気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Elf GamesとLuna2 Studio開発、PC/PS5/PS4/XSX/Xbox One/スイッチ向けに1月11日にリリースされたダークアドベンチャー『サイレンタウンの子供たち(Children of Silentown)』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、手描きの2Dで表現された世界を舞台とする、ポイント&クリックアドベンチャー。プレイヤーは少女ルーシーとして、サイレンタウンにおいては珍しいことではなくなっている、人が姿を消す現象の調査に乗り出します。ポイント&クリック形式による町や周囲の探索のほか、動物を含んだ登場人物との会話や、パズル、ミニゲームが登場。日本語にも対応済みです。
『サイレンタウンの子供たち』は、2,900円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Pieroイタリアの小さなゲーム開発チーム、Elf GamesのPieroです。私はアクションRPGとローグライクゲームが好きですが、私が初めてPCでプレイしたのは『Broken Sword: The Shadow of the Templars』でした。うちのチームのアーティストであるFabiolaはマネジメントゲーム、サバイバルゲーム、ダンジョンクロウラーゲームが好きです。子供の頃、彼女が一番好きだったゲームは『ファイナルファンタジー7』です。
私たちの個人的なベストゲームは、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』『ペーパーマリオRPG』『(初代)ゼノブレイド』ですね。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Piero本作のアイデアは、イタリアの独立系アニメーションスタジオであるLuna2のオーナーであるFrancescaが思いつきました。彼女は自分で作った2分ほどの未発表ショート映画を私たちに見せてくれたのですが、私たちはこれが大変気に入ったのです!私たちは彼女とコラボレーションすることとし、このコンセプトから一本のゲームを作ろうと決心したのです。
――本作の特徴を教えてください。
Piero本作は魔物が住む森の奥深くにある村で育った少女ルーシーとして冒険する、ポイント&クリックアドベンチャーです。ルーシーは歌うのが大好きです。本ジャンルとしては珍しく、本作では音楽が重要な役割を担うものとなっており、歌い方を学ぶことでルーシーを助けることとなるのです。
――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Pieroポイント&クリックのファンの方たちはもちろん、『Fran Bow』『Little Misfortune』『A Bird Story』のようなアドベンチャーゲームが好きな人にも楽しんでもらえるでしょう。『Undertale』が好きな人にも気に入っていただけるかもしれません。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Piero本作は様々な影響を受けています。アートスタイルやムードという面では、主にティム・バートン監督のアニメーション映画や「コララインとボタンの魔女」のようなストップモーション映画から影響を受けています。ポイント&クリックというゲーム面では、昔の名作である『Monkey Island』『Broken Sword』から影響を受けていますが、最近の作品である『Machinarium』のようなものからも影響を受けています。また、『OneShot』『Undertale』のようなJRPG風アドベンチャーのようなものからも影響は受けていますね。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Piero本作はサイドプロジェクトでして、開発は主に夜や週末に行われました。新型コロナのパンデミックやロックダウンは、当初より多くの自由時間を与えてくれましたが、それも次第に複雑になっていきました。結果的に、新型コロナは開発の小さな障害になりましたが、それほど大きな影響はありませんでした。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Pieroはい、本作は配信していただいてまったく問題ありません。しかし覚えておいて欲しいのですが、本作はストーリーがメインのゲームです。ネタバレ動画のせいでゲーム体験が損なわれてしまうこともありますので、もし他のプレイヤーのゲーム体験を台無しにしたくないのであれば、配信中に最後までプレイするのはやめておいてください。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Piero皆さんにも本作と本作に登場するキャラクターたちを気に入っていただけると嬉しいです!
――ありがとうございました。
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。