日常に疲れた?異世界へ行きたい?よろしい、今から始めよう『S.T.A.L.K.E.R.』【特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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日常に疲れた?異世界へ行きたい?よろしい、今から始めよう『S.T.A.L.K.E.R.』【特集】

『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズでちょっと異世界まで行ってくる。転生する必要なんて無いんです。そうZONEならね。一寸先は死の枯れた大地で、魑魅魍魎と幸せになりましょう。

連載・特集 プレイレポート
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年明けからはじまったTVアニメ「裏世界ピクニック」。筆者はたまたま配信サイトで知って視聴し始めたクチですが、面白いですね。子供のころ裏山など探検して秘密めいたスポットを探していた思い出が蘇ってきます。普段の街並みから道を少し外れたら全く違う景色が見えてくるというところに、ちょっとした非日常的な怖さと興味を掻き立てられたり。

それらは、いま思い返せばどうってことない、木漏れ日のおかげでちょっと雰囲気が出ていただけ……という程度のものに感じます。それでも当時はなかなか真剣に探検して地図なんかも書いちゃったり、土を掘って石を詰めて階段っぽい物を作って叱られたりしていました(危ないから真似しちゃだめですよ!)。

ともあれ裏世界ピクニックを視聴していると、若干ホラーめいた演出にビビりつつも、そういった子どもの頃に大切にしていた探検の心を思い出します。続きも気になることですし、原作小説も購入して読み進めていきたいところですね。

はい、そんな訳で今回の特集記事では『S.T.A.L.K.E.R.』を紹介していきたいと思います。

「なんのための前フリだったんだよ!」とツッコミが聞こえてまいります。大丈夫、ご安心ください。本作は、主人公がおっさんというくらいで、怪物が蔓延る荒れ果てた世界を銃を片手にサバイバルしていく点では、ある意味裏世界ピクニック!同じ!!(暴論)

『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズとは?


一部界隈では、皆さんご存知『スーパーマリオブラザーズ』!というレベルの知名度を誇る本シリーズ。第一弾である『S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl(以下SoC)』から『S.T.A.L.K.E.R.: Clear Sky(以下CS)』『S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat(以下CoP)』と続く三部作で、時系列的にはCS→SoC→CoPと繋がっています。

架空の1986年にチェルノブイリ原子力発電所がドカンと1発、つづく2006年にもう2発目をやらかしてしまったエリア一帯である「ZONE」が舞台のFPS。プレイヤーはZONEを探索して物品を集める「STALKER」として、放射能汚染で突然変異したミュータントが跋扈する荒廃した土地を徘徊していきます。

『SoC』がリリースされたのは2007年、いま世に並ぶタイトルと比べればそれはもうグラフィックが古く見えたり、システムをありきたりだと思う部分も多いことでしょう。しかしそれは逆で、それらこそが当時に生まれ、その後現在に至るまで多くのゲームタイトルに受け継がれていった、いわば礎のひとつといっても過言ではありません。

筆者も10年程前に軽く触れはしたものの、考察を掘り下げて云々とまでには至らず、お恥ずかしながら知識量的には素人レベル未満です。もしうっかり誤った内容を書き記そうものなら、ZONEのどこかに埋められてしまうかもしれません。ボルトを投げながら慎重に歩みを進めなければ。

ところで『SoC』には開発途中で、泣く泣く削った箇所や全体のゲームバランスを整えた、公式認可の独立型MOD『Lost Alpha』というものがあります。2018年に最終更新版がリリースされたので、筆者も最初はそちらをプレイしながら紹介するつもりでした。しかしながら、筆者のPCではどう頑張っても安定して起動せず、パソコンごとフリーズすることが頻発したため断念。

致し方ないので、この記事ではもともとの製品版『SoC』に的を絞って紹介していきます。“当時の最先端”である本作では一体何が待ち受けているのか、子どもの頃の冒険心を胸にピクニック気分でZONEを練り歩きましょう。

