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かつて海外で苦戦した、あるいは買えなかったPS2『ガンダム』ゲーム三部作を振り返る【オリーさんのロボゲーコラム】

「良作に限ってうちの地域では出なかった…」悩みは万国共通なようで。

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かつて海外で苦戦した、あるいは買えなかったPS2『ガンダム』ゲーム三部作を振り返る【オリーさんのロボゲーコラム】
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先日、『アーマード・コア』シリーズへの独自の視点からの言及をきっかけに、多くの日本人から「ロボゲー・ロボアニメ詳しすぎな外国人」として知られるようになったオリー・バーダー氏。実は、氏はゲームやアニメを中心として日本サブカルを海外に長年伝えてきた記者であり、様々なタイトルにかかわってきたゲームクリエイターでした。


弊誌の取材に対して、そんな氏がこぼした最近の悩みと言えば「ロボゲーを作らせてくれるスタジオが見つからない!」ということなのだそう。そこで、本稿では、氏の文章を通じて、氏のもつ「ロボゲー・ロボアニメ」への視点や美学の一端をお伝えしていきたいと思います。


これまでにもさまざまな『ガンダム』ゲームについて取り上げてきましたが、今回は当時を象徴する存在だったPlayStation 2向けの3作品と、それらが海外でどのように受け止められていたのかについて触れてみたいと思います。

まず改めて説明しておくと、これらの作品が海外で発売された当時は、「ガンダム」作品の多くがまだ海外では視聴できず、多くの人々にとってガンダムとの接点は「ガンダムW」でした。

そのような状況の中で、これから紹介する3作品がいずれも「機動戦士ガンダム」の一年戦争を題材としていたことは、海外市場において決して有利には働かなかったと言えるでしょう。

『機動戦士ガンダム』(2000年)

本作は日本ではPlayStation 2向けの主要タイトルのひとつであり、大きな成功を収めました。しかし、アメリカで発売されたのはその1年後で、現地ではあまり高い評価を得ることができませんでした

海外におけるロボットゲームではよくあることですが、多くのプレイヤーはロボットゲームに対してアクションゲームではなくシューティングゲーム的な要素を期待する傾向があります。そのため、手動で照準を合わせる機会が少ない本作のような作品では、アクション寄りの操作性について「扱いづらい」といった批判を受けることが少なくありませんでした。

私はこの作品をとても楽しみましたし、海外にも本作を高く評価する熱心なガンダムファンは数多く存在しています。

中でも私が特に気に入っていたのが「タクティクスバトルモード」です。このモードでは、ミッション攻略の自由度が高く、プレイヤー自身の判断でさまざまなアプローチを取ることができ、それが非常に魅力的でした。

また、本作には「機動戦士ガンダム」の新規・リファインされたアニメーションも収録されており、これは素晴らしい試みだったと思います。ただ、私のお気に入りのアニメーションはタクティクスバトルモードに関連したもので、セガサターンやドリームキャスト向けの過去作品に登場したモビルスーツが描かれていた点が印象的でした。

そして、このモードこそが次回作へとつながる発想の源となりました。今回取り上げる3作品の中でも、本作が私にとってはおそらく最も好きな作品です。

『機動戦士ガンダム戦記』(2002年)

本作が発売された当時、私は三重県で高校教師として働いていました。発売日には、最寄りの町まで自転車を走らせて買いに行ったことをよく覚えています。

家に帰ってからは本当に夢中になって遊びました。本作は前作のタクティクスバトルの仕組みを受け継ぎ、それをさらに発展させた内容になっていました。

また、僚機に出せる指示の種類も増えており、ドリームキャストの『コロニーの落ちた地で…』ほど複雑ではないものの、戦術的に非常に有効な選択肢が用意されていました。

使用できるモビルスーツの数も非常に豊富で、「ガンダム0083」に登場した機体まで収録されていました。それらの機体は非常に高性能で、使っていて爽快でした。

残念だったのは、本作が前作(ここでは前述の『機動戦士ガンダム』のこと)に対して海外のレビュアーから寄せられた多くの不満点をしっかり改善していたにもかかわらず、海外では発売されなかったことです。

そしてこれは、その後の多くのガンダムゲームにも共通する問題となりました。評価の高い、いわゆる「良作」と呼ばれる作品の多くが、なぜか日本国内でしか発売されなかったのです。

