「主に影響を受けたのはズジスワフ・ベクシンスキー」ホラーアドベンチャー『Necrophosis』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「主に影響を受けたのはズジスワフ・ベクシンスキー」ホラーアドベンチャー『Necrophosis』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Dragonis Ares氏とAdonis Brosteanu氏開発、PC向けに4月26日にリリースされたホラーアドベンチャー『Necrophosis』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Dragonis Ares氏とAdonis Brosteanu氏開発、PC向けに4月26日にリリースされたホラーアドベンチャー『Necrophosis』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、悪夢のような不条理な世界に没頭できるパズルホラーアドベンチャー。それぞれの場所が独自のテーマやパズルを持った複数の地域をただ1人でさまよい、現実と地獄の境界が曖昧になるような体験に身を投じます。記事執筆時点では日本語未対応。

『Necrophosis』は、1,800円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Ares Ares Dragonisです。ギリシャ出身です。『The Shore』『Eresys』そして本作の開発者で、好きなビデオゲームは上田文人氏の『ワンダと巨像』ですね。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Ares 本作の最もユニークな点は、ゲームシステムと独特のアートスタイルです。私が思いついたコアとなるアイデアのひとつは、プレイヤーが自分の脳を取り出して他の生き物に移植し、彼らを操作して不気味な世界をナビゲートするというものです。このコンセプトは、すべてをおぞましいアート作品として解釈し、生命を吹き込んだらどのような世界になるかを想像することから生まれました。

アートスタイルは、ズジスワフ・ベクシンスキーの作品に大きくインスパイアされています。各エリアが独自の雰囲気を持つように、ゲームのすべてのパーツをひとつひとつ丁寧に手作りしました。キャラクターと環境アセット、合計337以上のモデルを一人で制作しましたよ。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Ares はい、本作はさまざまなソースからインスピレーションを得ています。主に影響を受けたのはズジスワフ・ベクシンスキーのアートワークで、彼の心を揺さぶるシュールな絵がゲーム全体の雰囲気やトーンを形作るのに役立ちました。その他にも、映画「コンスタンティン」やH.P.ラヴクラフトの神話からもインスピレーションを得ており、いずれも本作のダークで異世界的な物語と美術に貢献しています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Ares 開発中最も印象的だったのは、デモを完成させ、gamescomで本作の展示が認められたときです。多くの人の前で自分のゲームを披露できたことは、私にとって大きな誇りでした。自分が心血を注いだプロジェクトがこのような大舞台で評価されるのを目の当たりにして、本当に誇らしく、身が引き締まる思いでした。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Ares 正直なところ、ゲームコミュニティからこれほど圧倒的にポジティブなフィードバックがあるとは思っていませんでした。Steamでの最初のレビューは約90%が好意的で、多くのプレイヤーがビジュアルを褒めてくれました。最も感動的だった出来事は、IGPのような大物YouTuberが本作をプレイし、励ましのコメントを寄せてくれたことです。彼らが私の作った世界を探求し、ポジティブに語ってくれるのを見て、私の心は喜びで満たされました。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Ares フィードバックを参考に、20分の追加ゲームプレイを無料アップデートとしてリリースする予定です。また、世界中のより多くの人々が本作をプレイできるよう、言語オプションも増やすつもりです。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Ares はい、将来的には日本語にも対応するつもりです。もし有志翻訳に興味がある方がいらっしゃいましたら、私の個人メールまで直接ご連絡ください

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Ares もちろんです!光栄です!YouTubeやTwitchといったプラットフォームで本作を配信し、収益化するプレイヤーを全面的にサポートします。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Ares 私は少し前、新婚旅行で妻と日本を訪れました。そして日本という国に恋してしまったのです。人々の親切心と敬意に感銘を受けましたし、日本とその豊かな文化に感嘆と愛情しかありません。順調にいけば、今年の9月には東京ゲームショウに参加し、もっと多くの皆さんと直接お会いしたいと思っています!これを読んでいる皆さん、夢を追いかけ、好きなことをしてください。そしてDragonis Gamesのゲームをプレイしてくれたことに心から感謝いたします!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

Game*Spark副編集長。平日日中のニュースデスクおよび料理連載や有志翻訳者連載の基本担当。 2021年版以降の『ウィザードリィ外伝 五つの試練』イード側のディレクターも兼務中。

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  • スパくんのお友達 2025-05-19 9:19:19
    Scornみたいな感じなのかな
    4 Good
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