レイド/PvP/クマの詳細は?『ディビジョン2』開発者インタビュー!「エンドコンテンツはカジュアルなプレイヤーにも遊んでほしい」 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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レイド/PvP/クマの詳細は?『ディビジョン2』開発者インタビュー!「エンドコンテンツはカジュアルなプレイヤーにも遊んでほしい」

『ディビジョン2』開発元Massive Entertainmentの開発スタッフに直撃インタビュー!

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レイド/PvP/クマの詳細は?『ディビジョン2』開発者インタビュー!「エンドコンテンツはカジュアルなプレイヤーにも遊んでほしい」
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10月14日に開催された「UBIDAY 2018」に合わせ、『ディビジョン2(Tom Clancy's The Division 2)』開発元・Massive Entertainmentの開発スタッフが来日しました。編集部ではこの機会を逃すまい、と開発者にインタビューを敢行し、システム面で未公開部分の多い『ディビジョン2』についていろいろと聞き出すことに成功しました。

インタビューに応じてくれたMassive Entertainmentのゲームディレクター、マティアス・カールソン氏(左)とクリエイティブディレクター、ジュリアン・ギャリティ氏(右)




――本日は時間を割いていただきありがとうございます。まずゲームシステムについてですが、前作『ディビジョン』から今回の『ディビジョン2』で大きく変わったところはありますか?

ギャリティ氏:『ディビジョン2』では『1』をリリースして数年間学んだことを反映させていて、“生きたシステム”を『ディビジョン2』では作り上げています。

――UBIDAYにおいて、なぜワシントンD.C.を舞台にしたのか、という理由は説明されましたが取材などで苦労した点などがありましたら教えていただけますか?

ギャリティ氏:苦労したというよりは、すでに前作でのノウハウがあったので楽しいチャレンジではありました。前作では“崩壊した世界を作る”というテーマがありましたが、作った後に崩壊したバージョンに手を加えていく、ということですね。さらに本作では季節が夏になり、パンデミック発生後、しばらくしてからの世界を描いており、それが楽しいチャレンジでもありました。

本作の舞台はワシントンD.C.。ホワイトハウスなどアメリカの中枢がエージェントの戦場と化します。


――『ディビジョン2』においてもドルインフルの脅威は消えていないのでしょうか?

ギャリティ氏:前作ではパンデミックそのものではなく、それが発生したことで起こるカオス(混乱)を描いていました。パンデミックはその要因ですけどね。『ディビジョン2』でもその混乱は続いていますが、ディビジョンエージェントがそれを食い止めてどのように世界を再建していくかを描いています。ただ、世界にはそのウイルスはいまだ存在しています。

エアフォースワンも戦場の一部となる模様です。


――本作でもソロ、もしくは最大4人でスクワッドを組んで挑む、というシステムではありますが、前作と大きく変わった点があれば教えてください。

ギャリティ氏:『ディビジョン2』ではすべてのアクティビティを一人でも最大4人でも遊ぶことができますが、本作で特徴的なシステムとしては最大8人で遊べる“レイド”を実装しました。

――そのレイドはいつでもマップ上に出現していて遊べるものか、それとも期間限定で遊ぶことができるようになるものなのでしょうか?

ギャリティ氏:レイドはゲームローンチ後、一定の期間を置いて実装する予定で、ゲーム中の特定エリアで体験できます。これは『ディビジョン2』だけでなく、コミュニティにとっても重要なイベントになることでしょう。レイドのエリアマップはレイドのためだけにデザインされたものになり、すごく難易度が高い体験になっています。

――難易度が高いということは、それに対する見返りも高い、ということになりますか。

ギャリティ氏:そうです。その“見返り”はプレイヤーが費やした時間や努力に見合ったものになります。

――レイドはエンドゲーム後のコンテンツの一つ、と考えていいのでしょうか。

ギャリティ氏:レイドは究極のチャレンジです。キャラクターをさらに成長させ、戦う仲間を見つけることで初めてチャレンジできる、というのがレイドになります。キャンペーンを終わらせるだけではレイドにチャレンジする力はまだついていないので、そのあとも力をつけていってようやくクリアできるレベルに達します。

――レイドの難易度をざっくりと説明すると、前作のエンドコンテンツ――かなり時間をかけてクリアした記憶があったのですが、あれと比較してどれくらい難しくなっているのでしょうか。

ギャリティ氏:その前に、質問があるのですが、いつ『ディビジョン』をクリアされましたか?

