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ゲームフリークが挑むハイエンドACT RPG『Beast of Reincarnation』先行体験―「猫はやらないこともやる」相棒の犬との旅路

ディレクターの古島康太氏も登壇した、メディア向け先行体験会の様子をお届けします。

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ゲームフリークが挑むハイエンドACT RPG『Beast of Reincarnation』先行体験―「猫はやらないこともやる」相棒の犬との旅路
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8月の発売日が近づく、ゲームフリークの新作アクションRPG『Beast of Reincarnation』。そんな本作を発売より早く体験できる、メディア向けイベントが先日開催されました。

主人公「エマ」と犬の相棒「クゥ」、そして彼女たちと旅をともにする仲間、連携を活かした戦闘など注目の要素が盛りだくさん。今回のイベントでは序盤を先行体験できる機会に恵まれたので、実際のプレイ内容をご紹介します。

また、イベントでは本作のディレクターであるゲームフリークの古島康太氏も登壇し、トークセッションやQ&Aも開催されました。その様子もあわせてお届けします。

「一人と一匹」が“穢れ”を祓う物語―ゲーフリ新作ACT『Beast of Reincarnation』

『Beast of Reincarnation』は、ゲームフリークが手掛ける完全新作のアクションRPGです。文明が崩壊して千年以上経過した西暦4026年の世界を舞台に、主人公の「エマ」と相棒の「クゥ」の戦いの旅路が描かれます。

体験会の冒頭ではトレイラーと本作の世界を紹介する映像が放映された後、本作のディレクターを務めるゲームフリークの古島康太氏が登壇し、フリートークを交えながら本作のキャラクターや世界設定についての詳細な解説が行われました。

古島康太氏

「一人と一匹の旅」がコンセプトとなっている本作では、突如現れた「腐食体」と呼ばれる穢れた存在が世界を侵食し、そのなかでも強大な力を持つ「輪廻の獣」を討伐するべく人類は挑み続けていました。

主人公のエマもまた腐食体の穢れに侵された存在であり、蔑まれて育った過去を持ちながら、犬の相棒クゥとともに移動式の拠点「浄化船」に乗り込み、穢れの元凶を断つための旅に出発することになります。

関東から始まり西へ、季節とともに旅をするロードムービーのようなストーリーであることも語られています。

物語のなかではエマとクゥのほかにも、浄化船の船長である「ブラッド」、エマにしか見えない不思議な存在の「ヴァイオレット」、エマと同じ“穢れ人”の境遇である「クナイ」、拠点内から旅をサポートする「カグラ」などさまざまなキャラクターが登場することも明かされました。

古島氏は、クナイはビジュアル面やボイス(小林ゆうさんが担当)などから、人気が出そうなキャラクターであるとコメントする場面も。

フィールドの探索ではエマの能力によって自身の髪を植物のように伸ばすことができ、高いところへ跳躍したり、橋のように足場を伸ばしたり、上空の足場から下の敵を奇襲したりと、工夫次第で色々な使い方ができるようです。

また、本作でも注目の要素となるのが多彩なアクションや、クゥとの連携が重要になるバトルシステム。戦闘ではリアルタイムアクションとコマンドRPGの要素が融合した独自のシステムで、エマが攻撃や受け流しを行いながらゲージを貯め、そのゲージを消費して相棒のクゥに指示を出すかたちで進行します。

クゥは範囲攻撃や敵の拘束など、エマの動きをサポートする効果があるものや、植物を生やしてエマが跳躍できる足場を作るなど、ピンチを打開するのにも活用可能。さらに、QTEに成功するとエマのHPを回復させたり、ステルスキルを狙ったりと、さまざまなアプローチで戦いを進めることができるようです。

スキルツリーによってスキルの獲得や強化も可能で、エマとクゥにそれぞれ固有のスキルツリーが用意されているだけでなく、3系統の分岐やストーリー進行によって獲得できる新たな大技のスキルなども存在しています。

スキルはリセットも可能なため、自身のプレイスタイルに合わせた自在なカスタマイズも楽しめるとのこと。

そのほか、事前に設定したアイテムをクゥが自動で使用してくれる要素や、時間の流れを遅くすることでターン制バトルのような判断が行える“共鳴加速”といった要素も用意されており、戦闘における自由度はかなり高く設計されているのが特徴です。

