ショットガン片手に跳ねる、撃つ、駆け回る!高難度だけどアクションの気持ちよさもハンパない精密プラットフォーマー『Shotgun Cop Man』【プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ショットガン片手に跳ねる、撃つ、駆け回る!高難度だけどアクションの気持ちよさもハンパない精密プラットフォーマー『Shotgun Cop Man』【プレイレポ】

名作ACT『My Friend Pedro』開発スタジオが贈る、新作ハードコア・シューティングアクションをご紹介。

連載・特集 プレイレポート
ショットガン片手に跳ねる、撃つ、駆け回る!高難度だけどアクションの気持ちよさもハンパない精密プラットフォーマー『Shotgun Cop Man』【プレイレポ】
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突然ですが、『My Friend Pedro』というゲームを知ってますか?奇妙なバナナ「ペドロ」の助けを借りながら、弾丸の嵐を駆け抜けるオルタナティヴなアクションゲームです。

2019年にDeadToast Entertainmentが開発したこのゲームは、二丁拳銃による同時攻撃、飛び蹴り、スローモーション、跳弾できるギミックの配置など、映画さながらの華麗なスタイリッシュアクションが手軽に楽しめる革命的な作品として話題になりました。Steamレビュー数も、執筆時点で23,467件の「圧倒的に好評」を獲得している人気作です。

さて今回ご紹介するのは、そんな同開発元による新作ハードコア・シューター『Shotgun Cop Man』(パブリッシングは『My Friend Pedro』と同じくDevolver Digitalが担当)。PC(Steam)向けに2025年5月1日より発売された本作は、「プレイヤースキル」がすべてともいえる手応えある精密プラットフォーマーであり、“ショットガン”が武器にも翼にもなる刺激的なゲームに仕上がっていたので、その模様をお伝えします!


濃厚フェイスのポリスメンが挑む地獄めぐり!『Shotgun Cop Man』とは?

シブさとシュールさが同居する正義の男コップマン。素敵!

本作は、横スクロール視点のシューティングに重きを置くアクション・プラットフォーマー。プレイヤーは、見ての通り「顔の中心だけ」やたらリアル調の警察官“ショットガン・コップマン”を操作して、圧倒的な強さを持つサタンを逮捕するため大量の敵が待ち受ける地獄へと出発するすることに……。

セリフ回しの良さは本作でも健在。ふぁっきゅー!

前作『My Friend Pedro』でも、スタイリッシュなアクションを“慣れれば”気軽に繰り出せるのが特徴的でしたが、今作では、ゲームの核である「アクション」がさらにシンプルに、そして特異なものに進化しているように思えました。

なぜかというと、そこには「ある仕掛け」が実装されていたからです。基本的なゲームの流れは、ショットガンとハンドガンの二丁を使ってトリガーハッピー的に(弾数制限はもちろんあるが)撃ちまくり、さまざまなトラップや地形を乗り越えてボスに挑むオーソドックスな2Dアクション。

しかし、本作のキモとなるのがショットガンの“射撃反動を利用した”一風変わったアクション要素です。コントローラーならば、照準を下に向けて撃つとジャンプになり、向かって左側を狙えば前進、反対に右方向ならば後退することになります。つまり、ダッシュもバックステップも高い壁を登るのもすべて銃撃とセットなのです。

序盤はこの特殊な移動方法に苦戦し、慣れるまでは敵が待ち構える方向に誤って特攻し、あえなく何度も散りました。けれども、これこそが本作たらしめる独自性であり、手に馴染んでくるとそのバレットアクションが決まった瞬間は最高に気持ちいいですし、微妙で精密な操作感覚のプレイフィールはまさにスリリング。ただし、そもそもアクションが苦手な人間にはすぐ投げ出される難易度であるとも感じました。

言語、操作などについて

本作は、日本語字幕に対応しています。そもそも非言語的なゲームなので、日本語でなくとも問題なくプレイは可能ですが、前作では相棒ペドロの口調をバナナっぽいなど、翻訳の質の高さにも目を見張るものがありました。本作においてもそのセンスは抜群で、コップマンとサタンのやり取りがシュールで面白いので、ぜひ注目してもらいたいポイントです。(ちなみに本作の翻訳は『flesh, blood, & concrete』や『Stellar Blade』の翻訳を手掛けた田中友梨氏によるもの。『My Friend Pedro』の翻訳は福市恵子氏が手掛けている。)

