サイバーシティを冒険する『Stray』をはじめ、ホラー小説家・背筋氏の脚本で話題になった『猫はまだ逃げますか?』など、最近とくに「猫」を操作し、猫の視点で物語を進めていくゲームが増えています。
あの愛らしい姿や仕草もさることながら、フラッとどこかに行ってしまう習性や柔軟な身のこなし方、独特な目線の高さといった特徴が、アドベンチャーゲームの主役として最適だと判断されているのでしょうか。

というわけで、今回はTeam Memolinkが手掛ける、猫が主人公のホラーゲーム『Meowmories』のデモ版プレイレポートをお届けいたします。
◆操作、言語、オプションなど

まずは操作方法や言語設定、各オプションを見ていきましょう。本作は、デモ版の時点ではキーボード&マウス操作推奨ですが、一応コントローラーでのプレイでも可能となっています。
操作感としては、人ではなく猫を操作するため独特な慣性みたいなものが働くため、ややクセがあるなと感じましたが、慣れてしまえば問題なし。入力反応なども良く普通にプレイできました。
また言語は日本語字幕/インターフェイスに対応しており、翻訳精度はとくに問題なく没入感はしっかりと保たれていました。
主にオプションは、グラフィック・ディスプレイ・サウンドなどが変更できます。項目ごとにしっかりとカスタマイズ可能だったので、この辺りに不満点はありませんでした。

さらに、ゲームの難易度を変更可能で、全部でEasy、Normal、Hard、Meowmareの4段階から決定できます。何が変わるかというと、主に徘徊する敵の数と与えられるダメージ量の大きさのようです。
今回筆者は、ノーマルでプレイしましたが、最高難度の「Meowmare(猫の悪夢)」はどれだけムズカシイんでしょうか……。

そして最後は、本作の目玉とも言える「名前のカスタマイズ」機能です。この神機能によって、飼い主と猫の名前を好きに決めることが可能で、他の誰でもない、プレイヤーと大切な猫との物語を進めることができます。
余談ですが、今回飼い主の名前は某ギャンブラー漫画の主人公から拝借し、猫ちゃんの方は定番ネームである「タマ」にしてプレイしました。
◆頼りは「飼い主との思い出」だけ。猫となって悪夢の世界を生き延びろ

さて本編スタート。ふかふかのソファで目覚めたのは、毛並みの綺麗な一匹の猫で本作の主人公です。周りの雰囲気から察するに、この部屋には人の気配がまったくないようです。
ちなみに、筆者は猫アレルギーのためこれまで猫ちゃんを飼った経験はありませんが、SNSなどで猫ちゃんの癒し動画を毎日眺めるくらいには好きな動物です。


操作はWASDで方向移動し、マウスで視点を360°ぐりぐりと動かせます。操作性については、入力などきびきびと反応していくれるため、とりあえずストレスは感じません。ただ、やはり猫ちゃんを操作するため、方向転換をする際に「猫慣性」とでもいうような、なんとも言えない不思議な操作のクセがありました。
しかしまあ、てこてこと歩いたり尻尾をフリフリしながら方向を切り替える姿は、めちゃくちゃ可愛いですね。プレイしているだけでストレスが軽減されていきそうです。


部屋を探索していると、アイテムを発見しEキーで拾います。どうやら新聞記事のようで、飼い主と猫が町の人気コンビとしていかに仲睦まじい関係なのかが書かれています。
注目したいのは、事前に決めたそれぞれの名前がちゃんとゲーム内で反映されていること。これによって否が応でも「自分と猫の物語」だという没入感が高まってきますよね。


グラフィックはUE5で制作されているため、背景やモデリングはかなり美麗で見応えがあります。主人公の猫ちゃんも、カメラをいじればお顔を見ることができますが、程よくリアルでキュートでした。

飼い主の日記を読み終わると扉が開きます。まばゆい光に導かれ、その中へ入っていくと……


飼い主と猫との回想シーンが始まります。子猫の頃から可愛がっていたかけがえのない存在である「タマ」。その愛猫がいなくなるなんて……なんとしてでも探し出さなければ。
猫を飼った経験はなくとも、飼い主の思いや悲しみが伝わってきます。


そして一方、タマが迷い込んでしまったのは、「Meowmare」と呼ばれる猫の悪夢を具現化したような不気味な世界でした。プレイヤーは、タマを操作してこの恐ろしい場所から生き延び、無事飼い主の元へ戻ることが目標となります。


遺跡のような薄暗いステージを彷徨っていると、何かを開けるための「鍵」を入手。すると、向こうのほうで格子が上がる音がしました。
早速脱出できるのか、と思いその方向へ進んでいくと……!



