昨年リリースされ、たちまちSteamレビューで「圧倒的に好評」を得た『Öoo』や『Blue Prince』、「ゴールデンジョイスティックアワード(Golden Joystick Awards)」などで複数のノミネートと受賞をし、各メディアからも高い評価を得ている『Outer Wilds』など、勢いを増している「パズル・謎解き」ゲーム。
ですが、「面白そうだけど、パズルとか謎解きってどうしても苦手で……」と思っている方もいるのではないでしょうか。筆者もそのうちの1人です。

今まで謎解きやパズルを上手く解けた事がなく、どうしても「別の世界の話だな」という意識がありました。しかし、「自分も話題のパズル・謎解きゲームをプレイして何が凄いのか知りたい……」という好奇心も。
そこで、今回はパズル・謎解きゲームが好きなライターのさかな_さんをお呼びして、「謎解き・パズルゲームの何が魅力なのか」と「初心者へおすすめのゲームや、プレイする時のコツ」についてたっぷり聞きました!
▽参加者プロフィール
もぐ水:アクション・シューター・ADV、最近はホラーも好き。これらのジャンルに登場する謎解き・パズルが全然解けない。『Portal』の事は好きだけど、自力で解いてクリアしてない事に若干の罪悪感を抱き続けている。
さかな_:パズル・ローグライクなど時間が溶けるゲームが好き。最近は知識アンロック系を探し求めてSteamを徘徊中。好きなパズル・謎解きゲームは『Grunn』。
みお:Game*Spark 共同編集長。パズルはどっぷりではないが、そこそこ好きというほどよい距離感。一番凄い謎解き・パズルゲームは『Outer Wilds』。
「パズル・謎解き」のどんなところが難しい?
もぐ水:今回は「パズル・謎解き苦手勢が、パズル・謎解きゲーム好きに魅力とコツを伝授してもらう会」ということで、よろしくお願いします。
さかな_:よろしくお願いします。僕はパズルと謎解きゲームがかなり好きで、リアル脱出ゲームにも行ってるんですけど、逆にどういうところが難しいというか、触れない理由なのかなって聞きたくて。
もぐ水:どういうところ……。いや、もうパズルや謎解きが出てくると厳しいですね。
さかな_:そんなになんですね。
もぐ水:自分はアドベンチャーゲームとか、最近だとホラーゲームを遊ぶんですけど、この2つってよく謎解きが出てくるじゃないですか。
さかな_:多いですね。
もぐ水:そうなると困る事が多いんですよね。絶対に出ないでほしい、とまではいかないんですけど、解けなくて結局攻略を見てしまうことばかりだな、と思うことが多くて。
さかな_:なるほど。最近遊んだアドベンチャーとかホラーで、パズルや謎解きが出てきたタイトルって何かあります?
もぐ水:最近だと『パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語』の終盤がかなり難しかったです。でも『パラノマサイト』はどちらかというと、パズルというよりは推理って感じかな……。終盤は完全に謎解きでしたが。

さかな_:でもまあ、推理も広い意味で言えばパズルかなと。
もぐ水:確かにそうですね。ただミステリーもののアドベンチャーゲームで推理が上手く出来ない分には「まあ、しょうがないな」と思うんですけど、例えばその中で別の要素として謎解きが出てきて、そこで詰まると「うわーっ、助けて!!」って思っちゃうんですね。
さかな_:なるほど。これ、僕が言い始めた話じゃなくて、ライターのダ・ヴィンチ・恐山さんっていう方が話してた事なんですが「パズルってヒント見るのは悪じゃない」んですよ。
特にリアル脱出ゲームとか、パズルメインのゲームの場合だと、最後に「なるほど、こういうことだったのか」っていうのを見せたくて制作者も作っているはずだから、そこに至るまではヒントを見てもいい。パズルメインのゲームと、アドベンチャーやホラーの道中に出てくるパズルだと、扱いが違う感じはあるんですけどね。
もぐ水:確かに。パズルメインじゃないゲームでパズルが出てきた時の苦手意識から「もうパズル無理なのかな」と思って、全然遊んでこなかったです。『Portal』とかもプレイしたんですが、結局自力で解けませんでした。『Portal 2』の協力プレイでは、途中からパズルは一緒にプレイしたフレンドに任せていましたし。
さかな_:あれ難しいですもんね、わかります。