イベントのなかで古島氏は、本作のコンセプトや構想は2019年ごろから存在していたことや、自身が初めてシナリオの執筆を担当したことなど、開発の裏話も明かしました。さらに会場には本作の特典グッズのほか、「カグラ」が用意してくれたおにぎりやパンなども並んでいました。

爽快感あるアクションや、クゥとの多彩な連携によるバトルシステムに迫る!本作の序盤をプレイ

古島氏を交えたトークセッションの後、本作の試遊体験が始まりました。

今回のイベントでは本作の序盤となるチャプター1、およそ3時間の内容を体験することができたので、バトルシステムやストーリーなど、注目の要素をご紹介します。

チャプター1の冒頭では、主人公の「エマ」と相棒の「クゥ」の基本的な操作のチュートリアルに加えて、本作の世界の解説が行われました。西暦4026年の世界で、輪廻の獣や腐食体の存在によって人類の文明が侵されるなか、人類の“都”からの希望として白羽の矢が立ったのが主人公のエマなのです。

エマは浄化兵として各地を探索し、強力な腐食体の“ヌシ”を見つけるべく調査します。

また、ストーリーのなかでは過去の回想シーンも多く用意されており、「蔑まれていたエマの過去」「腐食体であるクゥとエマとの出会い」「都に招かれたエマと、浄化船の旅の始まり」などが描かれていました。

ストーリーはフルボイスで、記憶と感情を持たないエマの声を担当する石川由依さんの演技にも注目です。

エマの住まいは住民が暮らすコロニーから離れた場所に佇んでいたり、街の中を歩いているだけで住民に後ろ指をさされたり、一方的に不利な取引を持ちかけられたりと、悪い意味での“日本らしさ”も表現されています。

フィールドの探索では前述のエマの髪を駆使した移動やアクションを活用することができ、かなり高い位置の足場であってもエマが髪を伸ばすことで移動が可能。

各地には宝箱も用意されており、ステータスをアップできる装備アイテムや、拠点の性能をアップグレードできるアイテムを獲得できるため、髪を使ってくまなく探索する楽しさがあります。

相棒のクゥは周囲にいる敵を見つけたり、アイテムがあるとエマに教えてくれたりと、あらゆる場面で役に立ちます。さらにクゥに指示を出すことで、離れた距離の敵を奇襲してステルスキルを狙うといった操作も可能となっています。

戦闘面ではエマが斬撃でダメージを与えつつ、敵の攻撃を見計らってタイミングよく受け流しや見切りの回避を行っていきます。

受け流しの判定はシビアすぎることもなく、ある程度余裕が設けられているため、積極的に受け流しを狙いにいけるうえに、攻撃を弾いた時の「カキン!」というSEも相まってかなり爽快感があります。

また、受け流しをすることでクゥのゲージが蓄積していき、そのゲージを消費することでクゥにさまざまな技の指示を出すことが可能です。クゥの技は複数体にヒットする範囲攻撃をはじめ、相手を拘束するものや、植物を生やして飛び移れる即席の足場を生み出すなど効果はさまざま。

クゥに指示を出す間は動きがスローになるため、状況を判断しながらコマンドを出していく戦略性があるほか、QTEに成功するとエマのHPも回復できるため、「どのタイミングで使用するのか」という部分も重要となってきます。

特に、複数体の戦闘ではすべての攻撃を見切るのは難しく、クゥの攻撃によってピンチを切り抜けるような場面もありました。

エマの穢れ髪の能力は戦闘においても活用することができ、高いところに登って敵の数や配置を判断したり、遠距離から狙撃をしたり、まっすぐ伸ばした髪の足場から奇襲してステルスキルを狙ったりと、正面から戦いを仕掛ける以外の選択肢として自在に操ることができます。

ボスとの戦闘においても受け流しは重要で、一部の攻撃は防御することができないため、見切りによる回避をする必要もあります。

見切りが必要な攻撃は赤い予兆が表示され、回避に成功すると反撃のチャンスも生まれます。今回戦ったシカのヌシは連続で角を薙ぎ払う攻撃をしてくるため、連続攻撃をすべて捌き切ったときの爽快感はかなりありました。

