「XCOM」シリーズの開発者によるSFターン制ストラテジー『Phoenix Point: Year One Edition』【デジボで遊ぼ!】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「XCOM」シリーズの開発者によるSFターン制ストラテジー『Phoenix Point: Year One Edition』【デジボで遊ぼ!】

「XCOM」シリーズの開発者Julian Gollop氏によるターン制ストラテジーゲーム『Phoenix Point: Year One Edition』のプレイレポートをお届けします。

連載・特集 プレイレポート
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「デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は「XCOM」シリーズの開発者によるターン制ストラテジーゲーム『Phoenix Point: Year One Edition』のプレイレポートをお届けします。

本作はSnapshot Gamesが開発し、2019年12月3日にEpic Gamesストアで一年間の時限独占先行配信となりました。2020年12月4日には期限が過ぎ、配信済みの3つのDLC(「Blood & Titanium」「Legacy of the Ancients」「the Living Weapons」)とアップデートを含んだ「Year One Edition」がSteam/GOG.comで配信されています(Epic Gamesストア版はDLC「Year One Edition」 を購入することでアップグレード可能)。なお、今回のレポートではSteam版を使用します。

Snapshot Gamesはブルガリアのインディーデベロッパーで、『XCOM:UFO Defense』『XCOM:Apocalypse』の開発者として知られるJulian Gollop氏によって、2013年に設立されました。本作はそれら「XCOM」シリーズの精神的続編という位置付けになっています。インディーズゲーム専門のクラウドファンディングサイト「Fig」で本作の資金調達を行ったところ、およそ1万人の支持者から目標額の50万ドルを上回る約77万ドル(約8千万円)の獲得に成功したことから、その人気が伺えます。

本作の内容ですが、「XCOM」シリーズと同様のターン制ストラテジーゲームです。地球上で災害が起こり、「パンドラウィルス」によって人間を始めとする多くの生物が凶暴なミュータントと化してしまいました。生き延びた人々は復興計画「フェニックスプロジェクト」を実行し、パンドラウィルスの脅威に立ち向かわなくてはなりません。

「人間VSエイリアン」という分かりやすい構図ではなく、文化復興をもくろむ組織が複数あり、それらと協力するか、それとも敵対するかといった判断も必要になってきます。またストラテジーゲームでありながら、FPSのように兵士たちの射撃を直接操作することも可能。果たしてどんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう。

フリーエイムで敵を撃て!

ゲームをスタートすると、まずは難度選択です。「ルーキー」の次の難度がいきなり「ベテラン」となっており、「ヒーロー」「レジェンド」と続きます。「XCOM」シリーズ自体が難度の高いゲームであることから、その精神的続編である本作が簡単な訳がありません。いわゆる「死にながら覚えるゲーム」なので、最初の内はルーキーから始めるのがいいかと思います。ちなみにメニュー右側では、DLCを個別にオン・オフすることができます。

『XCOM: Enemy Unknown』ライクな画面でのチュートリアルステージがスタート。使える兵士は、ソフィアジェイコブの2人です。「移動」ですが、左クリックで移動先をクリックし、その後、メニューから「Move」を選ぶか、もしくは右クリックすれば移動ができます。移動時に敵が視界に入った場合、その時点で移動がストップします。障害物の陰に入れば、「カバー状態」になります。

画面下部中央に並ぶアイコンの「照準マーク」をクリックする(もしくはFキーを押す)と、臨場感のある射撃モードに切り替わります。画面上部中央のバーは敵のHPを表しており、白い部分は「攻撃した場合、どれだけダメージを与えられるか」の予測値です。現在の武器は「20~30ダメージを6発」撃ってくれるので、殺し切ることができそうです。

「ショット」ボタンを押すと、攻撃を開始します。弾が連続発射されると、ダメージだけでなく、「アーマーを削る」などといったデバフも次々と敵に加えられていきます。今回の攻撃だけで倒すことができました。

各兵士はAP(行動ポイント)を4持っています。移動や攻撃をするたびにAPを消費し、無くなったら行動できなくなります。移動はその距離に応じて1~4AP、射撃は2APを消費します。兵士2人ともAPが尽きたので、画面右上の「End Turn」をクリックしてターン終了。

敵のターン。残った1匹が味方の兵士の1人に近づいてきて、殴り付けてきました。45ダメージとアーマー-1を与えた後、その場を離脱。これで敵のターンは終了です。次で仕留めてしまいましょう。

