『続ポートピア連続殺人事件』発表記念インタビュー!新作パートは『オホーツクに消ゆ』リメイクを上回る規模に?“名作ADVを未来へつなぐ”仕事を訊いた【インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『続ポートピア連続殺人事件』発表記念インタビュー!新作パートは『オホーツクに消ゆ』リメイクを上回る規模に?“名作ADVを未来へつなぐ”仕事を訊いた【インタビュー】

『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』を手掛けるジー・モードの竹下功一氏にインタビュー。『オホーツクに消ゆ』から続く歩み、堀井雄二氏が発案した「続」というタイトルの意図、そしてパブリッシャーとしての仕事について訊いた。

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2026年9月9日に開催されたNintendo Directにて、『ポートピア連続殺人事件』の新たな展開となる『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』が発表されました。往年の名作を現代に蘇らせた『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』に続き、今回も原作の魅力を残したリメイクと、新たな物語を組み合わせています。

Game*Sparkでは今回、パブリッシングを担当するジー・モードの竹下功一氏に緊急メールインタビューを実施。『オホーツクに消ゆ』からどのように『続ポートピア』へつながったのか、「続」というタイトルに込められた意図、そしてパブリッシャーとしてジー・モードが担っている仕事について訊きました。

『オホーツクに消ゆ』リメイクの成功から『続ポートピア』へ

――まず、『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』の企画はどのように始まったのでしょうか? 竹下さんは『オホーツクに消ゆ』の立ち上げから関わっていたとのことですが、今回もジー・モード側から企画が動き始めたのでしょうか?

竹下氏:『オホーツクに消ゆ』は、企画担当のORION PROJECT折尾さんとの出会いから始まりました。ご縁があって「折尾さんとジー・モードで何か一緒にやりましょう!」という話になり、いろいろな案があった中で『オホーツクに消ゆ』に決まりました。『オホーツク』が終わって「次は何をしましょうか?」という流れから、今回の『続ポートピア』につながりました。そういう意味では、前回も今回も両方で動いて……という感じですね。

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ  ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』。昭和を感じる原作準拠のパートと、原題を舞台にしたパートが同時に収録され、ひとつの物語となっていた。

――『オホーツクに消ゆ』のリメイクを完成させたことは、今回の『続ポートピア』実現にどの程度つながっていますか? 「この座組なら次もできる」という手応えはありましたか?

竹下氏:リメイク版『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』の発売後、プレイした方々から非常に良い評価をいただいたことがあります。「およそ考えうる中で完璧なリメイクだ」「実質新作!」などと言っていただけました。『ポートピア』も『オホーツク』同様に歴史的なタイトルなので、これを手掛けるのは大変難しいことだと思っていました。ただ、『オホーツクに消ゆ』と同じチームが手掛けるのであれば、ユーザーのみなさんにも安心、納得していただけるのではないか、という思いはありました。

「原作+新作」という方法論は『オホーツク』から継承、堀井雄二氏が付けた「続」の一文字

――『オホーツクに消ゆ』で特に印象的だったのが、原作を現代向けに蘇らせるだけでなく、その先を描く新シナリオを組み合わせた点です。今回も「原作のフルリメイク+新たな物語」という構成ですが、この方法論には前作の経験が生かされているのでしょうか?

竹下氏:『オホーツクに消ゆ』のときのテーマとして、当時プレイしていた人も、そうでない人も、両方に楽しんでもらいたいというものがありました。当時プレイしていなかった人のために、原作パートをちゃんとすべて遊べるフルリメイクを入れる。一方で、当時プレイしていた人にも楽しんでもらえるように、新作パートも入れました。今回の『ポートピア』でも、ベースは同じ考え方です。

――『オホーツクに消ゆ』では、当初はより小規模だった追加パートが制作中に膨らみ、最終的にはひとつの事件になるほどの規模になったと過去のインタビューで語られていました。今回の新規捜査ファイルについては、企画当初から現在の規模を想定していたのでしょうか?

竹下氏:このあたりは現時点では詳しいコメントは控えたいと思いますが、新作パートは『オホーツクに消ゆ』を上回る規模ではないかなと思います。このあたりの裏話は、新規シナリオが明らかになってきた後、企画担当のORION PROJECTさんにもぜひ語ってもらいたいと思っています!

