【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』

OPEN GAME FESTでのアワードで最優秀賞を受賞! 話題作を絵日記プレイレポートでお届けします。

連載・特集 特集
【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』
  • 【吉田輝和の絵日記】世界最後の通話で、伝えられなかった想いを繋ぐ。終末世界の電話ADV『シュレディンガーズ・コール』

今回は、Acrobatic Chirimenjakoが手掛け、集英社ゲームズから発売された『シュレディンガーズ・コール』のニンテンドースイッチ版をプレイ!本作は、月の落下によって終焉を迎えた世界を舞台にしたノベルADVです。“世界最後の話し相手”となった少女メアリが、死にきれない思いを残した魂たちと電話を交わしながら、それぞれが抱える心残りに寄り添っていきます。

自分が死ぬ直前にかける電話なんて、いわば人生の総決算みたいなものだ。電話の相手は美女やイケメンとまでは言わないけど、せめてそれなりに雰囲気のある人がいいですよね。

◆世界最後の話し相手になり、電話で魂を救う

世界は突然終わりを迎えた。伝えられなかった思いを伝える暇もなく、もう一度会いたかった人に会えることもなく、その瞬間、全ての人が命を落としたのだった。それはメアリも例外ではないはずだった。

メアリは、記憶を失った状態で暗闇の中を歩いていた。そこで出会った謎の猫「ハムレット」に導かれ、世界最後の話し相手という役目を託されるのだった。

ハムレットが言うには、世界に月が落ちたことにより、人類の歴史は唐突に幕を閉じたらしい。あまりにも突然の出来事だったので、人々は何の準備もできないまま命を落としてしまったのだ。メアリの役目は、死にきれない思いを抱えた魂と世界最後の通話を交わし、その心残りを解消してあげることだ。

受話器の向こうから、数多の後悔の念が聞こえてくる。電話が繋がるのは、メアリと近い考えを持っている魂のようだ。メアリの信念を問われ「自分一人だけで生きていける」「誰かのために生きていきたい」「それはわからない」の中から選択する。そりゃあ、自分一人だけでも生きていけるでしょ!

いくつかの選択を経て、ルーシーという女性との通話が繋がった。ルーシーもメアリと同じように記憶がおぼろげで、自分が何者なのか、何があったのか、そしてどんな心残りを抱えているのかを、メアリとの会話を通して少しずつ思い出していく。

ルーシーは「私たちは同じ悲しみを抱えている」と語り、親しげに接してくれる。ちなみに僕の悲しみは腰痛と痔だ。トイレにはボラギ◯ールが常備されている。

ルーシーは大切な誰かと離れ離れになっていることが判明した。メアリは会話の中で重要なことを手帳にイラスト付きで記録していくんだけど、画力がめっちゃ高いな!

普段はデジタルでしか絵を描かないので、たまにアナログで描いていると、つい指で拡大縮小しようとしてしまう。

ルーシーが大切に思っていた相手は、ウィリアムという人物だった。そのことを思い出したルーシーは落ち着きを失い、今電話をしている相手をウィリアムだと思い込もうとしていた。

話を合わせてウィリアムのフリをしてみたけど、「その声はウィリアムじゃないわ!」とあっさりバレて怒られちゃった。

ルーシーとの会話は一度では終わらない。電話は何度か途切れては再び繋がり、そのたびに彼女の記憶と心残りが少しずつ明らかになっていく。ある時は、ルーシーが実際にウィリアムと交わした会話が再現された。

ウィリアムはルーシーの息子で、ウィリアムとは事情があって離れて暮らしていたらしい。ウィリアムは「母に捨てられた」と思い込んでおり、ルーシーはなんとかして誤解を解こうとしたが、その瞬間、月が落ちてきて世界は終わりを告げたのだった。なるほどな~。

過去の再現通話では、メアリは2人の会話に介入できない。ウィリアムのフリをして「ママ大好きだよ」などと口にすることは不可能なのだ。これまでの会話のなかで、ウィリアムがルーシーのことを本当に愛していたとわかるキーワードを見つけ出し、ルーシーの心残りを解消してあげなければならない。

世界最後の通話は誰とでも繋がるわけではない。しかし、ウィリアムの現在の父である養父ジョンとは繋がった。他人から見たルーシーとウィリアムの状況がどんなものだったのか、別の視点から描かれていく。

物語が進むにつれて、手帳にもルーシーやウィリアム、ジョンといった登場人物がどんどん描き加えられていく。人物だけではなく、公衆電話などの無機物のイラストもめちゃくちゃ上手くて、メアリの画力の高さがうかがえる。

おじさんの絵しか描けない僕の場合だと……こうなる!


12時間ほどでクリアできました。

電話越しの会話だけで物語が進むシンプルな構成ながら、少しずつ明らかになるルーシーの過去や心残りが気になり、気づけば夢中になって読み進めていました。

この後も色んな世界最後の通話をしていくのですが、一番お気に入りなのはルーシーとウィリアムの話です。月が落ちてくるのがもう少し遅ければ、ルーシーたちの未来も変わっていたのかもしれないと思うと、胸が締め付けられました。

本作にがっつりハマった方も、気になっているけどまだ遊べていない方も、7月11日に京都で開催されるゲームイベント「OPEN GAME FEST」で試遊できる予定です。興味があれば、ぜひ足を運んでみてください。僕も行きます!

『シュレディンガーズ・コール』は、PC(Steam)/ニンテンドースイッチ向けに発売中です。

都市伝説解体センター -Switch
¥3,056
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:吉田 輝和,編集:キーボード打海


ライター/おじさんの絵を描くおじさん 吉田 輝和

20年近く趣味でおじさんの絵(自画像)を描いていたら、いつの間にかおじさんの絵を描く仕事をするようになったおじさん。「吸血鬼すぐ死ぬ」や「からかい上手の高木さん」など数多くの漫画に、自分でも知らない内にモブとして登場している。 現在はGame*Sparkや他メディアでおじさんの絵やゲームの絵日記を連載中。お仕事の依頼は吉田輝和ツイッターからどうぞ。

+ 続きを読む

編集/「キーボードうつみ」と読みます キーボード打海

Game*Sparkの編集者。『サイバーパンク2077 コレクターズエディション』を持っていることが唯一の自慢で、黄色くて鬼バカでかい紙の箱に圧迫されながら日々を過ごしている。好きなゲームは『恐怖の世界』。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top