
日本のゲーマーにとってはニンテンドー64の『007 ゴールデンアイ』がなじみ深い、映画「007」シリーズですが、DLSS 4.5に対応した新作ゲーム『007 ファーストライト』が2026年5月26日に発売されました。
DLSS 4.5のパフォーマンスが存分に味わえるという同作。そこで本記事では、RTX 5090搭載のハイエンドPCを用いて、同作のグラフィック設定を検証していきます。
ベンチマークに使うPCスペックは下記の通りです。
CPU:AMD Ryzen 9 9950X
メモリ:Micron DDR5-5600 128GB (32GB*4枚) ※1
マザーボード:ASUS TUF Gaming B850-PLUS WIFI
ディスプレイ:ROG Strix XG32UQ(4K UHD (3840 x 2160)@160Hz)※2
GPU:NVIDIA GeForce RTX 5090 32GB
※1 DDR5の仕様により周波数が若干下がっています。
※2 オーバークロックを使用せず144Hzに固定し、かつG-Syncを使用しています。

ビデオカードのドライバは執筆段階での最新バージョンである640.47(Game Readyドライバ)を使用して検証を行っています。

今回は、SSで図示した設定のみを固定とし、テクスチャモデルの変更などで検証を行っています。DLSS設定などは都度記事内で記述致します。
また、今回はメディア向けの専用ビルドを使用してのベンチマークとなります。
IO Interactiveお得意の遠景と群衆表現は見事
本作品の開発元であるIO Interactiveは『Hitman』シリーズの開発元でお馴染みです。本作で使用されているGlacierエンジンは2016年発売の『Hitman』から使用されているゲームエンジンです。

2006年の『Hitman: Blood Money』ではプレイヤーと相互干渉可能なゲーム内で群衆が入り乱れて動き回るという画期的な演出を入れ込んだことでも話題になりました。この時代から群衆表現に特化した開発元であり、今作でも群衆が入り乱れるシーンが頻発します。
本動画は非同期設定で、DLSS 4.5の目玉でもある6倍フレーム生成を用いた高fps環境を4K/60fpsでエンコードしています。
早速DLAA(解像度を低下させず、アンチエイリアシング手法としてDLSSを用いる機能)を使用した環境でベンチマークを行っていきましょう。大分ベンチマークの場面には悩んだのですが、一定の動作でベンチマーク区間と動作が保ちやすいスロバキアでのホテルまでの入館、タイトルまでの流れで行うことにしました。

詳細設定は画面にもある通り、テクスチャやシャドウなどが4段階設定で分かれているので、同等の設定で全て変化させてフレームレートを比較します。


今作はリアルタイムレイトレーシングが強制となります。推奨ですらRTX 3060Tiとなっており、かなりの要求スペック。最低環境として示されているGTX 1660でも1080pで30fps動作するとのことですが......さすがに推奨近くのGPUは欲しいところです。

Glacierエンジンが最適化されているのか、RTX 5090の結果でいえば最高設定でも80fpsで安定しており、最低値も60fps近くで安定しています。高設定と中設定で落ち込んでいますが、GPUの使用率は90%近くで、GPUよりもCPUがボトルネックとなっています。

CPUがボトルネックになっているのが分かるのがDLSS設定の比較です。
DLAA設定時は先ほどの結果にある通りですが、各設定差がそこまで出ていないどころかウルトラパフォーマンスでは逆に落ち込んでいます。ウルトラパフォーマンスではGPUの使用率はMAX設定でありながらも55%程度の軽さになっています。
反面フレームが落ち込んでいることからもCPUがボトルネックになっていることが伺えます。

今回の画質の差はそこまで感じづらいのも実情です。遠景やフォグ、植生などで差こそありますが、中設定でも高設定とそこまで差が出づらいこともあってかかなり柔軟に設定は行えると思います。

そこで重要になってくるのがフレーム生成となってきます。GeForce RTX 50シリーズ以降では3倍以上のフレーム生成機能(マルチフレーム生成)を使用することができます(GeForce RTX 40シリーズまでは2倍のみ対応)。
DLSS 4.5で追加されたダイナミックフレーム生成も実行可能となっており、上記結果に含まれています。ダイナミックフレーム生成は、ディスプレイのリフレッシュレートや目標fpsに合わせて生成倍率を自動で変える機能で、負荷の重いシーンでは生成フレームを増やしてリフレッシュレートを維持し、負荷が軽いシーンでは余計な生成を抑えて必要な分だけにとどめる、という挙動になっています。
今回の検証では、DLSSを使用した場合NVIDIA Reflexも同時に有効となるため、画面の遅延もかなり抑えられ、DLAAの場合であっても画面の遅延は平均30ミリ秒で収まっています。後述するフレーム生成でもその数値をキープしていることからも、かなりGeForceに最適化されているといえるでしょう。

実際、RTX 50シリーズではDLSS 4.5により可能となった6倍までのフレーム生成で、最低値すら200fps近くというとんでもないフレームレートを叩き出せています。フレームレートが必ずしも全てではないとはいえ、この結果を前提とすれば、フレーム生成を使用するのが一番『007 ファーストライト』を楽しめる設定なのではないでしょうか。
ジェームス・ボンドになるならスペックも必須

RTX 40シリーズ世代を用いて4K環境・高設定以上で楽しもうとした場合、フレーム生成を加味してなおRTX 4080以上が望ましいと考えられるほどの重量級ゲームである本作ですが、RTX 50シリーズであれば、マルチフレーム生成の恩恵により、4K環境・最高設定でも十分な動作が見込めます。
さらに、本作には2026年夏頃にパストレーシングも実装されるとのことです。こちらもまたかなりの重量級処理になりそうですが、6倍生成のフレームレートを見る限りではRTX 50シリーズであれば、実用的な速度で遊べることに大きく期待が持てるところです。
Glacierエンジン......IO Interactiveは遠景や群衆風景を使った場面作りは昔から定評があり、本作のグラフィックもかなりリッチ。是非とも納得のいく設定をユーザーの皆様も探ってみてください。
『007 ファーストライト』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/向けに発売中。ニンテンドーSwitch2版も後日発売予定です。











