国内版と海外版のカバーアートはこんなにも違っていた―その理由も考えてみる【特集】 3ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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国内版と海外版のカバーアートはこんなにも違っていた―その理由も考えてみる【特集】

国内版と海外版のカバーアートを比べてみました。

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国内版と海外版のカバーアートはこんなにも違っていた―その理由も考えてみる【特集】
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『JUDGE EYES:死神の遺言(Judgment)』


発売/開発元:セガゲームス/龍が如くスタジオ ジャンル:リーガルサスペンスアクション 機種:PS4


あのキムタクが操作できることで話題を呼び、同作の羽村京平役として登場したピエール瀧氏の逮捕騒動によって羽村の顔と音声が変更された『JUDGE EYES:死神の遺言』。色々な意味で注目された龍が如くスタジオによる新機軸的な作品です。

余談ですが、新価格版のカバーアートでは、ピエール瀧氏の件があって描かれていた俳優の人数が4人から3人に。羽村は省かれてしまいました。また、背景も白から黒に変更されています。

さて、海外版のカバーアートはどうなっているのでしょうか。


キムタクと割れたキムタクしか描かれていません。

国内版はキムタクと俳優陣、そして何らかの事件の犯人と思われる人間が描写されているのに対して、海外版ではキムタクしか描かれていませんが、ガラスの破片ように割れてしまったキムタクを描写することで何らかの事件を示唆しています。

海外版は、『龍が如く4 伝説を継ぐもの』と同様に、俳優陣の認知度が日本国内と海外で差があるために、主人公だけを描いているのかもしれません。

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』


発売/開発元:フロム・ソフトウェア+アクティビジョン ジャンル:アクション・アドベンチャー 機種:PS4/Xbox One/PC


「The Game Awards 2019」のGame Of The Yearを獲得した2019年を代表する『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のカバーアートは、「めちゃくちゃカッコいい……」の一言に尽きます。

満身創痍でありながらも前へ突き進もうとする主人公のうしろには、地面に突き刺さった刀や敵の侵入を防ぐ柵、重厚感漂う城が描かれており、彼がこれまで苦難の道を歩んできたのがわかります。そして、強い目で正面を見ているところから、その道はこれからも続くのでしょう。

このカバーアートを見れば難易度が高いゲームであることがわかります。

それでは海外版はというと……


どことなく『ソウル』シリーズのような雰囲気を醸し出していますね。

国内版はキャラクターの表情や雰囲気がメインに描かれていましたが、海外版ではキャラクターの姿がメインになっています。特に忍義手の火吹き筒を繰り出そうとしている姿を見れば、「この左腕を駆使して戦う剣戟アクションなのだな」と理解できるのではないでしょうか。

また本作は、屋根の上をはじめとした高所に行けるようになっています。主人公が屋根の上で戦っているのは、ゲームでも高所まで行けることを示唆しているのではないでしょうか。

国内版は、ゲームプレイを行う上で「何を体験できるのか」を表現していて、海外版は「何が出来るのか」を表現しているのかもしれませんね。

PS4版『ワンダと巨像(Shadow of the Colossus)』


発売/開発元:SIE/Bluepoint Games ジャンル:アクション・アドベンチャー 機種:PS4


上田文人氏が手掛けるアクション・アドベンチャー『ワンダと巨像』は、2005年にPS2向けに発売されたオリジナル版も国内と海外でカバーアートが違いました。国内版では巨像の後ろ姿が描かれていたのですが、海外版では正面の姿になっています。

そして2018年にPS4向けに発売されたリメイク版では、カバーアートを一新。中央には巨像の背中に対峙する主人公の姿、そして空を突くような光の柱が描かれており、背景には物語のスタート地点である古城がそびえ立っています。

これだけの情報ですが、本作の世界観を凝縮しているようにも思えますね。

そして海外版はというと……


実はほとんど変わっていません。

でも、よく見比べてみてください。海外版のほうが全体的に暗くなっていませんか?

青空もどんよりとした感じですし、古城のディティールも暗くてわかりません。特に注目したいのが光の柱です。巨像の背中を照らしていた光の強さも弱くなったことで、むしろ大きな巨像が光を遮って辺りを暗くしているように見えなくもありません。また海外タイトルの『Shadow of the Colossus』の「O」の文字が邪魔をして巨像の脇から光の柱が見えなくなったのも、それを手伝っています。

ここから考えるに海外版は、より巨像にフォーカスしているカバーアートになっているのではないでしょうか。全体的に暗くなったことでこれから主人公が戦う巨像の巨大感、「本当にこんな相手と戦えるのだろうか」という不安が増しています。また、国内版では途中で切れていた巨像の武器が、海外版ではしっかり描かれているのも、そう考える一因です。



さて、古今東西のカバーアートを紹介しましたが、いかがでしたか?筆者の考察はあくまで個人的な見解にすぎないため本当かどうかはわかりません。ただ、国内版と海外版を見比べて「なぜこうなったのか?」と考察するのは非常に楽しかったです。

読者の皆さんも、国内版と海外版で異なるカバーアートを探し出し、見比べて、その違いについて考察してみてはいかがでしょうか?
《真ゲマ》

『ドラゴンフォース』が一番好き 真ゲマ

吉田輝和の絵日記やトイレオブザイヤー、ギャグ漫画「ヴァンパイアハンター・トド丸」、洋ゲー漫画「メガロポリス・ノックダウン・リローデッド」など、これまでゲームメディア業界に影響を与える様々な企画を立ち上げてきました。他社メディアでも活動中なので、気軽にお仕事の依頼をお願いします。 ちなみに、ユウキレイ先生が手掛ける4コマ漫画「まほろば小町ハルヒノさん」(まんがタイムで連載中)で教師役として出演中です。

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