「プレイアブルキャラだから容疑者ではない、とは限らない」美麗な基本無料探偵ARPG『白銀の城』は“選択と真相”をどう描く?マーケティングディレクターに直撃【gamescom 2026】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「プレイアブルキャラだから容疑者ではない、とは限らない」美麗な基本無料探偵ARPG『白銀の城』は“選択と真相”をどう描く?マーケティングディレクターに直撃【gamescom 2026】

主人公選択に込めた意味、推理システム、童話モチーフ、マルチプレイまで開発の狙いを訊いた

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「プレイアブルキャラだから容疑者ではない、とは限らない」美麗な基本無料探偵ARPG『白銀の城』は“選択と真相”をどう描く?マーケティングディレクターに直撃【gamescom 2026】
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ヴィクトリア朝を思わせる幻想都市を舞台に、探偵として事件を追うオープンワールドアクションRPG『白銀の城(Silver Palace)』

美麗な都市を自由に探索しながら事件を捜査するというユニークなゲーム性に加え、スタイリッシュなアクション、個性的なキャラクターたちも大きな特徴です。さらに、主人公としてフギンとムニンのどちらかを選択すると、選ばなかったもう一人が物語の冒頭で命を落とすという大胆な導入も用意されています。

Game*Sparkでは「gamescom 2026」にて、『白銀の城』マーケティングディレクターのLucis氏にインタビューを実施。

主人公選択に込められた意図や推理システム、オープンワールドとしてのシルバニアの作り込み、さらに今後登場する童話モチーフのキャラクターや、先日発表されたマルチプレイについて話を訊きました。

「選択」と「真相」は『白銀の城』を貫く重要なキーワード

――「二分法テスト」を通じて、世界中のプレイヤーからさまざまなフィードバックが寄せられたと思います。その中で、特に印象的だった反応や意見を教えてください。

Lucis氏: 今回の「二分法テスト」で最も大きかったのは、現在の開発方針がプレイヤーの期待に合っているかを、改めて確認できたことです。

特に、前回のテスト後に調整したバトルシステムやUIについて、打撃感や操作性、UIの見やすさなど、多くのポジティブな反応をいただきました。現在の改善方向が間違っていないことを確認できたと思います。

一方で、メインストーリーやオープンワールド、そして「探偵」という設定に対する関心が、想像以上に高かったことも印象的でした。ストーリーの密度や世界観、探索体験は『白銀の城』にとって非常に重要な要素だと改めて感じています。

もちろん、戦闘中のカメラや一部の武器・スキルの手触り、ガードや回避など、まだ改善が必要な部分もあります。コミュニティやSNS、アンケートなどからいただいた意見を整理し、今後の開発に反映していきます。

――本作では、フギンとムニンのどちらかを主人公として選ぶと、選ばなかったもう一方が物語の冒頭で命を落とします。一般的な主人公選択とはかなり異なる、大胆な仕掛けですよね。なぜこのような設定を採用したのでしょうか?

Lucis氏: 私たちは、プレイヤーにゲームを始めた瞬間から「探偵」として物語に入ってほしいと考えています。そのため、一般的な「男女どちらかの主人公を選ぶ」という形ではなく、主人公を選ぶこと自体を物語の一部にしました。

フギンとムニンは、もともと一緒に事件を追っていた姉弟であり、お互いにとって大切なパートナーです。どちらかを選ぶということは、その悲劇を経験し、真相を追い続ける人物を選ぶことでもあります。

もう一人を失った状態で調査を始めることで、「真相を探す」という目的が、プレイヤーにとってより個人的で感情的なものになると考えています。

――つまりプレイヤーは、ゲームを始める段階で「自分が選ばなかった人物の死」を背負うわけですよね。この選択自体が、作品全体のテーマにも関係してくるのでしょうか?

Lucis氏: 「選択」と「真相」は、本作を通して重要なキーワードになると考えています。探偵は、限られた情報から判断し、その結果と向き合わなければなりません。どちらの主人公を選んでも、残された側として、大切な家族を失った事実を抱えて生きていくことになります。

3年後、主人公がシルバニアへ戻り、当時の事件を再び調べ始めたとき、追いかけるのは単なる事件の真相ではなく、「あの悲劇はなぜ起きたのか」という自分自身に深く関わる真実でもあります。真実から目をそむけても、真実そのものは消えません。そして、自分の判断がその後の人生を変えることもあります。そうしたテーマを、探偵という設定と重ねて描いていきたいと思っています。

――姉を失ったフギンと、弟を失ったムニンでは、同じ出来事に直面しても感情や人間関係は異なると思います。主人公の選択によって、ストーリーや台詞などはどの程度変化するのでしょうか?