操作はキーボード&マウス、およびゲームパッドに対応。筆者は今回Xboxコントローラーを使用しましたが、操作反応は良かったものの、右スティックの微妙なエイミングがやや難しく、マウスのほうがより精密なプレイには適しているかもしれません。

他には、ゲームプレイに関するサポート機能がそこそこあるのが印象的でした。特に、初心者やアクション苦手勢には、オートエイムやジャンプガイドをONにし、ゲームスピードを下げてみれば多少は難易度が下がり安心して遊べるでしょう。

150以上のステージやチャレンジが待つ刺激的なキャンペーン!

さて、ここからは本編のプレイ内容を見ていきます。まず、キャンペーンモードは各レベルに分かれていて、その下に全17ステージという構成です。中盤~後半戦にかけて仕掛けられた罠が苛烈になり、加えて敵の数も増えていく、自分のスキルの上達を実感できるレベルデザインとなっています

また、クリア後にはそれぞれのチャレンジ実績が表示されます。「全滅」、「スピードラン」、「ノーダメージ」、「オールインワン」など全4種類あり、どれもがシンプル明快なチャレンジ内容でわかりやすい。この目標設定がリプレイする動機に大きく寄与していますし、俄然やる気が湧いてきます。

哀愁漂うコップマン。悲しさが伝わってくる

さらに良かったのが、1ステージの長さとリトライ性の高さの絶妙なバランスです。ステージは起伏があるものの、スタート地点からゴールまで短いスパンで作られており、ダラダラとせずテンポ良くプレイできます。そして、チェックポイントも細かく区切られているので、死亡しても最初からやり直す必要がなく直前から始められます。このおかげでストレスを感じることなく何度も挑戦出来たのが非常に快適でした。

今度は、操作コマンドやシステムを見ていきます。チュートリアルステージが用意されていて、本チャン前に一通りのアクションを体験できるようになっていました。

まず、通常の左右移動はLスティックで行いますがスピード感はなく、走るというより歩行している感じ。そして、エイムと射撃がRスティック+RTボタンです。しかし個人的には、スティックでのエイムが結構難しく、ピンポイントでの精密なプレイを妨げていた要因だと感じました。

そして前述の通り、LTボタンでショットガンの反動を利用すれば、高い壁を垂直ジャンプで乗り越えたり、前進ダッシュやバックステップが可能。最大装填数は3発なので、つまりは3回まで跳べるということです。ちなみに、地面に足がついている間のみ自動でリロードされます。ジャンプ中に敵がいる場合は、移動するのか攻撃するのか、プレイヤーの素早い判断が求められます。生死を分かつこのシステムが、緊張感のあるスリリングなプレイフィールに繋がっていました。

プレイヤーのライフは、基本的に2回連続ダメージを負うと死亡します。ただし一度食らった際に、コップマンのハートをキャッチできれば回復できるのですが、慌てて取りに行こうとすると敵から攻撃される可能性もあるので油断は禁物です。

そのほかには、通常装備のハンドガンを使うと小ジャンプしたり、滞空時間の長い「ホバー」アクションが行えたりします。これらの技は攻撃やトラップの回避に結構役に立つのですが、それだけでなくショットガンジャンプで高く舞い上がってからのホバー射撃が単純にカッコ良く、プレイに華を添えてくれるでしょう。その姿はどことなく『デビル メイ クライ』のダンテの姿を彷彿とさせます。

プレイを振り返ってみると、それはもう苦難の連続でした。まず、まともに移動できない……。平坦な道ならいざ知らず、剣山トラップを飛び越えようとしたのに、ジャンプする方向を操作ミスして剣山にダイブしてしまったり……

回転ノコギリを回避しながら進む場面では、とくに繊細な操作が要求されました。なぜなら、ノコギリが上下に移動するので垂直ジャンプ後にタイミングを図って前進しないといけなかったり、切り抜けた先に敵が複数待ち伏せていたり、手元の微妙なさじ加減ひとつで生存できるかが変わってくるからです。

