気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、MediaTale開発、PC向けに10月25日にリリースされた協力ホラーアドベンチャー『Midnight Heist』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、最大4人プレイが可能な、夜間の強盗をテーマとした協力ホラーアドベンチャー。経験の浅いハッカーでありながら有名組織の「仕事」を請け負うことになったプレイヤーは、深夜のオフィスビルへと繰り出し、企業のクライアントデータや書類などの重要情報を盗み出すことになります。記事執筆時点では日本語未対応。
『Midnight Heist』は、1,200円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Dan私はMediaTaleの開発者2人のうちの1人、Dan Greenです。ゲームは何でも(本当に何でも)プレイしますが、特に『Path of Exile』のようなアクションRPGや『Clair Obscur: Expedition 33』のようなRPGに強く惹かれますね。また、『Detroit: Become Human』や『HEAVY RAIN 心の軋むとき』のような、物語に重点を置いたゲームの大ファンでもあります。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Dan『Midnight Heist』は、従来の「ゴーストハンター系ゲーム」とはまったく異なるアプローチを取っています。本作では幽霊の正体を特定する必要はなく、ランダムに生成される一連のタスクをこなして、「強盗」を成功させることが目的です。しかし、不気味な存在がそれを阻止しようとしてきます。
『Midnight Heist』のもう一つの大きな特徴は、そのストーリー性です。他の協力型ホラーゲームにはほとんどストーリーがなく、あっても簡単な背景設定程度です。しかし『Midnight Heist』には「オペレーション」と呼ばれる2つのストーリーが存在し、プレイしながらミッションを進めることができます。これらのミッションには映像や音声があり、プレイヤーはMidnight Cityの世界に深く没入することができます。
さらに、私たちは「ブラックマーケット・ミッション」も誇りに思っています。これはランダムに適用される特殊なルールで、プレイするたびに「強盗」をまったく異なる体験にしてくれるのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Dan実は私たちも、2023年の協力型ホラーゲームのブームに乗り、よく知られた作品(特に大きな影響を受けた『Phasmophobia』など)に近いものを作りたいと考えました。しかし、私たちは常に「ただ似ているだけではなく、何か特別なもの」をゲームに取り入れることを大切にしています。
私たちの最大の強みのひとつは、物語性と独自のゲーム性の組み合わせです。そしてそれこそが、 『Midnight Heist』に込められたものなのです。それまで私たちは、シングルプレイヤーのホラーストーリーゲームしか作ったことがなく、協力プレイの経験はありませんでした。だからこそ、「一緒に遊べる何かを作りたい」という気持ちはとても強く、それが『Midnight Heist』誕生のきっかけになったのです。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Dan開発中に一番印象に残っている出来事…そうですね、間違いなくこれです!すべては「スレンダーマンみたいなやつを協力プレイで作るなんて、そんなに難しくないでしょ?」と言う一言から始まりました。それから2年後、ようやく『Midnight Heist』として「完成」したのです。
私たちはいつも、必要な作業量を甘く見積もっては、後になって笑ってしまいます(片目には涙、片目には笑みを浮かべながら、ですが)。毎回、ものすごく野心的な目標からスタートして、数年後に振り返って「ああ、本当に大きく成長したな」と思うのです。しかし、おそらくそれこそが私たちらしさなのだと思います。どんなに大変でも、私たちは始めたプロジェクトを必ず最後までやり遂げる…それが私たち、MediaTaleなのです。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Dan私たちは常に、コミュニティからのフィードバックや意見をとても大切にしてきました。Discordで一緒にアイデアを出し合い、たくさんのクールなものが生まれました。例えば、「プレイヤーが隠れられるロッカーが敵によって破壊されるようにする」と言うアイデアも、コミュニティとのやり取りから生まれたものです。
もしコミュニティがなかったら、私たちは今この場所にいないでしょう。また、コミュニケーションは常にオープンかつ透明性を確保し、今何が起きているのか、私たちが何に取り組んでいるのか、コミュニティがいつでも把握できるようにしてきました。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Dan『Midnight Heist』のリリースは、プレイヤー数の記録を更新したにも関わらず、実のところあまり上手くいきませんでした。と言うのも、開発初期の頃にあったような宣伝力や注目度が、今は十分にないからです。
しかし、私たちは開発を止めるつもりはありません。すでにクリスマスイベントの計画も進んでいますし、まだ大きな新要素もいくつか控えています。ただ、小さなインディーチームとして生き残るためには、今後、財政面での立て直しが必要だと感じています。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Dan日本語翻訳はぜひ導入したいと考えています。特に、新プロジェクト(極秘)は日本を舞台にしており、日本語の声優さんも起用予定です。そのため、『Midnight Heist』も必ず日本語に翻訳します。
また、将来的には他言語対応や、プレイヤー体験を向上させる便利機能の追加も予定しています。最高のゲーム体験を提供できるよう、今後も継続的に改善に取り組んでいきます。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Dan誰でも、どこででも、どれだけでも、自由にコンテンツを作成していただいて構いません。私たちは完全な自由を保証しており、プレイヤーの皆さんが作るあらゆるコンテンツを楽しみにしています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
DanGame*Sparkの読者の皆さん、本インタビューをお読みいただきありがとうございます。機会があればぜひMidnight Cityを訪れてみてください。ただし…捕まらないように気をつけて!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