――今回は原作のフルリメイクを収録しながら、タイトルにはあえて「続」と冠されています。単なるリメイクではなく、“続編”として打ち出した理由を教えてください。

竹下氏:このタイトルは堀井さんが考えてくださったものです。私もまさか頭に「続」が付くとは想像していなくて、最初は驚きましたが、今ではとてもいいタイトルだと思っています。『オホーツクに消ゆ』は単なるリメイク版ではなく、プレイした方からも言われるように「実質新作」なのですが、そのことを十分に伝えきれなかったのではないかと思っています。

今回の『続ポートピア』ではその点を踏まえて、原作のフルリメイクをしっかり収録しながらも、「新作である」ということを初期段階からプロモーションでも打ち出していきたいと考えていました。「続」から始まる今回のタイトル名は、その点がとてもわかりやすく、力強いものになったと思っています。

“結末まで有名なミステリー”を現代に蘇らせるにあたって

――『ポートピア連続殺人事件』は、犯人や有名な場面まで含めてゲーム史の一部として広く知られている作品です。そのような作品を現代に蘇らせるにあたって、どんな作品にしたいと考えましたか?

竹下氏:私も子供の頃にファミコン版でプレイしました。当時はインターネットなどもなく、予備知識なしに遊んで、その結末には衝撃を受けました。その原作部分はそのままにしつつ、物語や結末を知っている方にとっても楽しめる、驚きのあるものになってほしいと考えていました。この難しいテーマに対して、ORION PROJECTの折尾さん、塩崎さん、メンバーのみなさんが、堀井さんとがっちりタッグを組んで応えてくださいました。詳細はぜひ実際にゲームをプレイして、見届けてください!

――原作を知らない新しいプレイヤーと、内容をよく知る往年のファンでは、かなり異なる体験になると思います。その両方にどう楽しんでもらうことを意識していますか?

竹下氏:原作を知らない新しいプレイヤーにとっては、原作と新作パートのすべてが新しい物語、体験として楽しんでいただけるものになっていると思います。往年のファンにも、グラフィック、サウンド、フルボイスとなった原作パートを楽しんでいただきつつ、新作部分でも『オホーツクに消ゆ』同様に驚き、楽しんでもらえる内容になっていると思いますので、ぜひご期待ください。

「変えてはいけないもの」と「現代化するもの」

――『オホーツクに消ゆ』では、当時の魅力を残しながらグラフィックやボイス、UIなどを現代化するバランスが印象的でした。『ポートピア』では「ここだけは変えてはいけない」、逆に「ここは現代化しなければならない」と考えている部分はありますか?

竹下氏:『オホーツクに消ゆ』同様、原作部分の物語は忠実に、という方針でした。現代に合わせる部分では、特に遊びやすさがあると思います。『ポートピア』のどこが変わっていなくて、どこが現代的になっているのかは実際にプレイしてのお楽しみにしていただきたいのですが、『オホーツクに消ゆ』のときに「ここだけは変えてはいけない」と特にこだわったのは、有名な「めぐみのバスタオル」ですね。もしあれがなくなっていたら、往年のファンはがっかりされると思ったので……。『ポートピア』も同じ考え方でプロジェクトに取り組んでいることは、お伝えさせてください。

――『オホーツク』に続いてroom6や株式会社ゲームスタジオなどが参加しています。同じ座組で再び名作ADVに取り組む強みはどこにありますか?

竹下氏:同じコンセプトの『オホーツクに消ゆ』を作ったチームなので、前作のノウハウや知見を活かした開発をしていただけると思っていました。最初から開発関係者同士がお互いを知っている状態でプロジェクトをスタートできたのは、強みだと思っています。開発秘話などは、今後またどこかでお伝えできたらいいですね。

パブリッシャーは「ゲームをつくる部分以外のだいたい全部」。竹下氏が掲げる「三方良し」

――今回、ジー・モードはパブリッシャーという立場ですが、企画の立ち上げから発売まで、具体的にはどのような役割を担っているのでしょうか?