難易度は物語を楽しむための「ストーリー」、手応えのある戦闘の「ノーマル」、さらに敵が強化される「ハード」の3段階が用意されており、プレイ中にも設定でいつでも変更可能です。今回筆者は主にノーマルとストーリーの難易度を体験しましたが、全体としてアクションの手触りがよく、駆け引きが楽しめます。

また、いわゆる“死にゲー”とまではいかないものの、敵の動きを見極めながら隙を見つけて攻撃するような、試行錯誤を重ねていく楽しさがありました。

ビルド面では刀の他に弓矢などの遠距離武器や、ステータスを上昇させるアイテムなどを組み合わせていきます。特に刀には受け流し時に発生する効果がそれぞれ設定されており、自身のプレイスタイルにあった刀を強化して使っていくことも可能です。

経験値を獲得することでエマとクゥはそれぞれステータスを上昇させることができるほか、ステータスが一定のレベルに達することで、スキルツリー側の獲得できるスキルもアンロックされていきます。

スキルツリーは3つの系統が用意されており、基本的なアクションを強化するものもあれば、戦闘の補助として役立つもの、各地のヌシを倒すことで修得する大技など多彩な選択肢から選ぶかたちです。

エマたちの拠点となる「浄化船」でも装備の強化やスキルの獲得をはじめ、キャラクターとの会話や、カグラの作った料理を食べることでステータスアップの効果も得られます。

さらに、相棒のクゥと触れ合うことができるほか、シャワーに入れることもでき、探索で汚れてしまった身体を綺麗に洗い流せるなど、過酷な環境のなかでクゥや仲間との絆を感じられるような描写にも注目です。

作品のコンセプトやこだわりのポイントを語る、Q&Aセッションも実施

今回のイベントではトークセッションや試遊体験にくわえ、ディレクターの古島康太氏へのQ&Aセッションも実施されました。

作品のコンセプトやこだわりのポイントなど、本作にまつわるさまざまなトピックが語られたセッションの様子もあわせてお届けします。

――『Beast of Reincarnation』ではグラフィックやモーションなど、ゲームフリークとしては高水準なハイエンドの作品であるように感じられます。これまで「ギアプロジェクト」など“遊びの楽しさ”を優先して追求していたゲームフリークにとって、なぜ本作のような取り組みが生まれたのでしょうか。

古島氏:実は、初めからハイエンドな作品を作ろうとして始まったプロジェクトではありません。最初に考えていたのは「自分の心の中にどういう感覚が残るか」というコンセプトで、相棒とともに旅をする頼もしさや寂しさ、育まれる絆を描こうとしていました。

そういった過酷な旅をするなかで、デフォルメな世界よりはフォトリアルな表現のほうが適切と判断し、コンセプトに近付けていきました。リアルタイムのアクションとコマンドの融合なども、相棒の頼もしさの表現を考えていった結果として、今のようなシステムになったわけです。

最終的には遊びの部分というよりも、“感覚”を大切に突き詰めてきました。

――本作でこういったハイエンドのグラフィックや表現をするにあたり、ゲームデザインや構築のノウハウなどはどの程度あったのでしょうか。構築するうえでの大変な点などはありましたか。

古島氏:本作では複数の企業と協力して開発を進めていますが、最初から要求される水準で作れる企業が見つかったわけではありません。自社でもエンジンの特性を研究しながら、特化した分野をそれぞれお願いするかたちで、地道にプロジェクトの開発環境を構築していきました。

――大規模なプロジェクトは大手企業の場合、自社内で完結させるケースが多くあると思います。他社と共同開発というのは珍しい体制のように思えますが、どのようにして作品を作り切ることができたのでしょうか。

古島氏:開発当時はコロナ禍ということもあり、リモートの作業がメインでした。社内メンバーがコールセンターのような役割を担い、外とのコミュニケーションややりとりを重ねて開発を進めていました。

――トークセッションでは、作品の構想は2019年頃から存在していたというお話がありました。6~7年ほどの期間でここまでの作品を作り上げたというケースは、当時の特殊な状況を考えるととてもすごいことのように思えます。