「パズル・謎解き」ゲームの良さって?
もぐ水:さかな_さん的には、パズルとか謎解きゲームの良さってどういうところにあるんですか?
さかな_:そうですね、割と定石が分かっていれば解けるものが多いと僕は思ってて。ある程度その型っていうか、よく出てくる形式みたいなのは絞られるんですよ。分かりやすく言うと、迷路とか、スライドパズルとか……。
もぐ水:「嫌だ、助けて!!」ってなるやつだ。
さかな_:あと、押したら真ん中の色と周りの色が同時に変わるパズルとかあるじゃないですか。
もぐ水:苦しくなってきました。
さかな_:(笑)。ああいうの、ある程度解き方があるので、それを知っているか否かってのはあると思います。
もぐ水:確かに知らないですね。スライドパズルとかも、確か『バイオハザード4』で出てくるんですが、できるまで適当に動かし続けて終わらせる感じでした。
さかな_:その気持ち分かります。ただ最近のパズルゲームって、それがある前提で作られているので、より面白くなってるんですよ。ただ腕を動かすだけで解けるとかじゃなくて。
迷路にしても、一度普通に解いたうえで経路にあるキーワードから追加の謎解きが要求されたり、スライドパズルもその後のパズルに対するヒント的な扱いになっている作品もあります。それこそ、リアル脱出ゲームなんかでよくある手法で、まだゲームにまで降りてくるとなると珍しいんですが。

さっき言ってたアドベンチャーやホラーゲームに出てくるパズルっていうのは、そのパズルメインで作られているわけではなかったりするので、シンプルめなものが多かったりするんです。ただその解き方を知ってるかどうか、みたいな所が面倒くさいというか、苦手意識を持つところだと思うんですよ。
もぐ水:なるほど。その解き方を知ってるかどうか、という話を聞いて数学っぽいなと思いました。自分は数学もダメだったんですが……。
さかな_:わかります、僕も数学ダメなんで。ただ僕もアドベンチャーゲームとかホラーゲームやるんですけど、そっち系のパズルってそんなに好きじゃなくて。なのでどちらかというと、手を動かしたらとりあえず解けるパズルじゃなくて、ひらめきで解けるタイプのパズルを今まで触っていないのかなという印象を受けました。
もぐ水:パズルや謎解きジャンル自体あまり触っていないので、そうかもしれないですね。ただ、例えばなんですけど、ある一人の人が嘘をついてます。みたいなやつも全然解けないですし、謎解きがメインの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』も一人では解けず、ネットを見てしまいました。
さかな_:論理パズルと『ブレワイ』もか……なるほど、難しいな……!
もぐ水:これで「パズル・謎解き」苦手具合の手ごわさを感じていただけたかと思うのですが(笑)。さかな_さん的に、パズルが楽しめるようになるとどういう良い所があると思いますか?
さかな_:クリアした時の達成感は他のゲームには代えられないぐらい面白いところがあると思います。散々頭を悩ませて、クリアしたぞ!という体験は、難しいアスレチックのあるゲームをクリアした時の面白さがあるのかなと。
もぐ水:そうですよね、できれば絶対気持ち良いんだろうなと思ってます。
さかな_:実際におすすめできそうな作品をいくつか持ってきているので、そちらを紹介していこうかなと。
おすすめの「パズル・謎解き」ゲームと、ジャンルの振れ幅
さかな_:『Superliminal』というゲームがあるんですが、これもパズルの中の1種です。それこそひらめき型のパズルに近いのかな。
こちらの映像を見て分かる通り、ものの見方を変えるとか、別の視点から見て解いていきます。解き方の知識を要求しない上に、自分で考えるというよりは手を動かしていたら「あ、これそういうことなんだ」と気付く面白さがあるのかなと思っています。
あと別のやつだと、『Outer Wilds』ですかね。

