忘れられない“おしおき”がある―『ダンガンロンパ』の忘れられないあの瞬間。ライター陣の心に刻まれたのはどれ?【特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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忘れられない“おしおき”がある―『ダンガンロンパ』の忘れられないあの瞬間。ライター陣の心に刻まれたのはどれ?【特集】

あなたの好きな「おしおき」は何ですか?

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忘れられない“おしおき”がある―『ダンガンロンパ』の忘れられないあの瞬間。ライター陣の心に刻まれたのはどれ?【特集】
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2010年の11月25日に『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』が発売されてから15年の月日が流れました。

2012年には『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』、2013年には1のアニメが放送され、2014年に『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』が発売。2017年には『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』と、ゲームだけでなく外伝や舞台、ノベライズやコミカライズなど様々なメディアミックスがなされています。

見た目も性格も個性あふれる“超高校級”なキャラクター達や、相手の矛盾に弾丸を込めて撃ち込む「論破」に、我らの学園長「モノクマ」など、『ダンガンロンパ』に外せない要素はたくさんあります。そして、もう1つ欠かせないものといえば……そう、「おしおき」です。

人の命を奪った代償としての「おしおき」はあまりにも残酷……ですが『ダンガンロンパ』が好きな人なら、そんな「おしおき」も大好きなはず!

本記事は、シリーズをプレイしたライター10名が「一番好きなおしおき」について語る内容です。なお、『ダンガンロンパ』シリーズのネタバレが含まれるため、未プレイの方やクリアしていないナンバリングがある方はご注意ください。

「千本ノック」––容易に想像できる「痛い」。それがなによりこわいのだ(林與五右衛門

やっぱり「最初のおしおき」がいちばん印象に残りますよね。
もちろん初代から色んなおしおきがありましたよ。
ちょっと綺麗だったり、残酷だったり、苛烈だったり……。
そしてシリーズが進むほどにエクストリームでよくこんなの思いつくな!という過剰なおしおきが増えていきましたよね。

でも……やっぱり桑田クンのはちがうんですよね。

だって本当にただの暴力だからね。「千本ノック」。
まあふつうにこういうことされたら死んじゃうよねとか、そういう日常から想像できるくらいの、物理的な「痛い」がある。そして最初にこのおしおきを見たときは過剰なシーンに思えても、ゲームを進めていくにつれてその感覚がマヒしはじめるんですよね。だから「千本ノック」は後から振り返ると地味というか、まだ現実離れしてない感じで、妙に印象に残ります。

今回、「『ダンガンロンパ』のおしおき」というテーマを書くにあたり、確認のために久しぶりにチャプター1の学級裁判を最後まで進めてみたのですが、改めておしおきムービーのクォリティの高さに驚かされました。

なお筆者は映画「アウトレイジ ビヨンド」のあるシーンを見て、このおしおきを思い出してしまいました。

本当にやる、そこまでやる「千本ノック」(田下広夢

数ある『ダンガンロンパ』シリーズのお仕置きの中でも、最も衝撃的であり、忘れることのできないものと言えば、桑田怜恩に対する「千本ノック」でしょう。『ダンガンロンパ』はスパイク・チュンソフトが新規IPを立ち上げるべく送り出した推理アドベンチャーであり、発売前から、猟奇的で物々しい雰囲気は異彩を放っていました。筆者は当時、ゲーム販売店に関わる仕事をして、スパイク・チュンソフトの営業担当者と話をする機会があり、新規IPを立ち上げるための並々ならぬ意気込みを感じても居ました。

桑田怜恩の千本ノックは、ゲーム内で初めて学級裁判をし、自分の手でクラスメイトを追い詰め、その結果を見届ける、そういうお仕置きです。野球場の舞台に磔にされ、恐怖の表情を浮かべる彼に向けて、銃口をつきつけるように設置されたピッチングマシーンと、その後ろで見守るクラスメイト。1発、2発と発射される球は、次第にその間隔を縮め、やがてマシンガンのように襲い掛かり、停止した時には、血みどろのボールと共に沈黙と絶望が訪れました。その時「スパチュンはここまでやるんだ」と震えるような気持になったのをよく覚えています。

推しがバターになった日を私は忘れない(Tanba

私は大体の媒体でヤンキーだったり無骨なキャラを好きになるのですが、ダンガンロンパでも例に漏れず大和田紋土くんが気になっていました。生き残ってくれとは言わないのでせめて長めに活躍してくれ……!と思っていた矢先のおしおきが「猛多亜最苦婁弟酢華恵慈」。推しがバイクでぐるぐる回された挙げ句バターにされるという衝撃で、PSPを呆然と見つめ続けた思い出も含め圧倒的に印象に残っています。作中でも上位のグロさを誇りますが、映像の作り込みや紋土くんへの小ネタ見たさに何度も見てしまいます!

