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プロレスは!カードバトルだ!一人開発DCG『Mark Out! The Wrestling Card Game』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ!】

今回はエディット機能満載、使用レスラーから、「ゲームで使うためのカード」まで作れるレスリングカードゲーム『Mark Out! The Wrestling Card Game』をお届けします。

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プロレスは!カードバトルだ!一人開発DCG『Mark Out! The Wrestling Card Game』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ!】
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デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は開発者総勢1名の、エディット機能満載のプロレスカードゲーム『Mark Out! The Wrestling Card Game』をお届けします。

本作はShannon Williams氏が一人で開発し、2021年8月26日にSteamで早期アクセス版が配信されました。「レッスル」+「カードゲーム」と言うと、日本では美少女プロレスラーが戦う『レッスルエンジェルス』シリーズが有名だと思います。筆者はスーパーファミコンの『スーパーレッスルエンジェルス』をプレイしたことがありますが、選手育成やプロレス団体経営、選手の引き抜きなど、結構本格的なマネジメントシミュレーションゲームでした。試合では「打撃・投げ・極め・飛び」などのカードを出して戦うというシステムですが、どちらかと言えば読み合いよりも育成の方を重視した内容でした。

本作には美少女は登場しませんが、レスラー同士のバトルにフォーカスした内容になっています。TCGのようにカードパックを購入してカードを増やすといったコレクター的な楽しみもでき(ゲーム内課金はありません)、また自分オリジナルのカードやモーションをエディットすることも可能。一体どんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう!

まずはエキシビジョンマッチから!

ゲームメニューですが、バトル以外には、カードパックの購入や閲覧、レスラーやカードなどのエディットモードがあります。Steamのワークショップにも対応しており、他のユーザーの作ったレスラーやカードのダウンロードも可能です。

バトルモードでは、経験値を稼ぐことのできる「エキシビジョン」、経験値に加えてVC(ゲーム内通貨)も稼げる「グラインド」、それと「オンライン対戦」もできます。オンラインはランキングもあるようですね。

「エキシビジョン」を選択すると、「スタンダード」「金網」「サブミッション」の3タイプの試合形式が選べます。とりあえずスタンダードで。

次はアリーナの選択。10カ所から選べるようですが、現在「モンスターファクトリー」以外はロック状態ですので、選択の余地はありません。「モンスターファクトリー」でいきましょう。

最後にレスラーとデッキ選択。良くわからないので、ザンギエフっぽいのを選んでみました。メイズ=ウルバリンという名前の選手です。対戦相手は、何となくバルログっぽい(バルログに叱られそうですが)モフィスター選手。デッキは「ベース」と「スターターデッキ」の2種類が選べますが、違いがわからないので、とりあえずベースにしておきます。

次に手札が5枚配られ、それを入れ替えることができます。どのカードが強いのかよくわからない上、時間制限もあるので、このまま全部採用しました。

先攻・後攻を決めます。要はジャンケンなので、三つのアイコンの内、どれか適当に選びましょう。結果、筆者が勝って先攻です。

バトル開始!画面左上にある「50」がHPです。カードにはそれぞれ必要エナジー(コスト)があり、現在出している「フロントドロップキック」はエナジー2です。エナジーが尽きるまでカードを出すことができ、終わったら「ターン終了」ボタンで相手のターンになります(残ったエナジーは次ターンに持ち越せる)。

エナジーはターンごとに1回復します。またエナジーの最大値は毎ターン1増えていきます。後述しますが、敵の攻撃を防御するにもエナジーが必要なので、使い切ってしまうと大ダメージを食らうことになるかもしれません。

それではバトル……と思ったら、画面にレスラーが表示されないバグが発生!早期アクセスなのである程度は覚悟していましたが……。再起動してやり直してみます。

再起動後は、しっかりレスラーが表示されました。もしレスラーが表示されない時は、一度再起動すれば直るかと思います。それでは気を取り直して試合再開!

攻撃を耐えてから反撃!

今回は相手の先攻。相手が仕掛けてきた攻撃に対して、エナジーが必要量あれば「リバース」で防御することができます(画像では2)。自分のターンでエナジーを使い切ってしまうと、防御できなくなるので注意が必要です(そのまま食らう場合は「バンプ」をクリック)。

敵のダイビングレッグドロップに対して、リバースで防御。ダメージを食らわなくてすみました。しばらく敵の攻撃を受け続けて、エナジーを貯めていきましょう。「勝つために相手の攻撃を受けないといけない」という辺り、プロレス感が良く出ています。

敵が攻撃を続けてエナジーが0になったのを見計らい、ダメージ13を与える「アルファブルドック」カードを使用。相手はエナジーが無いので、リバースはできません。

しっかりリバースを使って敵の技を受けつつ、隙あらば攻撃を入れるという戦法を繰り返します。最後は抑え込んでの3カウントで勝利!思ったより簡単に勝てましたね。基本的には、エナジーを残して防御に回すことを意識すれば、勝ちやすくなるかと。

試合後には経験値を獲得できます。レベルアップするとアリーナやカードパック、VCなどが入手可能。エキシビジョンを何試合かこなした後、次はグラインドモードをプレイしていきましょう。