もぐ水:有名なやつですよね。気になってましたが、なかなか手を出せず……。
さかな_:これもパズルというか、ガチガチに謎解きに近いゲームなんですけど、「分からないが分かる」に変わっていく面白さがあって、これはパズルの根幹に近いんじゃないかなって。
僕の持論なんですけど、前提条件が必要なパズルってあんまり好きじゃないんですよ。
もぐ水:前提条件というと、例えばどんな感じですか?
さかな_:パズル界隈のあるあるなんですけど「26」っていう数字が出てきたら、それは基本的にアルファベットなんですよ。アルファベットって26文字なので。だから26分の何とか出てきたら、じゃあこれは多分アルファベットを使うんだなって考えるとか。他にもトランプのスート(トランプのカードに書かれたマークのこと)が1個13なので、2スートで26とか。そういう知ってれば解けるけど、知らなかったらその発想にまず至らないよね、みたいなパズルってけっこう多い。
もぐ水:確かに、解けなくて攻略見たら「そんなの知らないから解けるわけないし」って思った事があった気がします。
さかな_:そういうのじゃなくて、全部ゲーム内で得られる知識で完結するっていう意味では、『Outer Wilds』みたいなゲームは触りやすいと思います。その分、他のパズルで培った知識が使えるわけではないので難しい所はあるんですが。ただ、逆に言えばパズル知識がないのであれば『Outer Wilds』を素で楽しめるんじゃないかな。こういうゲームは「知識アンロック系」と言われてます。
もぐ水:最近聞く名前ですね。
さかな_:それ系統だと、『Öoo』とかもかなり良かったです。あと『Leap Year』も。このゲームは、身長2つ分の高さから落ちたら死んでしまう、脆い主人公が世界中に散らばったカレンダーを集めるために冒険するという話なんです。刺さるかどうかは約束できませんが、すごく面白かった。


あとはガチガチにパズルっていうと『HER TREES : THE PUZZLE HOUSE』ですかね。これもまさにひらめきパズルで、最近熱いシリーズのやつです。この右側にある9個のアルファベットを指定された順番に押すことでクリアになるんですが、そのヒントが左側にある絵に隠されてるよ。みたいなゲームなんですが、全部ひらめきなんですね。

例えばこの家のやつだったら、この家をどうにか組み合わせたら3個くらいのアルファベットが出てきて、それを順番に押すとクリアできるようになってます。
もぐ水:聞いてるだけでかなりやばそうな感じがします。
さかな_:(笑)。もぐ水さんはパズルとか謎解きって、時間がかかるところが嫌だったりします?話を聞いてると、頭を使うのが嫌っていうよりは、多分1個に詰まり続けるのが嫌なんじゃないかなって僕は思うんです。
もぐ水:そうだと思います。変な所で詰まって、それで動けなくなって、もう分かんないからいいやって嫌になってきたところがあります。それがアドベンチャーゲームだと話の続きが読めなくなってしまうので「なんでここで止まらなきゃいけないんだろう」って思ってしまう。
さかな_:わかります。僕が言うのもあれなんですけど、自分もホラーゲームのその時間めっちゃ嫌いなんですよ。ホラーゲームの謎解きって作業になりがちじゃないですか、でもパズルのみのゲームだったらそれを楽しみに行っている所があって。
もぐ水:要するにアクションゲームのボス戦で詰まるのと一緒ってことですかね。別にボス戦で詰まる事自体は、ボスにもよりますが嫌なわけじゃないですし。このボスで詰まるのは楽しかったけどこのボスは嫌だった、みたいな感じでパズルにも楽しい詰まりと楽しくない詰まりがあるのかもしれませんね。
さかな_:あります!それこそさっき言った通り、手を動かしていれば解けるタイプのパズルが僕は苦手なタイプで、ひらめきで「こういうことか!」と思えるパズルが好きなんです。
もぐ水:なるほど、『バイオハザード』シリーズに出てくるメモリを合わせるパズルとかですかね。出来ない側からすると、逆に動かしていればいつかは終わるので助かる面もあるのですが(笑)。

さかな_:ヒントを見るのって悪くないと思うんで、そういう意味だとヒントが内蔵されているゲームのほうが触れやすい可能性があります。
もぐ水:だいたいパズルがメインではないゲームに出てくるパズルって、ヒントをくれなかったり、ヒントにアクセスしづらくて困ることがありますもんね。
さかな_:分かります。それだと軽めなんですけど『A Little to the Left』というゲームがあります。

