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約18年ぶりの新作も娘はかわいいぞ!育成SLG『プリンセスメーカー : 予言の子供たち』プレイレポ―勉強や冒険など“育てる楽しさ”は抜群、さらなるコンテンツ追加に期待大

かつて『プリンセスメーカーQ』に登場し、ナンバリング本編で娘になれなかった「カレン」を育てましょう!

連載・特集 プレイレポート

韓国のゲーム開発スタジオD-ZARDは、育成シミュレーションゲーム『プリンセスメーカー : 予言の子供たち』をSteam早期アクセスにて2025年7月4日に配信しました。

本作は、赤井孝美氏が代表を務める米子ガイナックスから許諾を受け、D-ZARDが制作した作品。約18年の歳月を経て新たに登場する本作では、かつて『プリンセスメーカーQ』に登場し、『プリンセスメーカー4』で登場するはずだった娘・カレンを主役に、プレイヤーは親として幼い少女を大人へと育て上げていきます。


今作では魔界を舞台にした物語で、さまざまな種族が登場して世界を彩っています。Steam早期アクセス版では4年間のプレイが可能で、2人の友人キャラクターとの交流や20種類のエンディングが体験可能。2026年に予定している正式版に向けて、数度のアップデートを実施し、8年間のプレイと50種類のエンディングなどを実装予定です。

本稿では『プリンセスメーカー : 予言の子供たち』のプレイレポートをお届けします!

母親としてもプレイ可能!魔界で娘を育てよう

本作の物語はまず、プレイヤーが不思議な運命の力に導かれ、一人の娘を育てることになる導入部からスタート。ここで4つの「オーラ」を選択することで、娘の初期能力ボーナスを得られます。その後はシリーズお馴染みの執事キューブの指示に従って名前や誕生日などを入力していきます。また、今作では父親と母親を選択可能です。

ゲームは毎月のスケジュールを決めながら進行していく方式で、学習・アルバイト・休憩・探検のタブから3つまで設定可能です。娘は選ばれたアクションに応じたステータスや属性が伸びていきます。ただし、資金やコンディションの数値が低い場合は受けられない行動もあるので、アルバイトや休憩を選んでしっかり管理していきましょう。

毎月のスケジュール開始前は、町で服や道具などの買い物をしたり、魔王城で働く人にあって会話をすることもできます。魔王城には門番や庭師などの人々がいて、礼儀などの条件を満たすことで会話できるようになると娘の各種評価がアップしていきます。どんな状態でも優しく接してくれる門番さんが優しい。

学習やアルバイトを繰り返していくことでランクがアップし、成功率などが変化していきます。また、ときにイベントが発生し、提示される「他の学習をこなすこと」などの条件をクリアすることでボーナスを獲得できます。学習メインで育成していくと資金は非常に厳しいので、ボーナスもある程度狙っていきましょう。

友人との出会いも。
今回うちの名前はMikanに決定。ちなみに日本語入力もできますね。

コンディション回復用の休憩は、家で休ませるだけでなく、町でリフレッシュしたり、一家でバカンスに出かけるという選択肢もあります。リフレッシュやバカンスはお金がかかりますが効果も大きく、特にバカンスでは季節ごとのイベントCGが用意されているのが嬉しいところです。ああ、うちの娘は世界一かわいい。

可愛い子には冒険をさせよ!

スケジュールの中の探検は、娘を危険な魔物達の棲まうエリアを冒険させるという内容。下準備としては基礎能力を上げるだけでなく、町で武器や鎧を買い与えて置くことも重要です。探検画面は開始前に専用の冒険エリアで会話や買い物も可能で、ここでイベントが発生することもあります。

探検パートはRPGで、娘を操作しながら10日間の期間中にエリアを探索していきます。道中はモンスターとランダムエンカウントすることもあり、ここで戦闘や逃走だけでなく、上手く会話すれば安全に戦闘を回避できます。戦闘はコマンド選択のターン制で、通常攻撃やカウンターのほか、必殺技なども使用可能です。

各エリアにはいくつかの宝箱や発見物が隠されています。マップの一部エリアは、特定のアイテムが無ければ通れない場所もあります。モンスターと会話できればお金を稼げるなどの利点もあり、NPCキャラクターとのイベントで訪れることもあるので、お金に余裕があるときは最低限の装備を揃えておきましょう。

ただし探索は実行するとコンディションが600減少(娘の最大コンディションは1000)するという大きな負担も。本作は序盤からかなりお金のやりくりが厳しくなることも多く、アルバイトの回数を増やせないことで育成が大変になる可能性もあります。

