
BitSummit X-Roadsで取材で歩き回っていると、『Cassette Beasts』という不思議なRPGがありました。ちらっと見ると『ポケットモンスター』っぽいと思ってしまうんですが、触ってみるとどうも違う感じなんです。
本作はカセットテープというZ世代はほぼ知らない(いやむしろその世代でカルチャーに目ざとい人なら熱いアイテム)だろう道具を題材に、モンスターを録音するように取り込み、音楽を再生するように能力とするゲームプレイです。試遊してみると、確かにポケモンの影響は否定しないんですがなにか洒落たところがあるように思ったんですね。
海で倒れていた主人公が、カセットを使ってモンスターの力を取り入れる冒険へ

冒頭でプレイヤーは主人公の見た目や名前をキャラメイクしてから本編へ。主人公はいきなり砂浜で倒れていたところを、ベレー帽の女の子であるケイリーに救われるところから物語が始まります。

主人公が目を覚ますと、ケイリーと行動をともにして町を探索することに。町ではレンジャーと呼ばれる仕事があるようなのですが、まだこの段階ではその仕事はできないようでした。


ケイリーと一緒に町はずれを歩いているうちに、不思議な見た目のモンスターに遭遇してしまいます。けっこう危ない相手と思っていたところ、ケイリーは平然としておりどういうことなのかと思っていると、おもむろにカセットレコーダーを取り出しました。

ケイリーが再生ボタンを押すと、なんとモンスターに姿を変えたではありませんか。そう、彼女はカセットに記録したモンスターの力を使い、戦うことができるのです。ケイリーは主人公にもカセットレコーダーを渡し、バトルが始まります。

戦うだけではなく、空いているカセットがあれば、カセットレコーダーでモンスターを記録することもできます。記録するにはある程度モンスターにダメージを与え、弱らせていくことで取り込めるのです。
記録したモンスターは、バトルで変身するのに使えるだけではなく、マップで謎解きしたり移動したりするのに使えることも。たとえば大きな羽を持つモンスターを記録すると、ジャンプして一定の距離を飛べるようになるため、崖の向こう岸へ移動できるようにもなったりします。

ボスとの戦いではさらなる展開も用意。なんと主人公とケイリーのモンスターが融合して戦うのです。融合すると基本的な能力が向上するだけではなく、お互いのモンスターの技を使えるなどさらなる戦闘が可能となっています。こうした融合したりする戦いなどで、主人公と一緒に冒険する相棒ごとに好感度の要素も用意されており、本編ではケイリーをはじめさまざまなキャラクターが仲間になるようです。
開発のBytten Studioに簡単にお話をうかがうと、カセットを題材にしたのは「80年代のロックな感じと、JRPGのレトロさを出すのに有効だった」とのこと。気になる『ポケットモンスター』と似通っていることも聞いてみると、「やっぱり似ているように見えるけど、遊んでもらっているうちに “これはこれで違うものなんだ”と思わせる狙いもあるんだ」とのことでした。
『Cassette Beasts』は現在、開発が進められています。