これがバンって出てきて、こちらを気持ちいい形に並べ替えてください。みたいな感じの問題なんですよ。だから、解法が1つではないパズルが特徴的で、しかもヒントにもアクセスしやすい。悩んでいてもとりあえず手を動かしたら1つは解法に近づきやすいので、その点でもおすすめできるのかなと。ただ、アクション性とかは少ないので、好みかどうかは分からないんですが。
もぐ水:なるほど。色合いの雰囲気とかも可愛い感じですね。
さかな_:パズルの良さか……。言語化が難しくて悩んでます。今の状況のほうがよっぽどパズルですよ(笑)。
もぐ水:確かに、かなり難しいパズルですね(笑)。
さかな_:パズルメインのゲームは『Portal』以外にも触れてはいるんですか?
もぐ水:『Portal』以外だと『Viewfinder』くらいですかね……。こちらも、最後まで自力では解けませんでした。

さかな_:その辺りも多分ジャンルとしては「アクションパズル」に分類されると思うんですけど、平面系はやられないんですかね?
もぐ水:平面系も気になりはするんですけど「できないだろうな」という意識が強く、買っても遊ぶまではいってないものが多いです。
さかな_:それはもったいないですよ!全てのものに言えることではあるんですが、パズルが上手くなる一番のコツって、数こなすことなんですよ。
もぐ水:そうですよね。あと、今思い出したんですが、パズルの中でも唯一水道管パズルは好きです。あれもまあ、言ってしまえば動かしていればできるパズルかもしれないんですが。


さかな_:多分それが好きなのって、何をするかが分かりやすいからだと思います。もぐ水さんはそういう達成度が目に見えるパズルのほうが好みなのかな。
もぐ水:確かに。嫌だと思った時って、今どこにいるか分からなくなって、どこで詰まっているのかも分からないから、もう対処のしようがない。と感じた時だったかもしれないです。
さかな_:現在地点と道筋が分かりやすいパズルか……ちょっと考えてみますね。ちなみに、この『モザ・リナ【Mosa Lina】』は解法がないパズルです。

もぐ水:解法がないパズルってなんですか?
さかな_:作者自身もどう解けるかが分かっていないパズルですね。簡単に説明すると、この舞台から木の実を回収してポータルに戻るのがクリア条件なんですけど、リトライをする度に使えるアイテムが3種類の中からランダムで配られるんですよ。矢を使ったり、キノコを使ったり……このように3つを組み合わせてクリアできるかなというゲームなんですが、死んだらランダムにアイテムが変わるので、毎回解法も変わると。面白いんですが、多分どこにいるかがわかりやすいパズルではないと思うので、もぐ水さんにはあまり向かないかもしれません。
もぐ水:でも、解法が見えないパズルにも良さはあるんですよね。
さかな_:あります。試行錯誤をしてて突然降ってくるというか、感覚的な表現になるんですが、クリアすると視界が広がる感じがするんですよ。その楽しさゆえに好きな人はやっているのかな、という印象がありますね。
もぐ水:ちょっと違うかもしれないんですが、『モザ・リナ』の設計思想としては、いわゆるパズルのローグライクみたいな感じなんですかね。
さかな_:そうですね、ローグライクも見方によってはパズルですから。
パズルをしながら、海外のことわざも学べちゃう
もぐ水:みおさんもパズル好きだと思うんですけど、どういうところが好きなんですか?
みお:私は好きなパズルがけっこう限られてて、すでに提示されている情報を基に論理的に考えるものが一番好きなんですよね。だから一番好きなパズルは『ピクロス』なんですよ。もう完全に推測するための情報が出てて、ルールを指差し確認しながら埋めていくっていう。
さかな_:上下に数字がヒントとして出てるやつですよね。
みお:その中で1個『Proverbs』っていうゲームがおすすめです。ピクロスチックなお絵かきパズルなんですけど、盤面を埋めていくことで「ネーデルランドの諺」っていう絵画が見えてきて。しかもオランダのことわざもどんどん学べるっていう。

これを遊んで初めて気付いたんですけど、海外のことわざってめっちゃ面白いんですよ。馬鹿らしいのがたくさんあったりして、ことわざの面白さも味わえる。日本のことわざにも通じるものもあって、例えばこれとか。