古島氏:開発が本格化したのは2022年頃なので、実質的な開発期間は4年ほどです。私がシナリオを執筆するということもあり、2019年から2021年ごろはコンセプトを固めたり、シナリオを構想したりといった準備期間がメインでした。

――3DアクションRPGといえばライバルのタイトルも多く存在するジャンルですが、本作の強みはどういったところにあるのでしょうか。また、クゥと触れ合える場面も多く登場しますが、このシーンのこだわりはありますか。

古島氏:「一人と一匹」というコンセプトから始まった本作では、それに特化した結果としてリアルタイムのアクションとコマンド要素が融合したデザインになりました。やはり、ここが一番の強みだと思っています。

一方で、“過酷な世界での戦い”と、料理を作ったりシャワーを浴びたりという、“浄化船での生活”というコントラストも大切にしています。

――作品では「植物」がテーマになっており、エマが髪を伸ばしたり植物を操ったりしますが、どれくらいの種類の植生が存在するのでしょうか。

古島氏:本作では20~30種類の植物が登場します。それはエマの髪だけでなく、たとえば「日本の夏といえばヒマワリ」というように、物語の進行やステージの季節の変化に合わせたものを配置しています。

――今回、古島さんはシナリオのライティングが初挑戦とのことでしたが、参考にした作品や勉強方法、苦労したポイントなどはありましたか。

古島氏:シナリオを描くにはまず構造を理解する必要があると思い、たくさんの本を読みました。その後は「スター・ウォーズ」などを見て「英雄の旅」という構造やメソッドを学んだり、そのコンセプトを実現するためにはどういったシナリオで、何が必要なのか、など順番に考えたりしていました。

――エマの相棒として、「犬」を選んだ理由があれば教えてください。

古島氏:「一人と一匹」というコンセプトを描くにあたり、“物言わぬ存在”を考えました。そして、ポーズやインタラクション、そして絆をゲームで表現するには、人間よりも動物のほうが適していると判断しました。

私は猫を2匹飼っていたのですが、コマンドで指示を出したり、適切なタイミングで回復をしてくれるのを想像すると「猫はやってくれないだろうな……」と思いまして(笑)。命令を聞くというコマンドであれば、犬のほうがふさわしいと考えました。

――本作の戦闘システムについて、相棒のクゥが欠かせない存在となっていますが、これは相棒とともに旅をするストーリーありきで考えたのか、それともバトルシステムから物語を構築したのか、どちらが先だったのでしょうか。

古島氏:やはり、「一人と一匹」のコンセプトに基づき、相棒と旅をするということを主軸に置いて構築しています。開発当時はアクションになるとも思っておらず、結果的に今のようなバトルシステムに落ち着いています。

――剣戟の効果音をはじめ、BGMや環境音などサウンドにかなり力を入れている印象があります。サウンド面でのこだわりや、実現するために工夫した点、聴いてほしいポイントがあれば教えてください。

古島氏:やはり音というのは、一番解像度が高く再現できるものだと考えています。本作ではリアリティのラインを高めるため、特に環境音に力を入れています。植物が持つ過酷さをテーマにしている本作では、足元や触れた音などで自然の存在や脅威を感じられるように表現しています。

BGMは世界を表現することを意識しており、無口なエマと喋らないクゥの絆や関係性を直接語らず、ボーカル曲を取り入れるなど、2人が見ている主観的な世界を強調する役割があります。

――本日はありがとうございました。


Beast of Reincarnation』は、PC(Steam)/PS5/XBOX Series X|S向けに8月4日発売予定です。

Beast of Reincarnation -PS5 【特典】プロダクトコード 封入
¥7,286
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:kurokami,編集:八羽汰わちは



ライター/チャーシュー麺しか勝たん kurokami

1999年生まれ。小さい頃からゲームに触れ、初めてガチ泣きした作品はN64の『ピカチュウげんきでちゅう』です。紅蓮の頃から『FF14』にどハマりしており、Game*Spark上ではのFF14関連の記事を主に執筆しています。

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編集/ 八羽汰わちは

はちわたわちは(回文)Game*Sparkの共同編集長。特技はヒトカラ12時間。

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