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【特集】歴史ある高精細ドット絵メトロイドヴァニアの完結を見届けよ…『Momodora: 月影のエンドロール』

水面に映る月、木漏れ日の差し込む森

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【特集】歴史ある高精細ドット絵メトロイドヴァニアの完結を見届けよ…『Momodora: 月影のエンドロール』
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2016年、Steamに突如として現れた、美しいドット絵と高難易度と色々なところが大きい魔女のボスがウリのメトロイドヴァニア『Momodora:月下のレクイエム』……シリーズの外伝作品でありながら、丁寧な作風がレトロゲーマーならず多くのSteamファンに刺さり、大人気を博しました。

それから8年が過ぎ、ついに『Momodora』シリーズの最新作がやってきました。その名も『Momodora: 月影のエンドロール』。前作を上回る鮮やかなピクセルアートや、確かな手ごたえのあるアクション性など、全2Dゲーマーを唸らせるものが用意されていました。もちろん、めっちゃ可愛いキャラクターたちも健在です。PLAYISMから提供されたキーを使用して先行プレイさせていただいたので、その模様をお届けします!

そもそも『Momodora』って何? どういうシリーズなの?

『Momodora』シリーズは、ゲーム開発者のrdein氏が2010年にスタートさせたプロジェクトで、全作通してクラシックスタイルの2Dアクションを貫いています。

『Momodora I』『Momodora II』『Momodora III』は、かの有名なフリーゲーム『洞窟物語』を意識した作りでしたが、4作目にして外伝作である『Momodora: 月下のレクイエム』からボリューミーなメトロイドヴァニアに進化しました。

本作『Momodora: 月影のエンドロール』は、時系列的には『Momodora III』の5年後になります。コホ村を守る司祭長であるモモ・レイノルは、鐘の音に誘われてやってきた悪魔たちを祓い、鐘を鳴らした人物を探し出す使命を授かります。こうして見ると過去作を遊ぶのが前提のような気もしますが、ゲーム中に過去作の出来事を参照できるロアが手に入るので、問題なくプレイできるでしょう。

肝心のゲーム性 オーソドックスで手堅いメトロイドヴァニアの香り

何度も述べた通り、本作は非常に手堅い作りのメトロイドヴァニアです。主人公のモモを操作して、拠点となるコホ村の西からダンジョンに降りていき、鐘を鳴らして悪魔たちを呼び寄せた犯人を探すのが目的です(筆者はプレイ中、Xboxコントローラ―を使用しました)。

Xボタンを連打して近接攻撃を行い、Aボタンでジャンプ、Bボタンで回避、YボタンでMPを消費して回復魔法を使います。その他、ダンジョン中でキーアイテムを入手すると、ダッシュして向かい風の吹き付けるエリアを通り抜けたりできるようになります。

また、敵が落とす「月明りのかけら」というリソースを払うことで、「紋章」という装備品に当たるものを制作できるのもポイントです。近接攻撃をするたびに弾が発射されたり、瀕死で攻撃力が上がったりと、ほどよく頼もしい装備品が充実しております。このあたりの仕様はだいたい予想通りですね。

ユニークだと思った点は、道中に置かれている鐘の存在です。この鐘は攻撃して鳴らすとセーブポイントとなるのですが、月明りのかけらx50をお供えすることもでき、そうするとしばらくのあいだ体力と魔力を回復します。基本的には主人公を回復させる方法はこの二点しかありません。大事なお金をはたいて次のエリアまで保険をかけておくか、それともケチって頑張ってみるか……といった選択が常にあるのはなかなか緊張感のある仕組みですね。

見惚れるほど美しいロケーション 抑揚の効いた音楽

そして何よりも、本作の一番の見所はやはりこの素晴らしいピクセルアートにあるでしょう。

月明りが差し込むコホ村は、猫を撫でながらいつまでも眺めていたいですし、悪魔の巣食うエリアは赤みがかった内壁により危ない香りがぷんぷんします。流れている水ひとつとっても、こだわりを感じる細やかさなので、ぜひとも隅々まで鑑賞してみてください。

また、音楽に関しても、とても印象的とまでは行きませんが、ゲームを邪魔しない程度にメリハリがあって素敵です。ストーリーともども、あくまでゲームが主役であるために、主張を敢えて強くしていないところが好感を持てました。

ここで気になる点も少し あまりに敵が小さすぎる?

ここまでこのゲームの素晴らしいところを紹介してきましたが、とはいえ多少なりとも気になる点はあります。

まず、敵が小さすぎるところです。特に妖精が登場するステージでは、長い草が生えていることもあり、妖精が隠れてしまって余計に被弾が増えました。ギミックのひとつと取れなくもありませんが、せめて主人公の頭身と同じくらいの敵が基本であって欲しかったですね。

もう一点は、鐘を鳴らすというアクションにあります。「攻撃して鐘を鳴らす」というのはゲーマーからしたら当たり前の行動かもしれませんが、毎回アテンションがあってもいいのではないかと思いました。「月明りのかけらx50を消費するしか回復手段がないの?」と思ってしまうプレイヤーがいた場合、大きなボス以外でセーブポイントが無くなる可能性があるので、凄まじく難易度が上がってしまいます……流石に気付けるだろうと言われればそうかもしれませんが……。

とはいえ、流石にシリーズ五作目だけあって、かなり高水準な作りのメトロイドヴァニアであることは間違いないです。美しい世界を逍遥しながら、数多のボスを倒していく王道のデザインが好きな人には絶対に刺さる内容なので、是非とも遊んでみてください!

『Momodora: 月影のエンドロール』は1月11日にSteamにて販売予定です。


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《各務都心》

各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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