「豚にバラを投げる」価値のないものに努力を無駄にする、とか。こういうちょっと笑える言葉があります。
さかな_:(笑)。同じ開発元のゲーム遊んだことあるんですけど、面白いですよね。その年にあった事を振り返るやつとか。
もぐ水:色々あるんですね。ゲーム画面は『マインスイーパー』みたいな見た目だ。
みお:そうですね、『マインスイーパー』と『ピクロス』を組み合わせたような感じのゲームになっています。
もぐ水:なるほど。ちなみにどちらも触った事はありますが、ルールが理解できなくて、そのまま投げて終わってます(笑)。『マインスイーパー』とかって多分、小学生ぐらいの時にパソコンルームで遊ぶと思うんですけど、最初開いた時にルールが書いてないんで、適当に押したらいきなり終わって「なにこれ」って思ってから遊んでない。
みお:意外と私も『マインスイーパー』を3年ぐらい前まであんまりやったことなくて。なんかよくわからない数字が並んでるゲームだなと思ってたんだけど、やってみると「ちゃんとロジックパズルだ」ってなるんですよね。
チャートをちゃーんと考えよう
さかな_:ループもので「死に戻り」ってあるじゃないですか、ああいう系をやっぱり僕はおすすめしたくて。最初から全てにアクセスできるし、本当に勘のいい人なら1周でクリアできるんですけど、まあ普通の人間にはそんなこと不可能なわけで。なので、何回も周回することによってだんだん行ける場所やアイテムの入手方法を集めるっていう。
もぐ水:その話を聞いてて思ったんですが、パズルゲームではないんですけど『Her Story』っていうアドベンチャーゲームがあって、それも作中で示される情報から答えを探って見つけていくものなので、形は近いのかなと。

さかな_:自分はまだプレイしてないんですが、似てる気はします。
もぐ水:『Her Story』で「あ、そういうことか」と話が繋がるのは面白いなと感じましたね。
さかな_:それが面白いと感じられるなら、多分パズル適性はあります!
もぐ水:適性はあるけど、今まで全て解けずぶん投げてきてしまったんですね……。
さかな_:今回のこの記事を通して僕が言いたいことが2つだけあるんですけど、「ヒントはガンガン見てもいい」と「メモをすると解きやすい」です。これはまあ、当たり前なんですけど。
もぐ水:面倒臭がらないでメモを取りなさい、ということですね。
さかな_:そうです。あとおすすめしたいのが『Grunn』というゲームです。ある日庭師として雇われたんですが、仕事をしようと思ったら仕事道具もないし家主もいないし、どうしようと街中を探し回って、ループする日をクリアしていくゲームなんですけど、このゲームの面白い所は「自分でチャートを考える必要がある」んですよ。

周回して、いろんなアイテムの入手方法とかを断片的に集めていって、死に戻り系のゲームではありがちなんですが、最後に一周で全部取らないといけないんですよ。死に戻りを何回もして、情報を集めていって、クリアのためにはこのループで全部集めて全部やるぞっていうループが最終的に必要になるんです。
それを全部メモで取って、自分でチャートを組んで、じゃあそのチャートで動いてみようってやってみたら、「ここで時間的に間に合わないものがあるぞ」とか「こっちを先にやらないとこれが取れないぞ」とかそういうのがだんだん出てくる。試行錯誤を繰り返しながらクリアを目指す面白さがあるんです。
もぐ水:なるほど『DEATHLOOP』みたいな感じなんですかね。あれも考え方的にはパズルの1種だったんですね。アクション性が強いので、パズルだと思っていませんでした。

さかな_:あれもガチガチにパズルですよ!逆に僕はアクション要素強すぎて、途中で頓挫してるんですが……。ただ『DEATHLOOP』が楽しめたんだったら、『Grunn』や『Outer Wilds』も楽しめるんじゃないかなと思います。
もぐ水:なんというか、自分の中でパズルは平面的な印象が強かったので「こういうのもパズルって言っていいんだ」と思いました。
さかな_:そう、パズルって広いんですよ!もぐ水さんはアクションゲームが好きとおっしゃられてたので、アクションパズル系だったら横スクロールの2Dプラットフォームもあったりするんで、そこからパズルの面白さにも触れられるのかなと思います。
もぐ水:なるほど。ただ、実は横スクロールアクションは苦手な所があって……すぐ足場から落ちてしまうので(笑)。
さかな_:じゃあ、今のは聞かなかったことにしてください(笑)。
みお:でも、2Dプラットフォーマー式のパズルって、その辺苦手でもいけるようにはなってる気がします。『Leap Year』は死んでもすぐリトライできますし、『Braid』というゲームも時間を巻き戻せるので、落ちちゃってもすぐ元の状態に戻せるんですよ。