Lucis氏: 主人公によって、メインストーリーが完全に別ルートになるわけではありません。『白銀の城』の中心となる事件や物語は、どちらの主人公を選んでも体験できるようにしています。

その一方で、具体的なシーンや演出では、それぞれの主人公らしい感情表現や細かな違いを入れています。そうした部分を通して、それぞれ異なる没入感を感じてもらえればと思っています。

間違った推理でも物語は進む?“探偵になる”ことを重視したゲームデザイン

――探偵として事件を捜査し、推理することも本作の大きな特徴です。事件の答えを導く過程について、どの程度プレイヤー自身の判断に委ねたいと考えていますか?

Lucis氏: プレイヤー自身が環境を観察し、手がかりを集め、情報を分析しながら、少しずつ真相に近づいていく体験を大切にしています。推理パートは、単にストーリーを見るだけではなく、プレイヤー自身が考え、事件に参加している感覚を持てるようにしています。

メインストーリーは、多くのプレイヤーが世界やキャラクターを楽しめるバランスにしていますが、より本格的な推理を楽しみたい方には専用のサブクエストも用意しています。例えば「死者蘇生の謎」では、ファソ医師を中心に、一つの奇妙な事件を深く追っていくことになります。

――では、プレイヤーが誤った推理をしたまま事件を終えたり、その結論が後の物語に影響したりすることもあるのでしょうか?

Lucis氏: 「死者蘇生の謎」のようなサブクエストでは、より強い推理要素を取り入れています。プレイヤーが真相とは異なる推理をした場合、その判断によって異なる真実やストーリーを見ることもあります

また、それぞれの推理結果が、より大きな都市の物語に影響する可能性もあります。すべてのストーリーを深く楽しみたいプレイヤーにとっては、そうした違いも感じてもらえると思います。ひとつひとつの調査に意味を持たせ、シルバニアの秘密を自分の手で見つけていく、探偵ならではの楽しさを感じてもらいたいです。

美しいだけではない、「人が暮らしている」シルバニアを目指す

――シルバニアは非常に美しく作り込まれています。一方、オープンワールドとして考えると、美しい背景であるだけではなく「実際に人が暮らしている街」と感じられることも重要だと思います。今後、どのような部分を強化していくのでしょうか?

Lucis氏: 今後もシルバニアのオープンワールドをアップグレードし、磨き上げていく予定です。プレイヤーが実際に入って探索できる屋内空間も、さらに増やしていきます。

また、街の中で起こっていることについても、NPCの表現をはじめ、時間帯や天候システムなど、さまざまな要素を改善していきます。より本物らしく、没入感のある都市探索を楽しんでもらうことが目標です。

――ミステリーでは一つひとつの事件に明確な結末が求められる一方、本作は継続的に新しい物語やコンテンツが追加されていく作品でもあります。その2つはどのように両立させるのでしょうか?

Lucis氏: 基本的には、一つひとつの事件にしっかりとした始まりと終わりを用意したいと考えています。プレイヤーが手がかりを集め、推理し、最後には一つの結論にたどり着けることは、ミステリー作品として大切にしたい部分です。

一方で、一つの事件が解決しても、その裏にいる人物や組織、過去の歴史など、さらに大きな謎が残ることはあります。『白銀の城』には多くのキャラクターや勢力、歴史があります。今後追加される物語も、それぞれ独立して楽しめる一方、過去の事件とつながっていくような形を目指しています。

プレイアブルキャラが事件の「容疑者」になる可能性も……?

――継続的に新しいプレイアブルキャラクターが登場する作品では、キャラクターを魅力的に描くことと、ミステリーとして「誰もが疑わしい」状況を作ることの両立は難しい部分もあると思います。プレイアブルキャラクター自身が容疑者になったり、主人公を裏切ったりする可能性もあるのでしょうか?

Lucis氏: 「プレイアブルキャラクターが容疑者になるのか」「主人公を裏切ることがあるのか」については、現時点では明確にお答えできません。そうした可能性も含めて、物語の中で楽しんでもらいたいと考えています。

もしキャラクターの秘密が事件に関係しているのであれば、「プレイアブルキャラクターだから容疑者ではない」と最初から判断するのではなく、プレイヤー自身の調査や推理によって真実を見つけてほしいです。

もちろん、反転のためだけの反転にはしたくありません。キャラクターの行動には、その人物の性格や経験、動機に基づいた理由が必要だと考えています。

――正式サービス後のエンドゲームについて、戦闘だけではなく、推理や捜査そのものを中心とした高難度・長期的なコンテンツも用意したいと考えていますか?