『SoC』本編開始


ゲームを開始すると、夜の大雨の中飛ばしているトラックのムービーが始まります。幌付きの荷台に乗っているのは全て死体。この時点でただ事ではない様子です。


そこへ落ちてくるのは青白い稲妻!車は爆発炎上し、場面は暗転します。


時が進み、日が出た先程の大破したトラックが転がる現場。死体を物色していた男が一人の生存者を見つけました。虫の息ですがまだ生きています。男はそれを担いで拠点に戻り……。


生存者こと主人公Marked Oneは担ぎ込まれた先でどうにか息を吹き返したものの、記憶を失っており、どうしてこういう状況になったのか皆目わからない状態にあります。



手がかりは携帯端末PDAに示された「Strelokを殺せ」という文言と、腕に彫られた「S.T.A.L.K.E.R.」の入れ墨だけ……。

依頼をこなしていこう


何をどうするにも、まずは命の恩人でもあるトレーダーのSidorovichからSTALKERとしての任務を受けて、次への道をつけていくしかないようです。堅実に働けば人から信用を得て、さらに良い仕事へと話が繋がるでしょう。


こうして、おつかいのきらいはあるものの、人から人へとミッションを受けては行動し、謎の人物「Strelok」の手がかりを探していくことになります。

一寸先は死


本作はオープンワールドなだけあって、道中はかなり自由に探索できます。道なりに進むのも楽しいですが、脇に逸れて道なき道を進むのも冒険感が出て楽しいです。ところで、たまに空気がゆらいで見えるような場所があるのはなんでしょうか?


触れると衝撃と共に光りましたね。おやおや、体力ゲージも減って……あれ?


死。


忘れてはいけないのですが、ここZONEでは死が日常茶飯事。いつだって死神と隣り合わせの場所を探索していることを忘れてはいけません。先程の空気が揺らいで見えた場所は「Anomaly」と呼ばれ、ZONEの中で発生する超常現象スポットでした。これらのスポットは基本的に「そんなに俺たち(人間)が嫌いかね?」と言いたくなる悪意の塊に満ちており、触れればダメージを受けます。

例えばここは、上を通ると感電してダメージを受ける。

NPCとお戯れを


ご覧ください。我らがMarked Oneと同じように好奇心からAnomalyに殺され、道端にひっくり返っているNPCがいます。赤い箱は「Medikit」といって体力回復に使用できるため、どうせ間もなく事切れるNPCが所持していたところで宝の持ち腐れです。ちょいちょいっと失敬しましょう。


……と思ったらしぶといやつがいた。流石に言葉をかわしてしまうと見殺しにはできなくなるのが人情、Medikitをくれてやります。


キメたクスリでシャキっと一発NPC。ダウン状態から急に立ちに切り替わるその動きにキリールの姿を幻視してしまいます。キリールとは、小説「路傍のピクニック」の登場人物。この小説こそ本作の元ネタだったり。面白いので興味のある方は是非読んでみてください。筆者は塩のきいた干し肉とウィスキーをちびちびやりながら実に楽しく読了しました。



話を戻して、NPC達との交流はとにかく重要です。本作は大筋となるメインストーリーに沿って進行しますが、その道中で立ち寄る拠点などでは、NPCからのサイドミッションを受けることもできます。

時には敵対勢力に金を握らせて、関所を通過することも。


後述しますが、なかにはメインに影響を与えるものもあるので、可能であれば積極的にサイドミッションも遊ぶと良いでしょう。

恐るべしミュータント

原発事故から端を発するZONEにまつわる一連の事件のなかで、特にインパクトがあるのはやはりミュータントです。放射線の影響で突然変異を起こした彼ら異形は、本作において「ホラー」な部分を担う重要な存在です。


例えば、こちらはとあるミッションで訪れるAgroprom Research Instituteというマップ。


ご覧ください、もう既に「ここは放射性物質で汚染されてますぞ」と視覚に訴える緑色が溢れています。しかしそんなことでは引き返さない我らが主人公Marked One。一人前のストーカーは、こういう廃墟に眠るお宝を持ち帰ってなんぼなのです。