いずれにせよ、私は本作を隅々まで遊び尽くし、あらゆる隠し要素を解放するほど楽しみました。

『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』(2003年)

本作が発売された頃には、私はすでにイギリスへ戻っており、友人に頼んで限定版を購入してもらいました。

前の2作品とは異なり、本作はタイトルが示すとおり宇宙を舞台としています。

ゲームプレイは大きく分けて2種類の異なるシステムで構成されていました。ひとつはレールシューティング形式のパートで、もうひとつは宇宙空間での自由度の高い3D戦闘です。

前者は主に戦闘エリアへ移動するためのパートとして用いられ、実際の戦闘は後者のシステムで行われることがほとんどでした。

また、後者の戦闘システムは、どこか『オメガブースト』をより厳格にしたような印象があり、予想以上に快適な操作感を実現していました。

本作には非常に多くのコンテンツが収録されており、MSVの機体や関連ミッションまで用意されていました。私はこうした要素が昔から大好きで、とても興味深く感じています。

さらに、「GUNDAM THE RIDE」に登場した輸送船の乗客たちと遭遇する場面まで用意されていました。

左側でガンダムの脚に抱きついているのが私です。

私は実際に誕生日にこのアトラクションへ行き、一日中何度も繰り返し乗った思い出があります。そのため、別のモビルスーツの視点からその出来事を見ることができたのは、とても興奮する体験でした。

本作も海外で発売されましたが、やはり評価はあまり芳しいものではありませんでした

なお、本作のオープニングCGムービーは、後に『メタルウルフカオス』のデザインも手掛けた臼井伸二氏が監督しています。さらに、臼井氏とは私が東京で勤務していた比較的最近の職場で向かいの席に座っていたこともあり、個人的に思い入れがあります。

私は「機動戦士ガンダム」の劇場版三部作の大ファンなので、第3作「めぐりあい宇宙編」の冒頭シーンがCGで非常に忠実に再現されているのを見たときは、本当に感動しました。

海外で誤解されたゲームたち

私はこれらのPlayStation 2向け『ガンダム』ゲームを今でも非常に愛着を持って振り返っていますが、残念ながら海外ではあまり正当に評価されませんでした。

当時のレビューを見ると、多くの批評家たちはこれらの作品がなぜこのようなゲームデザインになっているのか理解できず、戸惑いや苛立ちを示していました。

当時は、これらのゲームを理解するうえで不可欠な作品世界や背景知識が海外では十分に共有されておらず、それが成功を妨げる大きな要因になっていたと思います。

また、『ガンダム戦記』が海外で発売されなかったことも痛手でした。本作はより戦術性が高く、軍事色の強いゲームプレイを採用していたため、もし海外でも発売されていれば、より高い評価を得られた可能性があったでしょう。

現在では『ガンダム』作品のほぼすべてが世界中で視聴可能となり、この種のゲームがどのような文脈の中に位置付けられているのかについても、はるかに理解が進んでいます。

とはいえ、海外では依然としてシューティング要素や手動照準を重視する傾向が非常に強く、そのような機能を積極的に取り入れていない『ガンダム』ゲームは、今でも苦戦するのではないかと感じています。

それでも私は、こうしたタイプのゲームが海外でも受け入れられるよう長年訴え続けてきましたし、日本でしか発売されなかった優れた作品についても数多くの記事を書いてきました

ですので、海外における『ガンダム』ゲームに対してのそのギャップの理解が進むよう、日本のファンの皆様が、楽しまれていたゲームが海外でどのように受け止められていたのかと抱いていた興味に対し、この機会にそのお返しができていることを大変嬉しく思っています。


オリー氏とともに「ロボゲー」を作ることに興味のあるスタジオや団体は、この記事の末尾にある氏のプロフィールから個別に問い合わせていただけますと幸いです。

ライター:オリー・バーダー,編集:Akira Horie》



ライター/ゲームデザイナーであり、Forbes の寄稿者、そしてどうやら「日本のメカ専門家」。 オリー・バーダー

オリー・バーダーは、日本のゲーム業界やポップカルチャー全般を取材・執筆しており、日本のクリエイターへの数多くのインタビューも行っています。また、メカ系ゲーム専門サイト「Mecha Damashii」を創設し、パブリッシングおよび開発の両分野において、20年以上にわたるゲーム業界での豊富な経験を有しています。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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