漫画家がゲーム制作を丸ごと担当!? 美麗イラストからプログラミングまで全部手がけた漫画家・ミキマキ先生に迫る!恋愛禁止の異色な乙女ゲー『アイダメ』誕生秘話 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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漫画家がゲーム制作を丸ごと担当!? 美麗イラストからプログラミングまで全部手がけた漫画家・ミキマキ先生に迫る!恋愛禁止の異色な乙女ゲー『アイダメ』誕生秘話

人気乙女ゲー『アイドルと〇〇しちゃダメですか?』、手掛けているのは漫画家!美麗イラストからプログラミング、音響など、全部が個人制作でこのクオリティ…!?マルチすぎる才能の漫画家・ミキマキ先生に迫る!!

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漫画家がゲーム制作を丸ごと担当!? 美麗イラストからプログラミングまで全部手がけた漫画家・ミキマキ先生に迫る!恋愛禁止の異色な乙女ゲー『アイダメ』誕生秘話
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アイドルたちから想いを寄せられ、好感度MAXのところから“フラグ回避”を繰り返す異色のラブコメADV『アイドルと〇〇しちゃダメですか?-恋愛拡張版-(以下、アイダメ)』が、Steamにて発売中。完全無料で最後まで遊べる「無料完結版」も、ノベコレにて公開されています。

本作でプレイヤーは新人アイドルグループ「♡愛恋人♡(メロんちゅ)」のマネージャーとなり、初ライブ成功のための奮闘を描いたラブコメビジュアルノベルゲームです。なんと恋愛ゲームのはずなのに、フラグを立てるとBADエンドになってしまいます。

プレイ時間は約2時間でエンディング数は全8種、さらに選択肢による分岐もあり。そして主人公以外本編フルボイスという、580円という価格帯からは考えられない豪華仕様となっています。

筆者はこれまで数々の恋愛シミュレーションゲームをプレイしてきましたが、相手の好感度を上げるのではなく、逆にフラグを折っていかなければならないなんてどういうこと!? こんな異色作、プレイするしかないじゃないですか!

その勢いのまま、開発者でイラストまで担当している漫画家・ミキマキ先生にインタビューする機会を得たので、本作に込めた思いやこだわりのほか、漫画家でありながらゲーム制作に至った理由なども聞いてみました。

初手から好感度MAX状態!異色の“恋愛禁止乙女ゲー”爆誕

物語は、主人公が初出勤中、3人のイケメンとぶつかり、その3人から一目惚れされるところから始まります。いや、展開早すぎない!?

攻略対象……ではなく、フラグ回避対象となるのは以下の3人。

神楽一颯(かぐら いっさ)/CV:吉野格さん

♡愛恋人♡(メロんちゅ)のリーダー。ラップと手拍子担当。
自己中心的で高圧的な性格の俺様系。自分の容姿には自信があるよう。

二条蘭丸(にじょう らんまる)/CV:藤江達也さん

♡愛恋人♡(メロんちゅ)のダンス担当。
口調はガサツで当たりは強いが、分かりやすい態度で簡単にデレてくる。いわゆるツンデレである。

三峠音羽(みとうげ おとは)/CV:伊能幸輝さん

♡愛恋人♡(メロんちゅ)のSNS担当。
テンション低めで、平成から令和のネットスラングで会話する不思議系。……というか、電波系というか。

そんな3人は出会った初日から“私”への好意がダダ漏れしており、隙さえあれば口説こうとしてきます。そのフラグを折りまくり、ライブを成功に導いていかなければなりません。

フラグを折る選択肢を選べたかどうかは、画面左上のメーターの上下で示してくれるのでわかりやすい! ただ、どんなにフラグを折っても、キャラクターの好感度は上がり続けるのだから不思議です……。

さらに、プロダクションの経理担当・芝浦零司(しばうら れいじ)も私に好意を見せ始めるのだから大変!! ゲームでもリアルでも恋愛に苦戦してばかりの筆者は、本作をプレイしている間だけ自己肯定感が爆上がりしていました。

そんなただの恋愛ゲームじゃなさすぎる本作を手がけた開発者で漫画家のミキマキ先生に、制作の裏側やこだわりについて話を聞いてみました!

ミキマキ先生は2人1組で活動されている双子の漫画家で、本作の開発も全て担当。漫画家らしく美麗なイラストやテキストだけでなく、プログラミングまで手掛けられています。

アンチテーゼではなく“愛”だ!ミキマキ先生が作った乙女ゲームの新しいかたち

――本日はよろしくお願いいたします。まず、漫画家でありながら、今回は自主制作でゲームまで作ってしまったミキマキ先生ですが、開発のきっかけや、至った経緯などをお聞きできますか?