娘とともに季節を感じていきたい

Steam早期アクセス版では、プレイヤーは娘を4年間育成できます。魔界の1年のスケジュールも12ヶ月で、夏や冬などの季節も存在しています。寒暖の差がある時期の開始には、娘の衣装を夏服や冬服に変えられるのも嬉しいですね。もちろん、入手したドレスなどの特別な衣装に着せ替えることもできます。

魔界での楽しみのひとつに、秋に開催される「収穫祭」があります。このイベントでは剣術や料理、芸術など各分野に秀でた参加者による大会が実施され、入賞者には賞金や副賞が用意されています。現在のビルドでは残念ながら「料理大会」だけしか実装されていませんが、ミニゲームや完成した料理のイラストなども楽しめます。

見てくれようちの娘の成長っぷり!!

そして、なによりも大切なのが娘の誕生日です。誕生日はキューブがしっかりと準備してくれ、毎年の特別なディフォルメキャライラストも閲覧できます。もちろんプレイヤーの誕生日になれば娘がお祝いしてくれます。最初の年(10歳)にプレゼントしてくれた似顔絵が可愛かったなあ……俺ツノ生えてたんだなあ、魔界だもんなあ……。

娘は日々のステータスアップや友人との交流を通じてどんどん成長していきます。毎月のはじめにはプレイヤーが娘と話せるタイミングがあり、前の月で体験した仕事や探検について教えてくれることも。ちゃんと毎月話しかけていることで、お父さん(お母さん)大好き感を出してくるのはいいですね。本当にいいですね。

毎年の成長が嬉しい。嬉しい。

成長した娘の将来は?引き継ぎ要素も

4年間の育成を終了したら、いよいよ感動のエンディングです。早期アクセス版では、娘がそれまでに体験したコマンドや能力に応じて20種類のエンディングが用意され、どんな仕事についたのか、そして誰と結ばれたのかなどが表示されます。そしてもちろん、エンディングでは娘からプレイヤーにあてた手紙が用意されています。

筆者の初回プレイで娘は、感受性豊かな生まれでスタートした中で植物園で個性を伸ばしていきました。道中2人の友人とも仲良くなり、舞踏を嗜んだことで体力も多かった娘は、ときに探索にも出かけ、友人の1人である森の護り手の少女・クリビアとの秘密を作ったり、すくすくと育っていきました。

ゲーム内ではたまに占い師が登場し、娘の将来を占ってくれます。占いでは、最初はダンサーになることを予言されたり、突然無職になると宣言されたり、それだけで親としてはドキドキしましたが、最後までアルバイトする回数が多かった植物園の縁もあってか、園芸療法士に就職。そして出会った一般人と結婚し、幸せな生活を送ったようです。

ああん!?

エンディング後はプレイに応じた「運命カード」を入手できます。カードによって行動の成功率アップといった補助効果もあり、次回プレイを大幅にサポートしてくれます。エンディングでのイラストも綺麗ですし、その印象的なカットをカードにしてくれるのも嬉しいですね!

現在はまだ4年間のプレイのみで、友人キャラや行ける場所が少なかったり、専用グラフィックが用意されていないなど、制限も多めです。決してゲームとしての最高のポテンシャルを発揮していない状態なのですが、それでもなお“うちの娘が世界一かわいい!!!!”という部分は間違いなく、十分すぎるほど味わえます。


米子ガイナックスから許諾を受け、およそ18年ぶりに登場した新作『プリンセスメーカー : 予言の子供たち』は、一度はナンバリングの主役になれなかった「カレン」の起用などを含め、歴代の『プリンセスメーカー』をしっかり味わえるような雰囲気に満ちています。育成のわかりやすさや豊富なエンディング、なにより娘の可愛さを引き立てる各種要素にこだわりを感じます。

お金やコンディションなどの管理はあるものの、育成コマンドで能力がマイナスになることもなく、気軽に娘の長所を伸ばしやすいので遊びやすさも抜群。各種動作が軽いだけでなく、コマンド実行中に倍速機能もあるので、テンポの良い育成を楽しめるのはエンディング数が多い本作では非常にありがたいところです。

バカンスCGはどんどん回収したい。

早期アクセス開始直後の現時点のバージョンでも、育成や娘の最高に可愛い一面などゲームの大切な要素はしっかり堪能できます。ただ少し日本語翻訳に違和感もあるので、今後のアップデートでコンテンツが増えるだけでなく、こういった部分も改善されることを望みます。娘育成シミュレーションとして、この先が楽しみな作品です!

ライター:Mr.Katoh,編集:Akira Horie》

ライター/酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

Akira Horie

編集/n/a Akira Horie

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