気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Recurring Dream開発、PC/Mac向けに7月18日にリリースされた擬似OSホラー『Desktop Explorer』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、架空のOSを舞台にしたホラーゲーム。プレイヤーは譲り受けた古いPCの破損したファイルを調べ、不気味さが増していくパズルを解きながら、ある失踪事件の真相に迫ります。その過程ではプレイヤーを導く謎のプログラムに隠された秘密も明らかに。記事執筆時点では日本語未対応。
『Desktop Explorer』は、2,100円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Rodolfo『Desktop Explorer』で主にプログラマー兼デザイナーを担当し、Recurring Dreamの共同スタジオヘッドを務めているRodolfo Hernandezです。人生のほとんどをゲームと共に過ごしてきたので、好きなゲームを一つ選ぶのは本当に難しいのですが、強いて一つ選ぶとしたら、それは『Outer Wilds』ですね!
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Rodolfo『Desktop Explorer』の特徴は、「疑似OS」というコンセプトを可能な限り広げ、実在するコンピュータのような忠実なシミュレーションをゲームシステムとして落とし込むことで、これまでにない独自の体験を生み出している点だと思います。「コンピュータシミュレーション」というジャンルに分類されるゲームを遊ぶたび、私はいつも「この疑似コンピュータを本物のパソコンであるかのように扱わせてほしい」という物足りなさを感じていました。
このアイデアの発端は数年前にさかのぼります。David Münnich氏が作った私の大好きなパズルサイト「Notpron」から大きな影響を受けました。私はどこか謎めいたパズルを解く面白さに取り憑かれたのですが、特に心を惹かれたのは、「Notpron」を遊ぶためには技術ツールをクリエイティブに使いこなす必要があり、基本的なHTMLの知識から、Polyglotファイルや音声の編集といった高度なものまで学べる点でした。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Rodolfoもちろんです!他のあらゆる芸術作品と同じように、『Desktop Explorer』も数多くのゲームやメディア作品から刺激を受けて作られました。先ほど挙げた「Notpron」もそうですが、「物語を語る装置としてのコンピュータ」の可能性という点では、Sam Barlow氏の『Her Story』から絶大な影響を受けています。
個人的には、コンピュータのインターフェースを通じて強烈なストーリーを体験させる『Emily is Away』(Kyle Seeley氏作)や『last seen online』(Henry Quoc氏作)のような作品が、『Desktop Explorer』を作る上で極めて重要な役割を果たしたと思っています。
しかし、必ずしもコンピュータに関連するゲームばかりではありません。Sam Barlow氏によるもう一つの名作『サイレントヒル シャッタードメモリーズ』や、Lucas Pope氏の『Return of the Obra Dinn』、さらには『The Case of the Golden Idol』や『Blue Prince』など、挙げ出したらキリがないほどです!

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Rodolfo開発の中で最も素晴らしく、そして思い出深い瞬間は、チームが集まってブレインストーミングをしながら、アイデアやコンセプトが形になっていくのを目にした時でした。時にはチーム全員で集まって新しいパズルのチェックを行い、フィードバックを出し合っている最中に、誰かにふとインスピレーションが閃くのです。そしてその瞬間に提案されたシステムの変更やアイデアが引き金となって、「コラボレーション(共同作業)」の連鎖反応が広がっていきました。
技術担当ではないメンバーも含め、チームの全員が『Desktop Explorer』の核となるシステムやパズルのアイデアを提供してくれました。「コラボレーション」に対する全員の飽くなき探求心がなければ、本作が今の形になることはなかったでしょう。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Rodolfo本作がこれほど好意的に受け止められていることには、本当に驚いています。どのフィードバックが一番印象的だったかを決めるのは難しいですが、プレイヤーの皆さんのクリエイティブさには心底驚かされています。私が夢にも思わなかったような独自の解法でパズルを解く人たちを見てきましたし、もちろん、私たちの想像を超える無数の方法でゲームを「ぶっ壊す」人たちもいました。プレイヤーの自由度を大切にしているゲームだからこそ、ワクワクすると同時に、同じくらいハラハラさせられますね!
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Rodolfoリリース後の計画について、すでにチーム内でたくさんのアイデアを話し合っていますが、主な注力ポイントは以下の2つです。
アクセシビリティの向上(色覚サポートのご要望を非常に多くいただいています!)
対応言語の追加
もっと詳しくお話ししたいところなのですが、期待を持たせすぎて約束を果たせなくなるといけないので、今回はここまでにさせてください!
――本作の日本語対応状況について教えてください。有志翻訳は可能ですか?
Rodolfo有志翻訳はぜひ歓迎したいと考えており、実際にDiscord上ではいくつかの言語で有志による翻訳活動が進んでいます!ただ、テキスト量の多いゲームのローカライズは非常に複雑になる可能性があるため、最終的にはプロのローカライズ会社と一緒に作業を進める計画です。それでも、興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひ私たちのDiscordに参加して他のプレイヤー仲間と交流していただければと思います!
特に日本語については、対応予定の言語リストにしっかりと入っています!ただ、具体的な日程についてはまだお伝えできません。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Rodolfo100%大丈夫です!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Rodolfo本作をプレイしていただき本当にありがとうございます。一日も早く日本語をお届けできるようにしたいと思っています!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








