山も海も国民の思想も思いのまま!?『トロピコ7』はテラフォーミング&政治システム刷新で独裁国家運営がさらに濃密に【gamescom 2026】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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山も海も国民の思想も思いのまま!?『トロピコ7』はテラフォーミング&政治システム刷新で独裁国家運営がさらに濃密に【gamescom 2026】

国民は病院に行き、ゴミを出し、選挙ではあなたを裁く。市民生活のシミュレートもパワーアップ!

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山も海も国民の思想も思いのまま!?『トロピコ7』はテラフォーミング&政治システム刷新で独裁国家運営がさらに濃密に【gamescom 2026】
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2026年8月26日から30日にかけて、ドイツ・ケルンで世界最大級のゲームイベント「gamescom 2026」が開催されました。

会場では、独裁国家運営シミュレーションシリーズ最新作『トロピコ7』のハンズオフプレゼンテーションを実施。Game*Sparkもその模様を取材しました。

シリーズおなじみの「プレジデンテ」として島国を治める基本はそのままに、本作ではシリーズ初となるテラフォーミングをはじめ、曲線道路や自由度の高い建物配置、より細かな市民シミュレーション、大幅に刷新された政治システムなどを導入。

山を削り、海を埋め立て、時には国民の思想まで誘導する――そんな『トロピコ』らしいブラックユーモアと国家運営が、どのように進化しているのか。今回のプレゼンで確認できた内容を紹介します。

山を削って湖を作り、島そのものを広げる!自由度が増した都市開発

まず目についたのは、島そのもののスケールアップです。

デモでは大きなメイン島に都市や産業施設、農園などが広がり、別の島にはホテルや空港などの観光施設が立ち並んでいました。シリーズおなじみの群島国家という構造はそのままに、より大規模な都市を作れるようになっています。

さらに大きな変更点が、道路と建物配置の自由度です。

道路は従来のような直線だけではなく、カーブを描くように敷設可能。建物も道路に沿わせたり既存のグリッドに揃えたりできる一方、グリッドを無視して自由に回転・配置することもできます。

これにより、碁盤の目のような都市だけではなく、地形に沿って曲がりくねった道や、不規則に建物が並ぶような、より有機的な街づくりが可能になりました。

そしてシリーズ初の新要素として登場するのが「テラフォーミング」です。

地形を盛り上げたり削ったりするだけでなく、陸地そのものを増減させたり、湖を作ったりすることも可能。デモでは実際に地面を大きく隆起させ、その上に教会を建設する様子も披露されました。

当然ながら無制限に使えるわけではなく、テラフォーミングには多額の資金が必要とのこと。それでも国家予算さえ許せば、「この土地が邪魔だから削る」「ここに島を作る」といった、プレジデンテらしい豪快な都市計画ができそうです。

橋やトンネルにも対応しており、自分で作り変えた地形と道路網を組み合わせることで、これまで以上に自由な島を構築できます。

国民は駐車場に車を停め、病院に行き、ゴミまで出す

もうひとつ強調されていたのが、国民ひとりひとりのシミュレーションです。

街を拡大して眺めてみると、道路を走る車だけでなく駐車された車も存在します。住民は車を停めて降りた後、仕事や買い物、病院、自宅などへ徒歩で移動。用事が済めば再び車へ戻り、その続きを運転していきます。

特定の住民を選択して追いかければ、その人物がどこで暮らし、どこで働き、どこへ向かっているかまで確認できます。

今回のデモでは、あるひとりの住民の「健康」の満足度が低い理由を実際に追跡しました。

周辺には診療所や病院が存在するにもかかわらず、その住民は医療サービスを十分に利用できていません。そこで各施設を確認すると、すでに利用者や予約者でいっぱいになっていることが判明しました。

新たな診療所を住宅地の近くに建てると、すぐに住民が利用を開始。医療施設にはサービスを提供できる範囲も設定されているため、「病院を建てたから島全体の医療問題は解決」という単純な話ではありません。

本作ではこうした仕組みを通じて、住民の不満が「なぜ発生しているのか」をかなり細かく追跡できるようになっています。

さらに『トロピコ7』では、シリーズで新たに「ゴミ」もシミュレートされます。

住宅からはゴミが発生し、適切に回収しなければ住民の生活の質が低下。住民や商品の移動だけではなく、都市生活によって発生する“不要なもの”まで物流の一部として扱わなければなりません。