グラインドモードでは、オリジナルのレスラーを作成できます。エディット画面では、体格やヘアスタイル、目や皮膚の色などを細かく変更可能。またレスラーの出身地やセレクトシーンでのポーズなども設定できます。さらに、自分で画像を用意すれば、スキンにテクスチャを貼り付けることも。

日本出身のレスラーを作成して、「スパくん」と名付けておきました。初戦からいきなり金網デスマッチでの戦いですね。対戦相手は「ベビーフェイス・リューク」。ベビーフェイスということは、こっちはヒール役ということでしょうか。

敵の先攻。開幕からいきなりエナジー4以上ないと返せない技を仕掛けてきました。どうにもならないので食らうしかありません。ダメージ15で、あっというまにHPは残り35に。

本作では2種類のカードを組み合わせることにより、技を変えたり、威力を上げることが可能です。例えば「アバランチモディファイ」と「垂直スープレックス」(ダメージ5)を組み合わせて「スーパープレックス」(ダメージ7)を作り出し、さらに「スーパープレックス」2枚を組み合わせてレベル2の「スーパープレックス」(ダメージ11)を作り出せます。この「カードの組み合わせ」ができるのも本作の特徴ですね。

試合結果はと言えば……あっさり負けました。カードデッキをいじった方が良さそうですね。カード自体の強化もできるようなので、それを試してから再戦しましょう。

カードデッキを強化せよ!

カードパックをいくつか手に入れたので、これを開封していきましょう。現在のところ、リアルマネーでの課金はありませんので、パックを購入するにはVCを稼ぐ必要があります。

カード開封画面。背景の閃光が点滅します。これ以外にも本作では閃光の出るシーンがあるため、それらに弱い人は注意が必要です。オプションで「Chill mode」にすることにより、閃光を避けられます(ただそれでも、点滅が起こるシーンはあります)。

ショップ」では、試合で獲得したVCで、カードパックを購入できます。プレイヤーのレベルが上がると、購入できるカードパックの種類も増えていきます。良いカードの入っているパックは、それなりに値段が高いですね。

デッキエディター」では、所持しているカードで自分のデッキを作ることができます。何種類も作って、試合ごとに使い分けることも可能。1つのデッキには、カードを35枚まで組み込めます。

アンロックしたアリーナも、ショップで購入しないと使用できません。値段はカードパックに比べてだいぶ安いですね。適当にいくつか買っておきましょう。

コレクション」では、所持しているカードを見たり、性能を調べたりできます。同じカードを組み合わせてレベルアップさせた結果や、複数のカードを組み合わせて新しいカードを作り出した結果の、カードの強さを調べることも可能。組み合わせられるカードを予め調べておくのがいいでしょう。

レスラーを複数作成し、エキシビジョンやグラインドモードで利用することもできます。最初から15人のレスラーが用意されているので、これを改編するのも可能。画像は、先程エキシビジョンで使ったウルバリン選手ですね。

カードによっては、VCを支払うことでレベルアップさせられます。ダメージや性能は上がりますが、その分、消費エナジーも増えます。消費エナジーが高いと、逆に使用機会が減ってしまうため、下手にレベルアップさせると不利になる場合もありますね。

カードデッキを作り直して、グラインドモードに再挑戦。3エナジー消費する大技「ケージシューティングスター」が炸裂しました。強いカードを持っていれば、試合を有利に進めやすくなりますね。

グラインドモードで何試合かこなし、安定的に勝てるようになりました。コツとしては、エナジー管理をしっかりしておくことと、強いカードをデッキに入れておくことでしょうか。このままチャンピオンを目指して戦っていきましょう!

粗削りながらも可能性を感じるレスリングカードゲーム

本作は早期アクセスということもあり、未完成な部分が存在します。特にカードゲームのルールですが、現時点では練り込みが足りないかなと思いました。というのも、現在のところ、カードの特徴は「コスト」と「与えるダメージ」の違いぐらいなので、「低コストかつダメージの大きい技」のカードでデッキを組むと有利になります(要は低コストで強いカードを持っているかどうかが重要)。

そして対戦時には「ターン終了」を連発してエナジーを貯めつつ、敵の技を防御しながら(ダメージの低い技はそのまま受ける)、大ダメージを与えられるカードで反撃することを繰り返せば、ほぼ問題無く勝てるかと。この辺りは、今後ルール変更やカード効果の調整が必要になってくるかと思います。

「カードゲームの駆け引き」という点では粗削りなのですが、エディットモードは充実しており、レスラーだけでなく、オリジナルカードや技を繰り出す時のポーズまでもを編集することが可能。画像はポーズ編集画面ですが、結構本格的なものになっており、マスターするのが大変そうですね。

Steamのワークショップにも対応しているので、作成したデータのやり取りもできます。現状、手放しでオススメするのは難しいですが、MODが組み込みやすい作品は伸びしろがありますので、今後の展開を見守って行きたいと思います(美少女レスラーのMODが登場したら、一気に流行りそうな気もしますね)。

製品情報

『Mark Out! The Wrestling Card Game』
開発・販売:Shannon Williams
対象OS:Windows通常価格:2,050円
サポート言語:英語
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1634990/Mark_Out_The_Wrestling_Card_Game/

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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