気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、DrassRay氏とMottzy氏開発、PC(Windows/Mac/Linux)向けに7月6日に早期アクセスが開始された90年代風ファンタジーRPG『Alterium Shift』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、90年代JRPGに大きな影響を受け、その愛を共有したいとして開発された作品。2つの世界間で起きようとしている紛争を防ぐため、異なる能力を持つ3人の主人公を操作しながら世界を冒険していくのが目的です。記事執筆時点では日本語未対応。
『Alterium Shift』は、2,050円で早期アクセス配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Mottzy&DrassRay私たちはMottzyとDrassRayで、本作の共同開発者です。Mottzyは弊社の社長、リードプログラマー、ストーリーライターを担当しており、DrassRayは主にリードアートディレクターの役割を担っています。私たちには好きなゲームがたくさんあるのですが、特に好きなレトロRPGは、『クロノ・トリガー』『ファイナルファンタジー6』『聖剣伝説2』『ブレスオブファイア』などですね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Mottzy&DrassRay本作はユニークな2.5D視点を採用し、2Dゲームのようでありながら奥行きのあるものに仕上がっています。本作には、3人の主人公たちのストーリー、分岐する会話の選択、キャラクターで特殊なスイッチを切り替えることで新たなエリアを探索できるユニークなセーブシステムなど、特徴的なものがたくさんあります。
このセーブシステムは非常にユニークで、どのゲームのセーブも世界を変化させるのです。そのため、プレイヤーは他のキャラクターでプレイして、何が変わるのかを確認してみたくなってくるのです。
私たちのアイデアの多くは、このビジュアルスタイルから生まれました。3Dの世界であれば、2Dの存在でプレイヤーの視点を「ずらす」ことができるという発想から始まったのです。そこから私たちは、世界が変化する、あるいは変容するというアイデアを構築し、時間をかけて本作を作り上げていきました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Mottzy&DrassRayあります!私たちは何世代ものゲームから多くのインスピレーションを受けています。Mottzyの主なインスピレーションは、『クロノ・トリガー』や『ファイナルファンタジー6』のようなスーパーファミコン世代のRPGです。DrassRayも同じようなインスピレーションを受けましたが、『ワイルドアームズ』や『ブレスオブファイア3&4』のようなPS1のゲームや、『OCTOPATH TRAVELER』のような最新のゲームからも影響を受けています。
――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Mottzy&DrassRay当初、DrassRayはSeliel the Shaperによる素晴らしいアセット・ライブラリを見つけました。そして彼は長年の3Dモデル制作の経験を生かし、本作のための美しいビジュアルプロトタイプを考え出したのです。それを見たMottzyは、自分もこれに参加しなければならないと思いました。
本作の全体的なアイデアは、古典的なレトロゲームのようでありながら、より現代的な技術を使ったビジュアルスタイル、という観点から生まれたのです。
――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Mottzy&DrassRay早期アクセスのゲームということで、私たち自身でも欠点をいくつかわかっていました。これはフィードバックでも指摘されましたが、さらなる改善点を見つける上で、多くのフィードバックが非常に役立ちました。
戦闘システムもそのひとつです。現時点では非常にシンプルなターン性のシステムで、派手さはほとんどありません。プレイヤーたちの関心をもっと引きたいのであれば、そこも改善する必要があると認識しています。ストーリーやキャラクターについては、ほとんどの人が気に入ってくれているようなので、ここからはほとんど最後の作り込み段階であり、一貫性を持たせるためにも私たちが以前から考えていたことの多くを取り入れていくことになります。もちろん、皆さんが本作の見た目の良さや懐かしさを褒めてくれます。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Mottzy&DrassRay早期アクセス期間中は、定期的にゲームのアップデートをリリースする予定です。プレイヤーの皆さんには、私たちとの「パートナーシップ」を購入したような気持ちになっていただきたいと思っています。私たちは、ゲームの継続的な成功のため、いただいているすべてのフィードバックが非常に重要であると考えています。アップデートをリリースする過程でコミュニティと積極的に関わり、最終的にゲームの正式版をリリースできるように、このサイクルを継続していく予定です。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Mottzy&DrassRay日本語を含む多くの言語のローカライズを予定しています。タイミングを見ながら、これらの言語にいつ対応することになるかを最終的に決定していきたいと思っています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Mottzy&DrassRay本作の配信を歓迎します!ただ、私たちも視聴できるよう、お知らせいただけると嬉しいです。また、配信してくださる方には、これがまだ早期アクセス版であり、改善や修正が必要になるかもしれないことをご理解いただきたいと思います。私たちは、コミュニティが発見した問題に対処するために懸命に取り組んでおり、時間をかけてゲームを改善し続けていきます!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Mottzy&DrassRay私たちの作っているゲームをプレイしてもらい、感想を聞くのがとても楽しみです!体験版もプレイ可能ですし、日本語ローカライズの準備ができた際には、またお知らせします!
――ありがとうございました。
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
¥7,280
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)