視界の端で見えない何かが動いた気がした次の瞬間、引っかき傷の被ダメージエフェクトが出たのでとりあえず引き金を引いたら、現れましたミュータント!姿形は完全に人型。これ完全に元人間。薄暗い廃墟の中、見えないところから急にガッと現れるのが怖すぎる。

そうなんです。これまでの道中で出会ったミュータントといえばカワバンガ(他作品)……とは言いませんが、いわゆる動物の成れの果てが殆どでした。それがこのマップに行くくらいのゲーム進行度になってくると、雰囲気のきな臭さとともにどんどん人型が登場するようになります。


とはいえ、もちろん敵対勢力の人間も同時に登場したりするので、基本的には見敵必殺の構えで進むと良いでしょう。

突然カメラがドアップになって心臓止まりかける筆者



ミュータントの中には「物を浮かせてぶつける」「火を吹く」など、もはやポルターガイスト現象と言いたくなるような攻撃をしてくるものも。とりあえず撃ち殺しましたが、狙いをつけやすくするため姿くらいは見せてくれよと。


からのコレ。別マップですが、もう勘弁しておくれ。


一部ミュータントの発生経緯に人為的な何かを感じつつ、さらにゲームを進めて紆余曲折の先にたどり着いたとあるマップ。


敵対勢力っぽい格好をした連中が銃撃戦を仕掛けてきます。


しかしどこか攻撃に精彩を欠くというか、銃撃がおざなりというか、なにか歩き方が変ですね。


……ためらわずに撃ち殺しましたが、近くで見るとこれは人間ではなくゾンビでした。詳細はミッションの中で明かされますが、とにかく精神力をごっそり刈り取るミュータントがいっぱい出てきます。

これは股間から火を噴くミュータント……ではなく、ただの死体です。

マルチエンディングで軽やかにバッドエンドを引く


『SoC』ではその後クライマックスに差し掛かり、この世の終わりみたいな景色が続き、我らが主人公Marked Oneは満身創痍。


放射線に身体を蝕まれながらもなんとか到着した最深部。


青白く発光する物体に祈りを捧げたらお金持ちになって……というところでゲームクリア。


いや、なんじゃそれと言われるのはわかります。筆者も、唐突に始まったムービーでまさかの展開からのエンドロールが流れ始めたときは、それまでの激戦をかいくぐった集中力が途切れたのもあって、ポカーンとしていました。

実は本作、マルチエンディングが実装されており、筆者が見たのはその中でも割とバッドエンドの方。真エンドに必要な重要なミッションやアイテムを道中いくつか取り逃していたので、最終マップのとある扉が開かずという結果に相成りました。事ここに至るまですっかり頭から抜け落ちていて、とにかくこの跳梁跋扈パラダイスから脱出するべく敵対NPCを射殺することに生の充足を感じていました。あの扉があいていればまた違った結末になっていたものを……。

これが……これが開いてくれれば……


ともあれ、Strelokを討つために数々のミッションをこなして、彼の影を追っていたらたどり着いた最終マップ。結局彼は何者なのか、そもそもMarked Oneが何故記憶を失ったのか、このマップでずっとこちらを呼びかけるイディーカムニェーという声は何なのか、そしてこの光る箱状の物体は一体……。これらは本作の根幹に関わる内容で、真エンドで全て明かされます。流石にこれは、実際にゲームをプレイしてその衝撃を体験してもらいたいところですね。

スタンドアローンMOD『Anomaly』で遊ぼう!


