気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Hammer & Ravens開発、PC向けに9月17日にリリースされたビール醸造経営シミュレーション『Ale Abbey - Monastery Brewery Tycoon』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、修道院を経営しつつ、ビールも醸造する経営シミュレーション。修道院にはオフィスや居住区、図書館や醸造所などさまざまなスペースを建設していき、地下には醸造酒の冷蔵保管スペースを配置できます。修道院で働く修道士たちを満足させるだけでなく、美味しいエールを安定して供給するために、近隣の住民や領主と友好を深めたり、盗賊を阻止する必要などもあります。記事執筆時点では日本語未対応。
『Ale Abbey - Monastery Brewery Tycoon』は、1,700円(9月29日までは35%オフの1,105円)で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Emilianoこんにちは、私の名前はEmilianoです。Hammer&Ravensのオーナー兼ゲームデザイナーをしています。イタリアで生まれ、その後ヨーロッパの各国で暮らしてきました。子供の頃からビデオゲームをプレイして育ち、特にタイクーン系やストラテジーゲーム、ポイント&クリック型アドベンチャーが大好きでした。最近のゲームも大好きではありますが、やはり『モンキー・アイランド』『テーマパーク』『Warcraft』『Civilization』などをプレイして育ちましたので、これらのゲームには特に思い出が詰まっていますね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Emiliano本作は、リラックスして楽しめるタイクーンゲームで、あまり難しすぎるものではなく、エール醸造の技術や、中世の修道院におけるエール醸造の歴史を、ある程度リアルに体験できる内容になっています。本作の中で一番楽しい部分は、様々な作業や販売に合わせてレシピを作り、最適化していくことだと思います。私自身がビールソムリエでありホームブルワーでもあるので、この情熱とタイクーンゲームへの情熱を組み合わせることは、とても自然な流れでした。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Emiliano特定のゲームから直接インスピレーションを受けたわけではありませんが、ここ数年で多くのタイクーンゲームやマネジメントゲームをプレイしてきたので、それらが少しずつ影響を与えています。例えば、『Graveyard Keeper』や『News Tower』、『This War of Mine』や『Fallout Shelter』、『Potion Craft: Alchemist Simulator』や『Basement』など、数えきれないほどのゲームから小さなアイデアを頂戴したり、興味深いインスピレーションを受けたりしています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Emiliano本プロジェクトの初期段階で、ゲーム音楽を担当してくれるミュージシャンを決めていたとき、ほとんど偶然のように私たちはクリント・バジャキアンに連絡を取ることにしました。彼は『モンキー・アイランド』や『Indiana Jones and the Fate of Atlantis』、『デイ・オブ・ザ・テンタクル』など多くのルーカスアーツ作品、さらには『ゴッド・オブ・ウォー』や『アンチャーテッド』といったソニーのゲームでも活躍した伝説的な人物です。すると、彼が過去に自家製ビールを作っていたことが分かり、このアイデアをとても気に入ってくれて、すぐに「やります」と返事をしてくれたのです。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Emilianoプレイヤーの大多数が本当に本作を気に入ってくれました。私たちはプレイヤーたちがゲーム内から直接レポートやフィードバックを送れるようにしており、そのツールを通じて4,000件以上のメッセージを受け取っています。そのほとんどが「このゲーム大好きです」という言葉で始まったり終わったりしていました。とても満足感があり、チームの士気を大きく高める助けにもなりました!
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Emiliano私たちは6か月間の早期アクセスを行い、その間にプレイヤーからのフィードバックをもとに多くのアップデートを実施しました。これにより、UXやゲームバランスが大幅に改善され、さらにいくつかの新機能も追加されました。現在はリリース後の段階で、今後どれだけゲームに手を加えられるかはパブリッシャーの判断次第となります。私たち自身のものだけでなく、プレイヤーの皆さんからもたくさんのアイデアが来ているので、どうなるか楽しみにしています!
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Emiliano対応言語についてもパブリッシャーの判断に依存しています。個人的には日本語とポルトガル語を追加したいと思っていますが、これまでのところ、パブリッシャーを説得して費用を出してもらえるほどのリクエストは来ていません。もしパブリッシャーが許可してくれるなら、有志翻訳についてもぜひ歓迎したいと考えています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Emiliano本作の配信や収益化はまったく問題ありません。インディーゲームの成功は、主にクリエイターたちによる動画や配信によって支えられているため、私たちも全面的に歓迎です。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Emiliano私たちは日本が大好きです。そして、中世ヨーロッパの醸造文化の一端を、皮肉っぽく、かつ楽しく描いたこのゲームが日本で遊ばれる、というアイデアも大好きです。日本のプレイヤーの皆さんに、このコンセプトを楽しんでもらい、中世の修道士たちが新しいビールを発見したときのような感覚を少しでも味わってもらえたら嬉しいです。世界中で最も愛される飲み物の一つの基礎を作った瞬間でもありますからね。
ちなみに、私たち開発チームの一人が最近日本を旅しており、素晴らしい日本のクラフトビールを味わったそうです。遠く離れているのに、不思議と繋がっている感じがしますね!さらに、私たちのアートスタイルの根底にあるインスピレーションは、アートディレクターが宮崎駿のビジュアルスタイルから受けたものです!皆さんに本作を楽しんでもらえることを願っています!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








