不定期に登場するGame*Sparkスタッフによるゲーム紹介コーナー、今回はインディーデベロッパーのIMGN.PROが手がける新作『KHOLAT』をご紹介。本作は1959年に当時ソ連領であったウラル山脈にて起きた実在の事件、「ディアトロフ峠事件」をベースにした一人称視点のアドベンチャーゲームです。
スノートレッキングをしていた男女9人が不可解な死を遂げたこの事件は、その特異性から大きな話題となり、先住民あるいは野生動物の襲撃、超常現象、軍の秘密兵器実験など、様々な説と噂が飛び交いました。本作ではそれらを基にして物語を作り上げており、プレイヤーは真相を探るために事件が起きたウラル山脈へと足を踏み入れます。
ゲームはここから始まる
まるで実写のような瞬間も
いよいよ山に突入
早くも不気味な雰囲気が……
開始直後プレイヤーの目の前に広がる、美しくも寒々しい雪景色。Unreal Engine 4で描かれるビジュアルは非常に素晴らしく、思わず見とれてしまいます。ゲームは雪原広がるマップを探索し、散在するメモを拾い集めて物語を読み解いていきますが、テクニックを要するようなアクションはありません。また、プレイヤーをドキッとさせたり、焦らせる演出がいくつか用意されており、方向性としては『Slender: The Arrival』が近いかもしれません。
現在地は地図とコンパスでチェック
謎の像。何やらメモが貼り付けてある
テントにたどり着くと自動セーブ。他のテントにファストトラベルも可能
私はファストトラベル一度も使いませんでしたが……
場所によっては猛吹雪
クリアまでの時間は約4時間と小さめのボリューム。しかしながら、プレイヤーの緊張感を維持するにはちょうどよい時間だと思います。私は最初から最後まで、得体の知れない恐怖を感じながらプレイすることができました。ジャンプができないなど小さな不満点はいくつかあるものの、ゲームを投げ出すほどのものではありません。
見るからに怪しげな小屋
急に炎が灯る……
謎の施設も登場
禍々しい木
物語を中心としたゲームということで、しっかりと楽しむにはある程度の英語力が必要ですが、美麗なビジュアルと臨場感のあるサウンドが生み出す不気味な雰囲気は、是非一度体感して欲しいですね。『KHOLAT』はPCを対象に、Steam、GOG、Humble Storeにて1,980円/19.99ドルで配信中。一部ストアでは6月22日まで10%オフが適用されます。
何かいる……
何かいる……その2
何かが走る
この洞窟には一体何が?