Techlandが開発中のゾンビサバイバルアクション『Dying Light』。先週末開催された東京ゲームショウ2014ではプレイアブル出展はされなかったものの、会場近くのホテルにてワーナー・インタラクティブ・エンターテイメントによるプレゼンテーションが実施されました。今回はみじかなプレイレポートもふくめ、発売日が徐々に近づきつつある同作の魅力をあらためてお伝えします。
『Dying Light』は一人称視点ゾンビアクションゲーム『Dead Island』を生み出したTechlandスタジオが開発を進めているサバイバルホラータイトルです。ゾンビによる感染が発生したあとの世界を生き延びてゆく生存者たちの物語を描く内容で、一見するとグラフィックや雰囲気、操作感などは『Dead Island』とよく似ています。
ただ同作最大の特徴が「パルクールアクション」であり、『Dead Island』にはなかったより自由な移動アクション(freedom of movement)が登場します。操作では「パルクールボタン」と呼ばれるボタンが1つ用意されており、1クリックでジャンプ、押しっぱなしで障害物や時にはゾンビすらもよじ登るといった各種アクションに対応。屋根の上にのぼってゾンビの群れから逃げたり、屋根から屋根へわたって特定のポジションに移動したりと、『Dead Island』にはなかった立体的な動きに対応しています。
ただし同作のゲームデザイナーMaciej Binkowski氏は、プレイヤーは最初から超人のような素早いアクションで動き回れるわけではないと説明します。同作には「ストレングス」と「アジリティ」、そして「サバイバル」と呼ばれる3種類のスキルツリーが存在。たとえば戦闘をおこなうと「ストレングス」へのポイントが、パルクールアクションをキメると「アジリティ」へのポイントが追加され、一定値を超えると新たなスキルを獲得できるのです。同作にはそれぞれ約25種類のスキルが登場する3本のスキルツリーを中心としたRPG要素があり、獲得するスキルに頭を悩ませつつ、より強く素早いキャラクターを育成してゆく楽しみも存在します。
パルクールアクションが搭載されたことにより、『Dying Light』はよりゾンビを避けたり逃げることを主眼に置いたメカニックが増加しています。たとえばプレイヤーは車のホーンを鳴らしたり、音が鳴るクラッカー型のデコイを投げてゾンビを一定の場所に惹きつけることが可能です。昼間はそれほど脅威とはならないゾンビたちですが、夜になるとよりアグレッシブになる上に、壁や屋根によじ登ってでも追いかけてくる「プレデター」が登場し、プレイヤーを追いつめます。基本的に夜になれば、一晩を安全に過ごすことが出来るシェルターを見つけだすことが最優先事項です。
なら夜がくるまでシェルターで隠れていればいいのではと思うところですが、同作では夜を舞台にしたクエストや、夜でなければ開かない場所に存在改造武器などクラフト用のアイテムが存在。危険をかえりみない腕に自身のあるプレイヤーは、よりチャレンジングな目標に挑戦できるというわけです。
今作にはほかにも敵対関係の人間が登場し、プレイヤーの攻撃を回避するなど、通常のゾンビよりも脅威となりえます。さらにゾンビや人間にくわえ『Dying Light』で敵となるのが「プレイヤー」です。本作にはPvPの「Be the Zombie」モードが搭載されており、強力なゾンビハンターとして人間プレイヤーを追いかけることができます。このマルチプレイヤーモードではハンター用に独自のスキルツリーが存在しており、シングルプレイヤーモードと同様に遊びこむことができそうです。
なお『Dying Light』ではこのほかにも最大4人のCo-opモードにも対応していますが、Binkowski氏にたずねたところ本作はシングルプレイヤーでもマルチプレイヤーでも楽しめるように調整がくわえられているとのこと。Binkowski氏は本作を「酒」に例え、酒は1人で飲んでもみんなで飲んでも楽しいと表現しています。
なおプレゼン後には実際に披露されたステージをプレイすることに。E3 2013以降、1年ぶりに触れた感覚としては、やはり基本的な感触は『Dead Island』に似ているものの、パルクールの爽快感やグラップリングフックを使った高所への移動など、『Dying Light』でしか楽しめない要素がより強化されていると感じました。ゾンビアクションとパルクールを融合させた『Dying Light』は海外で2015年1月27日にリリース、対象プラットフォームはPS4/PS3/Xbox 360/Xbox One/PCとなっています。
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