もぐ水:落ちまくる側としては、全ての2Dプラットフォームに入れて欲しくなるシステムですね。
みお:それはもうゲームじゃなくなっちゃいますよ!(笑)。
実はあのゲームも「パズル・謎解き」だった。
もぐ水:話していると、自分ではパズルや謎解きだと思っていなかったけど、そのジャンル自体には意外と触れていたんだなという事が分かりました。
さかな_:僕、パズルとはっていうのを来る前に調べてきたんですけど、それ曰く「論理的な思考、試行錯誤、知識を用いて、あらかじめ用意された問題や難題を解く娯楽の総称」だったんですね。それで、僕の好きなゲームで『PEAK』っていう山登りゲームがあるんですけど、あれも広義で見ればパズルなんですよ。

もぐ水:協力ゲームのやつですよね。
さかな_:『PEAK』も山を登るという難題に試行錯誤をして挑むパズルだ。って考えたら、パズルっていうのは間口が広いんですよ。
もぐ水:堅苦しい印象を持ちがちだけど、そうではなく。ってことですよね。
さかな_:そう、パズルは怖くないよ!友達だよ!!っていう。パズルって聞いたら、テトリスとかスライドパズルとか、そういうのを想起しがちだけど、僕が最終言いたいのは、そうじゃないんだよってところが伝わればなと。
もぐ水:すごくいい言葉ですね。色々お話聞けて楽しかったです、後日この中から気になったものを1つ選んで、実際にプレイしたらどうなるかを見ていただきます!本日はありがとうございました。
さかな_:こちらこそありがとうございました!
実際に「パズル・謎解き」ゲームをやってみよう
さかな_さんから「パズル・謎解き」ゲームの面白さと分析、そしてオススメのゲームをいくつか教えていただきましたが、その中で個人的に気になった『Leap Year』をプレイすることに。
苦手意識のある横スクロールアクションではありますが、リトライが早いと聞きましたし、ひらめき型のパズルで、どこにいるかがある程度分かりやすそう。という点から、こちらを選びました。
ここからは『Leap Year』のあからさまなネタバレは控え、ぼかして書いていますが、気になる方はご注意ください。

もぐ水:よろしくお願いします!本当に苦手な人の実力をお見せします!
さかな_:こちらこそよろしくお願いします。プレイを見守りつつ、なるべく答えを自分で導き出せるよう、たまにヒントを出していきます!
最初はその場でジャンプをしただけで死んでしまう事に慣れず、ついジャンプボタンを押してしまっていたのですが、少しずつ慎重に動くことを意識して操作できるように。ミスしやすい箇所の前にはちゃんとチェックポイントがあるうえに、リトライが早くやり直しのストレスも少ないので「試してみよう」とチャレンジしやすい作りになっています。
チュートリアルが一切ないのにも関わらず、少しずつ「これはこうなんだな」と分かっていく作りの丁寧さと、分かった時の面白さに早い段階から「楽しさ」を感じていました。

しかし、灰色の人を踏むと何かが起こる、ということまでは分かったのですが、どうすれば進めるのか分からずここで止まってしまいます。
さかな_:少しヒントを出すと、踏んだ後にジャンプができるんです。それで着地の衝撃を消すことができます。
もぐ水:そんな『アーマード・コア』の小ジャンプみたいな事やるんですかこのゲーム。
さかな_:(笑)。基本的にこのゲームは応用の繰り返しで、今まで自分が得た知識より上を求められる事ってないんです。なので、今ある手札で何ができるかっていうのを考えてみると進めやすいかもしれない。逆に、それで解けないんだったら後で取れるようになっている、と考えて違う所にいく手もある。
もぐ水:なるほど。今のところ順番通りにカレンダーを集めていますが、それにこだわらなくてもいいんですね。
その後、可愛らしい部屋で新しい“何か”がある事が分かりますが、その法則は分かりません。しかし、その“何か”を使わないと元の場所に戻れない状況になってしまいます。どうにか見つけようと何回も試しながら考えていると、また「こういうことなのでは?」という法則が見えてきます。それを使いこの状況を脱した時には確かな「達成感」がありました。