ミキマキ先生:ミキマキです。経緯というか、理由を一言でまとめてしまうと、“自身の作品や活動を広めるため”ですね。もともとは、当時のTwitter(現X)で漫画を発信していたんです。

既に漫画家がSNSで作品を発表するという流れができていたので、それに乗っかり継続的に投稿していたのですが、「今のSNSだけに依存するのは少し不安だよね」という話に2人でなり、YouTubeやTikTok、Instagramでショート動画の発信も始めることにしました。

そうした活動を続ける中で、2023年頃に「次はYouTubeでどんなコンテンツを作るか」を考えるタイミングがあり、そこで出てきたのが“ゲームを作る”というアイディアでした。

ちょうどその頃、インディーゲームの広がりが少しずつ耳に入ってきていて、「自分たちでも作れるのではないか」と思ったのがきっかけです。

そういった経緯があって、実際ゲーム作りは無事に達成できたのですが、いざ作り終えてみて「やっぱり動画とゲームは別物じゃないか……?」と認識を改めたところで、現在に至ります(笑)。

――なるほど(笑)。もともとゲーム制作の知識はあったのでしょうか?

ミキマキ先生:いえ、プログラミング自体はまったくの素人でした。ただ、私はいわゆる“古のオタク”なので(笑)、昔は自分でホームページを作ったりしていて。タグの打ち方などはなんとなく分かっていたんです。なので「こういう感じか」とイメージは掴めましたし、完全に何も分からない状態ではなかったですね。

また、以前に自分の漫画作品を「もしこのキャラクターが乙女ゲームの世界にいたら……」というノリでゲームにしたことがあって(笑)。その時は「吉里吉里」で作りました。

今回の『アイダメ(フリー版)』は「ティラノスクリプト」で作って、吉里吉里の制作経験があったので基本的な知識は問題なかったです。

――先生ご自身は、ゲームはプレイされますか?

ミキマキ先生:2000年代の乙女ゲームは、ほとんどの作品をプレイしたと思います。『ときめきメモリアルGirl's side』、特に『2』に関しては攻略本に無い情報にたどり着くくらいやりこみました。

BLゲームだと『学園ヘヴン』シリーズが好きで、現代が舞台のポップで明るい世界観を好む傾向にあります。

ただ、ヘビーゲーマーというわけではなく、どちらかというと“イケメンを浴びたいから遊ぶ”というスタンスです(笑)。『ときメモGS』に関しても、特定の推しがいるというよりは、全キャラクターをまんべんなくやり込むタイプでした。

――本作は乙女ゲームでありながら、キャラクターとの恋愛フラグを回避しなければならないという設定が斬新です。内容については、どのように考えたのでしょうか。

ミキマキ先生:もともとアイディアがあったわけではなく、まず前提として「乙女ゲームが作りたい」が先にあり、それに合わせて設定を作りだした感じです。

――キャラクターの個性付けについても、どのように決めたのか教えてください。

ミキマキ先生:ゲームの設定が「乙女ゲームの逆張り」である以上、攻略キャラクターは「乙女ゲームの王道」にする必要があると考えました。

そこから俺様系、ツンデレ系……と実際のトレンドよりは少し前の、乙女ゲームのヘビーユーザーではない層が持つ「乙女ゲーム・少女漫画の一般的なイメージ」でキャラクターを作っていきました。

――設定付けについて、漫画制作と比べて違いや難しさを感じた瞬間はありましたか?

ミキマキ先生:制作の進め方については「こういうバランスで作れば上手くいく」というビジョンがある程度見えていたので、そこは大きな戸惑いはありませんでした。

一方で、ゲームならではの壁として感じたのが“フラグ”の扱いでした。ゲームの進行上、どうしても好感度を下げる、いわゆる“嫌われる行動”をプレイヤーに選ばせなければいけない場面があるのですが、「これはプレイヤーにとってストレスになるのではないか」と感じたんです。

そこで一度、「もしかして設計自体が間違っているのでは……」と立ち止まって見直しました。最終的には、キャラクターのメンタルを強く設定し「どんな選択をしても好感度が下がらない」形にすることで、プレイヤーのストレスを軽減する方向に調整したんですね。そこが制作の中で唯一つまずいたポイントだったと思います。

――キャラクターに強くなってもらうことで壁を乗り越えたのですね(笑)。先生の漫画同様、テンポよく進み、ところどころに挟まったギャグが秀逸で、とても楽しませていただきました。

ミキマキ先生:ありがとうございます! おっしゃっていただけたように、テンポにはこだわって作りました。2人の目標として「なるべく短く作る」というものがありまして。

テンポを重視するために、全体のボリュームをかなり意識したんです。それでも脚本としては「このシーンも入れたい」「あのシーンも描きたい」とどうしても膨らんでしまう部分もあって……。そのバランスには最後まで悩みましたね。

――そんなキャラクターたちはフルボイスというのも豪華です。声優さんも、先生自らキャスティングされたとか。

ミキマキ先生:はい。600人ほどの声を聞いて「このキャラクターに合う!」と思った方の事務所に直接連絡する形でオファーしました。

それだけしっかり選んだという自信もあったので、「絶対に大丈夫」という確信はありました。収録スタジオの手配も自分たちで行い、ディレクションも含めてすべて担当しています。

――ということは、音響監督まで……!?

