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操作するのは選手でも監督でもない!スタジアム周辺を運営するサッカー都市シム『Copa City』発表会レポ&元日本代表・佐藤寿人氏インタビュー

ボランティアスタッフもフードトラックも試合に欠かせないのだ

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操作するのは選手でも監督でもない!スタジアム周辺を運営するサッカー都市シム『Copa City』発表会レポ&元日本代表・佐藤寿人氏インタビュー
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松竹ゲームズは、PlayStation 5用ソフトCopa Cityのメディア向け試遊会および発表会を開催しました。本作は、選手を操作したり、クラブの強化を担ったりする従来のサッカーゲームとは一線を画し「スタジアム周辺の都市運営と試合当日のトータルマネジメント」に特化した、これまでにないイベント運営シミュレーションゲームです。

本イベントには元日本代表の佐藤寿人氏も登壇。プロサッカー選手の目線から、この新しいサッカーゲームの面白さについて語ってくれました。

観客の安全と熱狂をコントロールするフットボール版『シムシティ』

まずはゲームプレイ映像を観ながら、佐藤寿人氏と、サッカーライターのMCタツ氏が対談しました。

公開されたゲームプレイ映像からは、本作のマニアックかつ戦略的なゲーム性が明らかになりました。実在するクラブやスタジアム、そしてその周辺の街並みが忠実に再現されており、プレイヤーの任務は試合日の2週間前から始まります。

ゲームでは最初にスタジアムの近くにある空き地に注目します。ここを「ファンゾーン」とし、さまざまな施設を設置していきます。フードトラックやエンターテイメント施設、警備員の詰所など、実際のスタジアム運営において必要なものを取り揃えていく形です。

続いて、価格や座席の設定です。ファミリー層からコアファン、熱狂的なサポーターまで、それぞれの特性を鑑みてチケットのお値段や座席の割り振りを決定していきます。

いかに暴動や混乱を起こさずに、何万人ものサポーターを楽しませるかが大事で、これまでにない視点を体験できる非常に新しいゲームに仕上がっているようでした。

ここで、筆者もファンゾーンの設置部分を試遊させていただきました。

本作にはいくつかのパラメータが存在しますが、最初に気にすべきは「ケータリング」「FUN(サポーターが楽しんでいるかどうか)」「安全度」といった要素です。

ケータリングは文字通りフードトラックを、FUNはフーズボール(卓上サッカー)といったアーケードゲーム機を、安全度は警備員の詰所を設置することで安定します。

ただ単に置けばいいわけではなく、必ず道と電源に繋がっていなければいけません。

最後に出てきたボランティアスタッフの雇用所がやけにデカく、これを入れるのがなかなか至難の業でした。さながら伝統ゲームの『箱入り娘』のような作りです。

ファンたちが空き地に集まってくる様子を眺めつつ、ボランティアスタッフが徐々に雇用されていくのを待つ時間がなかなか楽しいですね。

実際に試合をプレイしたり、選手を育てたりするのとは一線を画したユニークな遊び心地が面白い作品でした。

安全で楽しい試合作りは当たり前のことじゃない――元日本代表・佐藤寿人氏インタビュー

元日本代表のストライカーであり、現在は育成年代のクラブ運営や指導者としても活動する佐藤寿人氏。ゲームのリアルな完成度や、観客としてスタジアムに足を運ぶ際に考えたことなど、じっくりとお話を伺いました。

――佐藤さんご自身や、息子さんは普段からゲームをプレイされますか?

佐藤寿人:サッカー関係だと『プロサッカークラブをつくろう!』や『EA SPORTS FC』シリーズなど、実際にプレイヤーとして操作したり、クラブを強化したりするゲームを遊ぶことが多いです。

うちの三男は『Roblox』をオンライン通信も含めて家でよくやっていますね。僕らの子どもの頃では考えられないような時代になりましたね。

――そんな中で、今回『Copa City』を先行プレイしてみて感じた魅力はどこでしょうか?