先程は「ショット」を使って攻撃しましたが、今回は本作の肝でもある「フリーエイム」で攻撃してみましょう。フリーエイムでは、プレイヤー自身がどこを狙うかを決めることができます。狙う部位によって、敵に様々なデバフを与えられます(例えば、足を撃てば移動距離が落ちたりなど)。

『Fallout 3』の「V.A.T.S.」システムに近い形のものですが、本作では実際に照準を付け、その円にどれだけ敵の部位が収まっているかで命中率が変わってきます(命中率の高いキャラほど、照準の円が小さくなっていきます)。また敵だけでなく、人間側も部位ごとにダメージやデバフが設定されています。

敵を殲滅させ、ステージの奥にある乗り物まで到着するとミッションクリア。それぞれの兵士は経験値SP(スキルポイント)を獲得できます。経験値が貯まればレベルアップし、新しいアビリティを習得可能。またレベルが4に達すると、現在のメインクラス以外に、セカンダリークラスを追加できます。SPの方は後述しますが、兵士の能力を上げたり、アビリティを獲得したりするのに使います。

乗り物やガジェットを利用しよう!

前のステージで手に入れた乗り物「PXスカラベ」が利用できるようになりました。乗り物はHPが高く、兵士たちを載せて移動したり、搭載武器で攻撃したりなどが可能です。敵を発見すると、兵士たち同様、移動をストップしてくれます。

敵はミュータントたちだけではありません。今回のステージではバンデットたちがお出迎えしてくれます。敵ユニットの頭上に赤い扇マークが表示されていますが、これは「オーバーウォッチ」状態を意味します。敵の視界範囲内でユニットが移動を行うと、自動的に攻撃されてしまうので注意が必要です。

乗り物の搭載武器は強力な物が多く、PXスカラベはミサイルを発射できます。範囲攻撃で、敵がカバーしていようと問答無用でダメージを与えてくれます。とりあえず使ってみたところ、やり過ぎ感のある爆発と共に敵を倒せました。

PXスカラベのミサイルの射程距離はかなり長く、画像のような遠距離の敵にも攻撃を加えることができます。ただミサイルには弾数制限があるので、無駄遣いには注意。乗り物も部位ごとのHPやアーマー値が設定されているなど、細かい作りになっています。

ステージの途中で仲間になった重火器使いのオマー。2APを消費して、背中のジェットパックで一気に長距離を移動できます。高台の上にも飛び乗れます(高さはZ,Cキーで変更)。

高台上の箱にオマーの武器やアイテム一式があったのでゲット。インベントリー画面では、ドラッグ&ドロップで各キャラの装備を変更できます。ただしアイテム移動には1APが必要です。

隣接する敵に対しては、近接攻撃「バッシュ」を仕掛けられます。APコストが1と安いので、移動後の攻撃などにも重宝するでしょう。

次のステージは施設内での戦い。本作では視界内にいない敵も、銃撃などの音が発生すると、画像のように赤いマーカーが現れ、だいたいの場所を把握できます。ここでは仲間を2人助けなければなりませんが、どうやら敵との戦闘に巻き込まれているようですね。

敵が射線に入らない位置にいる場合は、前述した「オーバーウォッチ」モードを設定して待機し、敵が出てくるのを待つのがいいでしょう。敵が射程範囲内に入ってくれば、攻撃を仕掛けてくれます。突っ込んでくる敵が多いので、攻略をする上で重要なテクニックになります。

敵ミュータントは人型だけでなく、毒をまき散らしてくる「ポイズンワーム」や、画像のように兵士の頭部に取り付いてくる「マインドフロッガー」といった特殊な生物もいます。

マインドフロッガーに取り付かれた兵士は、精神をコントロールされてしまい、味方を攻撃するようになります。対処法としては、ハンドガンといったシングルショットの武器で頭部を狙うか、バッシュで直接殴り付けるのがいいでしょう。本作はフレンドリーファイアもあるため、射線上に味方がいる場合は、誤射には注意が必要です。

助けるべき味方を殺してしまい、ミッション失敗。本作ではミッション中、いつでもセーブをすることができます。危険な所に突入したり、敵に攻撃を仕掛けたりする前には、こまめにセーブを取っておいた方がいいでしょう。

基地を運営しよう!