――「ファルコンロスト」(アップデート1.1・インカ―ジョン)のころですね。

ギャリティ氏:実は、ファルコンロストは『ディビジョン』のチームにとってはあまり輝かしい過去ではなかったんです。それはエンドゲームのコンテンツとしてはあまり適していなかったということですね。レイドはファルコンロストよりは難易度が高いのですけれども、我々も学びましたし、もっと楽しいものになっているので、楽しみにしていてください。

カールソン氏:何を学んだかというと、エンドゲームはすべての人が楽しんでもらえるものを作っていくべきだ、ということを学びました。ハードコアなゲーマーだけ楽しめるのだと、エンドゲームのコンテンツとしては良くなくて、『ディビジョン2』では最終的にカジュアルな人たちもだんだんハードコアに、もっと熱中してくれるようなエンドコンテンツを作っていくようにしています。

――PvPエリアですが、お馴染みのダークゾーンのほか、前作のエクスパンション3「ラストスタンド」のような敗北時のペナルティの緩いPvPは用意されているのでしょうか。

ギャリティ氏:あります。『ディビジョン2』が発売されたときにはダークゾーンのほかにいろんな人が入りやすいようなルールのPvPエリアもあります。

――PvEとPvPではフォーカスが大きいのはどちらなのでしょうか。

ギャリティ氏:『ディビジョン2』はオープンワールドのゲームで、メインとなるのはPvEのコンテンツです。そして、それ以外にダークゾーンやレイドのエリアが用意されている、という感じですね。

――UBIDAY 2018でプレイしたデモ版では今までのプライマリウェポンとサイドアームに加えて“シグネチャーウェポン”が用意されていましたが、その使い分けについて教えていただけますか。

ギャリティ氏:キャンペーンが終わったときに選択できる“スペシャライゼーション”という要素が『ディビジョン2』では新たに加わったのですが、その時に“シグネチャーウェポン”というスペシャライゼーションに関わる武器をもう一つ追加で持つことができます。プライマリウェポン2種とサイドアームは『1』同様に自由に持てますよ。

――シグネチャーウェポンには成長要素はあるのでしょうか?

ギャリティ氏:あります。それはスペシャライゼーション自体に設定されていて、最初のリワードがシグネチャーウェポンの獲得になっています。スペシャライゼーションを進行していくことで、それにあったスキルやアビリティを獲得できます。

――発売当初からの進化で言うとダークゾーンも発売当初と、1年後ではかなり様変わりしていると思いました。『1』で学んだ内容が『2』にどう反映されているのかを教えてください。

ギャリティ氏:それはすごいいい例だと思います。『ディビジョン』が発売されてからダークゾーンや、「インカージョン」などを配信してからいろいろなフィードバックを受けて学び続けています。それはダークゾーンだけでなくて、キャンペーンもいろいろと手を加えて質を向上させています。『1』と同じチームが『ディビジョン2』にも携わっているので、学んだことが最新作にも生かされています。

――『ディビジョン』の敵のAIはいろいろな敵がいて、ショットガンを持ってただただ突っ込んでくる敵とか、火炎放射で攻撃する敵とか結構いやらしい敵も多かったと思うのですが本作だと、どのくらい進化しているのでしょうか。

ギャリティ氏:たくさん変えたところがあります。敵AIのいいところと悪いところを学んでいき、特にいいところを『2』に受け継ぐのかというのを考えていました。敵の種類も前作に比べてもっとたくさんの種類がいるのですけれども、それぞれ敵の動きが向上されて、彼らの頭が賢くなっているんですね。彼らの行動もより戦略的になっていたり、プレイヤーの行動によって違った動き方をしてくるようになったので、そのあたりが改良された点です。

カールソン氏:また、敵が戦略的になった、というだけでなく、プレイヤーの皆さんにも戦略的に楽しんでもらえるようにしています。前作では“クリーナー”の燃料タンクを狙うと大きなダメージを与える、いわばウィークポイントになっていたのですが、本作ではほとんどの敵に違った種類のウィークポイントが用意されています。プレイヤーの皆さんにも戦略的な戦い方をしていただけます。デモの中でもご覧になったかもしれないのですが、アーマーなどを多数つけた重装備の敵がいるんですが、プレイヤーの皆さんはそれを違ったツールや方法を駆使してアーマーを破壊して相手にダメージを与えられます。そういった要素を追加することで、頭を使った賢いやりかたで敵を倒す、といった楽しみ方もあるということですね。

――ここまでは前作からの進化、ということでいくつか質問してきましたが、『ディビジョン』は売り切りではなく、サポートが何年も続いていくタイトルですよね。ゲームに変化をつけていく中で、開発中の楽しい部分と苦労した部分があれば。

ギャリティ氏:(サポートし続けることを)思い出させてくれてありがとうございます(笑)冗談はさておき、“ライブゲーム”のコンテンツをどんどん出していくというのは20年におよぶゲーム開発のキャリアの中で一番大変かもしれません。なぜならライブゲームというのは今のゲームとこれから開発するゲームとのバランスをとっていくのが難しいからです。ただ、『1』でいろいろ学んだので自分たちのペースを図りながら、開発ができるようになっていったと思います。私は、コミュニティの皆様と協力してゲーム自体を形作っていくというのをライブゲーム(生きているゲーム)、と言っているんです。皆さんと話し合って作っていくので、2年後、ゲームのコア部分は一緒ですが、全然違ったゲームが楽しめるというのは楽しいと思います。