えっ、これ死んでるの?『ダンガンロンパ』が教えてくれた新しい“死”の衝撃(みお

私が初めて『ダンガンロンパ』に出逢ったのは、アニメ版です。自分で選んで観ていたわけでもなく、いとこが流しているものを横目に観ていただけだったので、最初に目にしたのは大和田紋土のおしおきシーンでした。

当時は子どもだったので、人が死ぬ描写は苦手でしたし、血を流して床に倒れているようなオーソドックスなものしか知りませんでした。そんな私の目に映った、バイクで回し車の中を高速回転する大和田。狂気的なサウンドと映像の末に、出てきたのはパッケージングされた「大和田バター」。

初めて目にしたときは、「えっ、どういうこと?」と理解ができませんでした。死んでいるのか?人間って高速回転したら死ぬの?てか、なんでバター?? あの描写は、自分の中にあまりに強烈な印象を植え付け、「人死に」が好きな感情を芽生えさせたのでした。

美しく散る願いすら踏みにじる残酷さ。セレスのおしおきは“ダンロンらしさ”の塊(タケダだいゆう

数々のおしおきがある中でも、個人的に印象に残っているのが初代『ダンガンロンパ』のセレスのおしおきです。
「超高校級のギャンブラー」である彼女は、本名を隠し、セレスという理想の自分を作り上げ、どこまでも嘘で塗り固めたキャラクターです。

そんな彼女が受けるおしおきが「ベルサイユ産火あぶり魔女狩り仕立て」。ゴシックで華やかな雰囲気の中、魔女裁判のように火あぶりにされる。彼女の望みであるどこか美しく物語めいた最期。その“彼女の望む死”すら最後に奪うのが『ダンガンロンパ』という作品です。セレスはただ処刑されるだけではなく、自分が理想としていた優雅で劇的な終わり方を期待させられたうえで、消防車に正面衝突されてぐちゃぐちゃになるという結末を迎えます。

どれだけ自分を飾り、どれだけ虚構の中で生きようとしても、結局は残酷な現実に叩き落とされる。キャラクターの信念や美学を丁寧に見せたうえで、それを最も無慈悲な形で踏みにじる。“ダンロンらしさ”の詰まった悪趣味で良いおしおきだと思います。

ジリジリと迫る焦らしの恐怖と死がたまらない「補習」(もぐ水

学級裁判後初のおしおきにして凄まじい“痛み”と衝撃を見せつけた「千本ノック」……にするか迷いましたが、ここはまさかの展開に驚いた「補習」で。苗木くんか霧切さん、どちらかが犯人に仕立て上げられおしおきされてしまうという展開に、どうなってしまうのか……と固唾をのんで見守っていると、いつものおしおきのフレーズではない曲が流れ出す驚き。しかも、かっこいいギター!

早い段階で「これから何をされるか」が分かる見せ方と、プレス機に合わせておしおき名の書かれた黒板を出すセンスにも痺れます。

モノクマ先生による授業を特等席で受けながら、ゆっくりゆっくり後ろのプレス機に近付き、音と揺れが大きくなるにつれどんどんと顔が青ざめていく――という恐怖の煽り方も趣味が悪くて最高です。ほぼコンベアとプレス機しか動かないので、ビジュアルとしては大人しめな部類ではありますが、“ハラハラ感”はこれがトップではないかなと。

苗木くんと霧切さんで表情の違いを楽しめるのも良い所。霧切さんの場合、潰される瞬間は映さずに音だけで……というのも良いですよね。その隠す魅せ方を、最後のおしおきではハッキリと映してくれるところも素晴らしいです。

苗木こまるが不憫可愛い『絶対絶望少女』(kamenoko

外伝の『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』からチョイスしてみました。苗木誠の妹・苗木こまるが不憫可愛い作品です。

TPSになった『ダンガンロンパ』という異色の本作。とはいえ、ゲームの雰囲気はしっかり『ダンガンロンパ』で、『1』『2』アニメ「3」を繋ぐ重要で絶望感たっぷりな物語が描かれます。特に狛枝凪斗ファンにとっては一見の価値アリといえるでしょう。

そんな本作のおしおきは全体を通して、イラストのポップさ、ホラー感を演出するライティング、派手過ぎないエフェクトのバランスが整っていて、シリーズで一番好みといっても過言ではない仕上がりです。学級裁判のおしおきというフォーマットから外れているので構成にも新鮮さがあります。

好きなおしおきは物語冒頭からです。危険地帯をさまようこまるの元にヘリコプターで救出班が到着。脱出できるかと思いきや、操縦席をモノクマに乗っ取られてしまいます。古典的ながら希望からの絶望という落差が美しい場面でした。

そもそもおしおきに該当するのか微妙な所ですが、お馴染みのスタイルとBGMで描かれている場面ということでご容赦を……!

