人生を長く歩んできたあとにも、まだ知らない景色や、新しい出会いは残っています。
10月8日にリリースされる『Forever Ago』は、白髪頭にひげを蓄えた主人公「アルフレッド」の、“老後の冒険”を描いたロードトリップ・アドベンチャーです。
旅先で美しい風景に出会ったら、足を止めてカメラを構える。困っている人がいれば、その人が抱える小さな問題に手を貸す。本稿では、そんな本作のデモ版プレイレポをお届けします。
なお本稿の執筆にあたり、パブリッシャーのAnnapurna Interactiveよりキーの提供を受けています。また、今回プレイしたバージョンには日本語訳が収録されていなかったため、物語の細かな部分までは把握できませんでした。Steamストアページでは日本語への対応が表記されています。
年を重ねた老人・アルフレッドの穏やかな冒険
今回のデモ版で体験できたのは、アルフレッドの長い旅におけるほんの一幕です。舞台は、道中で立ち寄ったモーテルとその周辺。ここでは「花を探す」「窓際の特別な席に座る」「古いジュークボックスで思い出の曲を聴く」という3つの目標を追います。
本作で求められるのは、世界を救ったり、危険な敵と戦ったりすることではありません。花を見つけ、景色のいい席でひと息つき、懐かしい音楽に耳を傾ける。そんなささやかな願いを叶えていくことが、アルフレッドにとっての冒険となります。


ただし、小さな願いだからといって、容易に実現できるとは限りません。
ダイナーの窓際にある席は、特別な会員だけが利用できます。会員登録にはQRコードの読み取りが必要ですが、アルフレッドはスマホを持っておらず、手続きを進められません。
そこで彼は、店員が抱えているちょっとした問題を手伝い、窓際の席を使わせてもらうことに。現代の仕組みに戸惑いながらも、人との交流によって道を切り開いていきます。


思い出の曲が収められたジュークボックスも、長い年月を経てかなり古びていました。ようやく音楽が流れたかと思えば、曲の途中で止まってしまいます。
かつてのようには動かなくなっても、その中には大切な思い出が残っている。そんなジュークボックスの姿は、筆者には年を重ねたアルフレッド自身とも重なって見えました。

年を重ねたアルフレッドが、この先どのような土地を訪れ、何を旅の思い出として刻んでいくのか、見届けたくなりました。
足を止め、旅先の風景へカメラを向ける
本作の大きな特徴となるのが、古いカメラを使った写真撮影です。
心を引かれた場所でカメラを構え、構図を決めてシャッターを切る。ファインダーを通して周囲を眺めることで、目的だけを追っていたら通り過ぎてしまいそうな景色にも目が留まります。

デモ版で足を運べる場所は限られているものの、周囲には思わず写真に残したくなる風景が広がっていました。先を急かされる場面がほとんどないため、自分のペースで歩きながら、興味のある場所へ自由にカメラを向けられます。
写真撮影は世界観に添えられただけの機能ではなく、周囲を注意深く観察するきっかけとして探索を支えています。
デモ版では体験できませんでしたが、本作にはカメラを使って小さな環境パズルを解く場面も用意されるとのこと。旅が進むにつれて、アルフレッドのカメラにどのような風景が収められていくのかも気になるところです。


目的地へ着くことだけが、旅ではない。知らない土地で足を止め、周囲を眺めながら一枚の写真を撮る。『Forever Ago』のデモ版は、人生の後半から始まる冒険をじっくりと堪能できる内容になりそうだと感じさせてくれました。
今回プレイした範囲では、操作性を含め、目立った欠点は特になく、美しい風景、写真撮影、人々との交流が無理なく噛み合い、落ち着いた旅情を生み出しています。全体としては短いながらも、製品版ではどのような旅が描かれるのか気になってしまう内容に仕上がっています。
製品版は、現代社会での強い刺激から少し離れて、ゆっくりとした時間を味わいたい人におすすめできる作品になりそうです。
『Forever Ago』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/ニンテンドースイッチ2/XBOX Series X|S向けに2026年10月8日発売予定です。