ほかにも、さまざまなトラップやステージギミックが行く手を阻みます。上は弾幕の雨が降り注ぎ、下はトゲだらけの場所や、足場が時間によって剣山まみれになってしまう不安定な場所など、徐々にハードなものになっていきますが、やりごたえは十分ありました

何度も何度もトライ&エラーを繰り返していくうちに、少しずつだが自分なりに「あ、今の感じでいけばいいのか」とコツを掴んでくる瞬間が増えてきます。そうなると、癖のある空間移動の感覚が分かってきて自由にステージを駆けまれるようになり、ジャンプ→ハンドガンでホバー掃射→着地ギリギリでショットガンでもう一体処理、といった具合に連携プレイも必然的に可能になるのです。

本作は成長システムなどが一切なく、「100%プレイヤースキルに依存する」ゲーム性であるため、上達していく実感が湧いてくると、俄然プレイが楽しくなってきます。それが、高難度でありながら乗り越えたときの達成感と気持ちよさの根源だと感じました

銃撃のエフェクトも派手でカッコよく、「射撃感」の重みもありましたし、そもそもアクション自体が非常に気持ちよくて適当にコントローラーをガチャガチャするだけでも最低限のアクションを会得すれば体感できるはずです。

各レベルの最終ステージにはボスが待ち受けます。レベル1のボスは「激おこソーブレード」という、巨大な目が光る回転ノコギリ姿のクリーチャーです。

ボス戦は当然ながらザコ敵と違ってとっても手強いので覚悟してください。時間経過するとステージを這うノコギリを何個も出してくるので、ジャンプで避けつつも、本体と距離を取りながらハンドガンでチクチクとHPを削っていきます。

やっかいだったのは、本体からいくつものノコギリを出して突進してくる攻撃です。しかも回転しながら向かってくるので、真下を前進ダッシュで通り抜けるか、頭上を飛び越えるかしてなんとか躱していきます。

ただ攻撃パターンは多くはなく、プレイを重ねれば回避することも難しくなくなるので、操作ミスしないよう気をつけながら確実にショットガンやハンドガンを打ち込んでいき、死闘の末に倒すことができました。

喜びや達成感もひとしおですが、コップマンの地獄めぐりはまだ始まったばかり。果たして無事サタンを追い詰め逮捕できるのか――。ぜひ、プレイヤー自身で確かめて欲しいと思います。


本作は、自由に空間を駆け回り、シンプルかつスタイリッシュなバレットアクションを手軽に体験できる『My Friend Pedro』開発スタジオらしい、ケレン味の効いた楽しい作品です。

一方で、銃撃の反動でジャンプしたり前進後退するクセの強いアクションと、「プレイヤースキル」全振りの精密な操作性は人を選ぶでしょうし、アクションが苦手なプレイヤーとっては高難易度に感じてしまうかもしれません。

けれども、上達を実感できる秀逸なレベルデザインが備わっているので、勇気を出して手にとってみれば値段以上(1,200円)の高品質なアクションゲームを体験できる、非常にオススメの作品です。

  • タイトル:『Shotgun Cop Man』

  • 対応機種:Windows PC(Steam)

  • 記事におけるプレイ機種:Windows PC(Steam)

  • 発売日:2025年5月1日

  • 著者プレイ時間:7時間

  • 価格:1,200円
    ※製品情報は記事執筆時点のもの

スパくんのひとこと



空間移動に慣れてきて、自由に駆け回りながらバレットアクションをキメるのが最高に気持ちよかったスパ!コップマンのシブい顔も良かったスパよ



My Friend Pedro|オンラインコード版
¥1,821
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:DOOMKID,編集:宮崎 紘輔

ライター/心霊系雑食ゲーマー DOOMKID

1986年1月、広島県生まれ。「怖いもの」の原体験は小学生の時に見ていた「あなたの知らない世界」や当時盛んに放映されていた心霊系番組。小学生時に「バイオハザード」「Dの食卓」、中学生時に「サイレントヒル」でホラーゲームの洗礼を受け、以後このジャンルの虜となる。京都の某大学に入学後、坂口安吾や中島らもにどっぷり影響を受け、無頼派作家を志し退廃的生活(ゲーム三昧)を送る。その後紆余曲折を経て地元にて就職し、積みゲーを崩したり映像制作、ビートメイクなど様々な活動を展開中。HIPHOPとローポリをこよなく愛する。

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編集/タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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