竹下氏:ジー・モードは本プロジェクトの事業主体、責任者です。プロジェクトの座組みの決定から、販売・プロモーションの計画や決定まで、「ゲームをつくる部分以外のだいたい全部」を担当します。それがパブリッシャーの仕事なのかなと。もちろん、パブリッシャーにもいろいろな形があり、当社でもプロジェクトによって関わり方はさまざまです。

前回のインタビューでもお話ししましたが、当社はデベロッパーでもあり、パブリッシャーでもあるゲームメーカーです。今回のプロジェクトでは、企画・開発部分は、原作・制作総監督である堀井さん、ORION PROJECT、room6、ゲームスタジオのみなさんにお任せしています。予算やスケジュールという前提条件がある中で、ベストを尽くしていただいています。ほかにも、関係各所との権利面の調整や契約などもなかなか大変です。そうした社内外の交通整理も、当社で担当していますね。

――パブリッシャーという存在については、作品や契約によってさまざまな評価があります。竹下さんが考える、良いパブリッシャーがクリエイターや作品にもたらせる価値とは何でしょうか?

竹下氏:大変難しい問題ですね……。「良いパブリッシャー」「悪いパブリッシャー」といっても、さまざまな視点がありますし、同じ会社でも人や作品単位で評価はまったく違ってくると思います。当社も、誰かにとっては良いけれど、別の誰かから見れば悪いということが必ずあると思います。(大変申し訳ないですが……)「これがパブリッシャーの正解だ!」というものは、私にもまだまだわかりません。ただ、基本的には「三方良し」ではないかなと思っています。クリエイターだけでも、パブリッシャーだけでもなく、ユーザーさんも含めた三方が、最終的に「みんな、良かったね!」となっているといいな。そうありたいなと思っています。

――『続ポートピア』で、「ジー・モードだからこそ実現できた」と言えることはありますか?

竹下氏:当社ならではのフットワークの軽さ、判断の速さはあると思います。まだ詳細は発表できませんが、「こんなことができたらいいな」と思ったことや、ふとしたアイデアをすぐに動いて実現できたりしたことがありました。このあたりも、今後の発表をぜひ楽しみにしていてください!

「名作ADVの復刻ならジー・モード」と言ってもらえるように

――『オホーツク』リメイクから『続ポートピア』へと、往年のADVを単に保存・復刻するだけではなく、新しい作品として次世代へつないでいます。こうした古典的なゲームを未来へ残していくことを、どのように考えていますか?

竹下氏:ジー・モードでは『G-MODEアーカイブス』という、かつてのiモードなどのフィーチャーフォンゲームを復刻させるプロジェクトを2020年から継続しています。この中には『探偵・癸生川凌介事件譚』シリーズなどの名作アドベンチャーもありました。このままでは遊べなくなってしまうアドベンチャーゲームを、今のユーザーにも、この先未来のユーザーにも遊べるようにすることは、当社の使命でもあると考えています。

ファミコン版

2024年に『オホーツクに消ゆ』を発表したときは、「なぜジー・モードが?」と思われた方もいたと思います。ただ、名作アドベンチャーの復刻を続けてきた、その取り組みやストーリーの先にある集大成的なプロジェクトだったと、私は思っています。今回の『続ポートピア』もそうかなと!

もちろん、今後もこの取り組みは続けていきたいですね。名作アドベンチャーの復刻なら「ジー・モード」と。「ジー・モードなら安心」「ジー・モードで良かった」と言ってもらえるようになりたいと思っています。

――最後に、本作を楽しみにしているユーザーへメッセージをお願いします。

竹下氏:いつも応援してくださっている皆様、本当にありがとうございます!『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』は2027年発売予定です! Steamのウィッシュリスト登録もよろしくお願いします。

今後の続報は、ジー・モード公式Xポートピア連続殺人事件公式Xでお届けしますので、そちらもぜひフォローしてください。(お願い多めですいません!)

また、東京ゲームショウでは初の試遊展示も行います。ぜひジー・モードブースへお立ち寄りください。


続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』は、ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2/PC(Steam)向けに2027年発売予定。ダウンロード版とパッケージ版が用意され、価格は未定です。

ライター/編集:みお

ライター/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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