なんの前触れもなく気味の悪い人型モンスターが姿を現し、猛然と追いかけて来ます!敵の足はそれなりに早く、シフトボタンを押してダッシュしながら逃げ回ります。
敵は一定の距離まで近づくと、プレイヤーを容赦なく攻撃してくるので注意です。ノーマル難易度だと2、3回殴られると危険な状態となり、4~5回連続するとゲームオーバーに……回復アイテムなどはないので結構難しいし、何より「追いかけられる恐怖」をビンビン感じます。
ちなみに、本作はあくまで「悪夢の世界での出来事」であって、猫ちゃんが流血したり、痛々しく鳴いたりなどの残酷な描写はないので、愛猫家のプレイヤーの方も安心して遊べますよ。

敵かわしながら階段を急いで登り、なんとか命からがらゴール地点っぽい光の方へ。これに触れることができたら、そのステージはクリアとなります。

ようやく飼い主の元へ帰れたのか、と思いきやまだまだ悪夢は続きます。ステージ2から少しだけマップが広くなっており、ただ逃げ回るだけではクリアできないような仕掛けが設定されています。

というのも、今回のステージは、まず最初にタマのお友達猫を探し出す必要があります。そして、ゴール地点まで彼らを誘導して一緒に脱出しなければなりません。

怪物の数も増えているため、仲間を探し見つからないようゴールまで行くのは至難のワザです。


しかし、障害物をジャンプして裏側に回ったり、壁の隙間の穴を通ったり、猫らしいアクションを駆使してステルスしながら、トライ&エラーの中で敵の動きを学習し活路を見出した時の達成感は格別です。


そして時には隅々まで探索して、マップに残された飼い主の「想い出の品(靴下など)」を集めていきます。そうすることで、エンディングに変化が起きます。


また、Fキーで「魂の波紋(Mewmorie Echo)」というスキャン能力を発動可能で、周囲の敵やアイテムの位置を特定できます。ただし、自分の位置も怪物に知らせてしまうハイリスク・ハイリターンな探索スキルで緊張感があります。「どこで使うか」の駆け引きはプレイヤー次第で、うまく活用して悪夢の世界を生き延びていきましょう。

それと忘れてはならないのが、マイク入力に対応していること。なんとプレイヤーが実際にマイクに向かって「ニャー」と鳴くと、迫りくる怪物の動きを一時的に止めることができるのです。
飼い主であるプレイヤー自身の声が、悪夢の世界に干渉し、愛猫の助けになることができる素晴らしいシステムを搭載しています。

悪夢の世界を進んでいくたびに、飼い主と猫との美しい思い出が紡がれていくのも本作の魅力でした。上記のように、名前を決めたり、マイクで手助けできたりと、ゲームプレイのあらゆる場面に「飼い主と飼い猫」の関係性を確認できるシステムが組み込まれているため、言葉を超えた絆を感じられると思います。

プレイ時間は約40分~1時間程度ですが、猫ちゃんを操作するだけでも癒しになり満足度は高かったです。
とはいえ『Stray』と比べると、ゲーム性も単調といえば単調だし、ガッツリ世界観に浸れるわけでもなく、あくまで猫と飼い主の物語を中心に体験するゲームデザインになっていました。なので、猫ちゃんに思い入れがないプレイヤーにとっては物足らないかもしれません。

しかし、恐怖と切なさの先には心温まる結末が待っているので、猫好きのプレイヤーにはぜひオススメしたいと思います。『Meowmories』は現在Steamにてデモ版が無料配信中です。製品版は近日登場予定となっています。