佐藤寿人:僕自身、もともと街づくり系のシミュレーションゲームが好きだったんです。今作は「スタジアム」と「街づくり」が美しく掛け合わされているのが良いですね。

メインは試合日に向けての準備なのですが、僕たちのようにずっとサッカーの世界に身を置いている人間でもなかなか知らない「試合運営までの細かな道のり」が、リアルに再現されています。

「ファンが何を求めていて、どうすれば満足してもらえるか」を突き詰めるプロセスは、スタジアム運営でありながら、自然とクラブ運営そのものにも紐づいていきます。街づくり、スタジアム、クラブ運営という3つの要素が見事にリレーション(連動)している点に、大きな魅力を感じました。僕は今育成年代のクラブ運営や指導にも携わっているので、非常に勉強になります。

また、こういう細かいポイントをひとつひとつゲームで体験することで、安全にサッカーの試合ができることは当たり前のことじゃなくて、多くのスタッフが尽力されているから成り立っているんだということにも気づかされました。

――「選手として入るスタジアム」と「観客として行くスタジアム」では、見え方にどのような違いがありますか?

佐藤寿人:選手の時は、スタジアム入りからロッカー、ピッチまでの動線が完全に管理されています。関係者以外が立ち入ることはなく、メディアとのエリア分けもしっかり区分けされているので、選手側がストレスを感じることはまずありません。解説者になってからもほぼ同じです。

ところが先日、初めて観客として、子どもと一緒にとあるスタジアムにアウェイの試合を観に行った際、自分の情報不足もあったのですが、どのゲートから入ってどう席に向かえばいいのかが分からず、スタジアムをぐるっと一周遠回りして入ることになってしまって……。

行き慣れていない一般の方からすると、座席へのルートはもっと明確で分かりやすい方がありがたいなと痛感しました。こういった「観客目線の動線の難しさ」も、このゲームなら客観的に学べるのではないかと思います。『Copa City』だと観客の満足度は下がったことになるでしょうね(笑)。

――思い出深いスタジアムはありますか?

佐藤寿人:僕が初めて海外で、満員のスタジアムでプレイしたのが1998年のミャンマーでのことなんですけど、あれは思い出深いですね。2万5,000人の観客を前にプレイすると、まったく声が聴こえないんですよ。ああ、こういうことなのかと初めて実感しました。

結局その試合は日本の逆転勝利で終わったのですが、そのあと暴動が起きてしまって、僕らはピッチに取り残され、警備隊に盾で守られながら少しずつ帰ったのです。サポーターの“熱”を強く感じました。

セキュリティという観点ではダメだと思いますが……『Copa City』でこういうことにならないように学べると思います(笑)。

――ゲーム内ではスタジアム周辺に様々な施設を建てられますが、佐藤さんが実体験として「周辺にあると嬉しい施設」は何でしょうか?

佐藤寿人:最寄り駅からスタジアムへ徒歩で向かうまでの動線上に、「人が滞留できる場所」が作れると、混雑緩和に直結すると思います。

というのも、試合後に一気に何万人もの人がスタジアムから吐き出されるため、駅までの道が一本しかないと非常に窮屈になります。

もし、駅までのルートが枝分かれしていて、その途中に公園があったり、飲食を楽しめる場所があったりすれば、早く帰りたい人と、余韻を楽しみながら時間を潰したい人に上手く分散されます。結果として観客全体のストレス軽減に繋がるはずです。

現役時代の選手にとってはあまり意識しない部分でしたが、見る側の視点に立つと、この「周辺施設の充実による人の分散」は極めて重要な要素だと感じます。

――最後に一言お願いします。

佐藤寿人:本作では実在のクラブと地域を中心に遊ぶことができますが、本当に街並みが綺麗に再現されています。個人的には、大好きなイタリアのクラブや、日本のクラブ・街並みも今後のアップデートで追加されたら嬉しいなと妄想しています(笑)。現役選手やクラブ関係者も相当勉強になるゲームだと思うので、ぜひ多くの人に体験してほしいですね。

都市運営という新視点からサッカーの魅力を深掘りする『Copa City』。裏方の尽力やサポーターの動線設計から、リアルなスタジアム論まで学べる意欲作です。

サッカーファンもシミュレーションゲームファンも、きっと楽しめること間違いなしの一作でしょう。PS5版『Copa City』は完全日本語ローカライズで2026年6月17日発売予定です。

ライター:各務都心,編集:みお

ライター/ 各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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