住民や労働者のアニメーションも強化されており、開発側によれば各職業の動きにはモーションキャプチャーを利用。公式の開発ブログでも、徒歩移動だけでなく仕事場での作業や車の駐車、施設を訪れる住民などがシミュレーションと連動して動く仕組みが紹介されています。

憲法を変えればプレジデンテの「思想」も動く。政治システムが大幅刷新

『トロピコ7』で特に興味深かったのが、刷新された政治システムです。

政治画面には、社会的・保守的・リベラル・権威主義的といった思想の位置関係を視覚化した「政治マトリクス」が存在。島に住む国民はそれぞれ政治的な立場を持っており、個人単位でどこに位置しているのかを確認できます。

そしてプレジデンテ自身にも、政治的な立ち位置があります。例えば選挙制度を変更すれば、その内容によってプレジデンテの位置も変化。デモでは、すべての国民に投票権を与える制度から、富裕層を優遇する制度へ変更することで、政治的な立ち位置が右方向へ移動していました。

これは単なる表示ではなく、プレジデンテと近い政治思想を持つ住民からは支持を得やすくなり、派閥との関係にも影響します。

さらに布告も政治マトリクス上に配置されており、基本的には現在のプレジデンテの思想に近いものしか発令できません。政治的な方向性によって、取れる政策そのものが変わるわけです。

一方、条件次第では通常なら手の届かない政治思想の布告を利用できる仕組みも用意されるとのことでした。

国内には共産主義者や資本主義者など複数の派閥が存在し、それぞれが好む建物や政策、嫌う建物なども細かく確認できます。派閥から提示される要求を「次に何をすれば支持を伸ばせるか」のガイドとして利用することも可能です。

そして、もちろん真っ当に国民の支持を集める必要はありません。テレビ局やラジオ局などには複数の「ワークモード」があり、放送内容によって周辺住民の思想や満足度に影響を与えることができます。

思想がバラバラの国民を自分に都合のいい方向へ誘導してしまえば、政策も通しやすくなる――このあたりは実に『トロピコ』らしい政治シミュレーションです。

気に入らない国民はクビ、投獄、そして「事故」に……

もちろん、プレジデンテにはもっと直接的な方法もあります。デモではひとりの国民を選択した際、職を解雇したり刑務所へ送ったりするだけでなく、施設へ収容する選択肢なども確認できました。

さらには秘密警察などの条件を満たせば「事故を手配する」こともできるとのこと。国民ひとりひとりの生活や政治思想を細かくシミュレートする一方で、その人間を権力によってどうにでもできてしまう。このブラックなユーモアは、シリーズ最新作でもまったく衰えていません。

外交では、現代において6つの大国が登場。大使館を建設すると各国の代表者と直接やり取りでき、要求や現在の関係性、攻撃の脅威などを確認できます。良好な関係を築けば資金援助などの恩恵を得られる一方、関係が悪化すれば軍隊を送り込まれたり、侵攻を受けたりする可能性もあります。

評議会

また、派閥の代表者などと直接やり取りする「評議会(Council)」も新要素として用意されています。

見た目は豪華に、でも中身はもっと細かく。“トロピコらしさ”を拡張する続編

今回のプレゼン後、「前作から最も大きく進化した部分は何か」と尋ねたところ、開発側はエンジンやグラフィック表現の強化に加え、テラフォーミング、政治システムの刷新、評議会などを挙げていました。

特に印象的だったのは、単純に「島が大きくなった」「グラフィックが綺麗になった」というだけではなく、プレイヤーがその裏側にある仕組みを理解しやすくすることにも力を入れている点です。

ゲーム内には詳細なツールチップが用意され、各数値がなぜその状態になっているのかを確認可能。疑問があればアイコンからそのままマニュアルの該当項目へ飛べるなど、複雑化したシステムを理解するための導線も整えられています。

国民ひとりの通院状況から国家全体の政治思想までを追跡し、その一方で山を削り、湖を作り、テレビで国民を洗脳する。

プレイ自体はできないハンズオフ形式だったため、実際の操作感やゲームバランスについて判断することはできませんでしたが、『トロピコ7』はシリーズがこれまで積み重ねてきた「細かな国家運営」と「独裁者ジョーク」を、さらに大きなスケールで発展させる作品になっているように感じました。


『トロピコ7』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)およびPS5/Xbox Series X|S向けに2027年1月29日に発売予定。日本での発売日は後日お知らせされます。

なお、プレゼン時にはマルチプレイへの対応も説明されていましたが、現在の公式FAQでは発売時には搭載されず、後日の無料アップデートで追加予定と案内されています。

ライター:みお

ライター/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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