気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Bytten Studio開発、PC/Linux向けに1月18日リリースされたバグドット絵アクションRPG『Lenna's Inception』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、選択可能な8-bitスタイルと32-bitスタイルの2種類のドット絵で描かれた、見下ろし視点の『ゼルダ』ライクアクションRPG。マルチエンディングや自動生成マップ、昔懐かしいバグったような演出も特徴です。記事執筆時点では日本語未対応。
『Lenna's Inception』は、1,010円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Tom本作のプログラマー兼リードデザイナー兼ライターのTomです。Jayは私の友人でありビジネスパートナーで、32ビットアートと多くのボスデザイン、そしてライティングを手伝ってくれました。私たちは別のイギリスのゲーム開発会社で出会い、そこで『Starbound』『Stardew Valley』『Wargroove』の開発に携わっています。そして今はBytten Studioと言う、男二人のチームで活動しています!
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Tom私が2012年にこのプロジェクトを始めた当時、まだゲームと呼べるものではありませんでした。ただ、ランダム生成マップの実験だったのです。それから徐々にたくさんの要素を追加していき、ただの趣味から小さなゲームプロジェクトとなりました。2015年にJayに出会うと、彼はゲームボーイアドバンス風のアートスタイルのゲームの試作品を見せてくれました。こうして、本作の今の姿が出来上がっていったのです。
元々はただの趣味だったと言うこともあり、少し躊躇してしまうところもありますが、本作の開発は楽しい旅でしたし、出来上がったものは誇りに思っています。
――本作の特徴を教えてください。
Tom本作は、プレイヤーがこのジャンルに期待するものを多く取り入れています。ランダム生成のマップは二周目のプレイでも新たな体験を与え、新鮮な気持ちでプレイすることができます。
本作はローカル協力マルチプレイヤーに対応しています。二人目のプレイヤーも一人目のプレイヤー同様、完全に自由に操作することができます。競い合うのが好きなプレイヤーにはリーダーズボードを用意してあり、デイリーアーケードチャレンジで最速タイムを競い合うこともできます!
そして、私たちはダジャレ爆撃を恐れません。みんなダジャレなんて好きじゃないと言いますが、ホントは心の奥底で、大好きなんです。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Tomたくさんあります!(笑)『ゼルダの伝説』は明らかですが(私はこのシリーズの大ファンです)、90年代のビデオゲームで私が遭遇したバグからも大きな影響を受けています。
日本で同じように呼ばれているかわからないのですが、『ゼルダの伝説 夢をみる島』の「犬小屋バグ」や「スクロールバグ」、そして『ポケットモンスター 赤・緑』の「バグマップ」「けつばん」「5かいバグ」は、本作において参考、または実際に遭遇するものとなっています。私は子供の頃、これらのバグでよく遊んだものです。私がゲーム開発者になりたいと思ったきっかけの一つとも言えるでしょう!
この他、ラヴクラフトと『Undertale』の影響もいくらかありますし、多くの本、映画、ゲームからも影響を受けています!
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?
Tom多言語対応は現在検討中ですが、私たちは小さなチームで予算も少ないので、難しいかもしれません。それに、私が頭をひねって作ったダジャレが上手く翻訳されないのではないかと言う不安もあります。(笑)
有志翻訳を受け入れるのは技術面、法律面で少し複雑ですが、是非検討してみたいと思います!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Tom私たちの変な小さなゲームに興味を持っていただき、ありがとうございます!いつか一から日本語に対応したゲームをリリースすることができれば良いと思っています!ヨロシクオネガイシマス!
――ありがとうございました。
◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に200を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
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