――ストーリーの話について少しお聞きします。前作から、7か月が経過して舞台がワシントンD.C.に移っているわけですが、前作のディビジョンエージェントはどうなったのかを教えてください。

ギャリティ氏:ニューヨークにいたディビジョンエージェントたちは“まだ存在します”。同じ“ディビジョンの世界”にはいるのですが、今回の主人公はワシントンD.C.のエージェントです。ただ、将来的にニューヨークにいるディビジョンエージェントたちにフォーカスしたインフォメーションが出るかもしれません。

――『1』に登場したエージェントが登場する、ということはないのですか?

ギャリティ氏:ユニットとしての“ディビジョン”は同じなのですが、『1』と『2』のエージェントたちが違う地域にいるということです。これだけの規模のパンデミックとなるとアメリカ全土のディビジョンエージェントたちが活動している状態になります。例えばニューヨークにいるエージェント、シカゴにいるエージェント、サンフランシスコ、ニューオリンズ……ただ、今回はワシントンD.C.付近にいるエージェントが選ばれてワシントンD.C.で何が起こっているのかを調査することになります。ただもしかしたら彼らの一人のバックグラウンドがニューヨークにいた人かもしれません。ただし、本作の舞台はワシントンD.C.だけになっています。

自然環境も豊富になったワシントンD.C.では気象も変わる模様です


――これは自分しか気にしていないかもしれませんが、前作に登場した“JTF”みたいな組織は登場しますか?『1』ではあまり役に立たなかったのですが……?

ギャリティ氏:私もそう思います!(一同爆笑)なので、JTFは本作ではクビになりました(笑)。なので登場しません。JTFは小さな役割しかないのですが、『2』では一般市民が重要な役割を担っています。そのため、ディビジョンエージェントとして一般市民を助けないといけなくて、例えば物資や仲間を探してあげたりする必要があります。ですが、市民は武器を持っていて自分で自分の身を守ろうとしています。

――UBIDAYのフォトスポットでも話題になった“トミーベア”ですが、どういう位置づけのキャラクターなのですか?


ギャリティ氏:彼はヒーローです(笑)。これはアートワーク作成中に考え付いたのですが、それぞれのエージェントにはバックパックを持っていますが、そのストーリーを表すためにデザインしています。トミーベアはそのエージェントの娘から彼にプレゼントされたものですが、彼の娘と妻はどうなっている、というのが疑問になりますよね。なので、1つのストラップからもストーリーが伝わるようになっています。ただ、我々がトミーベアをデザインした時はまさかあんな巨大になって秋葉原(UBIDAYが行われた)に展示されるとは夢にも思わなかったですね(笑)。びっくりしました。

カールソン氏:ストラップはトロフィーのような役割を持っていてミッションやレイドなどをクリアした時に獲得できます。カスタマイズも可能で「こんなアクティビティをクリアしたんだ」というアピールができます。

――最後に読者の皆様にメッセージと、もし今から『ディビジョン』を遊び始める、もしくは再開して『2』に備える方へのアドバイスなどありましたらお願いします。

ギャリティ氏:『ディビジョン』では“シールドプログラム”というものが実装されまして、特定のミッションをクリアすることで『1』ではバッジがもらえるのですが、『2』では別の特別なリワードが獲得できます。チャレンジはキャンペーンをクリアするというシンプルなチャレンジから達成するのが非常に難しいチャレンジも用意されています。1つや2つは『2』に持っていけると思っていますが、すべてを達成する人は限られた人数になると思います。

メッセージですが、まず日本の『ディビジョン』のコミュニティの方々はたくさんいると思いますが彼らにありがとうと言わせてください。3月の発売を迎えたら、新しい街、武器、天候などが登場するのでそれらを楽しんでいただけると幸いです。

『ディビジョン』での“シールド”の画面。これらを達成することで『2』では4種類のリワードが獲得できます。現時点では8のカテゴリーが公開されています。


カールソン氏:私はスウェーデンの出身なのですが、小さい頃は日本のゲームをたくさんプレイしていて、何年もたってから日本に来て日本の方々に会えたことは嬉しいです。ゲームによって世界が1つになる、というのもすごいことだと思います。ぜひ日本の皆さんもぜひベータに登録してください。今から応募することができます。

――本日はありがとうございました。


『ディビジョン2』は2019年3月15日にPS4/Xbox One/PCで発売予定です。

※文中の誤字/衍字を訂正しました。コメントでのご指摘ありがとうございます。
《岩井省吾》
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