シリーズ屈指のトラウマおしおき「ネコふんじゃった」(SIGH

『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』第1章は、シリーズ初となる女性主人公として登場した赤松楓が、まさかの「信頼できない語り手」としてクロとなり、最期を迎えるという誰もが言葉を失った凄絶な幕開けでした。 彼女に下されたおしおき「ネコふんじゃった」は、巨大な鍵盤の上に吊るされた彼女が「音」を奏でるための道具として扱われ、大好きなピアノに挟まれて死亡するという「超高校級のピアニスト」としてのアイデンティティを蹂躙する演出で、遊んだ人の心に深い傷跡を残しました。

さらに強烈なのはプレイヤーの感情移入の対象だった主人公がいきなり処刑され、物語の視点は“真の主人公”である最原終一へと引き継がれること。主人公交代というメタ的な仕掛けは「嘘」をテーマに掲げる本作の方向性を決定づけると同時に、プレイヤーに「この先、何が起きてもおかしくない」と強く印象づけました。その点で単なる処刑シーンにとどまらない、シリーズ屈指のトラウマかつ名場面と言えるでしょう。

おしおきをどこかで楽しむようになっていた自分を絶望に落としてくれた“ネコふんじゃった”(カワチ

『ダンガンロンパ』のおしおきは、企画段階の社内プレゼン用に作られたものであったために、本当に残酷な処刑をしているように見える“千本ノック”のようなものもありますが、最後にバターになる“猛多亜最苦婁弟酢華恵慈”や宇宙に吹っ飛ばされる“いたいのいたいのとんでいけ!”などコミカルなものも多いです。推しであるキャラクターが死ぬのはつらいものの、一方でどんなおしおきをされるのか楽しみにしてしまう部分もある……はず。筆者は少なくともそうでした。

『2』をクリアしたあとの『V3』はどんなおしおきがあるのかワクワクしていましたが、最初の“ネコふんじゃった”に見事に喰らいました。主人公だと思った赤松がクロである展開、彼女自身は首謀者を殺して仲間たちを救おうとしていただけだった展開もツラかったですが、そんな赤松に待っている首吊り状態でピアノを弾かされるおしおきが凄惨そのもの。赤松の顔が徐々に赤くなり、そして鬱血して紫色へと変わっていく姿はツラすぎました。こういった立ち直れないレベルの絶望を見せてくれて、それでも前へと進むストーリーを描くのが『ダンガンロンパ』シリーズの良さですね。やっぱり。

斬られてなお美しい「脱出への執念」(ハル飯田

「死んで堪るかあぁあぁッ!!」と全力で逃走する東条斬美をモノクマが追う特殊演出で始まる『V3』第2章おしおき「苦悶の糸」。茨で手が切れ回転鋸に身を裂かれても、生きて脱出するために歯を食いしばって登り続ける姿には、そんなはずもないのに「もしかして助かるのか?」と一瞬思わされてしまいました。

結局、希望は打ち砕かれ、オマージュ元の名作文学を考えると義務だの責任だのと言ってもクロへと成り下がった斬美を「独りよがり」と切り捨てているとも読み取れるのも残酷。おしおきでは諦めたり覚悟を見せたり、時に楽しんで“されるがまま”のクロも多い中、あれだけ優雅で麗しかった斬美がズタズタになってまで生にしがみつき、そして散っていく。最後まで登り切る斬美の執念を利用して文字通り叩き落す仕組みと、あのてっぺんへ辿り着いた時の表情、そして絶望への流れが最悪過ぎます。自分の中で「歴代で最も美しいクロへのおしおき」として刻まれています。


やはり「千本ノック」と「ネコふんじゃった」は強い……!筆者も「一番」を決めるにあたって悩んだおしおきなので、複数挙がるのは納得です。今回、2が無かったのは少し意外でしたが、それぞれの好みや“刺さった”ポイントの違いに、改めておしおきのバラエティの豊かさを感じました。

2027年発売予定の新作『スーパーダンガンロンパ2×2』では、一体誰がどんな「おしおき」をされてしまうのか……それはもう「ワックワクのドッキドキだよね!」



ライター:もぐ水

ライター/カントウ25区 もぐ水

主にアクション・シューター・ADVなどジャンル気にせずいろいろ遊びます。 サウンドがカッコいいゲームやロボットが出てくるゲーム、血みどろなゲームが特に好きです。

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