組み込まざるを得ない状況にはなりましたが、ゲーム全体を通しては問題のある内容では無いと感じました。

セールでいつでも1,000円前後で売っているゲームと思うのはちょっと待って

筆者は若い頃、「ゲームショップのワゴンセールで予備知識なく1,000円程度のゲームをとりあえず買ってプレイしてみる」という遊び方を良くやっていました。基本的には在庫処分で投げ売りされているソフトなので安かろう悪かろうな場合が多かったりするのですが、稀に思いもよらなかった出会いがあるのも安価なゲームの楽しみ方でもあります。どうしようも無ければ見切ってそれ以上やらないって選択もある訳ですしね。

さて本作、PSstoreや中古ショップでもかなりの高頻度でセール対象タイトルとなっていて、常時1,000円程度で購入出来るイメージです。筆者はPS5購入時のPS Plusコレクションのラインナップの1本として実質無料でこのゲームを入手したのですが、前述したように手付かずの状態でした。PS Plusコレクションタイトルの中で未着手な作品は、筆者の「折角タダなんだからやらなきゃ損」という貧乏性もあって、本作以外ほとんどない状態でした。

ただ、PS Plusコレクションは本作含めPlayStation Hitsとして廉価再販されているソフトを多く含んでいるんですが、これはそれぞれなかなかに選りすぐられた勇者の集まりなので、当然本作含め安価であるからと言って質が悪いものではない!と安心してもらってよいかと思います。

ちなみに筆者の中で「ベスト1,000円以下で購入した好きなゲーム」はPCエンジンの『キアイダン00』なのですが、当時「このような素晴らしいゲームが1,000円で売られるべきではない!」と謎の使命感に駆られ、ワゴンで見かける度に購入していた結果、まだ手元に8本程ソフトが残っています。中古相場を見ると、最近はそれなりに高値で取引されているようなのでやっと正当な(?)評価がされているようで感慨深いです。

ストーリーが難解なゲームと思うのはちょっと待って

「フロム・ソフトウェアの死にゲーはストーリーが難解」と言う話は、過去に噂程度には聞いたことがありました。ただ、筆者がプレイしたことのある『ELDEN RING』や『SEKIRO』はそれなりに物語の展開があって、「ストーリーを追ってる感覚」を味わいながらプレイ出来たと思います。

では、本作はどうか?筆者が一周目を終えた時点で、誰かに「ところで『Bloodborne』ってどんなストーリーだったの?」と問われたら、おそらく「いいから四の五の言わずに獣狩れって言われたから狩ってたらエンディング迎えた」くらいにしか回答できません。難解と言うよりも、そもそも謎を感じる以前の問題で何やってるか良くわからないままプレイをしていた印象です。だからそれがダメか?と言うとこれがまたそうでもない。雰囲気を味わいながら良質なアクションゲームをやってるような感覚でゲームに没頭出来ました。『「超魔界村』はどんなストーリーか?と」問われて説明出来る人は少数な気がしますが、それがマイナス要素かと言われると決してそうでは無いのと同じことですね。他力本願ではありますが、クリア後にストーリーを考察するサイトを覗いて「そういうことだったのね」と理解を深めれば十分なのではないでしょうか。

でもオープンワールドじゃないんだよね?って思うのはちょっと待って

多くのフロム・ソフトウェアゲームのファンにとっては当たり前の話ですが、『ELDEN RING』以前のこの手の作品はオープンワールドではありません。筆者のように逆順でプレイしてる方が少数派でしょうが、『ELDEN RING』から入ったプレイヤーにとっては「それってスケールダウンしているんじゃないか?」と思えるかもしれません。そう言った考えについてはよほど「オープンワールドが好き」と言う方以外にとっては、気になる要素ではないと言って差し支えないでしょう。

基本的に本作は拠点から進行→中間地点のショートカット開通→ボス前のショートカット開通と言ったステップでマップを攻略していきます。このショートカットを絡めたマップデザインが非常に良くできているのです。オープンワールドゲームの「広大なマップ上の移動」を“探索している”と考えるか“無駄な時間”と捉えるかでも印象は変わるのでしょうが、アクションRPGとして考えたときに、本作のフィールドマップは適度な移動距離と緊張と緩和のバランスが非常に良く取れていて、ゲームへの没入感を高めていると感じました。

銃でパリィしなくても問題ないと考えるのはちょっと待って

ここからは、ちょっと前の項目と真逆のことを舌の根も乾かぬうちに述べていくので、何言っているんだと言われてしまいそうですが、これだけは補足しておきたいので敢えてこの項目を作らせて貰いました。前述した通り本作はパリィ無しでも問題無くクリア出来ます。ただ、出来ると凄く気持ちいいんですね。

この体験なしでこのゲームを終えるのは勿体ない。筆者がパリィを使うようになったのはレベル90を越えてから、それも水銀弾のストックが倉庫から溢れて「使わないと逆にもったいない」と思ってからになるのですが、『SEKIRO』のように常に弾けるようになるのは、操作の受け付け時間や敵のモーションの関係もあって無理な話です。筆者のようなアクション苦手族には尚更の事です。ただ、明らかに「こいつは狙える」と言った分かり易いモーションでの攻撃というものも存在します。そういった確実に狙えるタイミングだけでもパリィを使っていくと、更にこのゲームを楽しめることでしょう。


《YOSHI》
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