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白黒のカートゥーンに“インディービジュアル表現の新時代”を感じる!ハードボイルド探偵劇FPS『MOUSE:やとわれの探偵』プレイレポ

見た目とは裏腹に陰鬱なノワール感のある仕上がりの作品です。

連載・特集 プレイレポート
白黒のカートゥーンに“インディービジュアル表現の新時代”を感じる!ハードボイルド探偵劇FPS『MOUSE:やとわれの探偵』プレイレポ
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ゲームで使用される、どこか懐かしさを感じさせるビジュアルの代表例と言えば、やはりドット絵でしょう。限られた情報量のなかに想像の余地があるあの独特の魅力は今なお多くの作品で支持されています。

一方で近年、そのドット絵と並ぶレベルで、今後さらに存在感を増していくかもしれない表現があります。それが『Cuphead』でも使用されている1930年代の古典カートゥーン風、いわゆるラバーホースアニメ風のビジュアルです。

ラバーホースアニメという言葉自体にはあまり馴染みがないかもしれませんが、たとえばミッキーマウスが初登場した「蒸気船ウィリー」のような、手足がぐにゃりとしたゴムホースのように伸び縮みするアニメーションを思い浮かべればイメージしやすいでしょう。

今回プレイレポをお届けするのは、そんなラバーホースアニメ風のビジュアルを取り入れつつ、そこへハードボイルドな探偵劇とFPSを組み合わせた『MOUSE:やとわれの探偵』です。

本稿の執筆にあたり、Steamキーの提供を受けています。

私立探偵になりジャズが鳴り響く白黒カートゥーン世界で事件を追う

本作は、私立探偵ジャック・ペッパーとなり、カートゥーンらしいコミカルなアクションとさまざまな事件を追ううちに街の奥底で渦巻く巨大な陰謀へと迫っていく探偵ものらしいストーリーが魅力のFPSです。

作品全体を通して漂うのは、腐敗した権力、失踪事件、誘拐、殺人といった不穏な気配に満ちた、陰鬱なノワール的な空気感で、探偵らしく、各地に赴き、手がかりを集めて自分の事務所にあるボードへ書類や写真を貼り付け、複雑な事件を整理していくことになります。

ただ、そんな暗い雰囲気の中にも失踪したマジシャンを追うと謎の実験施設でロボットになった助手の女の子と戦わされるといったカートゥーンっぽさがある事件も用意されています。しっかりとカートゥーン感とノワール感を両立しており、本作の魅力の肝となっているのはここなのかもしれません。

爽快感と緊張感どちらも内包した銃撃戦

肝心のFPSとしての手触りも満足いくものでした。本作は昔ながらのブーマーシューターに影響を受けた作りで、ダッシュやダブルジャンプを駆使してとにかく動き回り、ショットガンやトミーガンなど多種多様な武器を持ち替えながら戦っていきます。

雑魚敵は、押し寄せてくる多数の敵を撃ちまくって倒す爽快感がある作りで、体力回復アイテムや弾薬等はかなりの数落ちているのでストレスなく戦える印象。

ボスに関しては、一転して緊張感のある仕上がりで、相手の攻撃手段に合わせて適切に対応しないと普通に負けます。ステージ内のギミックを用いて防御をしたり、大ダメージを与えたりとかなりボスそれぞれに特徴があり、毎戦闘楽しめました。

また、武器まわりにも本作の個性がよく表れていました。ピストルやショットガン、トミーガンといった定番武器は、それぞれのリロードモーションにユニークさが表れ、見ているだけでも心が躍ります。

さらに、敵を溶かして骨にしてしまうような変わり種の武器まで用意されており、カートゥーンらしい誇張表現が戦闘を細かな部分で盛り上げていました。

かわいい絵柄だからマイルドな内容なのかと思いきや、そんなことはまったくありません。むしろ本作は、「この見た目だからセーフ」と思わせるような過激さも併せ持っています。この見た目と中身のギャップこそが、本作の印象をより強いものにしています。

ミニゲームや探索要素でこの世界の魅力をしっかり支える

銃撃戦と探偵物語だけでなく、そこにさまざまな遊び心がきちんと盛り込まれているのも、本作の嬉しいところです。

本作には、鍵開けや野球を題材にしたカードゲームといったミニゲームが用意されているほか、各地には新聞、コミック、フィギュアなどの収集物も配置されています。

こうした寄り道的な要素は、単なる息抜きのおまけで終わっていません。細かな部分までしっかり作り込まれており、プレイヤーが見ることができない“街の暮らし”や“世界の裏側”などを感じさせてくれました。


ドット絵が“懐かしさ”の定番表現として定着したように、今後はこのラバーホースアニメ風ビジュアルも、インディーゲームの新たな潮流として存在感を増していくのかもしれないと感じさせてくれる説得力が本作にはありました。

コミカルな白黒のカートゥーン世界、ジャズが鳴り響くノワール的な空気とストーリー、そして爽快感と緊張感の両方が味わえるブーマーシューター的戦闘。そのどれもが高いレベルで噛み合っており、非常にハイクオリティな仕上がりになっていますので、本稿を読んで気になった方はぜひプレイしてほしいです。

『MOUSE:やとわれの探偵』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ2向けに、2026年4月17日発売。7月9日には、U&I エンターテイメントジャパンよりPS5/スイッチ2向けパッケージ版も発売されます。



MOUSE:やとわれの探偵 - Switch2
¥4,262
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:タケダだいゆう,編集:みお

ライター/ドット絵描きライター タケダだいゆう

ドット絵を描いてゲームを作るライター。趣味が増えすぎてゲーム制作の手が止まることが悩み

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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