さかな_:できた!ってなったら、今ある最新の情報を思い出して、次の行き先を考えるといいんですよ。
RPGとかでも、今持っている中で一番強い武器を使うじゃないですか。それと同じで、知識を武器だと考えたら一番新しいのを使うんだろうなという推察ができるんです。
もぐ水:確かに、他のゲームも新しいアビリティが登場したらそれを使うようにできてますもんね。ところで、このゲームってマップは見れないんですかね?
さかな_:マップはないですね。
もぐ水:ないんだ……。これ、時間空けたら二度とクリアできなくなるタイプのゲームな気がします(笑)。

もぐ水:さっきから詰まりまくってますが、見てて面白いんですかね?
さかな_:面白いですよ!気付け、気付け!って念を送ってます(笑)。
みお:改めて他の人が遊んで悩んでいるのを見ると、すごくよく出来たゲームだなと思います。
もぐ水:なら良かったです(笑)。
その後もまた新しい知識を得ては応用で悩み、突破し、また新しい知識が登場し、その応用で詰まり……を繰り返し、カレンダーを集めていきます。同じ所で10分以上悩み続ける事も多くあったのですが、今までよく感じていた「先に進めなくて嫌だ」という気持ちにはならず、むしろ「なんとかして解きたい」と思えました。

さかな_:多分なんですが、もぐ水さんは思考ロックをしがちなんじゃないかなと思うんですよね。
もぐ水:そうですよね。自分でも同じ事を繰り返しているな……と分かっていながらも、それ以外の方法が思いつかなくてやり続けてしまう事が多いです。なかなか治らないな~と……。
さかな_:合ってそうだけど、頭打ちをしちゃう、って感じですよね。例えば横から当たったり、下から当たったりとか色々試してみるのもいいですし、それでも思いつかなかったらヒントや答えを見てしまうのも全然アリだと思いますよ。前も言いましたが、制作者は最後の「なるほど!」に辿り着いてほしくて作っているはずなので。
そういう意味では、こうやってパズル好きな人に見てもらいながらプレイするのも良いんじゃないかなと思います。ヒントの加減を調節してもらえますし。
もぐ水:いや、本当に助かってます。絶対一人でやってたらここまで進められてないです。

1時間40分ほどかけ、28日までのカレンダーを取得。しかし、そこからクリアまで更に1時間以上かかることに……。
ここからは『Leap Year』の大仕掛けなのであまり詳細には書きませんが、「え、どういうこと!?」という“驚き”がまだあった事へのワクワクと、「まだ能力を隠していたのか……」という良い意味での恐怖感や、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』を思い出す要素に思わずニヤニヤしていました。
しかし、28枚集めた時よりもかなり難しいぞ……!とも感じました。それこそ、一人だったら諦めていたかもしれません。ですが、あくまでも自分の力で気付けるよう、今ある知識を振り返るようなヒントをさかな_さんに出してもらっていたため、なんとかクリアまで辿り着けました。
さかな_:お疲れ様です!
もぐ水:こちらこそお付き合いいただきありがとうございます。かなり詰まり続けている姿を見せてしまいましたが……。
さかな_:それを見にきたようなものなので。でも、できたじゃないですか。
もぐ水:分かりやすいアドバイスがあったからですよ!最後はちょっと自分には難しすぎて、苦しい時間はありましたが……でもやっぱりクリアできて嬉しいですし、純粋に楽しかったです。
さかな_:それなら良かったです!失礼かもしれませんが、こちらも赤子が立つ瞬間を見守るような感動があって、面白かったです。
もぐ水:実際パズル・謎解き赤ちゃんなので、その例えは正しいです(笑)。長い時間お付き合いいただいてありがとうございました!
『Leap Year』をクリアした時の達成感には、確かに他のゲームとは違う「やりきった感」がありました。たくさん悩んだだけあって、クリアした時の嬉しさもひとしお。そして、アドバイスをもらいながらもクリアしたことによって少し「自信」がつきましたし、解けた時の嬉しさや、「やりきった感」の楽しさをまた感じたい!とも思えました。これで「気になるけど、難しそうだし……」と思っていた『Outer Wilds』もいけるのでは、とチャレンジする勇気が出てきたのも嬉しく感じます。
こちらの記事で、「パズル・謎解き」ゲームの面白さとその広さ、そしてプレイする時のコツや、筆者のように「パズル・謎解き」が苦手で自信がない方にも「これならやってみたい」というゲームが見つけられれば幸いです。パズルは怖くない!