チュートリアルステージが終わると、ゲームの本編である基地の運営が始まります。ゲームはこの基地運営と地域探索を行う形で進行していきます。本作における資源ですが、開発に使用する「テック」、建設に使う「マテリアル」、兵士たちの給料となる「フード」があります。

基地内の施設マネジメント画面。施設によっては電力が必要なものもあり、基地の最大発電量を越えた場合は稼働できなくなります。施設は一時的に電力をオフにすることも可能です。

画像では「ビークルベイ」が壊れているので、テックとマテリアルを消費して修理を実行。本作には時間の概念があり、修理には10時間が必要とのことです。修理が終わるまで時間を進めましょう。

「兵員」のマネジメント画面では、兵士たちを別の基地に移したり、装備を変更したり、戦闘で獲得したSPを消費して能力を上げたり、アビリティを獲得したりできます。兵士の能力には、攻撃力に関与する「ストレングス」、アビリティの使用時に消費する「ウィル」、1ターン内での移動距離に関与する「スピード」があります。さらに顔や髪型など、外見のカスタマイズも可能です。

基地にある飛行ユニットは、兵士たちを載せて周辺地域を探索できます。到着した地域を探索すると、資源の入った箱が散らばっているのを発見。それらを回収するミッションをこなしましょう。

ミッション中、半透明の白い壁で囲まれているエリアを見つけることがあります。これは「ウィルポイントゾーン」と呼ばれる場所で、この中に入ると消費した「ウィル」を回復できます。ただし一度しか使えませんので、使うタイミングには注意しましょう。ウィルが0になったユニット(敵も含む)は「パニック」を起こし、勝手に移動してカバーを行います。

兵士の一人が敵から攻撃を受け、片腕を負傷しました。こうなると、アサルトライフルなどの両手を使う銃器が使えなくなります。片手で使えるハンドガンかグレネードがあれば攻撃できますが、無ければおとなしく撤退した方がいいでしょう。

資源回収ミッションでは、すべての箱を開けて資源を回収する必要はありません。橙色の壁で囲まれているエリアに移動し、いつでもミッションから撤退できます。すべての兵士の撤退が完了するとミッション終了になります。

それと兵士たちは戦闘を行うとスタミナを消費します。スタミナが少なくなるとAPの最大値が減ってしまい、戦闘で不利になります。基地に「居住区」を設けることで、1時間にスタミナを2回復できるので、帰還させて休ませるのがいいでしょう。

リサーチ」タブでは、ミュータントや事象に対しての研究を行えます。本作ではマルチエンディング方式が採用されており、研究や探索によってパンドラウィルスの謎に迫れます。

製造」タブでは、テックやマテリアルを消費して、アイテムや武器の作製が可能。HP回復剤となる「メディキット」も作製できるので、ミッションに挑む前に各兵士に持たせておきましょう。

探索やリサーチを繰り返していくと、探索できる地点がどんどん増えていきます。他の勢力の基地だったり、イベントが起こって選択を迫られたり、敵の奇襲を受けたりなど、何が起こるかは行ってみないと分かりません。果たして兵士たちは地球を守ることができるのか、そしてパンドラウィルスの正体とは……。続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

自由度の高い高難度ストラテジー

本作ですが、「『XCOM』シリーズをマイナーチェンジした作品」というのがプレイした印象です。『XCOM』シリーズに比べて出来ることが多く、特に「フリーエイム」によるアナログ的な射撃が本作の肝となってきます(このフリーエイムがあるため、「デジタルボードゲーム」と位置付けていいのか微妙なところはありますが)。

一方で、ゲームシステムが分かりづらく、何度かプレイしないと理解できないようになっている部分もあります。ただ、「ゲームシステムを解き明かしていく」という作業に謎解きのような楽しさがあるので、これはこれでいいのではないかという気もします。例えば、フリーエイムでは命中率が表示されませんが、慣れてくると「照準内にどれだけ敵の体が入っているか」で、だいたいの命中率を判断できるようになります。

また本作では自身の基地以外にも、他勢力の基地が存在します。それらに対して略奪を働いたりも可能。また他勢力からの頼み事を聞くと、友好度を上げられます。協力か、それとも敵対かを考えていくのも楽しみの一つでしょう。

それと本作の難度は高めですが、どこでもセーブできるので、こまめにセーブしつつ、いろいろ試してみるのがいいかと思います。万人向けではありませんが、時間を掛けてじっくりゲームを遊びたいという方には適した作品と言えます。現在、日本語サポートはされておらず、ストーリーを追わなければならない部分もあるので、ある程度英語が読めないと厳しいかもしれません。今後の日本語サポートを期待しましょう。

製品情報

Phoenix Point: Year One Edition
開発・販売:Snapshot Games
対象OS:Windows、MacOS
通常価格:6,290円
サポート言語:英語、中国語(簡体字)、フランス語など8カ国語
ストアページ:SteamEpic Gamesストア


■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter

《渡辺仙州》

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