Lucis氏: 現在もさまざまな可能性を積極的に検討しています。詳しい内容についてはまだお話しできませんが、ぜひ今後の情報を楽しみにしていただければと思います。また、推理に関するコンテンツについては今後さらに充実させていく予定です。

シンデレラは「普通の少女」から復讐に燃えるボスへ

――今回のデモではシンデレラとの戦闘も体験しました。非常に印象的なキャラクターデザインでしたが、彼女を作るうえでどのようなアイデアがあったのでしょうか?

Lucis氏: シンデレラのデザインには、さまざまな要素からインスピレーションを取り入れています。まず、原典である『シンデレラ』の物語から多くの要素を引用しています。例えば、戦闘形態へ移行した際にはカボチャの馬車をモチーフにした要素を見ることができます。

その一方で、『白銀の城』ならではのシンデレラ像にするため、炎の要素や、空を舞う蛾といった独自のモチーフも加えました。それらは、普通の少女だった彼女が、復讐心を抱いたボスキャラクターへ変化していくことを表現するものでもあります。

――今後も、童話をモチーフにしたキャラクターが登場するのでしょうか?

Lucis氏: もちろんです。シンデレラは第1章における中心的なキャラクターですが、今後のメインストーリー、例えば第2章や第3章でも、別の童話をモチーフにしたキャラクターを登場させる予定です。ただし、それが誰なのかについては、まだプレイヤーの皆さんにとっての「謎」にしておきたいので、現時点ではお話しできません。

マルチプレイはホラー調の屋内探索!シングルとは「別のゲームモード」に

――先日、本作のマルチプレイも発表されました。現時点で話せることはありますか? また、マルチプレイは『白銀の城』の大きな柱のひとつになるのでしょうか?

Lucis氏: 現時点でマルチプレイについてお伝えできる内容は、基本的に公開したトレイラーでお見せしているもののみとなります。短い映像の中でも、プレイヤーがホラーテイストの建物内部を探索している様子を見ることができます。

屋内を探索しながらさまざまな敵と遭遇し、銃器を使ったTPS形式の戦闘や、近接武器を使った戦闘などを行います。マルチプレイでは、プレイヤー同士で協力しながらエリアを探索したり、ボスと戦ったりすることを想定しています。

また、シングルプレイとマルチプレイは、どちらも『白銀の城』にとって重要なものです。同じゲームクライアントの中に、それぞれ異なるゲームモードとして存在します。シングルプレイでは物語や探索を楽しみ、もう一方のマルチプレイでは、他のプレイヤーとのソーシャルな交流を楽しんでもらいたいと考えています。

雨に濡れた地面、ガラス装飾――レイトレーシングで都市をさらに「生きた場所」に

――本作はDLSS 4.5やレイトレーシングにも対応します。こうした技術によって、ビジュアルは具体的にどのように変化するのでしょうか?

Lucis氏: 例えば、本作の都市には天候システムがあります。今回展示しているビルドでも、最初のボス戦を終えた後、雨が降るシルバニアを見ることができます。

地面には水が溜まり、そこにさまざまなものが反射します。そうした表現によって街にさらに多くの視覚的なディテールを加え、シルバニアをより生き生きとした、実在感のある都市にしたいと考えています。

また、本作がモチーフとしているヴィクトリア時代の建築では、装飾にガラスが多く用いられています。そういった部分でも、レイトレーシングを活用することで、より豊かなディテールを表現できます。

DLSS 4.5については、さまざまなPC環境において、より安定したビジュアルとパフォーマンスを実現する助けになると考えています。

――最後に、『白銀の城』を楽しみにしている日本のユーザーへメッセージをお願いします。

Lucis氏: 私たちは、日本のプレイヤーコミュニティから寄せられるフィードバックをとても重視しています。日本のXアカウントも10万人以上のフォロワーに支えていただいており、これは私たちにとって大きな成果です。日本の皆さんからの応援に、とても感謝しています。

『白銀の城』を正式にお届けするときには、できる限り最高の形で日本のコミュニティの皆さんに届けたいと思っています。いつも応援してくださっている皆さん、本当にありがとうございます。


『白銀の城』では、探偵という設定を単なるフレーバーに留めず、主人公を選ぶ最初の瞬間から「判断と、その結果を背負う」という構造を物語へ組み込んでいることが今回のインタビューから見えてきました。

さらに、プレイヤーの推理によって異なる展開を見せるサブクエストや、今後も登場予定だという童話モチーフのキャラクターたち、シングルプレイとは異なる方向性を持つマルチプレイなど、まだまだ隠されている要素も多そうです。

美しいシルバニアの裏にどのような事件と「真相」が待ち受けているのか、続報にも注目です。

『白銀の城』はコンソール/PC/モバイル向けに配信予定。詳細は、公式サイトをあわせてご確認ください。

ライター:みお


ライター/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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