気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、roccay氏開発、PC向けに7月22日にリリースされたホラーアドベンチャー『稗: The Dream Of A Cockspur』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、一風変わった不気味な雰囲気が特徴のポイント&クリックサバイバルホラーアドベンチャーゲーム。主人公は、舞台となる孤島に墜落した“謎の物体”を調査すべく、他の調査員とともに現地を訪れますが、2週間に及ぶ調査ののち帰還を目前に唯一の移動手段だった漁船のエンジンが故障し、島に取り残されてしまいます。救助を待つ間、プレイヤーは島内の様々な場所やアイテムを調査。また、ゲームを進めるなかで他の調査員たちの素性や主人公との関係性も明らかになっていきます。日本語にも対応済み。
『稗: The Dream Of A Cockspur』は、790円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
roccayこんにちは、『稗: The Dream Of A Cockspur』の開発者roccayです。『稗: The Dream Of A Cockspur』とはまったく作風が違いますが、子どもの頃から一番好きなゲームは『ポケットモンスター』シリーズです!
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
roccay本作ならではの特徴は、奇妙な人物たち、映像と食い違うテキスト表現、そして不思議な演出が生み出す独特の違和感にあると思います(シュルレアリスムにおける「構造を壊すことで違和感を生み出す」という考え方がとても好きなんです)。このゲームを作り始めたのは、一時期、SF小説に夢中になっていたことがきっかけです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
roccayアイザック・アシモフの小説や「ウルトラマン」シリーズなど、様々な作品から影響を受けています。演出面ではスタンリー・キューブリック監督の映画(「シャイニング」など)をかなり参考にしました。ホラー表現については、yames氏が手掛けた短編ホラーゲームをたくさん研究しました(彼は雰囲気で魅せる恐怖の演出が本当に上手いです)。ただ、これまでプレイした中で最も強く印象に残っているSFゲームといえば『SOMA』ですね。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
roccay一番大変で記憶に残っているのは、謎解きや演出のアイデアがどうしても思い浮かばなかった日々です!ひらめきがない時は、ひたすらゲームを遊んだり映画を観たりしてインスピレーションを得るしかありませんでしたが、どの開発段階でも締め切りに追われていたので、インスピレーションを得る過程すら焦りと不安でいっぱいでした…。幸い、最終的にはいつも解決策が見つかりました(笑)。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
roccayストーリーや演出に対してたくさんの温かいお言葉をいただきましたし、パズル部分についても多くの貴重なご意見をいただきました。多くのプレイヤーが、ゲーム内のキャラクターたちと同じように、細かな情報から物語の全貌を紐解こうとしてくださっています。真相に辿り着いた時に深く感動したと言ってくださった方もいて――「ゲームを作っていて本当に良かった」と、まさにこの瞬間のために制作しているのだと実感しました。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
roccay今後は、パズルの操作や誘導をさらに最適化し、謎解きがストーリー体験の妨げにならないよう調整を進めていく予定です。
――本作の日本語対応状況について教えてください。実装の内容や大変だった点、日本からの反応はどうでしたか?
roccay本作は日本語プレイに対応しています。ローカライズにご協力いただいたPLAYISM様には本当に感謝しています!日本地域からのウィッシュリストの割合は常に非常に高く、これほど多くの日本のプレイヤーの方々に注目していただけるとは思っていなかったので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ローカライズ中に苦労したのは主にプログラム面の問題でしたが、作品に合う日本語フォントを探すのにも一苦労しました。リリース後、X(旧Twitter)などで日本のプレイヤーの皆様が描いてくださったファンアートや、ゲームメディアの考察記事を拝見しました。皆さんがこの作品のために二次創作をしてくださったり、議論を深めてくださったりしている姿を見て、大変光栄に感じています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
roccay全く問題ありません!私にとっては、この物語が皆さんに届くこと自体が何よりの喜びです。ご自身で直接体験していただけるのがベストではありますが、この手のゲームが苦手なプレイヤーの方もいらっしゃるのは当然理解しています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
roccay日本のプレイヤーの皆様の、『稗: The Dream Of A Cockspur』への愛に心から感謝いたします!開発者として、異なる言語や文化を持つプレイヤーの皆様に作品を届けられることほど大きな喜びはありません。これからもどうぞよろしくお願いいたします!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