ミキマキ先生:Youtube動画制作の際、キャスティングやスタジオ収録の知見が得られたので、それを活かして担当しました。また、以前に漫画のドラマCDを制作してもらったことがあり、その収録の見学に行ったこともあったので、そこで見て聞いたものも参考にさせてもらいました。

――先生から声優さんたちに指示を出したことはあったのでしょうか?

ミキマキ先生:これも、テンポについてですね。アニメと違って、ゲームはプレイヤーが自分のペースで読み進めるものなので、どうしてもゆったりとした印象になりがちなんです。

ただ、今回は全体のテンポ感を大事にしたかったので、「少し気持ち早めに読んでほしい」という点はお伝えしていました。的確に汲み取って演技をしてくださったキャスト様には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

――『アイダメ』については、グッズも発売されていますよね。

ミキマキ先生:はい! ありがたいことに「グッズ化しませんか」というお声がけを本当にたくさんいただいていて……! 全部をお受けできないくらいの状況なんです。

今後もいろいろな展開を予定しているので、作品を応援してくださっている方には、ぜひ楽しみにしていただけましたら嬉しいです。

――3月末に『アイダメ』をリリースしたばかりだというのに、つい先日には『イケ勘 イケメンになるかどうか勘で付き合うゲーム』も無料公開されましたよね。こちらはどのような経緯で開発に踏み込んだのか、またどうしてこんな短期間でリリースできたのでしょうか?

ミキマキ先生:アイダメの制作自体がとても楽しかったこと、感想や反響をいただけたことが純粋にクリエイターとして嬉しかったこともあって自然に「次も乙女ゲームを作ってみたい」という話になりました。

制作期間は約4か月かかっているので、そんなに早いという認識ではないのですが……。2作目なので1作目より慣れてスピードアップできた部分も大きいと思います。

今作の最大の特徴は「攻略対象をプレイヤーの選択でビジュアル変化させられる」点になります。こちらも『アイダメ』同様、乙女ゲーム愛を込めた内容になっているのでぜひ遊んでみてください!



――近年はミキマキ先生のように、個人でゲームを完成される方がたくさんいらっしゃいます。インディーゲームの盛り上がりについては、どのように感じられていますか?

ミキマキ先生:私はずっと商業の乙女ゲームが好きだったのですが、最近になって、インディーの乙女ゲームがすごく盛り上がってきているなと感じています。個人制作ならではの自由な発想だったり、作家さんの“好き”やこだわりが強く反映されていたりして、商業作品とはまた違った魅力がありますよね。

SNSや配信文化の広がりもあって、以前より多くの人に作品が届きやすくなった印象もありますし、「こんな作品があったんだ!」という出会いが増えた気がしています。インディーだからこそ挑戦できるテーマや表現もあると思うので、今後さらに面白い作品が増えていくんじゃないかなと楽しみにしています。

――では最後に、『アイダメ』について。プレイを楽しんでいる方、これからプレイする方へのメッセージをお願いします。

ミキマキ先生:本作は「恋愛禁止の乙女ゲーム」というコンセプトなので、一見すると乙女ゲームへのアンチテーゼのように感じられるかもしれません。ただ実際には、乙女ゲームの構造を愛してやまない人間が作っている作品です。その点は、プレイしていただければきっと伝わると思います。

普段あまり乙女ゲームをプレイしない方からも、実況などを通じて「楽しめた」という声をいただいています。まずはフリー版から、気軽に遊んでみていただけたらうれしいですね。


アイドルと〇〇しちゃダメですか?-恋愛拡張版-』は、Steamにて580円で発売中。こちらは無料版にはなかった新規スチルや「♡愛恋人♡(メロんちゅ)」のアイドルソングも収録されるなど、ボーナスコンテンツが大幅に拡張されています。

『アイダメ』を最後まで遊べる完全無料版と、新作『イケ勘 イケメンになるかどうか勘で付き合うゲーム』は、共にノベコレにて無料で公開中です。


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ライター:米田果織,編集:八羽汰わちは


編集/ 八羽汰わちは

はちわたわちは(回文)Game*Sparkの共同編集長。特技はヒトカラ12時間。

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