ライアットゲームズで日本語版『LoL』を体験―担当者にもインタビュー 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ライアットゲームズで日本語版『LoL』を体験―担当者にもインタビュー

『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』開発・運営元であるライアットゲームズの日本オフィスを訪問し、日本語版『LoL』を体験すると共に、国内展開やローカライズを監督する二人のキーパーソンにインタビューを行いました。

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■ユーザーと共に日本の『LoL』を作っていきたい―2人のキーパーソンが意気込み語る

齋藤亮介氏(左)と小宮山真司氏(右)

――まずは自己紹介をお願いします。

齋藤亮介 ディレクター(以下、齋藤): Riot Gamesでディレクターとしてパブリッシング面の活動を行っています。過去にはインテルの米国本社で戦略・分析などを行っていました。乙部一郎氏と時期は違いますが、マッキンゼー・アンド・カンパニーにも在籍していました。

小宮山真司 業務担当ディレクター(以下、小宮山): ローカライズやプレイヤーサポートを担当しています。元々はマイクロソフトで21年ほど働いていまして、コンシューマ向けソフトウェアを開発していました。2004年くらいからXbox 360の部門に移り、ゲームローカライズに携わるようになりました。

――『リーグ・オブ・レジェンド』日本サーバー始動のタイミングについて確認させてください。また、ARAMやDominionなどNormal以外のゲームモードや、Riot Points(有料ゲーム内マネー)の決済システムもリリースされるのでしょうか。

齋藤: 日本サーバーは「桜が咲く頃」までに立ち上げる予定です。Riot Pointsは日本円で決済できるようになります。ゲームモードに関して言うと、プレイヤー数やマッチングの待ち時間を見ながら検討していこうと思ってます。

――日本サーバーのレイテンシーやプレイ環境についてお聞かせください。

齋藤: 予想されるレイテンシーの数字は環境やロケーションによって変わってくるので明言できませんが、「えっ?」という感じの反応速度です。システムテストの様子を見たときには、開発側のテストプレイヤーは「あまりにもPingが低過ぎてタイミング合わないです!」とも話してました。


――『リーグ・オブ・レジェンド』を日本でローンチするに際しての目標や、配慮している点についてお聞かせください。

小宮山: ゲームそのものの難しさというよりも、ユーザーフィードバックに応え続けることがひとつのチャレンジとして挙げられます。ユーザーに自然に受け入れられるようなクオリティに仕上げるということ、独りよがりなローカライズにならずにユーザーから「これこそ『LoL』の世界観だよね」と呼ばれるような形にするのが、私が目標としているものです。

齋藤: オンライン、オフラインでの「コミュニティー作り」です。オンラインで言えば、現行プレイヤーは英語環境でゲームをプレイしたり戦術を学べるユーザーでもあるのですが、これから日本サーバーでプレイを始める方はそうでないかもしれない。そういった解説的な部分を作らないといけないと思います。オフラインに関しては、日本には韓国に見られる「PCバン(ネットカフェのようなもの)」がほとんどありません。実際に他のプレイヤーに会って遊べば楽しみが増すタイトルだと思うので、そういった環境作りも必要だと考えてます。

――日本サーバー始動に際した新チャンプ/スキンについて、リリース予定は無いと伝えられていましたが、現時点でも検討されていないのでしょうか。

齋藤: 新チャンプ展開については難しいと思います。チャンピオンに関するストーリーライティングを非常に重視しているので、国ごとに手を加えると崩れてしまうと思います。最近のスキンもProjectシリーズなどストーリーに親しいタイプが多いので、日本だけのスキンというのも難しいと思ってます。

――プロ大会などのような試合はサーバー経由でなくLANで行われるようになるのでしょうか。また、試合形式ではなく、ファンコミュニティーの親睦を深めるようなイベントは今後開催されるのでしょうか。

齋藤: 試合に関しては、基本的にはLANではなくサーバーでやるケースが多いかと思われます。今はFBのみですが、コスプレイヤー向けのものも催していこうと思っています。『LoL』のユーザーはプロだけではありませんし、一般プレイヤーにはゲーム以外の面でも『LoL』を楽しんでいただけるよう充実させていきたいと思います。


――プレイングマナーについてお聞かせください。日本語でのやりとりでは英語と比べて「意見の衝突」などもダイレクトに伝わってしまうかと思います。Toxicなプレイヤーへの対応は海外と同様になるのでしょうか。

小宮山: Toxicな行動をするプレイヤーは世界共通の問題であり、プレイヤーに楽しんでいただくというのは当然ながら我々の最大の目標です。プレイヤーが気持ちよくゲームを遊ぶために、我々のほうである程度はコントロールしていくつもりです。

齋藤: 海外と同様、マシンラーニング技術を用いてこちらから能動的にToxicなプレイヤーへの対応を行っていく仕組みもあります。新たなスラングの発生なども考えられますし、機械学習の成長速度も考慮する必要がありますが、言語が変わろうと対応していけると思います。

――ゲーム内イベントや映像、漫画などのゲーム本編のローカライズについてはどうなりますか。

小宮山: ゲーム内イベントに関してはほぼグローバルと同じタイミングです。新チャンピオンやそれに付随する特設サイトなどは日本向けにも公開します。漫画やコミュニティー関連には日本独自の仕掛けもあるかもしれません。

齋藤: ただし、欧米のハロウィンや中国の旧正月などに関しては、日本ユーザーとの親和性を踏まえた上での「濃淡」が出てくると思います。


――最後に『LoL』プレイヤーに向けたメッセージをお願いします。

齋藤: 日本展開にあわせて始めた新規プレイヤーへの配慮も当然ですが、今現在のプレイヤーはこれから日本の『LoL』シーンを形成する為の「核」となる方々だと思っていますし、積極的にコミュニケーションをとっていきたいと思ってます。一緒に日本の『League of Legends』を作っていきたいです。

小宮山: 今『LoL』を遊んでいる「コア中のコア」とも言える方々には、日本のサーバーの快適な環境でぜひとも楽しんでいただきたいです。日本語版になった際にもいろいろな意見が届くと思いますが、Riot Gamesはゲームプレイヤーの為の会社でもあるので、コメントを真摯に受け止めながら品質の高いものを提供していきたいと思っています。

――本日はありがとうございました。
《subimago》
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