さて執筆もそろそろ終わりかなという頃に、なんと超大型のスタンドアローンMOD『Anomaly』の正式版がリリースされました。半ば諦め気味に起動を試みたら、なんとちゃんと動いてプレイできるという幸運。良かった!だれも不幸なままで帰しゃしないぞ!(錯乱)

記事冒頭で触れたとおり『Lost Alpha』が筆者のPCで何故か起動失敗が続いていたので、せめてこちらの『Anomaly』は少しだけでもプレイの様子をお伝えしたいところ。本MODはゲームを持っていなくても無料で遊べるのが嬉しいですね。ピカピカのゲーミングPCを手に入れたばかりのPCゲーム初心者でも、ゲームの買い方に頭を悩ませることなく遊べます。


かいつまんで説明すると、プレイヤーは「シリーズ三部作に登場する全マップがひとつにまとめられたオープンワールドで、好きな勢力のキャラクターで、自由に生活をする」ことができます。これは素晴らしい……先程お金持ちになる夢を見てしまったMarked Oneのことはさっさと忘れて、ZONEでの新しい人生を歩んでまいりましょう。


……おお……!思わず声が漏れてしまいましたが、全体的なグラフィックがぐっと向上しており、遠くまで見渡せるような空気感すら感じます。本MODのベースは『CoP』で、そこからあちこち手が入っているので当然といえば当然なのですが、技術の進歩にちょっと感動してしまったり。


Wolfのおっさん!すっかり肌きれいになっちゃってまあ!


グラフィックの水準が上がったことでSidorovichも化粧水と乳液を欠かさないもちもち肌になっています。ビバ保湿。


本MODは荷物の出し入れをする際に取り出すモーションが挟むのですが、もともとの作品のように周囲の時間が止まる様子が無いので、戦闘中に誤爆すると命を落としてしまいそうです。


その流れがあるからか、PDA(装備品として装備しないと使えない)も取り出すと画像のように目の前に構えます。ボタン操作で拡大して見ることもでき、また構えながら移動まで行えるので、コレは便利。特に地図を読む際に、把握がずっと楽になります。



さらにこれまでの会話ログや勢力との関係性も確認できるので、状況を整理するときにも便利ですね。



ところで、見慣れた道を仲間NPCと歩いていると、遠くから見覚えのあるモーションで何かが近づいてきました。

ゾンビです。グラフィックの向上によりNPCおじさんたちの肌が瑞々しくなったのと引き換えに、こちらはよりカラッカラのグロテスクに進化を遂げました。

『SoC』のゾンビは、まだある程度もとの人間の形を保っており、筆者は痛ましい気持ちでためらわずに射殺していましたが、本MODの場合は完全にミュータントとして脳が認識するので、やっぱりためらわずに射殺しています。


引き続き慣れた道を通ります。『SoC』の記憶だと、ここには野犬型のミュータントが居て簡単に仕留められるはず。ちょっと景気よくボルトなんか投げちゃったりして、足取り軽く進んでまいりましょう。


来たな野犬、コンバットナイフの錆にしてくr……


なんか多い!怖い!強い!同伴NPCが鉛玉を叩き込み続けますが……、


NPCーーーーーーーーー!


いや普通に強いですこのミュータント。辛うじて狩ることができたので、横たわる仏さんから物資を失敬しつつ先に進みましょう。


まぁ猫ちゃん!可愛いわねぇ~。


……なんてやってたら殺されました。なんだこの妙に重いパンチを持ってる猫型ミュータントは。


その後も色々記憶と違う現実の強さに翻弄され続けるキャラクター。うっかり誤射したキャンプ地で、背中から撃たれまくって息を引き取ります。おかしい、いちばん優しい難易度を選んだはずが、全体的に難しくなっているような……。

おわりに


ZONEでのピクニックはちょっぴりハード。休みの日に早起きして、サンドイッチをランチボックスに詰めて、緑豊かな道をランラン気分で歩いて……という願望とは裏腹に、パンと缶詰をウォッカで胃に流し込みながら、重い足を引きずって荒れ果てた大地のミュータントを撃ち殺していく現実。

どっちが異世界だと言われたら、このイカレた現実世界こそがおかしいと声を大にして叫びたいところ。ともあれ、普段の生活に退屈した時は是非ZONEに出かけて、ちょっとした非日常のなかで路傍のピクニックを楽しみましょう。



《麦秋》

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