■PS Vita TVはユーザー層を広げるデバイス、しかし...
先日の発表会でサプライズで発表されたPlayStation Vita TVは、PS Vitaと同じアーキテクチャで、PS Vitaをテレビで楽しむためのデバイスです。名刺入れサイズの本体にはテレビとの接続端子やPS Vitaのカードスロットがあり、対応タイトルを遊べるほか、ゲームアーカイブスの豊富なラインナップをダウンロードしたり、各種ビデオオンデマンドのサービスを楽しむ事が出来ます。価格も9480円(税抜き)と非常に安価となっています。
植田氏によれば、このPS Vita TVは当初「プレイステーション2とプレイステーション3の普及台数を比較すると差分ができますが、そこからPS Vita TVは生まれました」、ゲームになかなか触れる機会が無いユーザーに対する戦略だったとのことです。しかし、「先日の発表会を経て、様々なお客様から反響いただき、実はゲームユーザーの方にも強い訴求することが分かりました。そして様々なご質問をいただきました。例えば機器認証の問題です。―――PSNで購入したゲームは2台までのPS Vitaでご利用いただけます。これがPS Vita TVではどうなるのか? というような質問です。これは難しい問題ですが、きちんと声に答えていきたいと思っています。この質問からも、かなりゲームをお好きな方にも関心を持っていただいていることが分かります」と植田氏は言います。
よってPS Vita TVでは当初の戦略を変更し、まずはゲームユーザーに向けてしっかりアピールしていくことを狙うとのこと。「まずはゲームユーザーの方から寄せられている声としっかりコミュニケーションを取りながら、発売までプロモーションを行っていきます。具体的にはPS Vita TVがあることによって変わる世界を動画で伝えていきたいと思っています。もちろん、その後は今までプレイステーションに触れられてこなかった方々への取り組みも行っていくつもりです」
■PS Plusは重要な鍵になる
PS Vita TVでよりユーザーの幅を広げていく戦略ですが、そうした新しいユーザーにゲームを遊び続けてもらうためには月額制サービス「PlayStation Plus」が鍵になると植田氏は言います。「PS Vita TVのバリューパックにはPS Plusの90日間無料チケットが同梱されます。何かゲームを買われて、暫く遊んでいただいて、その後に欲しいゲームが残念ながら無かったとしても、PS Plusには100を超えるゲームが無料でラインナップされていて、自由に遊べるのです。この充実度は世界でも日本が群を抜いています。」
植田氏はPS Plusを全プレイステーションユーザーに契約してもらえるようなサービスにしたいと言います。「数年前にPS Plusはスタートしたのですが、私達のコミュニケーション不足で、十分に普及したとは言えない状況です。サービス自体の訴求も必要ですが、加入することによって何が得られるのか、そうした部分の訴求や、コンテンツの充実で、全プレイステーションユーザーに使っていただけるものにしたいと考えています」
■インディーを積極的にサポート
話は変わってインディーに。今回の東京ゲームショウでもインディーズゲームコーナーという試みが行われるなど、日本でのインディー熱が高まっています。SCEでは「PlayStation Loves Indies」を掲げ、積極的なサポートを行っています。また、SCEJAではゲームショウ最終日の夜、品川の本社にて「INDIE STREAM」というイベントも開催。国内外のインディーデベロッパーが一同に会し、交流を深める場になります。
植田氏は「インディーについては既に専門の組織を作って取り組んでいます。例えば海外のインディーゲームを日本に流通しようとすると、例えばレーティングなど色々なハードルがあります。これを何とかサポートしようということで努力しているところです」とコメント。無論、日本のインディーデベロッパーがプレイステーションプラットフォームに提供してもらえるようにもサポートを行っているとのこと。
■プレイステーションは「逃げずにゲームで勝負」!
インタビューの最後は先日の発表会や基調講演でも上映された「A Day With PlayStation」の話題に。
これはプレイステーション4やPS Vitaを中心に、ゲームのコミュニケーションが広がっていく様子を描いたもので、SCEが目指す未来を端的に示すものと言えます。
「あの映像は生意気ですが、ゲームというものの位置をもっと広げたいという思いを込めたものです。ゲームは限られた人のものではありません。以前は広げるためにゲーム以外のアプローチを模索しましたが、逃げちゃダメだと思うんです。私の奥さんは・・・残念ながらゲームに余り興味がないのですが、そういう人にも、ゲームで勝負して振り向いてもらわないと。僕らはゲームをやってます。あくまでも、ゲームという切り口で知らない人に伝えていく。"あれ凄い面白いらしいね、じゃあ買ってみようか"というムーブメントを作りたいんです。その為には今、楽しんで貰えている人がとても大事です。みんなが伝えたくなるようなゲーム体験をどんどん生み出して世に問う事が何より大事だと思っています」
植田氏はプレイステーション4、PS Vita、PS Vita TVと、複数のデバイスがありながら、全ては繋がった"プレイステーション"の世界を作っていると強調。各デバイスが密接に繋がりながら、新しい体験を作っていきたいと述べました。「A Day With PlayStation」は明確に進む方向性を示すものだと言えそうです。その一旦はゲームショウで示されていますが、残念ながら足を運べなかった方にも、「体験していただける機会を必ず設けます」とのことでしたので、お楽しみに。
【東京ゲームショウ2013】SCEJA植田氏「PS4は逃げずにゲームで勝負」
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