11月12日に秋葉原で開催されたデジタルゲームの展示・即売会「デジゲー博 2023」。今回は「futurala」が開発中の育成シミュレーションADV『CultureHouse』をご紹介します!
美しくも奇妙な研究施設で、謎の生命体「ジェニオ」と過ごす一週間
本作は謎の生命体「ジェニオ」を育てながら一週間を過ごす、育成シミュレーションADVです。物語の舞台となっているのはタイトルにもあるイプセ邸、通称「カルチャーハウス」と呼ばれる培養実験施設。プレイヤーは、その実験施設から失踪した世界的化学者の後任として研究を引き継ぎ、「カルチャーハウス」で暮らすことになります。
カルチャーハウスの暮らしでは縁のある人物がプレイヤーのもとを訪れたり、建物の周辺で起きる奇妙な出来事を観察しながら「ジェニオ」を育成。プレイヤーの選択によって成長した後の「ジェニオ」の姿が異なります。
試遊の段階では一週間のうちの最初の1日、「ジェニオ」が誕生するまでを体験できますが、それまでにもいくつかの選択肢を選ぶ場面が登場しています。
また本作で注目したいのは、リアルなグラフィックで描かれる、美しいモダニズム建築。カルチャーハウスは居住空間となる「住居棟」と「研究棟」に分かれており、さらに研究棟は3つのブロックで構成されています。
螺旋階段や曲線を多くデザインに取り入れ、多くの窓から光が差すような空間はそれ自体が芸術作品と言えるようなつくりになっています。この建物のモデリングはゼロから行われており、納得のいくレイアウトになるまで4回も作り直したとのこと。
日常をだんだんと蝕んでいく、不穏な「違和感」
美しい建築やグラフィックに目を引かれる本作ですが、一方で綴られているストーリーにも要注目。物語の序盤ではジェニオを生み出すために施設内を探索し、世界の「違和感」や「異変」を写真に収めるという作業があります。
一見なんの変哲もない庭を歩いていても、モニュメントやジョウロ、屋上にいたはず豚が宙を浮いている……という奇妙な現象に遭遇。こういったシュールで狂気すら感じられる「異変」にこっそりと近づき、写真に収めることで境界結晶と呼ばれる物質を獲得でき、ジェニオの培養に使用します。
「カルチャーハウス」の庭にはガスマスクをつけた少女の姿も。「向こう側の存在」というものがいると説明されたり、一日の終わり際には研究所のメンバーが何やら含みのありそうな言葉を唱えているなど、“とにかく不穏で意味深”なストーリーが底知れない薄気味悪さを際立たせています。
また、ブースで配布されていた施設ガイドの冊子なども作り込まれたデザインで、まるでこの施設が実在するかのようなリアリティを感じられました。もしかするとこの世界にも、「向こう側の存在」がどこかに潜んでいるのかも……?
施設で起きた過去の悲劇的な出来事や滅亡へ向かいつつある世界、そしてジェニオの謎に迫っていくアドベンチャー『CultureHouse』は、PC(Steam)で配信予定です。